Sightsong

自縄自縛日記

レイモンド・マクモーリン+片倉真由子@小岩COCHI

2018-08-04 09:14:14 | アヴァンギャルド・ジャズ

小岩のCOCHIに足を運び、レイモンド・マクモーリンと片倉真由子のデュオ(2018/8/3)。

Raymond McMorrin (ts)
Mayuko Katakura 片倉真由子 (p)

最初の「Billie's Bounce」ではふたりともバップのあれこれを詰め込んだような演奏。続くフレディ・ハバードの「Up Jumped Spring」も愉しく跳躍した(いい曲!)。3曲目の「Body and Soul」では、冒頭のレイモンドの独奏に少し驚いた。以前のストレートなものよりも音色の幅が広がり、かすれた音もフラジオの高音も倍音もあってとても良い。あとで一緒に帰るときに訊いたら、いろいろと実験していて、マルチフォニックもそのひとつだと言った。4曲目の「Evidence」は逆に片倉さんのピアノソロから入った。同じモンクの「Epistrophyの断片なんかも見え隠れした。そこにレイモンドがかすれた音で入ってきて、また良いデュオになった。

セカンドセットは「Milestones」から(ジョン・ルイスの古い方)。2曲目の「Theme for Ernie」はアーニー・ヘンリーに捧げられた名曲だが、片倉さんがぜひデュオで演奏したいと持ってきたのだという。確かにこの日の白眉だったかもしれないバラード演奏で、琴のように少しスライドする効果のピアノにも、表現が幅広いテナーにも、いちいち新鮮に驚かされた。そして「Stablemates」と「Oleo」では、テナーに対してまったく引かず強力なフレーズをばんばん繰り出し続ける片倉さんの音から、確信感のようなものが伝わってきた。やっぱり素晴らしいピアニスト。

何度も共演しているがデュオは今回がはじめて。演奏後の意気投合ぶりからみて、今後も続けられるに違いない。

ところで、先日クリスチャン・マクブライドの来日公演でプレイしたジョシュ・エヴァンスは、レイモンドとなんども共演している。今回はレイモンドのライヴにシットインする筈だったが時差ボケで寝てしまい、実現しなかったらしい。次の機会で共演するようなことがあれば、ぜひ駆けつけたいものだ。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4、XF60mmF2.4

●レイモンド・マクモーリン
レイモンド・マクモーリン+山崎比呂志@なってるハウス(2017年)
レイモンド・マクモーリン+山崎比呂志@なってるハウス(2017年)
山崎比呂志 4 Spirits@新宿ピットイン(2017年)
レイモンド・マクモーリン@Body & Soul(JazzTokyo)(2016年)
レイモンド・マクモーリン@h.s.trash(2015年)
レイモンド・マクモーリン『RayMack』、ジョシュ・エヴァンス『Portrait』(2011、12年)

●片倉真由子
ジーン・ジャクソン・トリオ@Body & Soul(2018年)
北川潔『Turning Point』(2017年)


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