2019-20 シーズン総括 選手寸評[3] MF編+サンプニュース!!

2020-09-01 13:49:14 | ほぼ週刊サンプ通信 '19-'20

続いては19-20シーズンのMF陣。

ディフランチェスコは開幕当初4-3-3でスタートした。その時点ではラミレスマローニ、そして土壇場加入のリゴーニはFW枠だった

4-3-3のレギュラーは (赤字が新加入選手)

 ヤンクト  エクダル  リネッティ
 (レリス)  (ヴィエイラ) (バッレート)

ヴィエイラが左右で使われたりもしていた。しかし2試合終えてすぐに5-3-2(3-5-2)のような形にチェンジ。両WGはDFのムッルーかデパオリorベレジンスキ

5-3-2のレギュラーは

    リゴーニ(ラミレス)(カプラーリ)

 リネッティ  エクダル
(ヴィエイラ) (バッレート)

この時点で迷走っぷりが伺われる。そしてラニエリが就任してからは基本的に4-4-2、4-4-1-1のどちらか。4-4-1-1のシャドーの1は基本的にラミレス。ラミレスがシャドーでも右MFでも無く、トップ下に入って4-3-1-2(ジャンパオロ時代と全く同じシステム)もコロナ中断から再開後は稀にあった。

ラニエリ監督の4-4-2のレギュラーは

ヤンクト(マローニ)(レリス) リネッティ(ラミレス)(デパオリ)

  エクダル   トルスビー

 (ベルトラッチ)  (ヴィエイラ)

(アスキルドセン)  (バッレート)

 ディフランチェスコに全く起用されなかったトルスビーと、ラニエリ就任と共に獲得されたベルトラッチ、アスキルドセンが新しいパーツ。逆にリゴーニはラニエリの信用を勝ち取ることが出来ずに冬にあっさり退団した。

フレキスブルなリネッティはボランチや左MFでの起用も有った。またデパオリの右MF起用も多く見られた。

2018-19からいなくなったのは実質プラートサポナーラだけだったが、特にプラートの穴は想像以上に大きかったと言えよう。新加入選手を含めて、MF陣は数はいっぱいいるが、みんなどんぐりの背比べ。帯に短したすきに長しで突出した選手がいない。開幕時点の感じだとヴィエイラがもう少しブレイクすると期待していたのだが、結果的にあまり伸びなかった。人数も多いし来季はもう少し整理して、人数は少なくする代わりに1人でも突出した選手が欲しい。

ラニエリのサッカーはポゼッションではなくボールを持ったらとにかく前を見て、効果的になりそうなパスは絶対チャレンジする。基本的にはショートカウンター多用のサッカー。そしてディフラ時代に比べると、ボランチをしっかり守備も出来る2枚にしたのでディフェンスはやや安定した。

それでは1人1人の総括を見ていこう↓↓ 

ボランチ  6 アルビン・エクダル 7 サンプ1年目と全く同じ成績。32試合0得点。シーズン開幕当初に怪我明けで本調子では無く、ディフランチェスコの4-3-3の防波堤になれなかったのは残念だ。彼が絶好調で開幕を迎えていたらまだ、ディフラの首ももう少しつながっていたかもしれない。しかし徐々に本領を発揮してきて、今季もサンプの中盤に欠かせない選手として君臨。クアリアレッラ不在時にはキャプテンマークを機会も増えた。さすがW杯にも出場している現役スウェーデン代表。1対1にも強くフィルターとしての役割は抜群。若い頃はトップ下を務める事も有ったほどだが、徐々にポジションを下げてあまりゴールに絡む機会は減った。現在31歳だが少なくとも来季はまだバリバリでやって欲しい。関係ないけど奥さんは美人。娘はジェノヴァで2018年に生まれたばっかり。スウェーデン代表。(32試合27先発/0ゴール/2アシスト)

ボランチ&左右MF 4 ロナウド・ヴィエイラ 6 ヴィエイラ家の父は、双子の兄弟にそれぞれロナウドとロマーリオと言う名前を付けた。これでサッカーが下手だったらどうするの?って言う兄弟。2人のサッカースター選手の名前を併せ持つロナウド・ヴィエイラ。サンプ2年目の今季、開幕はエクダルの遅れも有ってレギュラースタートで飛躍が期待された。3MFとなってダイナミズムも求められて、1年目よりは伸び伸びプレー。開幕当初はまずまずの活躍をみせていた。しかし怪我も有り徐々にトーンダウン。プレーの正確さがまだまだ足らないのと、イエローカードが多い(チーム最多の11枚)。そこら辺が今後の課題となるだろう。まだまだこんなものでは無い選手だと思っている。イングランドU-21代表。(27試合20先発/0ゴール/1アシスト)

右左MF&ボランチ 7 カロル・リネッティ 7 4年目を迎えたリネッティ。怪我も有って出場時間は3年目に比べて減ったが、出場すれば相変わらずの素晴らしいプレー。プラートやトレイラがいなくなった事もあって、一番テクニックも求められるプレーヤーとなり、実際得点に絡む機会は増えた。キャプテンマークを巻く3番手となったリネッティ。サンプ愛も深く、個人的にも入団時から一番好きな選手なので、ついに移籍が決まってしまったのが悔しくて仕方がない。しかもステップアップにもならないトリノに。ついにサンプヤングMFカルテット(トレイラ、ブルーノ・フェルナンデス、プラート)が1人もいなくなった・・・ポーランド代表。(28試合22先発/4ゴール/3アシスト)

右MF&トップ下 11 ガストン・ラミレス 6 ジャンパオロからディフラに代わってトップ下が無くなったので彼はどうなってしまうのかと思った。しかし3トップのウィングや、4-4-2の右MF、そして時には彼の為にトップ下を置くシステムをラニエリが使ったりして出番はそれなりにあった。彼自身の特徴は変わらず、良い時と悪い時の差が激しすぎる。プラス怪我で不在も多かった。FKは相変わらず脅威で、ガッビアディーニと2人の”ダブル左足キャノン砲”でほぼ全ての距離から得点が狙える。良い時はスルーパスやドリブルもキレキレで、実際今季は7得点とサンプに来てから最多。エースのクアリアレッラとの相性はかなり良い。反面、悪い時には全く画面に映らなくなる。あと、短気でポジションの割にはカード数がやたら多い。年棒110万€とサンプでは高給取りの彼ももう29歳。アラブから高額のオファーが来ている今が売り時かもしれない。個人的には彼のプレーは好きだから、いなくなったら寂しいが。元ウルグアイ代表で、元サンプのトレイラとは隣村の出身で仲が良い。(26試合19先発/7ゴール/2アシスト)

左MF 14 ヤクブ・ヤンクト 6 2年目となった今季。ジャンパオロの戦術に合っていなかったので、今季はかなりプレー機会は増えた。MF陣ではエクダルに次ぐ2237分に出場。軒並み前年より成績を落としたサンプMF陣の中では、彼は逆に昨季よりは良かった。サンプでの初ゴールも含めて得意の左足でスーパーゴールも決めた。しかし、左足しか蹴れずにポジションも左MFに限られるのだから、まだまだもっと活躍して欲しい。まだ24歳だし更なる成長が期待出来る選手だと思う。特にリネッティがいなくなる来季は、何とか完璧な一人立ちしてくれないと困る。彼がもう一皮剥ければ、ラニエリもずっと台形の4-4-2で行けるだろう。チェコ代表には継続して選出されており、26試合3得点。(30試合25先発/2ゴール/4アシスト)

ボランチ&右MF&右SB 18 モルテン・トルスビー 6.5 ディフランチェスコには見向きもされずに、せっかく2018-19の冬のメルカートから予約で獲得されていたにも関わらず、レンタルに出されてしまう危険性もあった。その予約の為に前所属のヘーレンフェン(オランダ)で最後干されていたので、実戦勘が無かったのも出遅れた原因か?プラートと同じようなパターンで獲得されたので、私はシーズン前に勝手にテクニシャンMFを想像していたが、実際はどちらかと言うと汗かき屋のファイター。バッレートのお株を奪うようにピッチ内を走り回った。ボランチだけでは無く右MF、時には右SBまでこなす事も有った。またこれは意外な気がしたが、今季のセリエAの空中戦勝利第1位(1試合平均4.5回)。あまり目立たないが身長も189㎝と高いのだ。課題はもう少しテクニックを磨くのと、さすがに全盛期のバッレートに比べるとまだまだボール奪取能力も甘い。まだまだ好守共に成長の余地は有る現在24歳。また、”エコロジスタ”としての1面も持っており、車や飛行機になるべく乗らずに自転車を使ったり、プラスチック製品もなるべく使わないという活動を昔から積極的に行っている。サッカーと環境保護活動を絡めた運動もやろうとしており、スタジアムでもなるべく環境に気を配って試合を行う”We Play Green"と言う活動を立ち上げて、環境大臣のセルジオ・コスタに表彰されたりした。ノルウェー代表。(24試合21先発/1ゴール/1アシスト)

左右MF 26 メーディ・レリス 4.5 今季のMF陣では私は最低点をつけた。サイドMFでかなりのテクニシャンと言う触れ込みだったが、蓋を開けたらミスが物凄く目立ち、ボールを奪われたら追わない場面も目立った。そこが気に食わない。今季のサンプティフォージの中でも、レジーニやムリージョと共にあまり評価は高くないと思う。さすがにシーズン最終盤は少しマシになって最終戦にサンプ初ゴールを決めた。DFに当たってコースが変わったラッキーゴールではあったが。まだ22歳と若いから化ける可能性は有る。ただこのままではダメだ。何かを変えないと。フランス人(15試合3先発/1ゴール/0アシスト)

ボランチ 91 アンドレア・ベルトラッチ 5 ミランから契約満了でフリーになっていたところをラニエリの意向もあって獲得。いきなりスタメンで使われてまずまずのプレーを見せて、おぉこれは!さすが元イタリア代表、と期待させた。しかしやはり怪我がちで、徐々にトーンダウン。エクダルが復活してトルスビーが台頭してくると出番は減っていった。彼のハイライトは、DERBY勝利の後、元💩ェノアの彼がロッカールームで一緒にバカ騒ぎをしてくれていたところか。幸か不幸かサンプはMFの数だけはかなり溢れているので、来季30歳になる彼の契約が更新される可能性は少ないか・・・元イタリア代表(12試合8先発/0ゴール/0アシスト)

ボランチ 16 クリストファー・アスキルドセン 6 冬のメルカートでノルウェーのスタバエクから加入。将来への投資で今季はずっとプリマヴェーラかと思っていたら、プリマヴェーラが中止になった影響も有ったかもしれないが、トップチームですでにデビューを果たした。そしてミラン戦ではなんと豪快なミドルシュートで早くも嬉しいセリエA初ゴール。今後が非常に楽しみな19歳だ。190㎝の長身でスケールが大きいセントラルMF。遠くから見るとエクダル、レドンド、グティと続く金髪エレガント長身MF路線にそっくりだ。サンプの未来は彼の成長にかかっていると言っても過言ではない。同胞で、良い先輩っぽいトルスビーの存在もかなりプラスに働くだろう。来季の飛躍に期待大。ノルウェーU-21代表(4試合0先発/1ゴール/0アシスト)

右MF 8 エドガー・バッレート ND 白いガットゥーゾも36歳となり。さすがに寄る歳の波には逆らえず。ついにサンプから去る事になった。サンプでは5年間。サンプ愛も強かったし、特に南米勢がサンプに溶け込むのに、非常に良き先輩として助けとなっていた。最初の丸3年は完璧なレギュラーだったが、それ以外のピッチ外での貢献も非常に大きかった。6月30日で契約が切れて更新されなかったので、ヨーロッパでキャリアを始めたオランダのNECに13年ぶりに復帰。そこで引退する覚悟を決めた。それは良いから、指導者としてサンプに是非戻ってきて欲しい。元パラグアイ代表キャプテン。(2試合1先発/0ゴール/0アシスト)

 

さて、来季のMF陣の予想

残留 = エクダル、ヤンクト、ヴィエイラ、アスキルドセン、トルスビー、レリス
新加入 =ダムスゴール
レンタルバック = ヴェッレ、カペッツィ
微妙 = ラミレス
放出 = リネッティ、バッレート、ベルトラッチ

ずっと粘っていたが、我が最愛のリネッティはついにトリノに移籍。それに関してはフェレーロ許せないが、ただ、よく見るとMF陣は一番サンプで楽しみなセクションだ。ヴィエイラ、アスキルドセン、ダムスゴールが仮に3人ともブレイクすると、いきなり強力なMF陣となる。さすがに来年いきなりそこまで高望みはしないが、彼らが使えるメドが立ったらラミレスは売っても良いし、ヴェッレカペッツィのレンタルバック組もまた居場所を失うだろう。

 ダムスゴールの適性がどこかと言う問題もあるが、理想は↑↑のようなスタメン。ボランチはエクダルが元気なうちにヴィエイラアスキルドセンが育てば良いし、トルスビーもいる。サイドはヤンクト、デパオリ(DF兼)で縦への推進力は有る。そこにダムスゴールがどう絡むんでくるか。ラニエリ監督はMF1人欲しいと言っていたが、このサイドかトップ下、つまり攻撃に長けたMFが欲しいのだろう。エラスで32試合(先発22)3得点(2PK)のヴェッレもいるが、どう評価されるか。ついにサンプに残るか?

ラニエリ監督 4MF ’20-’21    

ヤンクト(ダムスゴール)(レリス)  ダムスゴール(デパオリ)(ラミレス)(ヴェッレ)

  エクダル  ヴィエイラ

 (アスキルドセン)(トルスビー)(カペッツィ) 


 ミッドフィルダー新加入選手

1.

↑↑©nordjyske.dkより

Mikkel Damsgaard  ?ミケル・ダムスゴール
・ポジション:MF
・2000年7月3日生まれ(20歳)
・デンマーク Jyllinge出身
・180cm 65kg
・昨季:Nordsjælland(デンマーク) 25試合9得点

かつてGK川口能活が在籍したこともあるデンマークのFCノアシュランで2017年、17歳でデビューして3年間プレー。攻撃的なMFで、主にセンターMF、トップ下、左ウィングを務める事も有る。サンプは今年の2月に7月からの契約で650万ユーロで完全移籍。4年契約。スピードとテクニック、そして右足の強烈なミドルシュートを持つサンプの未来の希望だ。
彼が生まれた2000年7月3日と言うと、私がイタリアに留学する為に初めてイタリアに降り立った日。前日はEURO2000年の決勝が行われていて、イタリアはフランスに1-2で負けていたので国中がお通夜みたいになっていたのをよく覚えている。あの時に生まれた子がもうプロサッカー選手になっているのか・・・・歳をとるわけだ


ほんのりサンプニュース

さて、ここでこれまでのメルカート情報まとめ まだまだばっかりで、それを書くのは嫌いなのでほんの少しだけ

OUT

・MFカロル・リネッティがトリノに完全移籍。750万€プラスボーナスで150万€。元々45万€と破格の年棒だったリネッティ、180万€まで代理人はアップを要求してきてそれを蹴ったサンプ。最終的にトリノでは130万€になった模様。馬鹿フェレーロ
・FWカプラーリは昇格してきたインザーギ率いるベネヴェントへの移籍がかなり濃厚。150万€+残留を果たすと買取義務オプションで750万€
・GKファルコーネはサンプと2024年まで契約を延長したうえで、コセンツァにレンタル移籍

IN

・第2GKにはクレモネーゼ(セリエB)のニコラ・ラヴァーリア(31)の獲得が濃厚

②まぁ、ご覧の通りろくな話題が無い。そんな中すでに練習は開始しているサンプだが、7人の選手が代表に選ばれてチームを一旦離れている

・エクダル(スウェーデン)
・ヤンクト(チェコ)
・ベレジンスキ(ポーランド)
・トルスビー(ノルウェー)
・ベレッツ(スロヴェニア)
・アスキルドセン(ノルウェーU-21)
・ダムスゴール(デンマークU-21)

③あとは、練習試合の日程が発表された

 今のところ組まれているのがごらんの3試合。今年はキャンプにも行けないし、ジェノヴァから近場が多いな。ピアチェンツァとは懐かしい。1998年にセリエAでのピアチェンツァvsサンプを生で観た記憶がある。ピアチェンツァはインザーギ兄弟を生んだクラブだ。当時はイタリア人純血主義を貫いていた

1 Alessandria vs Sampdoria (9/5(土) 21.00, stadio “Moccagatta” di Alessandria)
2 Derthona vs Sampdoria (9/6(日) 20.30, stadio “Coppi” di Tortona, Alessandria)
3 Piacenza vs Sampdoria (9/9(水) 21.00, stadio “Garilli” di Piacenza)

 

***********************

 さぁいよいよメルカートもオフィシャルに開いて、少しは動きが出てくるか。あまり良い話は期待できないが・・・開幕はあっという間に来てしまうぞー

Foooooooorza Saaaaaaaamp!! 



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ケニー)
2020-09-06 14:32:03
ネタバレになりますが、練習試合引き分けましたね。
練習試合とはいえ、下部リーグのチーム相手に、、、
先が思いやられます。
返信する
>ケニーさん (周死氏@管理人)
2020-09-09 18:32:17
ごめんなさい
更新遅くて(^^;

まぁ予想していた事とは言え、メルカートも含めて最悪な夏を過ごしてますね・・・
代表組が帰ってきて、アスキルドセンとダムスゴールが早く見たいです。それだけが希望の光です
返信する

コメントを投稿