へなちょこかいご

アルツハイマー型認知症・80代の母との暮らしで思う事。
母は2021年秋に亡くなりました。父の事も少し。

ケガした上に

2016年04月14日 | 日記
母、転倒してケガをしたあげく、体調を崩して内科を受診。


診察の順番を待つ間、廊下のイスに座っていると、

母は行き交う人を見て、

「変な人」

「年取って目の上赤くするのはおかしいね」(化粧)

「あんな服着る人もいるんだね」

「なんであんなに腰曲がってるんだろう」

などなど、悪口が止まりません。


人の流れが途絶えると、

「次、呼ばれるかな」

と診察室を気にしているので、

私は、人の悪口言う人は1番最後だって、と言いました。

すると母、

「あははは。全部診察室に聴こえてたりして~」



気楽なものです。

ケガに体調不良。

ふさぎこむのではと心配もしましたが、私の方がまいりました。

どんよりした気持ちで病院にいて、

さらに母の悪口に滅入る…。


母は点滴になりました。

片方ケガ。片方点滴。

きゅうくつで退屈な時間だったでしょうが、

元気に終えました。





母がケガ

2016年04月13日 | 日記
先週末、母が転倒して手をケガしました。

頭、足腰、利き手じゃなかったのは幸いで、

直後はショックな様子でしたが、

「おっちょこちょいやっちゃった」

と、いたって元気。

時々、腕から手の包帯を見ては

「私、これどうしたの?」

を繰り返しますが。


買い物もいつも通りついて来ます。

今は三角巾でつっている事もあり、バッグは持たせません。

すると、

家を出たとたん

「私、バッグは?」

ケガしてるから、持たなくていいよ。

「ああ」



またすぐに

「私のバッグは?」


これを、ずーーーーーーっと、帰宅するまで繰り返します。

どこかに忘れたのではと不安なようです。

やり取りにちょっと疲れたので、今日はバッグを持たせました。

斜め掛けショルダーバッグなので、

ケガしていない方の手が空くと言えば空くのですが。

いつものバッグを持つと、落ち着く様子。


足は元気なので、夜中に起きてバタバタ歩き、冷蔵庫を開けたりしています。

















コートのおまけ?!

2016年04月07日 | 日記
母と買い物に行く時は、ちょっと大きめのスーパーやショッピングモールが最適です。

いろんな売り場があり、

元気で、かわいい雑貨を見るのが好きな母は、喜んで歩きます。

私としては、マンネリな所もあるのですが、

これも介護と思ってゆっくり回ります。

家にいるより平和ですし。


時には、私が自分の買い物をする事もあります。

通路にイスが設置されている所は、母を目の届くように座らせ、

急いで買い物をします。

母も一緒に見る事もあります。

先日も、テナントの店先で目についたコートをチェックしていると、母が、

「いいじゃない。買えば?」

う~ん…。

「ほら、こういうのついてるし」

うん?!



母が示したのは、コートについていた商品管理のインクタグでした。

インクタグは、商品から無理に外そうとすると、中のインクが飛散します。

インクは特殊染料を使用していて、洗濯しても落ちないという、

万引き防止のタグ。

3~4センチくらいの立体的な物です。


母には、おまけのアクセサリーにでも見えたのでしょうね。



これは万引きされないための物だよ。

「あ~そうなの」



結局コートは保留。











ひとりトマト祭り

2016年04月05日 | 日記
以前はそんな事なかったのですが、

母が認知症になり、出来ない事が多くなり、また気難しくなって来ると、

私はそのストレスでイライラして、たまに物に当たるようになりました。


服がぐちゃぐちゃに入った引き出しを見て、

たたみ直そうと出した服を、

もうっっ!!!!

と、床に投げつける。


枕の下、布団の下、ベッドの下から出て来る、チラシ、パンフレット、ティッシュの箱、

お菓子の包み紙などを集め、

つぶれたパンを見つけて、

いい加減にして!!!

と、布団の上に投げつける。



母はデイサービスに食べ物を持って行きたがります。

デイサービスでは禁止されています。

先日は、小さいトマトがデイ用のカバンに入っていたので没収しました。

プチトマトではなく、小さめのトマト。

すると怒る母。

「(送迎の)車の中でのど乾くんだよ?!」

トマトは飲めないよ。

「こうやって、チュッチュッと吸うんだよ!!」



私からトマトを取り返し、みかんをむくようなしぐさをして、口をとがらす母。

おそらく本当はそんな目的ではなく、ただ持って行ってテーブルにでも飾りたかったのだと思います。

なのに、とっさに言い訳が出て来る。

取りつくろう。

こういうところも認知症の特徴ですね。

やんわりと禁止されている旨、伝えたのですが、


「いいよ。じゃあ死んでもしょうがない」



送迎中にのどが渇いて、その時にトマトがないから死んでも仕方ない、と。



そんなやり取りですっかり不穏になった母。

私もすっかり空しくなって、トマトを置きに台所へ。

元の場所に置こうとしたその時、急に振りかぶってしまいました。

トマトを壁に投げつけました。

手を放した瞬間、

あ…トマトだった…と思いましたが、遅し。

壁、床に散らばったトマトを、黙々と拭きました。

テレビで観た、スペインのトマト祭りを思い出しながら。



以前、人に、

今朝、母がデイサービスにお菓子を持って行きたがって困った、と言ったら、

ほのぼのとしたエピソードに聞こえたようで、

「お母さんかわいい」と言われました。


実際は、介護者がひとりトマト祭りを開催してしまうような

殺伐としたひとときなんですが。



























余計な事・2度手間

2016年04月04日 | 日記
母は元気な認知症。

動きがいいので、思いついた事を次々にやる。

そして次々に忘れる。

母が移動した物を所定の位置に戻したり、

私が洗濯して干して乾いて取り込んで設置した物を、母がまた干すので取り込んだり。

生活の中に、余計な事、2度手間が多過ぎる。

でも、

できる事はやらせようとも思います。

母が食器を洗うのも、汚れが落ちていないと2度手間になりますが、

まだできる事だから、と。

花を花瓶に活けると、水を替えてくれるのですが、日に何度も替え、その都度茎を折るので、

あっという間に短く…花瓶に花が詰まっているようになっても、

言うと不穏になるので放っておきます。


できる事はやらせる。

やりたいようにやらせる。

でも、

また余計な事を…

また2度手間…

とも思う。


今のところまだ、後者が優勢。