へなちょこかいご

アルツハイマー型認知症・80代の母との暮らしで思う事。
母は2021年秋に亡くなりました。父の事も少し。

介護でできたクセ 追々記

2021年06月26日 | 日記
今朝、気づきました。

これも介護でできたクセだなあと。

私は起きるとすぐ自分のことを終わらせてしまう。

化粧や、予定に合わせた荷物、着替えの用意。

化粧はごくごく簡単なものですが。


母が在宅の時は、朝、母が起きる前に済ませます。

母が起きたら母にかかりきりになるので。

具合が悪くて病院に、という時などは余計にバタバタして

自分の事どころではありません。

そのクセが今も続いていて、

自分の身支度と仏壇のお供えを済ませてテレビ体操をするという朝です。

化粧はそれきり手を入れないので、

外出しても、庭仕事をした後も、顔の汗を拭いた後も、ほったらかし。

外出時は、今はマスクもしていますし。

なので、朝のごみ出しの時が、

人前に出た時としては1番ちゃんとしているかと思います。


母が家にいない今、

化粧は起きてすぐではなく、

出かける前にした方がいいとは思うのですが、

そのクセがついているため、

時間の配分が狂ってしまう。

うっかりテレビを見たり、ゆっくり洗濯物を干したりしていて、

化粧の時間がなくなってしまうのです。


そしてまた今は、

病院から緊急の連絡が来たらすぐに向かえるように、

自分のことは終わらせておく、そのクセを維持しています。

化粧がすっかり取れた頃に呼び出される可能性も大きいのですが。

マスクで。















介護でできたクセ 追記

2021年06月25日 | 日記
思い出したクセがもうひとつ。

私は大笑いする時に、手を叩くことがありました。

母が家にいた頃は、

母が寝てからテレビのバラエティなど見て、

あははは バチバチと笑っていました。

でも段々、そうすると母が起きてしまうようになりました。

早くベッドに入るものの、眠りが浅かったりするのでしょう。

起きて来て、

「何か言った?」

などと言い、そのまま茶の間に座り込んでしまったり。

ほとんどテレビの内容はわからなくなっていたので、

自分の話をしたり歌い出したり、あちこち物を動かしたり出したり壊したり。


それで、1人でテレビを見ていて思わず笑ってしまうと、

はっとして止めたり、

声を出さずに笑うことが多くなりました。

でも動作には出てしまうので、

手を叩くのではなく、自分の脚を服の上から叩くようになりました。

こたつの時期はこたつ布団をばふばふと。

そんなクセができました。

母が眠れなくなる、というより、

起きてこっちに来てしまわないように。


去年、母の認知症が重度になって言動に振り回されるようになると、

テレビも見ていられなくて、何かを見て笑うことも少なくなりました。

母が入院して、3ヶ月ほど経った時に、

テレビを見ていて、あれ、私笑ってる、と気づきました。

それからまた笑えるようになりましたが、

今度は、笑い過ぎじゃないかと不安になりました。

以前はこんなことで笑わなかった、

これのどこが面白かったんだ、と。

笑えるようになればなったで、

何か違うと感じていました。

今はあまり気にせず、歳と共に笑いのツボも変わるさ、

くらいに思っています。

そしてあまりテレビも見なくなりました。


母が認知症になる前、一緒にテレビを見ていた頃は、

笑いのツボが似ていました。

メインじゃない、はしっこに映っていたことで笑うとか。

かと思えば、

私が大笑いしていると、

「何で笑うかでその人の人間性がわかる」

と大真面目に言われました。

そういう母が大笑いしていたのは何だっけ…と思い返してみると、

買い物中、家電売り場で電子辞書を試していて、

私がふざけて『じじい』と打って変換したら

『爺(じい)をののしって言う言葉』と出たのを見た時でした。










介護でできたクセ

2021年06月24日 | 日記
ある時、ふと気づきました。

私…身振り手振りが大きいのでは、と。

亡き父は耳が悪かったので、

大きな声で話さないとだめでした。

でも聞き取れないことも多く、筆談もしていました。

ノートを作って、連絡事項や覚え書きなど、何かあると書き込んで、

見せたりもしました。

と同時に、ジェスチャーも大事な役割を担っていました。

大きい、小さいなどは手の上げ下げだったり、

寒い暑いは、ふるえたり手で顔をあおぐ。

ご飯は食べるマネ。

様々な事をジェスチャーで伝えていました。

大きく口を開けると、それでわかることもあり、

か・い・も・の、と

大きく口を開けながら、車のハンドルを持って動かす動作をすると、

買い物に行って来ます、の合図になったり。

そんなことを毎日やっていたのが身について、

父がいなくなって何年も経つのになお、私は話す時に身振り手振りが大きなままでした。

はっと気づいて、ああこのクセをやめたいと思いましたが、

なんだかおかしくもなるのです。


あと、

これはクセというのか。

バッグを買おうか迷う時、

母のおむつが入るかどうかを基準にしてしまいます。

母と出掛ける時はもちろん、

母がデイサービスに行っていた頃、私1人で出かける時にも、

緊急の連絡が来て迎えに行かなければならなくなった時のために、

母のかかりつけ各病院の診察券、お薬手帳、おむつとパッドを持ち歩いていました。

なので新しいバッグはいつも、その一式が入るかどうかが決め手。

もう一緒に出掛ける事もないのかなあと思える今も、

気に入るバッグを見つけても、いいなあ…でも小さいかな…と

思ってしまうのでした。






















介護のトラウマ??

2021年06月18日 | 日記
先日のリモート面会でも母は元気でした。

看護師さんの話では、

相変わらずご飯は進まず、栄養補助のゼリーを追加。

それも1日かけて食べているとのこと。

それでもここ何回かの面会のうちでは動きも表情も良く、

途中で「それでは失礼します」

などと言って立ち上がる様子もスムーズでした。


私は、母が在宅でデイサービスに行っていた頃も、

気分転換が下手でしたが、

ものすごく時間がある今も、まあまあ下手です。

いつどんな連絡が来るのかという緊張もあるし、

また在宅介護になるかもしれないので油断できないという日々。

以前からの図書館通いも再開しましたが、

このご時世で滞在時間は短く、という決まりのため、

予約していた本を取りに行き、新刊の棚を眺めるくらいです。

先日、その新刊の中に、気になっていた色鉛筆画の本を見つけました。

10年近く前、母がデイサービスに行っていない時期に、通信講座を受講させていました。

和紙のはり絵と、色鉛筆の塗り絵です。

はり絵は、私が下準備をして、母に指導して貼ってもらいました。

割と機嫌良くやっていました。

その後に申し込んだ塗り絵は、1度課題を提出しただけで、続きませんでした。

その時に購入した色鉛筆があったのです。

それで、色鉛筆画の本を借りて来て、

やってみました。

りんごを描き始め、さささっと塗り出した時、

よみがえる感覚があり、はっとして色鉛筆を置きました。

去年。

夏に入院していた母が退院し、今の認知症の病院に入院するまでの間は

在宅介護だったのですが、

認知症が進んだ母の言動に、私はまいっていました。

ある早朝、

動き回る母が危ないことをしないか注意して見つつ、

自分のスケジュール帳を出して予定を確認しました。

見開きに、ひと月の予定が書き込める、マンスリータイプの物です。

そのうちに、別に、そうしようと思い立ったわけでもないのですが、

押し入れにしまっていた色鉛筆を出し、

その、ひとコマひとコマを、塗りつぶしていきました。

放心状態でありながら、力を入れて、ぎゅうぎゅうに塗りました。

ショートの予定期間は特に、濃く。

そうせずにはいられなかった、としか言いようがありません。

その後、予定を書き込んだり確認しようと開くたびに、ぎくっとしました。

自分のしわざではないみたいに。

消しゴムをかけてみましたが、色鉛筆だし、筆圧が強く、ほんの少し消えただけ。


りんごを塗っていて、その時のことを思い出したのです。

ざわざわして、すぐやめました。

本も2度と開かず返却しました。

色鉛筆も捨てようかと思っています。

克服することでもないし。

色鉛筆画を見るのは好きなので、それでじゅうぶん。


もうひとつ、母の介護を通して苦手になった物があります。

食材で、不衛生な理由なので具体的には控えますが、

今は平気かなと用意しても、口に入れられませんでした。

元々は大好きだったのですが、きっとこれも、少なくとも当分は買わないでしょう。



母、回復

2021年06月02日 | 日記
体調を崩しがちの母、

先日のリモート面会では元気そうでした。

病院からは、体調の変化や治療などの連絡はありますが、

経過や回復の連絡はないので、

何もなければ様子見しているか回復したと判断するしかありません。

その期間がもやもやするのですが。


まあ、回復して良かったです。

でも、看護師さんによると、食があまり進まないとのこと。

看護師さんが手伝って、食べられる時でやっと半分くらい、と。

先月からそのような状態も続いていて、点滴になるか検討されていました。

これも加齢であり、認知症の進行なのでしょう。

誰もが驚く底力で乗り越えてきた母ですが、

ここから食欲が増進することは期待していません。

好きなもの、食べられるものを少しずつでも楽しんでくれたらと思います。


もう今年も半年が過ぎる月になりました。

去年の今頃は、初めてのショートスティに行ったのですが、

なんだかずいぶん遠い日のようです。

あの頃とは母もまた変わりましたが、

リモート面会中、母の横でサポートしてくれる看護師さんに、

「ここに腰掛けたら」

と、イスやベッドを勧める様子は、母らしいなあと思えました。