2016-17 新監督はジャンパオロ! BENVENUTO MARCO!!

2016-07-16 13:48:38 | ほぼ週刊サンプ通信 '16-'17

ポルトガルの劇的な初優勝で幕を閉じたEURO2016。ここからはいよいよ移籍メルカートが本格化してくる。

まずサンプにとって一番重要なニュースとして、モンテッラのミラン行き、そしてジャンパオロの就任が発表された。

      ↓↓↓↓↓↓

↑↑©U.C.SAMPDORIA OFFICIAL PAGEより

Marco GIAMPAOLO = マルコ・ジャンパオロ

  • (元MF)
  • 1967年8月2日(48歳)
  • スイス/ベリンゾーナ出身 (イタリア人)

監督 キャリア

2000-2001 Pescara 助監督
2001-2002 Giulianova 助監督
2002-2004 Treviso 助監督
2004-2006 Ascoli 助監督

2006-2007

2007-2008

Cagliari  途中就任 17位

           11試合で途中解任

2008-2009

2009-2010

Siena    14位

           10試合で途中解任

2010-2011 Catania   20試合で途中解任

2011-2012

Cesena   10試合で途中解任

2013-2014

Brescia(セリエB) 5試合で途中解任
2014-2015 Cremonese(リーガプロ) 途中就任=8位
2015-2016 Empoli    10位
2016- Sampdoria

 ジャンパオロはミラン行きの噂も有った若手有望監督。選手時代は守備的なMFで、セリエBとC中心に289試合4得点。一番輝いたのは1995-96のセリエB・フィデリス・アンドリアで36試合1得点。まぁ選手としては大きな実績は残していない。昨季ナポリに引き抜かれたサッリ監督の後、選手もかなり持って行かれたエンポリの監督に就任。そこで繰り広げたサッカーで高評価。キーマンとなるサポナーラ等が調子を崩して最終的に10位だったが、全く有名な選手がいない中、特に序盤戦はEL出場圏内にずっと留まり評価を高めた。今シーズンはステップアップが噂されたが、結局ミランはモンテッラを選び代わりにサンプに来たような形となった。

ジャンパオロの特徴

  • 自分のフォーメーションに選手を当てはめるのではなく、与えられた選手で適材適所フォーメーションを考える。サンプでは4-3-1-2か?
  • 若手の積極的な登用
  • 選手の能力を見極めて調整するのではなく、トレーニングを通してチームを鍛えあげる
  • 人よりもボールを中心に試合を作るという考え方。ボールを中心に全員で考え、全員で走る。
  • 相手に主導権を委ねるのではく、自分たちでボールを回しながら試合をコントロールするのが基本的な戦術

  • 7チーム率いて5回解任されてる
  • 強豪チームでの実績無し
  • ザンパリーニと大喧嘩して、一度解任されて再任要請されても戻らなかった通りかなり頑固。まぁこれはマイナスポイントでは無く、ザンパリーニに問題あるんだろうけど

ここ数日で色々なイタリア人のサッカー好きと話した結果、みんな思いのほかジャンパオロの評価は高く、個人的には期待している。マッツァーリがサンプに来た時に感じがちょっと似てるかなぁ。彼はお金が無いチームでも、与えられた選手で戦えるサッカーを出来ると。確かにフォーメーションも選手の適性によってクラブによって変えてるし、好感が持てる。反対にモンテッラは金出してくれるチームじゃないと通用しないと・・・確かにその通りだと思う。 ちなみにジャンパオロは2年契約。年棒80万ユーロ+ボーナス (EL出場権獲得で25万ユーロ、 CL出場権獲得で30万ユーロ、コパイタリア優勝で15万ユーロ)。モンテッラはミランで230万ユーロらしい。

ドタバタの監督交代劇ではあったがとりあえず↓↓


Buon Lavoro Mister GIAMPAOLO !!  ~UTC

サンプトピックス 

ここからはすでに決定した移籍をいくつかご紹介

1まずはローマのセンターバック、レアンドロ・カスタンをレンタルで獲得(レンタル料50万ユーロ)。左利きのブラジル代表センターバックは、ローマで2年前までバリバリのレギュラー。ただ、怪我でここ2年間を棒に振り再出発の道を探していた。フィジカルの強さを生かしたハードなディフェンスが特徴。レギュラー左CBとして期待される。本人はサンプで輝きを取り戻し、ブラジル代表にも再び戻りたいと話している。ちなみにセレソンデビューしたのは、4-0でブラジルが勝った2012年の日本相手の親善試合。

↑↑©U.C.SAMPDORIA OFFICIAL PAGEより

 Leandro Castán 5 レアンドロ・カスタン

  • ポジション:DF
  • 1986年11月5日生まれ(29歳)
  • ブラジル ジャウ出身
  • 186cm 80kg
  • 昨季:ローマ 5試合0得点
  • ブラジル代表:2試合0得点

2.セリエBのクロトーネからFWのアンテ・ブディミルを獲得。180万ユーロで完全移籍。クロアチア人で、”NEXT マンジュキッチ”の異名をとる。190cmの長身を生かしてヘッドが強い。そしてスピードはあまり無いが左利きを生かした独特のドリブル、そしてシュートからゴールを量産する。昨季はエースストライカーとして40試合に出場して16得点。さらにコパイタリアのミラン戦でもゴールを奪った。クロトーネのセリエA昇格の立役者と言えよう。舞台をセリエAに移して、順調なステップアップとなるか?

↑↑©U.C.SAMPDORIA OFFICIAL PAGEより

 Ante Budimir ? アンテ・ブディミル

  • ポジション:FW
  • 1991年7月22日生まれ(25歳)
  • ボスニア・フェルツェゴビナ ゼニカ出身(クロアチア人)
  • 190cm 71kg
  • 昨季:クロトーネ(セリエB) 40試合16得点

3.昨季獲得して、そのままセリエBのペスカラにレンタルされていたMFルーカス・トレイラが武者修行を経ていよいよサンプに帰ってくる。まだ弱冠20歳の小兵。テクニックに優れた本職・ボランチ、トレクアルティスタも出来るMF。小柄ながら、持ち前のガッツでボール奪取能力も高い。そして一度ボールを奪えばスピードを生かしたドリブルで攻めに転ずる。同じくペスカラから巣立った為”新しいヴェッラッティ”とも呼ばれ、ハムシクとガルガーノの良い所を併せ持った選手とも呼ばれている。昨季はペスカーラのセリエA昇格に大きく貢献。プレーオフでも得点を決めた。ミランに行ったラパドゥーラ、インテルが保有権を買い取ったカプラーリとのペスカラトリオは大変魅力的だった。

 サンプがフェルナンドの残留にそれほど固執しないのは、彼の存在が有るからかもしれない。もちろんフェルナンド放出が決定したら代わりは欲しいが、トレイラがレギュラーを取って活躍してくれるのが一番良い。不安な点は若さとフィジカルか。パロンボにボランチのなんたるかを教わると良い。攻撃センスはトレイラの方が既にあると思うが。

 Lucas Sebastian Torreira ? ルーカス・セバスチャン・トレイラ

  • ポジション:MF
  • 1996年2月11日生まれ(20歳)
  • ウルグアイ フライ・ベントス出身
  • 167cm 63kg
  • 昨季:ペスカラ(セリエB) 29試合4得点

 4.さらにFW陣にはもう一人の補強。チェコのスパルタ・プラハからFWのパトリック・シックを獲得。400万ユーロで完全移籍。20歳のFW相手にこの金額は、サンプとしてはかなりの投資と言えよう。実際サンプはかなり長い期間彼を追いかけていた様子で、シック自身もサンプを選んだ決め手として「ずっと僕の事を追いかけてくれていたから」と言っている。シックは今回のEURO2016のチェコ代表候補28人まで選ばれていた。と言うか、本選直前の5月にサプライズ初選出。その親善試合でデビューいきなり初得点を決めて、シンデレラボーイ的にそのまま本戦に選ばれるのではと言われたが、惜しくも本戦出場はならなかった。

 彼もブディミルと同じ左利きのストライカーだが、シックの方が圧倒的にスピードは有る。目標とする選手はイブラヒモビッチと言っているように、背も高いしオールラウンドなFWになれる可能性を秘めている。実際キャンプが始まってみないとFW争いがどうなるかわからないが、ブディミルとシックの2人のどちらか一人が大化けしてくれれば万々歳ではないかな?

 Patrik Schick ? パトリック・シック

  • ポジション:FW
  • 1996年1月24日生まれ(20歳)
  • チェコ共和国 プラハ出身
  • 186cm 73kg
  • 昨季:ボヘミアンズ(チェコリーグ1部) 27試合8得点
  • チェコ代表:1試合1得点

5.来る者あれば当然去る者あり。メルカート序盤の最大のサプライズはホアキン・コレアのセヴィージャ移籍。1300万ユーロで完全移籍。+500万ユーロのボーナス(セヴィージャが将来売却した際)が有る。全く噂が無く突然決まった移籍だったので驚きだった。結局買った時は800万ユーロだったらしいので、短期的には儲かっている。しかもサンプでの1年半で大した実績は残していない(31試合3ゴール)。ただ、コレアは一年たてばディバラ並みの2000~3000万ユーロに化ける可能性を秘めてると思う。もう1年待てなかったのか?と言うのが私の意見だ。去年が出来過ぎ位良かったフェルナンドは去年よりさらなる上積みが有るとは考えられず、今1300万ユーロぐらいで売るのは良いと思うが、

 4-3-1-2が有力なジャンパオロでトップ下は必要かつ重要。リッキーがファーストチョイスと言うのは役不足だし、仮にソリアーノが残留したとしても彼はトップ下よりは右サイドハーフに適性があると個人的には思っている。代わりに去年のジャンパオロ監督の秘蔵っ子サポナーラ、もしくは狙っているアンデルレヒトのプラートをしっかり獲得出来たならコレア放出も納得できるが・・・クラブとしては、コレアのオリンピック出場も売却の要因の一つとなっていたのかもしれない。ブレイクがかかってる今季。確かにこの夏のキャンプの重要な時期に丸々不在なのはかなりコレアにとってハンデとなる。実際私もこの夏一番の不安事項だった。サンプも逆にコレア売却があらかじめ決まっていたから、五輪参加を許したのかもしれない。

 もう一人の放出はDFニクラス・モイサンデル。こちらはウェルダー・ブレーメンに200万ユーロで完全移籍。これは良い売却だと思う。昨年移籍金0で加入したフィンランド代表の主将。まぁちょうどこんなもんだろうと言う成績を残した。やはりセリエAのディフェンスレベルは高く、ディフェンス面だけを見ると物足りなさが残る。年齢的にもこれ以上の高望みは難しく、年棒も安くなかったのでタダで手に入れた選手が200万ユーロで売れれば御の字ではないか。本人のタイプ的にもブンデスリーガの方が活躍できる可能性は高いと思う。やっぱりロマニョーリは1000万ユーロ払ってでも確保したかったなぁ・・・

  

 6.各セクション、これからの展望(4-3-1-2)※赤字が新加入選手

FW陣 シック クアリアレッラ   

         (カッサーノ)  (ムリエル)(ブディミル)

※2人新たに獲得したが、まだ動く可能性は有る。まずカッサーノはフェレーロは放出すると言ったが、カッサーノはサンプ愛を貫いて残留を希望しフェレーロと会食。サブを受け入れ、最後の1年と言う条件で何とか残留になりそうだ。大した金にもならないカッサーノを売る意味はあまり無く、しかもカッサーノが後輩を教えたがっている状況から絶対残留させるべきだ。新加入の若手FW達にとってこれ以上の先生はなかなかいないし(悪の教師になられると困るが・・・)、またサンプのユニをこれ程愛してる選手もなかなかいないのだ。とりあえずオフシーズンもダイエットに精を出しているようだし

 あとはムリエルがどうなるか。非常に扱いが難しい選手だ。どっかに放出すると活躍しちゃいそうだが、サンプにいると不発に終わりそう。今売ってもそれほど高値にはならないし、もう一年覚醒を祈ってキープか?理想はシック、ブディミル、ムリエルが揃って活躍して、そのフォローをクアリア&カッサーノのベテランコンビがサポートする形か。しかし現実この2人にはかなり頼る展開になりそうだ・・・シックとブディミルはどちらか一人が活躍してくれれば良いと思う。

 ポンセ(昨季プリマヴェーラ得点王)、ボナッツォーリ(インテルで17歳デビューを果たした若手のホープ)の2人はレンタルに出して武者修行か? 

MF陣         

             (アルヴァレス)
 
イヴァン  トレイラ  ソリアーノ
(バッレート)     (クルスティチッチ)   (カルボネーロ)
              (パロンボ)       (サーラ) 

※コレア、フェルナンド(まだ確定してないが、ほぼスパルタク・モスクワ)の2人の代わりは急務。さらにずっと移籍の噂が絶えないソリアーノ。大刷新になりそうなMF陣。クラブの方針・そしてジャンパオロの特徴でも有る若手を積極的に使うようだったら、トレイライヴァンの2人が面白い。またレンタル中で、昨季途中で重傷を負ったカルボネーロは、保有権を持っているフェニックス(ウルグアイ)が8月中のサンプでの練習を許可し、その間に300万ユーロで買い取るかどうかを決められる。怪我さえ癒えて昨季前半戦のパフォーマンスが期待できるなら、間違いなく買い取るべきだと思う。まだ26歳だし。

 現在獲得候補に挙がってるのが

トップ下=プラート(アンデルレヒト)、サポナーラ(エンポリ) 

ボランチ=ヴィヴィアーニ(ヴェローナ)、チガリーニ(アタランタ)、パレデス(エンポリ)、ヴェッレ(ペスカラ)

2人しっかり取れれば、あとは余剰戦力の整理になるだろう。レンタルバックしてきた4人、エラモ、ロッカ、カンパーニャ、デ・ヴィティスは今年のサンプに居場所は無さそうなので、再びレンタルに出されるだろう。

DF陣 

      )   デ・シルヴェストリ 

   (レジーニ)                    (ペレイラ)            
    カスタン シュクリニアール
      (       )      (シルヴェストレ)

ラノッキア、モイサンデル、ディアキテ、カッサーニ、メスバーなど一気にいなくなり、リニューアルキャンペーン中のDF陣。とりあえずカスタンを手に入れたので、怪我さえなければ彼はやるだろう。モチベーションも高いはずだ。相棒には是非シュクリニアールを推したい。EURO2016にもサンプから唯一出場して、なんとベスト16のドイツ戦ではスタメン(超守備的なボランチとしての起用だったが)。間違いなく貴重な経験を積んだはずだ。ムスタフィがレギュラーを取った時と感じが似ており、昨季わずかに出場した3試合でも守備のポテンシャルは見られた。まだ早いとなるとシルヴェストレの出番となるのだろうが、どちらにせよもう一人センターバックは必要。EUROで活躍したスイス代表のシェアあたりに目をつけているようだが・・・

後は左SB。今のところドドのレンタルを延長させる可能性が高い。450万ユーロでインテルとは合意しているようだが、ドド側がもう少し他のクラブの可能性も探ってるらしい。私個人的には生粋の左利きで抜群の攻撃力を持つ彼の延長には賛成だ。しかしサンプファンの中では反対派の方が多い。あまりにフィジカルとディフェンスが弱いため、3バックで左ウィングバックならともかく、4バックの左SBはきついと言う意見が多いのだ。まぁドドで決まってしまったら守備は諦めて、レアルのマルセロみたいな働きを期待してください。控えはレジーニが何をしに行ったか分からないナポリから戻ってきた。右は”ロロ”とペレイラ。ペレイラはレンタルに出しても良いと思うが、その場合はサーラも右SBの控えをやる事になるか?          

GK陣 ヴィヴィアーノ 

         (プッジョーニ)(トッツォ)(クラピカス)

ヴィヴィアーノが安泰のGKは一番動きが少ないだろう。昨季の2ndブリニョーリが帰っていったが、今のところサンプ愛に溢れる3rdのプッジョーニがそのまま2ndに昇格する模様。3rdをレンタルバックの23歳、195㎝のトッツォが務めるのかな?クラピカスは弱冠17歳ながら195㎝ある期待の星。リトアニア人。プリマヴェーラのGKを務める事になるだろう。しかしサンプはリトアニアと何かパイプが有るんだろうなぁ。最近良くリトアニアから若い選手がやってくる。

********************

※と言うわけでまだまだ補強はこれから。レギュラークラスのDF2人、MF2人、出来ればFWも1人欲しい。あと、ちなみにプリマヴェーラ以下のユースの監督も発表になった。プリマヴェーラのフランチェスコ・ペドーネや17歳以下のクラウディオ・ベルッチなど懐かしい名前も見受けられる。

Primavera: Francesco Pedone
Allievi Nazionali U17 Serie A e B: Claudio Bellucci
Allievi Nazionali U16 Lega Pro: David Alessi
Giovanissimi Nazionali U15 Serie A e B: Matteo Pastorino
Giovanissimi Regionali: Massimo Augusto
Giovanissimi Regionali Fascia B: Francesco Cristanti
Esordienti 2005: Renato Vito
Esordienti 2006: Alessandro Maroni
Pulcini 2007: Christian Casalino
Pulcini Levante 2008: Enrico Castricini
Pulcini Ponente 2008: Giulio Attardi
Piccoli Amici Levante 2009: Angelo Picardo
Piccoli Amici Ponente 2009: Giorgio Seravalli
Under 14 Femminile: Antonio Abramo
Under 12 Femminile: Enrico Calvi

さて、いよいよ来週7/18(月)にチームはPonte di Legno(ブレッシア近郊)のキャンプに旅立つ。

一発目の練習試合はこれ↓↓ さあ、サンプの夏が始るぞー

7/22(金)17:30kick off vs Sellero Novelle(キャンプ地の地元チーム)

Foooooooorza Saaaaaaaamp!!  

今日のカッサーノのアフォリズム(格言) 

numero77:

Ogni stadio,ogni partita,ogni tipo di erba

ha un odore diverso.

格言77:

どのスタジアムも、どの試合も、どの種類の芝も違う臭いがする