わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

しつこい奴ら

2017-04-05 | 田舎暮らし
 右の画像は、昨年10月16日の記事からの再掲です。私がこの家に住み始めたのは、2014年の4月で、ちょうど3年目になりますが、その時にはなかった、少なくとも目立たなかった、謎のフキもどきが大発生したのは、2年前のこと。

 初めの頃は、庭の一部に茂って、犬猫の良い日陰になっている程度でしたが、昨年には大幅に領地を拡大。これはマズかろうと、昨年の秋に、私基準の超努力レベルで、がっちりと張った根を掘り返し、ウォルマートで買った、しつこい雑草もイチコロ(な筈の)必殺除草剤を撒いて、しかも、先月、霜が降りなくなった頃合いを見計らって、日が当たらないよう、段ボール箱を潰して、地面の上に乗っけておきました。

 しかし! 私の努力をあざ笑うかのように… いや、植物が笑えるならきっと大笑いしてるに違いないんだけど、奴らは何事もなかったかのように、今年も返ってきたのです。


マジかよ!?


 これはもう、私ごときの手に追える相手ではないようですので、プロにお願いすることにしました。一回60ドルの処置X4回で退治してくれるらしい。出費は痛いけど、お隣にも進出し始めてるし、大家さんに見つかったら激怒されそうだし。プロのお手並み拝見!って、ゆーか、なんとかしてくださいまし。お願いします

GHOST IN THE SHELL・アニメと実写の比較

2017-04-03 | 映画・ドラマ・本
 実写を見たら、気になっちゃって、アニメ劇場版の方を再見しました。私が持ってるのは、リマスター版のDVDですが、元々は、もう20年以上も前の映画だなんて!時が経つの早過ぎ。


 やっぱ少佐は、この作品のが一番かっこいいなぁ。少佐だけじゃなく、9課のメンバーが一番クールなのは、この映画だと思う。九龍砦を彷彿とさせる混み合ったアパートを始めとする貧民街の住居地、市場、路地等々、少し前の(もしかしたら今も?)の、香港のような街並みは、画面を止めて、詳細まで見たい。

 そして、ゴミ出しに遅れたおっさんの、スラムのおっさん感。昔の松本零士の漫画に出てきそう。水没しつつあるスラムのバイタリティーあふれる住民達。近代的な街を流れる川はゴミだらけ。そんな作り込まれた世界も、映画の雰囲気を盛り立てていると思います。義体や電脳なんてSF要素を中心としながら、街並みは不思議に、今と未来性が混合している。ほんと、この頃の押井守監督はシャープだったと思う。

 でも、実写版は中華資本なんで、きちゃなくて、貧乏っぽい中華風な街の描写は許されなかったのかも?妙に小奇麗で、いろんな人種がいるせいもあるかもだけど、盛り場の様子は、特に無国籍風になってたと思う。いかがわしい風景は特に、チャイナっぽくなるのを避けたのかもね。


 アニメ版は、素子が「チタンの頭蓋骨の中の私のゴーストがささやく」の言葉にも表れるように、全身が義体でも、人間としてのアイデンティティ―がテーマでした。夜の海に潜って、自分の存在を確かめるシーンは、実写でもあったけど、アニメの素子は空気タンクを背負ってたのに、実写のミラは何も付けずに素潜りしてたのが印象的だった。

 身体は全て機械でできていても、その中にはゴーストが残っているから人間なんだって前提なのに、ゴースト(意思)を持った義体が出てきたから、人間としてのアイデンティティーって何?ってなる。「Star Trek The Next Generation」のデータや、「I Robot」のロボットたち、そして「AI」、最近では「エクス・マキア」、AIのアイデンティティーは普遍的なテーマですが、日本では、アトムやドラえもん等、意思を持つ

 実写版では、そういう哲学っぽいテーマを一切合切取っ払って、少佐の、失われた義体化前の記憶を含むアイデンティティーを取り戻す過程が描かれていました。だから、アニメと実写は似て異なるものだと思うの。


 ラストは全く違うようで、実は同じ?何処へ行こうかしら、ネットは広いわと立ち去ったロリ少佐は、「イノセンス」ではすっかりネットそのものと同化してたようだけど、実写では、主人公は自分が少佐であることを自覚して終わります。戦争従軍経験のない彼女が、何故「少佐(Major)」なのか謎だったんだけど、「My name is Major」って言ってるので、実は名前??

 映画で気づいた細かいこと2つ:少佐の乗る車が、右ハンドルだった。細かい。で、スカヨハの手相で、生命線と頭脳線が離れてた。この手相の助成は、誰かに頼らず、自力で生きていく運命なのだそうで、同じ手相を持つ、私の知っている女性達は、皆、自分の能力と裁量で生きている方達。ちなみに、私もそうですが、確かに自分で食い扶持を稼がな生きて行けんわー 誰か養ってー

映画 GHOST IN THE SHELL・ゴースト・イン・ザ・シェル

2017-04-02 | 映画・ドラマ・本
 あんまり期待してなかったのですが、見てきた知人の評価が高いんで、やっぱ見に行かなきゃ、と。ちなみに私は、士郎正宗氏の原作漫画は一部しか読んだこと無いです。コミックスの1~3巻は持ってるけど、実際、読み返すのは1巻だけだな…

 劇場化された長編アニメ作品は観た。初めて押井守監督の「攻殻機動隊 ゴースト・イン・ザ・シェル」のオープニング、いきなりの「えっ?何??」なアクションに続いて、不思議な歌に合わせて義体が作られていくシーンを見て、ぶっとばされて以来、新しい映画が出る度、気になってしまう。正直、アタリハズレ多んだけど。



 その実写映画化、アメリカでは、アジア人俳優協会から、日本人(のハズ)の少佐を白人が演ずることで批判されていたり、日本でもビジュアルや設定や、北野武が荒巻役というので賛否両論だったり、結構、公開前にお騒がせ。私は、中国資本とは知らなかったので、中国の会社のオープニングロゴが出て、「えっ?」

 見終わった直後の、今の感想は、『Ghost in the Shell』なんだけど『ゴースト・イン・ザ・シェル』じゃない。同じシーンはあるし、同じエピソードもあり、同じ設定も使われている。エンディングには、アニメ版のオープニンの音楽が流れる。でも、これは、「攻殻機動隊」シリーズの一部じゃないし、「ゴースト・イン・ザ・シェル」とは全く別物。

むしろ、『パーフェクト・ブルー』と『ブラック・スワン』に近いと思う。

 だけど、それによって、解りやすいお話になっていると思います。「アサシン・クリード」の感想で、シリーズ物や原作物は、前もって知識を持っていた方が楽しめるのか、知らない方がいいのか?と、書きましたが、私にとっては、こちらは逆に、元ネタを知ってから見た映画です。

 この「Ghost in the Shell」は、シリーズを知らない人にも、設定を上手く作品内で説明したと思うのですが、元のアニメを知ったから、ややモニョリ気分になっちゃった。始めから、実写版は実写版、アニメとは別物と納得してれば良かったんだけどね。そして、その基となったオリジナルは、士郎正宗の、ではなく押井守の、ゴースト・イン・ザ・シェル。


 オープニングが、義体作製シーンなのはアニメ版と同じですが、不思議なことに、アニメ番の草薙素子のボディー作ってるシーンの方がずっと生々しい。出来上がるのは、スカーレット・ヨハンセンの演じるミア・キリアン少佐の義体。その前に一瞬、手術室に運び込まれる女性が映るので、0歳児から義体化されたとか、幼少期の事故で、という設定は適応されていません。

 スカヨハのミラ少佐は、全くメスゴリラじゃなくて、乙女。でも、原作の三佐みたいなお茶目さはない。義体化時に奪われた彼女の過去を取り戻すことが、映画の中の重用なモチーフの一つです。明かされた彼女の「ゴースト」の過去が、私的には、かなり違和感ありました。クルツに相応する(?)と思われる、義体化のエキスパート、オーレイ博士との関係も、博士がマザー・フィギュアのようで、ちょっと気持ち悪い… 博士役のジュリエット・ビノッシェさんが、如何にも優しそうなお母さん風だからかも、だけど。

 日本版では、女性のセフレを何人(体?)かキープしてる少佐ですが、こっちの少佐は、そんなこと無い。だって、純真乙女だもの。それも含めて、広告は上手く、観客を迷走させてると思います。堂々とネタバレしちゃう、配慮に欠けたプレビューが多いなか、これは評価する。

 少佐役がアジア人でないことは、映画を見れば納得してもらえるという監督のコメントも、納得です。だいたい、ぴったりスーツ姿が多い役なので、スカヨハみたいなボディーじゃないとキツイと思うの。

 ここで描かれる、ホログラムの広告が溢れる都市は、東アジア風味な無国籍さを狙ってるらしいんだけど、都市部も含めて全体的に紛うことなき中華の香りがプンプン。こんなホログラムだらけの街は嫌。



 住民も多人種だし、公安9課のメンバーも多国籍です。私的には、少佐が白人より、韓国人のトグサに違和感がありました。タケシは、荒巻の底知れない胡散臭さが感じられなかったのが不満。

 でも私的に、一番、これは違う!って思ったのは、バトーです。普通の人間っぽすぎ。個人的にバトーは、もっとデカくて、どこか人工的な無機質さがあるイメージ持ってるので。そういう外見で、中身は熱くて、少佐にホの字ってのが好きなの。でも、ちゃんと、わんこが出てきたのは嬉しいv バドーといえば、バセットハウンドでしょ!

 桃井かおりが出演してることだけは知ってたので、一体どんな役かな?いつ出るのかな?って思いながら見てたのですが、えっ?そういう役なの?と、これも驚き。



 ちょうど、「バイオハザード」映画のシリーズも完結したし、強い女性が活躍する次世代SFアクション・シリーズとして、続編も作って欲しいな。今度は、2015年の新劇場版を基に、とか。R指定にして、エログロ入れて、ロジコマちゃんたちが画面を右往左往。少佐役は、スカヨハ続投でもいいんだけど、シャーリーズ・セロン姐さんにやって欲しい気もする。義体なんだから、見た目が変わっても無問題だもんね。

最後に一つ白抜きで言わせて…
My name is Major、って台詞は無いでしょ。名前が「少佐」かよ!

ブロトピ