きぼう屋

生きているから生きている

献品という思想

2008年10月24日 | 「生きる」こと
地域からのバザーへの献品は
77件になりました

感謝に耐えません

わたしは献品の持つ大きな内容を感じています
捨てることのできない品々を
しかし
お金と交換するのではなく
しかもわざわざ教会まで持ってくるという時間を割いて
提供するというのは

ひとつの倫理思想だと思います

それは昨今流行の
MOTTAINAI精神
という洗練されたものとも違うだろうと
感じています

献品を手渡されるときに
その品の物語を語ってくださる方がおられます

生活環境が変わったこと
そこには廃業も含まれます

家族が減ったこと
子どもの旅立ちや親の死があります

そういう中で
ダンボール数個分の献品を下さる方があれば
ひとつの献品を下さる方もおられます

わたしは
その品ひとつひとつが
いつ
どこで
だれと
だれに
どのように
用いられてきたか

ということを
おのずと想像します

その想像する物語は
まず間違いなく
実際の物語とは異なるわけですが
しかし
それでも
大きな狂いはないだろうと考えます

品を用いていた方が亡くなった
というときに
その亡くなった方の年齢や性別までは知るけれども
性格や生活スタイルなどは
知ることができません

でも
勝手ながらも
わたしの中で物語が語られていきます

この物語との出会いは
架空の物語との出会いは

事実を羅列する歴史教科書のような言葉から
人を知るよりも
はるかに知ることになるし
出会うことになると思います

献品の大きな内容は
そういう出会いを中心に持っています

ゆるされるならば
こういうバザーで品を見るときには

勝手な想像で大いに結構なので
その品のこれまでの歴史を
物語っていただけたらなあ
と願います

というわけで
バザーまであと10日

心よりお待ちしています