目の前の舞台にはかなりの本が並んでいる。ここは図書館。今日は本のオムニバスコメディであります。
第一話。図書館の花子さん。50年前に亡くなったとされる花子さん。ここに出没するという。何やら冴えない図書部の高校生。本の整理を頼まれているが、なかなか集中できないでいる。口は動いても、手は動かずである。
そんな時、ある女子高生が花子の本名を知りたいと図書館の本を探る。優しい男子高校生は彼女に手助けするが、、。
いい話である。人の思いは50年を乗り越える。怖いというより、さわやかで清らかだ。美しい。
第2話。女子大生だが、56件連続内定をもらえず苦悩する。けれど彼女は小説を書くことで新たな夢を見ている。その夢がそのまま舞台で出没する。なんと、佐々木小次郎と宮本武蔵のあの巌流島での対決である。
これが面白い。彼女の妄想ともいえる話がそのまま立ち合いをする。そして、彼女もやっと就職に成功し、何年たっただろう、その図書館で彼女の本が見つかる、、。
いいね。とにかく個性的な脚本である。類を見ない新鮮さ。驚くべき楽しさである。
第3話。図書館を舞台に繰り広げられる純粋な子供の時のタイムカプセル。彼女たちはかなり変わってしまったかに見えたが、実はそれぞれがその時の純粋なきれいな心をそのまま持っていた、、。
彼女たちを携える先生と、その図書館に務める職員。この男性ふたりもなかなかユニークだ。女子生徒のあごに使われていそうな教師は実は彼女たちに慕われていた。図書館司書の男性は実は本に火をつけて日頃のうっ憤を晴らそうと思っていた、、。
なかなかこれもユニークな話だなあ。
この劇団は才能があるね。書きたいこと、言いたいこと、したいこと等々がいっぱいあるんだね。
そう、無理に作るというより、自然と頭からあふれるように脚本ができるような劇団はユニークで面白い。この劇団に、彼らの将来性に拍手をしたい。
劇団アシデマトイ『BOOK!BOOK!BOOK!』あらすじを読むと好きそうな内容だがSTAGE+PLUSでの公演ということで見送り。『遭難、』で好印象だったものの『タイツスリップ侍』はハシゴの関係かなぁ? 観れなかったので観たかったんですがあこ
。。
セント様のブログで楽しみます。
来週のラインナップは
柿喰う客『虚仮威』
Case2『崖っぷちブルース』
演劇ラボラトリー 空晴プロジェクまト公演『ボクらのサンキュウ』
ステージタイガー『ファイアフライ』
です。ステージタイガーは千秋楽にしました。
アシデマトイの演劇、3編のオムニバスものでしたが、とても楽しめました。何より、自分の世界観がよく出ていて、素晴らしかった。
「ボクのナンキュー」はどうしようか迷いましたが、二度見はしないという原則から今回は敢えてパスします。
ステージタイガーはやはりアミジロウなくても見ます。惰性かもしれませんが、、。
それでは。