脳トレという言葉は最近耳にするが・・・
一体トレーニングと言っても???
10年以上も前に、老健福祉施設で書道講座を受け持っていた事がある。
デイケアで来られる通所の方のクラスと入所者のクラスと2クラスの書道教室。
デイケアに来られる方には、私の手本をもとに「書」を書いていただき2時間ほどを楽しんで頂いた。
入所の方は、状態も様々なので、一人ひとりにあったテーマで2時間をたのしんでいただく様にと考えて個々にご指導をさせていただいた。
入所の方は認知症の方も多かったが、
筆を持たれると
それはびっくり!!!
昔の教育は「読み書きそろばん」
徹底的に「筆」の教育を受けておられる方は、
すぐに「筆」を持って書き始められる。
ご自分のお名前もお忘れの方が
「国破れて山河あり・・・」
国破山河在 国破れて山河在り
城春草木深 城春にして草木深し
感時花濺涙 時に感じては花にも涙を濺ぎ
恨別鳥驚心 別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
烽火連三月 烽火 三月に連なり
家書抵万金 家書 万金に抵る
白頭掻更短 白頭 掻けば更に短く
渾欲不勝簪 渾て簪に勝えざらんと欲す
漢文を書きはじめられた。
書くという事が、脳の中の記憶に入り込んでいるという事だろう。
脳を鍛えるのには、書くという事はいいと実証されているが、私もこの時は本当に驚いた。