シノワレコード

女性Vo60sサイケガレージ的Indiepopバンド"シノワ/shinowa"のGtヒラタによる色々レビュー&世間の話題

「頬に夜の灯」

2006年02月01日 | 日本80's
先日、わがホームグラウンドレコショップDISKBOXで、吉田美奈子『フラッパー』以降の6枚のCD、『TWILIGHT ZONE』・『愛は思うまま』・『MONOCHROME』・『MONSTERS IN TOWN』・『LIGHT'N UP』・『IN MOTION』をまとめて大人買いした。
このうち『TWILIGHT ZONE』を除くアルファレコード時代の上記五枚が2004年に紙ジャケ再発され、その時買いたかったのだが買い逃してしまった。アナログでは持っているので、いざCDを買おうと手に取った時、急にテンションが下がってしまったのだ。
だが、最近になってやっぱりiPodの中にこのへんの吉田美奈子が入っていないこととがかなりドーナツな気分だったので、新年早々、思い切って買うことにした。今年の正月、親からお年玉として突如図書カードをもらった。おそらく今年子供が生まれるので、親から見て純粋な「子供」である最後の正月・・・という意味だったのかもしれない。こんな親の気持ちに報いるためにも、本当に意味あるもののカタチあるものとして換えておくのがベストだろう!と思ったわけだ。

ちまたに溢れる本格派女性シンガー諸氏は一日潰す覚悟を決めて、まずは吉田美奈子の『扉の冬』から全アルバムを一気に聴いた上で、その直後にもうすぐ発売のBOXと最新2月22日発売予定の『Spangles』を予約しに行くべきだろう。

改めて6枚を一気にCDで聴き直してみて、ここがイイ!とかそんな理屈ではなく、本能として本当に吉田美奈子が好きだということがわかった。
だけどあえて「ここがイイ!」という話でいうなら、特に80年代の作品『LIGHT'N UP』について思ったのは、今考えうる80年代の空気の非常に良質な部分だけが詰まっているということだ。

自分が小学校のころは80年代真っ盛りのころだ。ある日、友人のお父さんがベルボトムのジーンズで野球の試合の観戦に現れた。その時、そのお父さんのことを真剣にカッコ悪いと感じた。80年代を象徴するマンガ『ハイスクール奇面組』の時代先生みたいなキャラも、本当の時代錯誤として捉えられていたように思うし、そういう時代の雰囲気ってやっぱりかなり一般的には個人の心を支配していたんだなと改めてそう思った。

80年代は70年代の否定に成り立っていたわけだが、もう皆さんが経験済みであるように90年代には70年代が来てしまった。実は80年代には一部では60年代が来てしまっていたわけだし、有る意味では70年代は50年代といえるのかもしれないし。

まさか80年代だけはもう来ないだろうと昔は思っていたんですが、やっぱり2000年以降にはいろんな部分が淘汰された上で、80年代的なものが当たり前に来ましたし・・・。いやー。20年カルチャーサイクル説は的確に来るみたいです。

・・・ということは、2010年には小室哲哉が再来・・・!?もしくはブリットポップ!?渋谷系!?ソフトロック!?
どこまで淘汰されるのか楽しみですね。

「頬に夜の灯」
80年代の東京ってこんな感じだったんだろうなーと思う、そんな曲。
『LIGHT'N UP』ってめちゃくちゃスケールのでかい作品ですよね。
1曲目~3曲目 LIGHT'N UP ~ 頬に夜の灯 ~ LOVE SHOWER までが特にそう感じます。
CDで聴き直したら、またアナログで聴き直したくなって聴いた。また一段とスケールのでかさが際だった。



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