へなちょこかいご

アルツハイマー型認知症・80代の母との暮らしで思う事。
母は2021年秋に亡くなりました。父の事も少し。

「お母さん、大丈夫?」

2016年10月31日 | 日記
たまにごみ出しの時など会う近所の人。

70代の女性ですが、

必ずきかれます。

「お母さん、大丈夫?」


はい、元気です、とか、風邪気味で、などど答えていたのてすが、

何度目かで違うと気づきました。



聞かれるようになったのは、数年前に父が亡くなった後からでした。

家族葬だったので、後から近所の方々が弔問に来られました。

その女性も来て下さり、その時に言っていました。


「私ね、お父さん(夫)が死んでからも毎日写真に話しかけて泣いてるの。

なんで死んじゃったの、お父さん、これどうすればいい? とか相談して。

何年経ってもまだ頼ってるの」



それを思い出しました。

その人は、母が夫を亡くして精神的にまいっていないか、ときいていたのでした。

それなら…

母はまったく大丈夫なのです。

父が亡くなった後、多少の混乱と脱力はありましたが…


解放感が、1番大きかったように思います。


気難しい父でしたので。

父が在宅介護になってからは、母はとても混乱して、

いつも興奮していました。

その日々からの解放感。

父の写真に話しかけるとか、泣くとか…

そんな事は一切ありませんでした。

なので、

「お母さん、大丈夫?」

ときかれても体調の事としか思わなかったのです。


父が亡くなった時、ひとことふたこと、思い出を話しましたが、

その後、母が父の話をする事はありません。

私が、お父さんこれ好きだったよね、などと話しを振っても、

「ふっ」

と一瞬笑うだけ。



まあ、ひどく落ち込むよりはいいのかもしれません。

とにかく母は元気です。
















突然の来客で

2016年10月30日 | 日記
母がデイサービスに出掛けた後、

親戚から、午後から行くからと電話が来ました。

滅多に会わない人達なので、母もいた方がいいと思い、

デイに連絡し、着いた頃に迎えに行きました。

母に、

「○○ちゃん達が来るんだって」

と言うと、

「あっ。じゃあ東京に行かなきゃ」



混乱している様子。


○○ちゃん達が、うちに来るんだよ。

「ああそう」


スタッフさんいわく、

「誰か死んだんじゃないか」

と言っていたそう。

親戚の誰かが死んで、私が迎えに来るのだと思ったのか。



遊びに来てくれるんだよ、と言うと、笑っていましたが、

よくわからずふわふわしているようで、

足元もおぼつかず、私にすがって歩いていました。

スケジュールが狂うと混乱しますね。



帰り道、ついでに買い物やらお土産探しやらしました。

母のバッグはデイ用なので、

「あら? 私の(いつもの)バッグは?」

「私、お財布持って来なかったの?」

をリピートリピート。

最初は、

これこれこういう訳で私が迎えに行って…と説明しましたが、

きりがないので、持って来なかった事に。



帰宅して、母の部屋の、予定を書いて置くホワイトボードに、

1時頃、○○ちゃん達が来ます、と書くと、

もうそわそわ。

結局1時間くらい庭に出たり家の前をウロウロしたり。


親戚が来ると楽しそうに過ごし、

「うれしいねぇ」

「泊まって行って」

「こっちの部屋、空いてるから」

を連発。

こっそり、母の体調を含め認知症の事を聞かれ、

元気元気、でも進行したかもしれない、と話しましたが、

その連発振りに、納得の様子。

介護経験のある人達なので、いろいろ察してくれます。

母とも自然に過ごしてくれるので、

私はとても楽でした。

やっぱり、第三者の存在って大切だなあと思いました。

それも、

ああしろこうしろと指示したり、

審査めいた事をしたり、

一般論や感情論で意見しない。

ただただ和やかに接してくれる存在。



そういう接し方ができるようになりたいです。

そして、母のように

親しい人に会えて、

「うれしいねぇ」

と言える素直さを持ちたいものです。



後から気づいたのですが、

玄関の靴箱の上に、

小さい葉っぱを敷いて、その上に石を乗せたものが3セット。

そのひとつと、宅配受け取り用のシャチハタに、実のついた短い木の枝をはさんで

立たせたオブジェ(?)がひとつありました。

母なりのもてなしだったのでしょうね。























母を探す夢

2016年10月28日 | 日記
たまに見る、母を探している夢。

先日は、

広いイベント会場で母を見失って、走って走って探し回るという夢を見ました。

友人と一緒に。


いない、

ここにもいない、

あっ! …人違いだ、

40分経った…と、現実には持っていないApple Watchを見る、

家に電話しようとしても、ケータイの画面が切り替わらない、

ああ電話しても父は耳が悪いから出ないだろう…と思う。父はもういないのに。

友人と手分けして探し始め、

私が進んだ方にステージがあって、山下達郎が歌っていて、

ああ○○ちゃん(友人)が好きなのに、教えなきゃと思いながら、

走って走って走りまくっていたら…



目覚ましの音で目が覚めました。

疲れました。

すごく疲れて起きました。



ネットの夢占いで調べたら、

人を探す夢は、

“大切な人を失いたくない、失うのではないかという不安の表れ。

でも、その人が見つかれば大丈夫”という説。

“助けを求めている。現状を1人では解決できなくて、誰かに助けてもらいたい”という説。

などありました。


そうか…。

夢で、母は結局見つからなかったなぁ。

ま、それはそれとして。


母に、こんな夢を見たよと話してみました。

すると、

「あはは。じゃあ今日も、しっかり(私に)すがろう」

とのこと。



それも…

疲れる。
















緑だから?!

2016年10月26日 | 日記
買い物を終えて車に戻ろうとすると、

母が自販機で何か買うと言う。

「これ。メロンソーダっていうの」

冷たいけどいいの?

「うん」



ペットボトル入りのメロンソーダを買い、車へ。

走行途中、

ぷしゅ、という炭酸飲料のフタの開く音がしたので、飲んだのだな、とわかり、

どう? ときいてみました。

すると母、

「おいしいよ」

ああそう。

「お茶の味がちょっとして」



お茶…??

飲ませてもらいましたが…

う~ん…

メロンソーダ味だなあ…。



色?

緑色だから?

でもお茶とも言い切れなくて、「ちょっと」なのか?


アイスだよ?!

2016年10月24日 | 日記
母はアイスが好き。

真夏は冷凍庫に、パピコやあずきアイスを常備。

外でもたまに食べます。

以前、スーパーのフードコートでソフトクリーム食べた時。

途中でギブアップ。

そして

「これ、持って帰る」

え?! 

「持って帰ってうちで食べる」

アイスだよ?!

「うん」



バッグを開ける母。

アイスだよ?! 今食べないと溶けちゃうから。

「ああ」




私がクリームを食べて、母はコーンをかじりました。




ある日は、

家で、ペン立てからペンを取ろうとして、ギクッ。

ペン数本と共に、パピコが立ててありました。

食べかけの。

溶けた。



またある日は、

母の部屋にあずきアイス。

袋は開けていないけれど、

溶けた。



夜、寝る時に、アイスを部屋に持って行く事があります。

「夜中、喉乾いた時に食べる」





アイスだよ?!