へなちょこかいご

アルツハイマー型認知症・80代の母との暮らしで思う事。
母は2021年秋に亡くなりました。父の事も少し。

元気な認知症

2015年06月27日 | 日記
母に物忘れの症状が出始めた頃は、

ここでふんばれば進まないのではと、神経をとがらせていました。

この時期にまいってしまう家族、周りの人は多いでしょう。

ほとんどでしょう。

私も、

母に頑張らせ、頑張らせるためにあれこれ頑張っていました。

診断されてから、少し肩の力が抜けたようにも思います。


母は、内臓疾患などの持病はあるものの、日常は元気に過ごしています。

そのため(?!)

何か思いついては物を移動させたり、貼ったり集めたり、テレビをつけたり消したり、

ただうろうろバタバタしたり。

うろうろバタバタの間に不穏になって、

ドアを大音量で開け閉めしたり。

やみくもに出掛けたがったり。

わかりやすい仮病でデイサービスを休んだり。

仮病なので同情が薄いと立腹したり。

同情すると調子に乗ったり。



母は、

これから先、ぐっと進行するでしょう。

その手前という事が自分でもわかるので、怖いのでしょう。

だから、その不安をやわらげるための対応をしなくてはと思います。

が、

それが追い付かなくて、待って待ってと追いかけては息切れ。

心身ともに疲れます。


この先、寝た切りになったら、もっと大変になると思います。

元気にバタバタしていた頃をありがたく思うでしょう。

でも、

この状態はあと何年…とも思ってしまいます。

もうちょっと弱ってくれたら…と思ってしまう。

認知症って、つらいですね。














最後の砦(とりで)??

2015年06月16日 | 日記
知り合いのおばさんが、

共通の知人や、おばさんの周りの人の様子を教えてくれました。



「○○さんは足が悪くなって」

「腰が痛くて」

「どこどこが悪くて」


みんな年齢的にも不調をかかえている、という話。

そんな中、

悪くて、痛くて、の後に、必ずつくフレーズが。



「頭はしっかりしてるんだけど」



どこが悪くて、どこが痛くても、頭がしっかりしていれば大丈夫?!

ちょっと引っ掛かりました。


運動会の徒競走で、

遅かったけどビリじゃなかった、私も私も! 良かったね~。

そんな感じ。



不調の最後の砦は認知症か?!






旅の反省

2015年06月07日 | 日記
ちょっと前に、母と2泊3日の旅行をしました。

親戚と合流して。

前もって、母の体力に合わせたスケジュールにしようと相談。

どこに行くか、移動方法は、など打ち合わせを重ねました。

親戚は、母のためにゆったりとしたスケジュールを提案し、

どこでも母を思いやって、親切にしてくれました。

楽しく過ごして解散。

帰りの日、昼の新幹線の時間まで、私と母は泊まり先の近くの動物園に行ってみる事に。

ゆっくり見て、ちょうどいいねと。

しかし。

私も母も、ものすごく久し振りの動物園が楽しくなってしまって。

特にゴリラには釘付けになってしまって。

母は、遠足の園児達に目を細めつつ、

「ほら、ここからよく見える」

と場所を誘導したり。

途中休憩をしてからも少し見た結果、

新幹線の時間がせまってしまい、大急ぎで園内を歩き、園を出て駅へ。

構内に入り、電光掲示板で確認すると、

なんと私は発車の時刻を10分間違えて覚えていました。

ホームに行く前に、母をトイレに…と探したのですが、見当たらず、

新幹線の中でいいやと思い、先を急いだのでギリギリ間に合ったのです。

トイレがあって入っていたら、乗り遅れていました。

トイレの神様とはこのことかと思いました。


席に着き、母の汗を拭きながら、

急がせてごめんね~ごめんね~と何度もあやまりました。

母は、

「大丈夫。間に合ったね」

と笑っていました。



私が、母にそれは無理、その移動は疲れる、と言うから、

せっかく親戚が気遣ってスケジュール調整してくれたのに、

結局私がバタバタさせてしまうという情けなさ…。

本当に情けなかったです。



旅行の間はもちろん、

帰宅してからも変わりなく元気な母で、安心しています。

3日間の写真をまとめたアルバムを、繰り返し見ています。


私も久々に日常を離れ、リフレッシュしました。

是非、またどこかに行きたいです。

今度はちゃんと時間に余裕を持って。

新幹線の時刻も何度も確かめて。