わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

キャノンボール!

2015-10-09 | 映画・ドラマ・本
 相も変わらず、毎度おなじみ図書館で週末に見る映画を探す私。あんまり、しょっちゅう来るので、司書さん達とはファーストネームの仲w しかし、金曜の夕方なんて、めぼしい新作はみな貸し出されてしまって、DVDの棚が歯抜けで寂しい。そんな中に、懐かしい作品を見つけました。「キャノンボール」、英題は「The Cannonball Run」、1981年公開作品です。むか~しナンチャラ洋画劇場で見て、すっごく楽しかった思い出があるのですが、過去補正が入っているのは承知なので、あんまり期待せずに借りました。でも、やっぱり面白かった!

 主人公、酒と女にだらしないJJ(当時は大スターだったバーと・レイノルズ)のパートナー、お人好しなビクターのアルター・エゴである、腕っ節の強い正義の味方、キャプテン・カオスと、一度見たら忘れられない顔のドクターは、好きにならずにはいられないキャラクター。ファラ・フォーセットはやっぱり美しい… 「地上最強の美女たち チャーリーズ・エンジェル」は、毎週楽しみだったな。ファラさん演じるジルは本当にかっこよくてゴージャスでした。
 

 当時の大スターが集結したお祭り騒ぎのような作品で、プロットは無いも同然、アメリカ大陸を横断しながら、コントをつないだだけで、最後は皆がハッピーでおしまい。レースのゴールは、レドンド・ビーチのキング・ハーバー、私には懐かしい場所で、さらにハッピー。日本のチームのはずなのに広東語のジャッキー・チェンは、ちゃんとカンフーアクションを披露してくれます。しかも、イージー・ライダー、ピーター・フォンダに蹴りをくらわす!若くて、アクションのキレも素晴らしいです。

 相棒のミスター・ブーもまた懐かしい。Mr.ブーと、自身をパロりまくる当時の007、ロジャー・ムーアは、広川太一郎さんが二役でした。広川 太一郎さんのアドリブに、ジャッキー・チェンといえば石丸博也さん!吹き替えが最高に良かったんだなぁ… もう一度、日本語版が見たいな。

 ちなみに「Cannonball」は、デビッド・キャラダイン主演の方です。でも、よくある人気映画に便乗したバチもん作品ではなく、実はこっちのほうが5年早い。「デス・レース2000」のポール・バーテル監督作品で、邦題は「爆走!キャノンボール」、一応コメディー映画らしいんだけど、レースしながら、主要人物も単なる巻き込まれた一般人も、バンバン死んでいくシャレにならん映画です。

 こっちは、カリフォルニアを始点に東海岸へ向かう逆ルートのレース。むやみと美女の谷間でサービスのRunとは違って、お色気は少な目かと思いきや、主人公がシャツをはだけるシーンが何度もあって、実はこれがお色気サービスシーンなの?今となっては、あまりに不遇な死に方だけで覚えられてる感があるけど、デビット・キャラダインって、当時はセクシー系だったのかな??不遇といえば、マイケル・ジャクソンの逝去の翌日に亡くなったファラ・フォーセットも一世を風靡したスターなのに、煽りを食ったようで少し寂しかった。
   
ラストのどたばたシーンの背景のホテルはもうありません。ついでに「爆走!」の方のポスター。70年代っぽいね

 ところで、この映画の中で一つ気になった台詞が。「全米50州の中に、スピード違反で死刑って州は一つもないことを思えば… もっともオハイオ州はどうか知らんが(Think of the fact that there is not one state in the 50 that has the death penalty for speeding, although I'm not so sure about Ohio.)」オハイオって、実は恐ろしいところなのか…