2019-20 シーズン総括 選手寸評[1] GK&監督編!!

2020-08-15 23:09:25 | ほぼ週刊サンプ通信 '19-'20

コロナの影響で例年と大分違う形で幕を閉じた2019-20のセリエA。チャンピオンズリーグは8月から再開されて現在もまだ試合が行われているが、アタランタが敗退した事でイタリア勢は全てCLから姿を消す事となった。あとイタリアカルチョ関連で残すのは世界最凶リーグ・セリエBの昇格プレーオフのみか。3位~8位までの6チームの変則トーナメントでわずか1枠をかけて争うプレーオフ。あとは決勝を残すのみとなっている。8/17と21にホーム&アウェイで行われる決勝。アレッサンドロ・ネスタ監督の元に昇格を狙うフロジノーネと、イタリアーノ監督の元にクラブ史上初のセリエAを目指す同じリグーリア州のスペッツィア。スペッツィアは歴史的に💩ェノアと仲が悪く、この2チームとの対戦もリグーリアDERBYと言う。なのでスペッツィアに掌握してもらって、サンプと2チームで💩ェノア包囲網を敷くと言うのも面白い

 ちなみに2020-21シーズンのセリエA開幕は9月19日(土)予定。そしてその前の週の日曜に、おそらくコッパイタリアがスタートすると思われる。夏のメルカート変則で9月1日(火)~10月5日(月)夜20:00(もちろんイタリア時間)まで。サンプのバカンス明けの集合日は今のところ8月26日(水)の予定だ。8月はまだメルカートは正式には契約を結べない仮スタートだが、日程がタイトなので動きはかなりあるだろう。ここからは昨季を振り返りつつ、来季も見据えつつ

さて、まずは2019-20シーズン総括 監督&GK

 

監督 エウゼビオ・ディ・フランチェスコ 4.5 かなり期待を持って迎えられたディフラ(実際私もだった)監督。しかし7節終了時点で1勝6敗。シーズン始まってからわずか2ヶ月で辞任した。本来なら3点でも良いのだが、やはりフェレーロ会長のクラブ身売り騒動もあり、思うような補強をしてもらえなかったと言うエクスキューズは有る。彼の得意のサイドをめいいっぱいワイドに使う4-3-3は、あまりにその前3年間のジャンパオロサッカーと対極をなすものであった。そこで足りないピース(特にウィング)を埋める必要が有ったが、最後まで足りないピースは買ってもらえず・・・

ただ、やはり監督のせいも当然有る。だってラニエリ監督は同じ選手たちを使って、全然違う成績を残したんだから。サッカー界において監督はおおまかに2種類のタイプがいると言う。自分のスタイルをどんな選手層のチームでも当てはめようとするタイプと、選手層によってフォーメーションや繰り広げるサッカーを変えるタイプ。ディフラは明らかに前者だ。まだ監督としてはキャリアはそこまで無いディフランチェスコ監督には残念ながら、まだ戦術的柔軟性の引き出しが少なかったと言えよう。来季はカリアリの監督になる事が先日決まったディフラ。汚名挽回なるか?個人的には、なんとなく仲が良いモンテッラと同じようなキャリアになっていく気がしてならない・・・

7試合 1勝0分6敗 勝点3 得点4 失点16 得失点差-12 20位

監督 クラウディオ・ラニエリ 7.5 ディフェンスぼろぼろの最下位の時点で就任したラニエリ。別にやっていたサッカーが素晴らしいとは言わないが、とにかくあの状況から4試合を残して残留まで導いてくれた彼には感謝しかない。言わずと知れた名伯楽だが、もうお爺ちゃんで落ち目かと就任時には少し不安だったが・・・すいませんでした。やはりプレミアでレスターを優勝に導いた実績は並み大抵の物ではない。上で述べた2種類のタイプの監督の、ラニエリはまさに後者。決して満足なスカッドでは無かった今季のサンプ。まずディフェンスをしっかり整備するところから始め、冬も最低限の補強をしてもらったのみで、4-4-2、4-5-1、時には3バックも試したりしつつ残留を果たした。

ラニエリがすごいなと思った点が主に2つ

・これはコロナ中断から再開した後だが、彼は間違いなく捨て試合を作っていた。過密日程と自分たちの選手層を見比べ、また特殊な長期休暇明けの選手たちの状態の見極めて、最初のインテルとローマ戦は勝ちにこだわっていなかったと思う。降格圏から勝点1しか離れていなかった状態で簡単に出来る事ではない。結局再開後の2,3試合でベスト布陣及び、選手のやりくりの方向性を見出して、その後の勝点につなげた

・無観客で判明したが、とてもお爺ちゃんとは思えない声量の持ち主で、試合中はかなり細かく大きな声で自らディフェンスラインなどを指示していた事。加入したてでしかも日本人の吉田と、ガンビア人で比較的物静かなコリーと、コミュニケーション力がまだまだ低そうなCB陣を監督自らが統率していた

それ以外も、記者会見のウィットに富んだ語り口や、若手の積極的登用など個人的には好きな点は多い。今現在サンプは180万€であと1年の契約を、2年間で150万€/年の契約に伸ばそうと交渉している。この10月で69歳になるラニエリ。これがサンプにとっては出来る最長のオファーだろう。断られてもしょうがないと思う。少なくとも来季はジャンプアップの足固めの年にしてもらって・・・・その後はいよいよパロンボ監督かな!?

今季は大感謝で7.5だが、来季は最初から補強も少しはラニエリの意図も組み込まれるだろうし、真価が問われる年となる。どのクラブも財政的には危機的な状況を抱えているだろうし、期間も短いのでそこまでメルカートは例年より動かないと思われる。そこで最後の数試合に若手を積極的に試した効果が出てくると良いが

31試合 11勝6分14敗 勝点39 得点42 失点49 得失点差-7 15位


 GK編

GK 1 エミル・アウデーロ 5.5 昨季の大活躍。それを受けてサンプはユーヴェから2000万ユーロ(その内400万はプリマヴェーラのピータースを譲渡)で買い取りと言う英断をした。それで慢心したわけでもあるまいが、明らかに今季のパフォーマンスは落ちた。数字上も同じ36試合出場で失点が51⇒60に増加。もちろんGKだけの責任では無いが。

昨季見られた神がかった反射神経セーブもほぼ見られず、逆にハイボールを処理をミスしたり、一流のGKなら弾けてそうなボールに届かなかったり・・・なんか、ゴールを決められた後に飛んでいるシーンがやたら目に焼き付いた。そしてPKは全く止める気がしない(1本データ上では止めているが、あれはC・ロナウドが勝手に外しただけ)。ただ、コロナ中断後にややパフォーマンスを取り戻したと思う。サンプのティフォージの中でも辛口族はかなりアウデーロを批判するようになっている。ただ、これはやはり2000万€と言う価格の影響も有ると思う。これが300万€のGKだったら大して文句は無い。私個人的にはまだ見限るのは早いと思う。まだ23歳だし再浮上のチャンスは全然ある。全く年上にも物怖じせずにコーチングしているし、そんなに精神的に脆くはないだろう。アズーリ入りを目標に頑張ってもらいたい。個人的に、髪型と眉毛の濃さから、あるサンプファンから私が似ていると言われた事が有るので、他人な気がしないのだw(36試合/60失点)

GK 30 ウラディミーロ・ファルコーネ 6 うれしいうれしいセリエA初出場を果たした第3GK。サンプユース出身の彼はずっとレンタルで様々なクラブを渡り歩いてきた。久しぶりにサンプに第3GKとして留まった今季。最後の最後に消化試合で第2Gkセクリンを飛び越えて、チャンスを与えてもらった。まともにフルでプレーを見るのはほぼ初めてだったが、なかなか頑張っていた。195㎝と長身だが、動きもトロくは無い。正直アウデーロも金額高いし、GKにお金をかける余裕も無いサンプにとって来季の第2GKは彼で良いのでは?(2試合/5失点)

GK 22 アンドレア・セクリン ND キエーヴォから移籍期限最終日に加入した一応2ndGK。1試合も出ていないけど。怪我も有ったし、正直なにもしてないに等しい。しかし大分年下のはずのボナッツォーリと仲が良いようで、ボナッツォーリが輝いた終盤のスーパーゴール2本を決めた後、両方ともセクリンの所にパフォーマンスをやりに行った。性格は良いのだろう。一応買い取りオプション付きレンタルでサンプに選択の権利があるが、買い取りの可能性は低いかなぁ。10年後に彼がサンプにいた事を覚えてる人は何人いるだろうか?(0試合/0失点)

GK 35 ロレンツォ・アヴォガドリ ND アタランタからレンタル加入したプリマヴェーラのGK。将来を嘱望されてる選手っぽかったたが、コロナでプリマヴェーラのシーズンが打ち切りになった事もあり、わずか9試合19失点の成績で終わる。逆に後述する同い年のマッテオ・ラスパが伸びてきてプリマの正GKの座を奪った。アタランタに帰っていくだろう(0試合/0失点)

GK 28 マッテオ・ラスパ ND アヴォガドリの加入を受けて「なにくそ」と頑張ったサンプの下部組織生え抜きのGK。プリマヴェーラではアヴォガドリとのレギュラー争いに勝利して12試合17失点の成績を残す。そして最後の2試合、背番号28を与えられて嬉しいserieAのベンチ入りを果たした。イタリア人のしかも19歳とは思えない顔立ちだが、そのふてふてぶしさに期待しよう。そういえば、サンプユース出身GKと言えば、フィオリッロがセリエB残留プレーアウトでPK2本を止める活躍で、なんとかペスカーラをB残留に導いていた(0試合/0失点)

*さて、ここでGKのメルカート情報を少し。

2020-21シーズンのGK陣は大きく変わらないと思われる。ジャンパオロのトリノがシリグの代わりにアウデーロを狙っているという噂も有るが、アウデーロが仮に出る事になったら激変するが。昨季の第3GKのヴィド・ベレッツ(今季はサンプからアポエルにレンタルで出されていた)が返ってくるが、カラバックと言うアゼルバイジャンリーグのチームに移籍が濃厚らしい。アヴォガドリセクリンがいなくなったとして、第2ファルコーネ第3ラスパで行くか?サブGKでベレッツが売れないか、誰かを獲得する可能性は一応あるかな?いずれにせよ重要度はかなり低い


ほんのりサンプニュース
 
↑↑©Blucerchiando Twitterより
 
 今季の新ユニフォームが発表された。5年間のJOMA生活がついに終わり、Macronが新しいテクニカルスポンサーとなった。まぁ初年度でいきなり冒険はしづらいという事で、ホームとアウェイはかなりシンプルな伝統的な物。3rdも比較的出現頻度が高い黒ベースだが、青のアクセントが効いていて悪くは無いと思う。Gkユニのツバメの巣みたいなデザインはどうなんだろう?ファッションセンスが無い私には、これがカッコ良いのかカッコ悪いのかよくわからん・・・しかし男性用トイレみたいなMACRONのマークがちょっと目立ちすぎていて気になる。思っていたよりは悪くないが、今のところ私はやはりJOMA派だなー
 
サンプメルカート情報

私はメルカートの噂が好きじゃない。イタリアの場合は本当にスポーツ紙の飛ばしネタも、「〇〇、××に移籍決定!」まで書いておいてフェイクニュースだったかのように覆すパターンも良くある。なのでオフィシャルで契約した情報が出るまでは、絶対信じない。そして噂に一喜一憂してもしょうがないから、基本的にはこのblogでは噂段階の情報は書かない。例えば

・コセンツァのFWエマヌエル・リヴィエール(1990年生まれ)獲得濃厚

・FWエデルがサンプに帰ってくる可能性がある。ボローニャとフィオと争奪戦

・ IFK NorrkopingのCBフィリップ・ダジェルスタル(1997年生まれ)を狙っている。競合にはヴェローナ、レッチェ、💩ェノア

・ユーヴェ保有で今季はペルージャでプレーしたMFハンス・ニコルッシ・カヴィッリャ(2000年生まれ)を狙っている

・DF吉田麻也と2022年6月まで契約延長濃厚

・FWジャンルカ・カプラーリをベネヴェント、アタランタ、トリノ、カリアリ、エラスなど様々なクラブが狙っている。まずはパルマがサンプに買い取りオプションを払って買い取るかだ

・MFリネッティをジャンパオロ・トリノが狙っている。リネッティの年棒は50万€といままでビックリするぐらい安かったが、トリノが200万€を提示。それを受けてリネッテイ側が180万€をサンプに要求してきた。これはサンプには厳しい。しかし移籍金でフェレーロは1200万€を要求。一方トリノは600万€を提示しているらしい。リネッティ以外にもジャンパオロが監督となってしまったトリノは、ラミレスやボナッツォーリやアウデーロなど様々な選手を狙っていると言う噂が立っている。

とにかくトレイラに続いてプラートまでいなくなったサンプ。リネッティだけは死んでも死守したい。外国人ながらあそこまでサンプ愛を感じられれて、キャプテンマークまで巻いた事ある選手はなかなかいない。年棒が安すぎるのは間違いないが、リネッティ自身にとってもトリノ移籍は別にジャンプアップではない。間違いなくもったいない。

こんな噂は基本的には書かない(←書いてるやん!)

とにかくやっぱり移籍市場では来季いっぱいまでしか契約が残ってない選手が狙われやすい。来季末までに契約更新も出来ずに売れもしなかったらタダで移籍になってしまうからだ。サンプで言うと、2021年6月で契約が切れる選手は以下の通り

  •  2021年6月で契約切れ選手:

    • Karol Linetty
    • Albin Ekdal
    • Fabio Quagliarella
    • Gaston Ramirez
    • Federico Bonazzoli
    • Dodò
    • Vid Belec

このうち問題なのはやはりリネッティボナだろう。クアリアとエクダルとラミレスは有ってももう1年契約延長ぐらいか。ドドとベレッツは既にサンプの戦力とは考えられていない

さらに、本来はもっと切羽詰まってるはずの今季いっぱいまでの選手

  • 2020年6月(コロナ特例で2ヶ月延長)で契約切れ選手:
      • Maya Yoshida 
      • Gonzalo Maroni 
      • Andrea Bertolacci 
      • Andrea Seculin 
      • Wladimiro Falcone

セクリンとマローニは買い取りオプション権利をサンプが持っているが、両方とも更新されないかなー

ベルトラッチも微妙、吉田麻也はこれから交渉次第。Gkファルコーネは最後の2試合がテストだったんだろうが、合格したのだろうか?共に選手側に契約延長オプションが付いていたが

 

 バルサが8失点で敗れるというショッキングな試合があった今朝。やはりサッカーは何が起きるかわからない。

来季サンプがスクデットを獲得する可能性だってあるのだ。ラニエリがレスターで優勝した時はこんな感じだったのかなぁ!?さすがにもう少し選手が必要だ。フェレーロさんよーーー

 まず、サンプのメルカートでやらないといけない事はムリージョ、カプラーリ、ヴェッレの3人をしっかりお金に変える事。そこからかな、補強は? 

というわけで次回までに少しは補強が進んでいる事を祈る!

Foooooooorza Saaaaaaaamp!! 



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2 コメント

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Unknown (ケニー)
2020-08-16 13:32:48
リネッティ残って欲しいですね。180万ユーロ払えないのか、、、これがサンプの現実なんですよね。
でも売るなら1000万ユーロ以上で売りたいですね。
ムリージョ、ベレツは要らないとしてカプラーリはいい選手なんですけどね。
とにかく前線と中盤は揃ってるのであとはディフェンスを整備したら(吉田が補強ではなく)このチームはやれるはずです。
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>ケニーさん (周死氏@管理人)
2020-08-17 09:04:15
まさにその通りで・・・
ディフェンス、特にセンターバックは総入れ替えでも良いぐらいの勢いで補強が必要ですね

カプラーリは間違いなく良い選手ですが、突き抜けないと言うか・・・良いオファーが来たら売ってしまっても良いと思います。
ちなみにパルマは買い取りオプションを行使しない事がほぼ決定みたいですね。レジーニと共に戻ってきますw
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