さあ、お気に入り劇団「空晴」の今年2回目の公演。この劇団は前身のランニングシアターダッシュから数えればもうかれこれ僕は20年近く追っていることになる。演劇の面白さを教えてもらった劇団だ。
今回も脚本が練られている。相変わらずの勘違いから起こるドタバタ劇なんだが、いつも笑って、泣いて、そして最後にほろっとさせる。そして大いに元気をもらう展開となっているのだ。今回は途中の経過に工夫が見られ、作者岡部に観客は大いに引っ掛けられる。大胆な展開である。
そして気が付けば劇は終わってしまう。ああ、さびしいのう。もっとずっと見ていたい劇である。
今回は一人の劇団員が旅立つ。岡部と上田のやり取りが劇を超えて生身に迫ってくる。岡部にしては一人の劇団員の旅立ちに心寄せて本を書くことは珍しい。しかし岡部のやさしさが観客にも身に染みる。
今年の最後、師走に相応しいいい劇であった。空晴の中枢劇団員(岡部尚子さん・上瀧昇一郎さん・小池裕之さん)も随分と風格を召してきた。彼らと共に僕も歳月を重ねてきたが、この劇団の観客は老若男女問わずの見事な構成である、といつも思う。かれらの魅力の源泉であろう。
次公演がもう待ち遠しい、、。
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