視人庵BLOG

古希(70歳)を迎えました。"星望雨読"を目指しています。
TwitterID @seibou_udoku

望遠鏡使用資格取得講習会 (65 cm望遠鏡 )

2006-12-07 05:27:06 | 天文関係
12月3日、ぐんま天文台の望遠鏡使用資格取得講習会(65 cm) にいってきました。今回の受講者は4名でした。
昨年同時期、冷却CCDカメラ講習会を受講した時は雪が途中から降ってくるという最悪のコンデションでしたが、今回も上越の山々は雪が降っているようです。(下写真)
今回、使用資格を受講する65cm望遠鏡は一般市民が関東で占有観望出来る公開望遠鏡としては最大級の望遠鏡だとおもいます。(関西では美里天文台の101cm望遠鏡が使用できます)
65cm望遠鏡のスペックはぐんま天文台のホームページをみていただくとして、上写真をみていただくと判るように15cmの副望遠鏡、5cmのガイド望遠鏡が装着されています。
右下の横に伸びている筒はワンダーアイという眼視のための接眼部です。
フレキシブルに動かせるので、観望時に妙な姿勢をとって、腰や首に負担をかけないのはいいですね。
左下の方の頭部の上にある小さな黒いボックスにはフォーカス調整、ワンダーアイを覗いての位置微調整用のボタンがついています。
右上のドームに付いている白い円盤はフラット画像取得用の被写体です。


※ 65cm望遠鏡の操作手順ですが、ほとんどすべての操作はドーム隣の部屋のパソコンからおこないます。

1.sakura(ノートPCの時刻設定ソフト)が駆動中であることを確認(写真なし)

2.望遠鏡駆動システム(Cosmic croser)を起動(下写真)
 スイッチを指さしているのは今回の講師の長谷川さん。
 机上のパソコンは右側がCosmic croser操作用、左側がCCD操作用です。赤いボタンは緊急停止用の非常ボタンです。


3.Cosmic croser操作用パソコンの画面。
 ほとんどすべての望遠鏡操作がここから出来ます。
 カーテンの隙間から65cm望遠鏡が見ています。


4.ドーム操作1
 ・ドームの除湿機をOFFにします。(スイッチはドーム西扉)
 ・ドーム東西にある扉を開放して外気をいれます。
 ・ドーム外の回廊に出てみると快晴です。講習会で晴れたのは初めてです。
  それにしても寒い!


5.ドーム操作2
  ・ドームスリットの開閉はリモコンのハンドセット(下写真)でおこないます。
  ・(注意)ドームスリットをあけるまでは望遠鏡ふたは閉めたままにしておくこと!
6.天体導入
 ・Cosmic croser操作用パソコンの画面でおこないます。
 ・「自動導入」を選択
 ・座標を入力しての導入
  「標準データ」リストから基本的な天体も選択できます。


 
7.フォーカス
 望遠鏡の鏡筒についているハンドボックス(黒い箱)でワンダーアイを覗きながら操作。
 望遠鏡の鏡筒についているボックス(下写真)にフォーカスのデジタルカウンター(下写真では見にくいですが手前のトグルスイッチの横にあります)がついていますので操作は楽です。
 

8.CCDカメラ (CCD camera) AP8
視野 10分角 (0.6"/pixel) 画素数 1024 × 1024 です。
(フィルター U, B, V, R, I (Bessel), g', r', i', z' (Gunn), ND, Hα, Hβ HeII, [OIII], [SII], 他,彗星輝線に対応するもの。)

水冷です。冬であれば-45℃、夏であればー38℃くらいまで下がります。


9.バランスウエイト調整
 CCD撮影装置や分光器を付け替えるときは、バランス用ウエイトを移動します。
 (赤、緑のボタン)現在はワンダーアイにセットされています。


10.CCD PC起動
 このパソコンですべての操作をおこないます。
 フォーカスの調整は天頂方向に望遠鏡を向けてRバンド、Iバンドでフォーカスあわせの撮像。最低3点(星)のフォーカスを確認すること。
 取得したデータはサーバーに送ってそこから他メディアに移動とのこと。
 実際に天頂方向の星を撮像してフォーカスを合わせています。


小型低分散分光器 (GCS)です。これを使用しての観測に期待しています。


講習を受講した後の操作検定に合格すると下写真の使用資格証がもらえました。
実際に借用するには観測計画書を提出して、審査で合格しないと借りられません。
でもこれだけの環境を一晩(22時ー30時)2000円(平成18年度現在)で使用できるのは魅力です。
さて、観測計画をたてなければ・・・・


(参考)
ぐんま天文台の「深夜の占有利用」についてはここをご覧ください。
「平成18年度望遠鏡使用資格取得講習会 実施要領」についてはここをご覧ください。

(参考 受講記録)
観察用望遠鏡A講習会(2005/07/10)

観察用望遠鏡B講習会(2005/09/02)

観察用望遠鏡C講習会(冷却CCDカメラ講習会)(2005/12/05)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Electrolux サイクロン式クリ... | トップ | 12/16 大佛次郎研究会他 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

天文関係」カテゴリの最新記事