SERIE A 第15節 12/4(日) 15:00@ルイジ・フェラリス(ジェノヴァ) 主審:オルサート氏(Schio出身)
サンプドリア 2 - 0 トリノ(前半0-0)
- (後半6分)サンプ[1] バッレート
- (後半50分)サンプ[2] シック
ミハイロビッチ率いるトリノ相手に無失点で快勝!コパイタリアも含めれば、ホーム5連勝を飾るこの日の2人のヒーロー↓↓
↑↑©mediagol.itより
[試合前情報]
ミッドウィークのTIM CUPの試合から中3日での試合。相手はシニサ率いるトリノ。ここ10試合で6勝と調子が良く、現在6位。シニサのチームとしては珍しく攻撃力が有り、得点数は現在リーグ3位。イタリア代表でも活躍し始めた売出し中FWベロッティが好調攻撃陣の中心。彼にはイグアイン並みの100億円の移籍違約金が設定されたとかされていないとか。まぁ正直そこまでの選手では無いと思うが・・・サンプ、トリノ共にコパイタリアの試合は勝ってベスト16を決めており、気分良く試合に臨む。
さてサンプはターンオーバーを敷いたコパの試合とは違い、レギュラー陣が戻ってきた。リーグ戦の前節との差はトップ下と左MF。トップ下はなぜか前節先発だったリッキーに代わってブルーノが先発。そして左MFには、当初の予想通りプラートがスタメン起用された。あとは前節のスタメンと一緒。元トリノ勢には”流浪のストライカー”クアリアレッラがいる。古巣が得意なクアリアゴールが出るか?
↑↑©corriere dello sport より
一方のトリノはミハイロビッチ監督の4-3-3。トリノは監督を始め、元サンプの因縁の相手が非常に多い。GKはセリエAには珍しいイングランド人GK。マンチェスターCでペップに失格の烙印を押されたハートが1年間レンタルでトリノのゴールマウスを守っている。2ndは元サンプのパデッリ。DF陣にはこの夏メルカートの終盤で電撃移籍したカスタンと”ロロ”デ・シルヴェストリがいる。カスタンはジャンパオロの求めるCBでは無く、今年加入したが1試合も公式戦の土を踏む事も無くトリノに移籍。そして現在トリノではレギュラー。一方、一時はキャプテンまで任命された”ロロ”はまさかの移籍だったが、現在は残念ながらサブに甘んじている。MF陣はキャプテンのベナッシと、一昨年躍進したエンポリで名を挙げたヴァルデイフィオーリ、そしてサンプもずっと狙っていた大器、バゼッリ。控えには元サンプの黒キン肉マン”アクアー”がいる。強力3トップはCFにベロッティ。ウィングは共に左利きで左にリャイッチ、右に元ジェノアのヤゴ・ファルケ。控えには懐かしのマクシ・ロペスがいる。まぁなかなかのメンツで、今のサンプと同じようなスカッド、セリエAで5位~10位ぐらいを狙わなければいけないような陣容だ。ちなみに前節と全く同じスタメンイレブンだ。
↓↓どのチームの監督になってもそのチーム色に染まるミハイロヴィッチ。もはやブルチェルキアティの面影は無く、汚いエンジ色になってしまった
↑↑©albarsport.comより
↑↑©torinofc.itより
★日曜日15時00分に行われた通常時間ゲーム。試合前には不慮の飛行機事故で亡くなったブラジルの「シャペコエンセ」の為に追悼の黙とう。詳しくは知らないが、ブラジルリーグの中でサンプと同じような中位に位置するチームが、やっとの思いでつかんだ南米クラブ選手権の決勝戦の切符。それを戦う前に起きた事故と言う事で、本当に悔しいだろう。可哀そうでならない。仮にサンプが同じ目にあったと考えたら、ゾッとする。心からお悔やみ申し上げます。
SAMPDORIA<4-3-1-2> 監督マルコ・ジャンパオロ■77分
クアリアレッラ ムリエル(90分シック)
フェルナンデス(60分リネッティ)
プラート(82分アルヴァレス) バッレート
トレイラ
レジーニ(Cap) ペレイラ
シュクリニアール シルヴェストレ
プッジョーニ
ベンチ:GKクラピカス、トッツォ DFドド、クラインツ
MFエラモ、パロンボ、チガリーニ、ジュリチッチ FWブディミル
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Torino(4-3-3) 監督:ミハイロヴィッチ
ベロッティ
リャイッチ ヤゴ・ファルケ
(79分マクシ・ロペス)
バゼッリ(84分アクアー) ベナッシ(Cap)(70分ボジェ)
ヴァルディフィオーリ
バッレーカ ザッパコスタ
カスタン ロッセンティーニ
ハート
ベンチ:Padelli, Cucchietti, Bovo, Gustafson, Martínez, Moretti, Lukic, De Silvestri, Ajeti.
*
備考:退場:後半32分ジャンパオロ監督;警告:前半22分ロッセンティーニ、後半13分ベナッシ、13分バッレーカ、27分バゼッリ、29分バッレート;年間チケット保有者数16.789人(1試合平均164.806 euro);有料入場者数2.490人(47.981 euro);芝状態良好
<あらすじ>
前半3分 いきなりバー!ペナ内へのクロスをヘッドで跳ね返したこぼれ球。ヤゴ・ファルケがトラップして1個キックフェイントを入れて左足で強烈なシュート⇒バー
7分 チャンス!ブルーノがペナ内右サイドから、浮き球をアクロバティックなクロス。突っ込んできたムリエルが胸トラからボレー⇒ゴール上に外れる
10分 GKのスローからペレイラが長~いドリブル。ブルーノとのワンツーでペナ内に侵入してグラウンダーのクロス。DFに弾かれるも、もう一度クロスを上げるが再度間一髪DFにクリアされる。
21分 ムリエルを倒したロッセンティーニにイエロー■
24分 ピンチ!トリノの右サイドでザッパコスタがレジーニと1対1。クライフターンで切り返すとレジーニが尻餅をつき、左足の強烈なシュートはGKプッジョーニが正面でキャッチ
29分 バッレートが抗議でイエロー■
ロスタイム0分。そのまま終了
前半は0-0。ポゼッションはサンプが51%:トリノ49%。シュート数はサンプ5本(枠内0本):トリノ9本(枠内1本)。決定機はほとんど無かったが、両チーム共にスピーディーな展開からチャンスは作り面白い展開。サンプは右サイドのペレイラの上がり、逆にトリノも右サイドのザッパコスタの上がりが良く見られた。サンプも得点の臭いはしたが、全くどういう結果になるかわからない互角の展開と言う感じ。全然関係ないけど、サンプのリネッティとトリノのリャイッチは顔の雰囲気が似てるな・・・
↑↑左リャイッチ、右リネッティ(ポーランド代表バージョン)
後半2分 プッジョーニ!ヤゴ・ファルケからペナ内へのスルーパス。フリーで抜け出したリャイッチが近距離からフリーで右足シュート。決定的だったが、プッジョーニが抜群の反応でスーパーセーブ!
後半6分 バッレートGoooooL:1-0
→後半2本目のCK。右からのブルーノのキックをシルヴェストレがヘッドで競り勝つ⇒バッレートがゴールを背にしてこのボールをトラップして、反転しながら左足ボレー。先制!!
12分 トレイラを後ろから倒してベナッシにイエロー■
13分 ムリエルのパスをハンドで止めたバッレーカにイエロー■
14分 ムリエルの直接FK。壁を越えた早いボールは、わずかにバーの上
15分 ブルーノ・フェルナンデスに代わってリネッティ投入。プラートがトップ下へ
24分 スーパー・プッジョーニ!右サイドからのファルケの左足クロス。オフサイドだったが旗は上がらず、フリーになったベロッティのヘッド⇒ゴール隅へのボールを、プッジョーニが空を跳んでセーブ!
25分 ベナッシに代わって20歳のアルゼンチンFW・ボジェを投入
27分 バゼッリがトレイラを後ろから倒してイエロー■
31分 審判に文句を言ったジャンパオロ監督に退席処分。退場するジャンパオロに、サンプティフォージはスタンディングオベーション。いつも思うけど、このピッチのど真ん中を横切って退場する姿は、ルイジフェラリス独特でカッコ良い■
34分 ヤゴ・ファルケに代わって元サンプのマクシ・ロペス投入
37分 プラートに代わってリッキー・アルヴァレス投入。そのままトップ下に
39分 バゼッリに代わって、こちらも元サンプのアクアー投入
44分 オフサイド!右からのザッパコスタのクロス。マクシがヘッドで完璧に合わせてゴール・・・・・・・・・しかしこれは明らかにオフサイド
45分 ムリエルに代わってシック投入
ロスタイム4分
後半50分 シックGoooooL:2-0
→左からのスローイン。リネッティが時間稼ぎするかと思いきや、ドリブルでするすると抜けていきペナ内へ。ゴールラインぎりぎりまで侵入して、折り返し。シックがこのパスをトラップして左足でGKハートの股下を抜くシュート!貴重過ぎる追加点!!
↑↑©ilsussodiario.itより
そのまま終了。2-0
(ポイント)
・最終的にポゼッションはサンプ21分26秒:トリノ26分45秒
・シュート数はサンプ12本(枠内3本):トリノ12本(5本)
・サンプが先制した後はトリノの方が攻勢に転じてボールを持つ
・しかしGKプッジョーニのミラクルセーブ2本を中心にしっかり守りきる
・そしてロスタイムにダメ押し
・完璧な展開
・これでホームは5勝1敗1分
・チーム全体で掴んだ勝利
・バッレートは去年無得点だったが、今年はすでに2点目。
・この”パラグアイのガットゥーゾ”の再発見はでかい
・シックもわずか5分の出場で結果を残す!コパ含めてここ2試合で3ゴール!
さて、この試合はトリノの110周年の誕生日だったみたいだが、祝い酒をあげたのはサンプ。インテル戦以来、今季3度目のクリーンシート。やはり無失点は気持ちが良い。開幕前にCBのレギュラー候補だった新加入のカスタンにジャンパオロは失格の烙印を押して、彼はトリノへ。この試合でカスタンが活躍して逆に無失点とかだったら、ジャンパオロの立場も無くなってしまうので相当のプレッシャーだっただろう。カスタン抜きのサンプ若手DF陣が無失点、カスタン入りそして強奪したデ・シルヴェストリをサブに追いやっているトリノが2失点。これは相当気分が良い。
やっと6勝5敗と白星も先行して9位。まずはこの順位、イタリアで言うところの”順位表の左側”(=1位~10位)を不動の物にしたい。そして残留の心配を無くして、余裕をもってEL・CLを狙う展開になれば。次節は連続してホームで、相手はローマDERBYに負けたラツィオ。気落ちしている相手にトドメを刺すしかない。
Foooooooorza Saaaaaaaamp!!
次節:セリエA 第16節 2016年 12/10(土) 対ラツィオ@ジェノヴァ 現地20:45Kick Off(日本時間4:45)
’16-’17 SERIE A
15試合 6勝4分5敗 勝点22 得点19 失点20 得失点差-1 現在9位
今日のカッサーノの“アフォリズム(格言)”
numero110:
Quando ero piccolo,se un portiere faceva una <cappella>
lo mandavo affanculo,anche se eravamo 5 a 0 per noi.
Adesso sono maturato,I tifosi devono capire che,se uno e' in difficolta',va aiutato.Sempre.
格言110:
俺がまだガキだったころ、もし相手GKが決定的な”ヘマ”をしたら、もし俺たちが5対0で勝っていてもトドメを刺してやった。
でも、今俺は大人になった。ティフォージ達も理解しなければいけない。
もし一人の男が困難に陥っていたとしたら、そいつは常に助けられなければいけない。常に