「300(スリーハンドレッド)帝国の進撃」を見て参りました。日本の公式サイトはこちら(音が出ます)です。なにしろ、あの「300(スリーハンドレッド)」の続編です。期待も不安も超高まる。レオニダス王率いる、たった300人のスパルタ兵が100万のペルシア軍に挑んだテルモピュライの戦いを描いたオリジナルの「300」は、映画館で見て、IMAXで観直して、DVD買って、Blu-Rayで買い直した大好きな作品です。スタイリッシュな映像、血湧き、肉踊り、見てるだけで腹筋が割れそうなパワーに溢れており、活力が欲しい時、何かわけもなく盛り上がりたい時には、これを観て、「ホー!ホー!ホー!」と叫ぶ。
その「300」の続編ですから大画面で観たいと思ったので、田舎道を30分ほど走り、州境を超えて、映画館まで足を運びました。チケットは3Dでも9ドル。安い!LAじゃ3Dは15ドルだもん。でも劇場に入ってみたら、画面小さっ!出来るならIMAXで観たいくらいなのに、リバイバル館かってほど小さなスクリーンで、安いには、それなりの理由があったのかと納得。観客、私とカップル一組の3人だけw
映画は、今回の主人公、アテナイのテミストクレスが英雄として崇められるきっかけとなった、ペルシア海軍とアテナイ・プラタニア合同軍間のマラソンの戦いから始まります。ペルシア軍は陸から攻めてきたギリシア合同軍の奇襲にあい、船を返そうとしますが、当にその時、ペルシア軍を率いるダレイオス1世を背後から射抜いたのが、テミストクレス。このときに息子である、後のクセルクセス一世を見逃したのが仇になって大戦争に発展します。矢傷が元で床にあるダレイオス1世は、ギリシアを攻めるのではなかった、ギリシアを倒せるのは神だけだと言って息を引き取ります。そんな父の言葉に落ち込むクセルクルスに、「ならば神になればいい」と囁いたのが、今回の女性側主役、ギリシア人ながらも、父母を殺され自らも奴隷となり、死にかけて捨て置かれたところをペルシア人に救われた、ペルシア海軍提督で、剣の達人であるのアルテミシア。エヴァ・グリーンがアイシャドーたっぷりで、冷酷なアルテミシアを禍々しく演じています。私はエキゾチックな黒髪美女に弱いらしく、キャサ・ゼタ姐さんとか、このエヴァ・グリーンとか好き。ホンの数十秒だけど、エヴァさんのトップレスシーンも有るぞv
で、クセルクルスは砂漠の洞窟に行って、巨大化した金ピカの神様になっちゃう。ドクター・マンハッタンみたいなもの?神様って、結構カンタンになれるんだな。で、ここまでは面白かったんだけど、その後は、スパルタンどこ~?いつ出るの~?と、待ちわびてしまう。作品中の二回目の海戦は、「300」の舞台、テルモピュライの戦いと同時進行です。スパルタの敗北を知ったテミストクレスがスパルタを訪れ、スパルタの有する全艦の出撃を依頼しますが、女王ゴルゴに拒否されます。今回のゴルゴさんはお化粧も薄めで、前作ほどの迫力ない。まぁ、喪に服しているせいなのでしょうが、第一印象では、女優さん変わった?と、思いました(注:同じ女優さんです)。
この男性側の主人公、テミストクレス将軍に、ジェラルド・バトラー演じたレオニダス王のようなカリスマや圧倒的存在感がないのが、魅力を削いでいる。まぁ、そういうキャラクターではあるんですけどね。戦士たちもスパルタンほどムキムキしてないんでビジュアルとして、300人の戦士たちが戦場へとマーチしてきた時のような「おおー!」って感動はありませんでした。スパルタンじゃないので、戦争バカのクレージーな奴はいなくて、むしろ弱気になったり、将のテミストクレスが信じられなくなったりと熱さがない。「300」同様に将軍の親友であり片腕である副官と、その若い息子とのエピソードがあるんだけど、いかんせん、イケメン度が格段下がる。とにかく、映画全体に漢前レベルが低い。クセルクルスの登場場面は少ないし、エヴァ・グリーンのアルテミシア以外の登場人物に魅力がない。
海戦シーンはそれなりに迫力があり、ペルシアの重装備の艦隊を、足の早いギリシアの軽量船がこてんぱんに。赤壁やアルマダと同じパターンですね。これが一度で派手に対戦して、決着付くなら高揚感もあるのですが、同じような戦いを何度も繰り返されるとマンネリ化します。それに、3Dを意識してなのか、画面にホコリだの水飛沫だの火の粉だのが殆ど常時ちらついて鬱陶しい。少しくらいなら許せるけど、ずーっとオーブみたいな白いポワポワが飛んでいて、イライラしました。ハリウッド映画の常として、女性悪役を男性ヒーローが殺すわけないだろ、と、ゴルゴ女王対アルテミシアの女同士の対決を楽しみにしてたら、女王が登場する直前に、テミストクレスがアルテミシアの息の根止めてた。ヲイヲイ…orz
ずーっと「スパルタンはまだか、スパルタンはまだか…」と待っていたのですが、スパルタン、キタ━━ヽ(゜∀゜ )ノ━━!!!!と、思ったら、映画終わった(´゜д゜)これは、次に本物のスパルタン含めたギリシア総合軍対クセルクルスを描くための布石よね?「スリーハンドレッド 1.5」みたいなものよね?そうじゃなきゃ、浮かばれないよ~!
結論:LAのIMAX価格で観なくてよかった。
余談:映画見た後は、映画館の向かいのモール内のウォル・マート・スーパーストアでお買い物。さすがの品揃えに感動した!ブルーベル社のアイスクリームまであった!テキサスで製造しているブルーベル社のアイスクリームは、子ブッシュ時代には、ホワイトハウスの晩餐会用にしばしば取り寄せられたり、国際宇宙ステーションに送られたりしたこともある、元テキサンが泣いて喜ぶアイスなのです。全米23州でしか販売されていないにも関わらず、全米アイスクリーム市場シェアの第二位を占めるのが、テキサスの小さな町で作られている、このアイス。コロラド、カリフォルニア時代には「ブルーベル・アイス食べたい」と思ったものです(今はコロラドでも売るようになったらしいけど)。早速、息子らに電話して羨ましがらせてやったよんw