わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

3年目

2014-03-11 | 日記
 テレビに写っている画像に全く現実味が感じられなかった、あの日。どんなにラジオやテレビが現地の様子を伝えていても、信じられなかったあの日から、3年が過ぎました。あまりのスケールの巨大さに、ただ呆然とするだけで、あれが本当に起こっていることだなんて、完全に理解は出来なかった。翌日になって、ネット等で現地からの声が伝えられるようになって、初めて「本当だったんだ」と、心の中で逃避していた現実を突きつけられた気がしました。もう3年にもなるのか、という思いと、まだ3年しか立っていないのかという思いが交差しています。

 個人的にも「いつもの通りの日常」の大切さが胸に染みている一日です。昨日は、新しい会社での出社第一日目でしたが、朝7時からの新入社員訓練を終えて帰ってきたら、ロサンゼルスから連れてきた愛犬が居なかった!このお家には、サンルームというか、丹羽と屋内の中間のようなスペースが有るのですが、昨日は十分に暖かったので、犬をそのサンルームに置いてきましたが、裏庭に出るドアの鍵を閉めていなかったので、自分でドアを開けて脱走してしまったのです。まさか、犬がラッチの着いた重いガラス戸を開けられる筈はないだろうと高を括った私のミスです。

 帰ってきて直ぐに、地元の警察や保護施設、獣医さんのオフィスに電話をしましたが、「ピンクの首輪をした茶色い短毛種の犬」はいないとのこと。慣れない土地で、一体何処へ行ってしまったのでしょうか?近くには頻繁に列車の通る線路も通っているし、少し先は交通量も多い大通りです。一晩中、気が気ではありませんでしたが、今朝、昨日、私が帰宅した時には閉まっていた犬の監察官(Dog Warden)オフィスから電話があり、昨日のうちに捕まえて保護していると。なんと、大通りを渡った近所のKFCで御用になったのだそうです。

 今日、会社の帰りに犬を引き取り、今はしみじみと、居るべきものがそこに居る幸せを噛み締めています。


母ちゃん、けんたっちーくれ

 フライド・チキンの匂いにつられて脱走した食いしん坊犬のくせに、澄ました態度ですが、実は写真撮影用に、特別にソファに座らせてもらっているのです。ホントは家具の上は厳禁なんだけど!だから、犬も少し窮屈さを感じていたのかもしれません。明日は冷え込むそうなので、サンルームに残すことも出来ないし、社宅内を自由にうろつかせる訳にも行かないので、ケージに入ってもらうかな…