書とお寺が大好きな春逕の「日々是好日」

日々思うこと、感じた事をつづります。

上村松園の日本画

2007-08-08 00:23:30 | 思う事
「色見えでうつろうものは世の中の 人の心の花にぞありける」

                       小野小町・古今集より


詳しいことは知らないが、古代色だけで、現代日本画の巨匠が東大寺に聖武天皇像と、光明皇后を再現したらしい。

今回は、上村松園の絵を紹介したが、画像が暗くてちょっと残念。






襲ね色目(カサネシキモク)

2007-08-08 00:19:57 | 思う事
襲ね色目(カサネシキモク)

「襲ね(カサネ)」は、衣を重ねて着るときの配色や、衣の表と裏の配色をいい、
「重ね」とも書く。「色目」は、「襲ね(カサネ)」の色合いのこと。
古くから衣を何枚も重ねて着る風習があったが、平安時代にはその重ね着の色の配色が服装美として注目されるようになり、「襲ね色目」が発達した。これらの色の配合は、四季折々の自然美との調和が重んじられた。したがって「襲ね色目」には季節ごとの区別があった。      
                      

着物は、色にも柄にも決まりがあったらしく、貴族社会で装束(ショウソク)や調度に用いられた文様を有職文様(ユウソクモンヨウ)と言う。
この模様は、亀甲文、三重襷文(ミエダスキ)、小葵文、四菱文、巴文などがあり、儀式や官位により使用する文様が決まっていた。
                   
                   最新国語便覧より

          

代表的な平安時代の色

2007-08-08 00:18:13 | 思う事
ちょっと携帯の画像だから上手く伝わらないのがとても残念、平安時代の代表的な色を載せた。

右上から下に、紅梅、からくれない、すおう、黄、萱草(カンゾウ)、朽ち葉、香(コウ)、白つるばみ、萌黄(モエギ)、青、浅葱(アサギ)はなだ、二藍、薄色、紫、濃色(コキイロ)鈍色(ニビイロ)。

不思議なのは、現代色の緑色はなぜか「青」だ。

美しい日本の色文化

2007-08-07 07:22:23 | 思う事
日曜日茶掛け展に私が尊敬するご夫婦が来られた。

一足先にみえた奥様が、私が好きだろうって思って・・・。と、この本をくださった。嬉しい

『日本の傳統色・その色名と色調』(長崎盛輝著)

日本の伝統色には古典文学をする上でとても興味があった。
和歌にも文学の中にも「色」は欠かせない。日本に四季がある分、色があり、音があり、香りがあり・・・。

文学も芸術も五感を働かせないといけない。と言うか五感を楽しむ。そしてさらに想像の世界や六感が必要だと思う。

古代色は飛鳥から中世の室町までの色、それ以後、江戸時代を中心に現れた色を近世色と分けるらしい。
古代社会では、色彩が上層の貴族階級で専用されていて、下層の庶民は色も自由に
用いることが出来なかった。

中国も皇帝(康熙帝)の色は黄色だったかな?ちょっと不確か。そして赤も貴重な色だったと思う。

文化も文字も貴族から武士へそして庶民(大衆)へと移り変わっていく。
書を知るには、その時代背景を知らないといけないと幼い頃から師に言われたがやっとこの年になってからその意味が少しづつわかってきた。

古代色の色と名前にはうっとりする。

ピンク系統では、薄紅(うすべに)・とき羽色・桜ねずみ・韓紅花(からくれない)・梅鼠(うめねずみ)・蘇芳香(すおうこう)・・・。ここら辺から赤へ茶へと移っていく。

この本にはそれぞれの色の解説が書かれている。ページをめくるのが楽しみだ。。。

「美しき日本」を味わいたい

秋きぬと・・・。

2007-08-06 19:16:16 | 思う事

さ、もうすぐ仕事が終わる!さて帰ろうかと言う時間になって急に雲行きが悪くなって夕立が降り始めた

朝はまっぱれだったから傘は日傘しか持ってきていない。
忘れ物の傘を傘たてから借りて帰る事にした。
職場から一歩出たら、風と雨・・・。
傘はひっくり帰るし、服や足は濡れるし・・・。たった10分の道のりをびしょぬれで帰った。
家に着く前には真っ黒だった厚い黒い雲。ごろごろと雷が鳴ってはいたものの、着いたらピタッと雨が止んで・・・。ちょっと待ってたら良かった!!!
って思った

しかし、しばらくしたら涼しい風が吹いてきた
熊本の夏はまだまだ残暑が厳しいが、一時の爽やかな風に秋を感じた。

   古今和歌集 藤原敏行
  「秋きぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」

  (意味)秋と言うのは目にこそ見えないが、風の音に秋来たのだなあっと驚かされる。

この和歌は立秋を詠んだ歌。まさしく今の季節の歌だと思う。暦の上では、明日かあさってが立秋かな?

この爽やかな風のイメージでうちわに書いた。
うちわの節があるので、印が全く押せなかったが・・・。

茶掛け展

2007-08-05 18:40:13 | 書について
私の今年の茶掛け展は「夏」を意識しての表装にした。

 「馴心託君素」
 
(読み)心をならして君が素に託す。
(意味)心を素直にして君(君子)の意に託す

何でも自分の思うままに振舞ってしまうことを自分に戒める意味も含めこの言葉を選んだ。茶掛けといっても季節もので、お遊びで掛けるような感じの出来だと思う。

2、3年重々しい僧侶のような筆遣いで墨蹟みたいなイメージで書いたので今年はさらりとしつつ、凛と出来ていれば~と思った。

いかがでしょうか?
まだまだ修業の身であります。 

健康は大事、自分を過信しない。

2007-08-05 07:29:29 | 思う事
7月の中ごろから、夏ばてか、職場を移ったこともあってか、体調が思わしくなくって、年に300日ぐらい飲んでいたアルコールをしばらくおやすみしている。

いろんなところに相談に行って結局行き着いた事は、ここだった。

「自分の体は自分で管理する。自分の力を引き出すためにはどうしたらいいか?」

簡単に治るからって、すぐ安易に薬に頼っていた私。

子育ての時に知り合いに奨められたこの本を思い出し読み返した。
この本の著者は東城百合子さんは結核で苦しまれた経験をもとに、ご自分でいろいろ研究されて玄米食を奨め、自然の恵みを感謝と共に体に入れることによって自分の力を引き出させる。というものだった。

こんなに身近にあった大切なものをすっかり忘れていた

子育ての時は子供が熱を出しても、この本を開き、キャベツの葉を頭にのせ(キャベツは熱をとってくれる)「大丈夫。母さんが居るから!」って体をさすってあげていた。

「手当て」という言葉の大事な意味もこの本から学んだのだった。
看病する気持ち、思いやる気持ち、そしてその気持ちを素直に感謝して治そうとする気持ちが大事だって言う事。
それって私が祖母から教えてもらっていた事、してもらった事と随分重なるって思った。

「病は気から」という言葉もあるが、気が病んだら体も病む。体が病んだら気持ちも落ち込む

本当に身をもってもう一度思い出した。いや思い出させてもらったのだろう。

結局、昨日お昼からこの本にしたがって、しょうが汁の湿布を20分ぐらいして、30分ぐらい眠った。

目が覚めたら、体全体が軽い!とにかく軽い
は?これってなに?
さっきまでの私とは別人のようだった

その後、習字教室が終わってスーパーに行った。
食材が次々に目に飛び込んでくる。
「これと、これと、これと・・・。」
どれも、幼い頃に祖母が作ってくれていたような食材。根菜類とお魚。

いつも少しの買い物袋が重く感じていたのに、たくさん入っている袋がなぜか軽い。本当に不思議な体験をした。
夕食も祖母が作ってくれて盛り合わせてくれたように出来た。
夜、しょうが汁をお風呂に入れ半身浴をして早めに休んだ。

そして今朝。
久しぶりに爽やかな朝を迎えることが出来た。
きっと天国から祖母がおりてきて手当てをしてくれたに違いない

身をもって見えない力と健康のありがたさを感じた朝だった


学童書道展の練習結果・2

2007-08-04 20:16:13 | 習字教室
6年生の裕美ちゃんの作品。
堂々としたものが出来ている。彼女は校区外だけれども毎回おじいちゃんが送迎してくれて頑張ってくれている。

彼女もお習字が大好きみたいなので嬉しい。
おとなしいけれども集中力があって頑張り屋さん。中学も続けてくれたらいいな

お寺のお御堂も数年前までは冷暖房がなく、夏の条幅の練習会はうだるように暑く(扇風機は紙が飛ぶから使えない)て、汗だらだらでみんなで頑張った。
逆に、冬は石油ストーブを7台たいてやっとお御堂全体が暖まるという具合だった。

今は大型エアコンで年中快適な状態のお稽古。

しかし、思い出としてはあの頃も懐かしい。冷たく冷やした麦茶もあの環境だったから物凄く美味しかったし、みんなで食べて種飛ばしっこをした甘くて冷たいスイカやあっという間にとけていくアイスも忘れない。その頃のこども達はもうみんな20歳を過ぎている。年月は早いなあ~。

教室を開いて20年。みんなが通ってくれて頑張ってくれるから私もここまで頑張れたのだと思う。皆さんに感謝

学童書道展の練習結果・1

2007-08-04 20:00:39 | 習字教室
また、夏の学童書道展の時期が来た。
お寺のお御堂での条幅の練習の2回目。
これは、4年生のゆうかちゃんの作品、後2回の練習で仕上げる予定。

夏の書道展で金賞以上なら、来年の1月の席書展の参加資格を得ることが出来る。
席書展とは、会場で5枚の条幅清書用紙をもらい手本なしで練習した成果を時間内で書きあげるという大会。もちろん親も指導者も入れない。
一度体験するとあの緊張感が好きな子は「もう一度出たい!」って言う。

ゆうかちゃんは、とってもお習字がすきって言ってくれるので最後までの頑張りをもっと期待したい

台風5号

2007-08-03 07:37:04 | 季節物
毎年来る台風

15年ほど前物凄い台風を体験してから、台風はトラウマのように怖い。
その頃は古~い1軒屋に住んでいた。
夕方に大型台風が来るということで、食べ物飲み物を用意して、ろうそくを用意して台風が来るのを待った。
ところが、その頃、保育園に路線バスで通っていた次男が帰ってこない。
引越ししたのに保育園を移らないって頑固に言う次男は路線バスで定期券を首から提げて4歳、5歳と50分かけて木山の終点まで通ったのだった。

凄い台風が来ているということで、保育園からも「早めに路線バスに乗せます。」という連絡が最後、待てども待てども帰ってこない。携帯電話もなかったのでどうしようもない。
未だに詳細はわからないが、路線バスも台風のために便が少なくなって一度途中で降ろされ、まとめて同じ方向の便に振り分けられたのだと思う。
今考えれば、多分何人もの親切な人の手を借りて帰ってきたのだと思う。
4歳の頃「絶対一人で路線バスで通う!!!」って言い切って通い続けて卒園した次男。
18歳の時「俺は絶対東京にバイクで行く、ライブハウスで働いてバンドやる!!!」って梅雨明け前の6月にギター背負ってバイクに乗って出て行ったのも今思えば当然かもって思う。
いろんな危険やリスクの中で何かを探しながら生きていくのが次男らしいのだろう。
その次男も来週21歳。東京の国立のライブハウス地球屋で熊本の仲間のバンド、そして大阪の兄のバンドを呼んで誕生会ライブをするらしい。

15年前の台風は家の瓦は飛ぶし、滝のような雨漏りだった。二人の息子にヘルメットをかぶせ、酷い時は寄り添って台風がすぎるのをじっと耐えた
停電の中ろうそくの明かりでパンを食べながら影絵をして遊んだ二人の息子たちも
まだまだ半人前だが、それぞれに逞しく生きている。
一番しっかりしていないのは弱虫のこの私だ。
どうも台風は怖い!!!