へなちょこかいご

アルツハイマー型認知症・80代の母との暮らしで思う事。
母は2021年秋に亡くなりました。父の事も少し。

漫画『わたしのお婆ちゃん』

2017年08月16日 | 日記
母がデイサービスで、用事も特にない日は、1人本屋を見るのが楽しみです。

あの雑誌のあの記事、など気になる立ち読みにも時間をかけられます。

そのひとつに、少女漫画本『ハツキス』があります。

読みたいのは少女漫画ではなく、認知症に関した漫画です。

ニコ・ニコルソンさんが認知症の祖母を描いたエッセイ

『わたしのお婆ちゃん』が載っているのです。

祖母の認知症が進行し、初めて目の当たりにする言動にとまどう様子が描かれています。

祖母の娘、ニコルソンさんの母親が介護をしているのですが、その対応は

淡々とした中に「やりたい事はやらせてあげる」というやさしさがある。

お婆ちゃんの言動は母と重なる所もあり、

今回もぐっときました。


若者が集う棚の前でかまわず立ち読み、そっと目頭を押さえて立ち去るのでした。






トトントントン

2017年08月13日 | 日記
朝早く、

トトントントン トトントントン

物音で目が覚めました。

あああれは…トイレに入っている母が壁を叩いてリズムをとっている音…



ベッドで横になっている時、壁を

茶の間にいる時、テーブルを

トトントントン と叩きます。

リズムはいろいろです。

頭の中で歌でも巡らせているのか。

ただ調子よく音を出しているのか。

何かしら楽しい時なんでしょう。


トイレも。


夏の抜け殻

2017年08月06日 | 日記
母用のアイス、ミニパピコ。

この夏、その食べ終わったカラが、家のあちこちに置かれています。

窓辺、ペン立て、本棚、レジ袋ストックのかご…

外にもあります。

庭先の物入れの上、鉢植えの根元…


パピコのカラと数を競うように、セミの抜け殻もあちこちに落ちています。

五分五分です。


亡き父はどこに?!

2017年08月04日 | 日記
親戚と話していて、亡き父の話になりました。

すると母、

「お父さん、○○のお墓のはしっこに入れたんだっけ?!」



父のお骨を○○…→母の実家のお墓に入れたと??

しかもはしっこに??

せめて父の実家でもなく??


お墓買ったんだよ。うちのお墓に入ってるよ、と言うと、

「あれっ! お墓買ったの!」





そうかぁ。

年に4~5回は一緒に行ってるけど。



お盆ももうすぐだから行くよ。









会話がしたい

2017年08月03日 | 日記
気難しい父と、客嫌いの母(来れば愛想良くする)だったので、

父が生前にはあまり来客はありませんでした。

私ももてなし下手ですし。

そういえば、2人の悪いとこ取りで、気難しくて客嫌いかもしれません。

でも…

父もいなくなり、母の認知症も進むと、

家の中での会話というのが少ない。

もう、ないに等しい日も。

母への問いかけや指示めいたこと、ちょっとしたやり取りはありますが、

普段の当たり前の会話がない。

会話1往復。続かない。

思い出すかと、ヒントなど出しても

「わかんない」「ばかになったもの」

そして去る。


なので、親しい親戚でも来ると、

親戚達の近況や健康の事や趣味の事や野球の事…

身近な話がわかる、通じるのが嬉しいのです。

「じゃあそろそろ」

と言われると、え~まだいいじゃない、と引き留める。

そんなふうになりました。



ああ、母と普通に話したいなあ…と思ったり。

でも、認知症ゆえの、ふと口をつく言葉や遠い昔の事、

とんちんかんな事も面白いものです。

車に乗っていて、景色を眺めていて

「あ~、ここ…」

などと何か思い出しそうな母に、何でもいいから話して、と思います。