Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

都心

2011-04-06 21:16:18 | その他
伊勢原から代々木上原までが55分、同じホームで千代田線に乗り換えて乃木坂までが10分少々!
横浜の外れに住んでいた時と大して所用時間も変化ないのにすっかり足が遠のいてしまった都心界隈だ。
乃木坂駅を上がって新国立美術館を横目に眺めつついつものトンネルをくぐって六本木通りを目指す。
大きなシュールレアリズム展のポスター脇には、何であんなに力む必要があるのかと思うような日本田舎者国家施設にふさわしい警備員たちの制服フォルム!
シュールレアリズムが泣くよと呟きながら、愛好するトンネル内の壁絵にしばし足を止める。
分かっていないヤンキーなガキがこれらの壁絵に恥じの上塗りをすることを恐れているが、まだ明治公園の寺付近の壁絵みたいな厄災には会ってないようだ。
今日は陽射しが春めいてきて壁絵に反射する影がいい。
所用を済ませてTVアサヒの横にある毛利庭園の桜をしばし眺めてから芋洗い坂を上がる。
桜は丁度五分咲きの様子。

ロアビル前の薮蕎麦でカレー南蛮を食べる。
夕暮れの六本木はいかにも閑古鳥が鳴く風情だ。
西端にできたヒルズに町の養分を抜け目なく吸い取られ街の皮膚には20年前以上の疲弊感が漂う。
食後、青山墓地の桜もついでにということで裏路地を辿る。
かっての外苑東どおりを入った「大八ラーメン」跡地近辺のひしゃげた民家をしばし眺める。
星条旗新聞社前から上がる墓地の夜桜も五分咲きである。
闇に浮かぶ桜の仄かな白を取り囲む周辺に人影はない。
時勢ながら静かに桜を内省するとてもよい時代が来たような気分になりつつ、今度は赤坂方面に向かう乃木坂への街路を辿って駅へと戻る。

ジャズと無一物

2011-04-04 11:28:28 | JAZZ
大木の辛夷が満開になった。
朝の太陽を背に煌く花びらは乱舞する蝶のようだ。

今朝の簡素食メニュー。
一昨日の冷や飯を土鍋でお粥にする。
刻み高菜、梅干、じゃこ天焼き、油揚げ、モットーとするアンチ便利食を続けることに意義があるのか、どうかわからないがしばらくの持続を課してみることに。

神奈川新聞の転載記事を見ていたら、東北の「河北新報」が発信した記事らしい。
「音盤一枚 夢つなぐ」という温もりの伝わる文章にでくわす。
瓦礫の店輔跡に佇む陸前高田のジャズ喫茶「h.イマジン」のマスター富山さん。
お会いしたことはないが、60年代に新宿付近でフーテンもしていたという経歴に自分を重ねて人生の同一志向性を感じてしまう。
ジャケットのない裸のLPは、センターラベルの黄色から推測してプレステッジレコードのものと思われる。
たった一枚!片手に持ったLPが火事、大津波という二度の試練を超えて再生しようとする富山さんのジャズ人生を黙って語っているようだ。頑張ってください!

今回の大震災は愚直な筋の通った東北地方のジャズ喫茶にも相当な被害を与えていることだろう。
三回行った一関「ベイシイ」登米町の「あんどう」仙台の「カウント」なんとかこの苦境から立直ってごりっとした威勢のよいフルボリウムなジャズ再生の日々に戻ってほしい。