外教生活 in 中国山東省濰坊-淄博-泰安-済南 & 北京

~旧タイトル:日本語教師LIFE~

朗読の本質

2019年11月15日 | 日記

11月15日(金) 晴れ

一昨日の夜はまだ温かい程度だった暖房がだんだん熱を帯びてきまして、
寝室の温度が20度に達しました。快適温度です。

さて、昨日の2年生の授業では本日行われる朗読大会のために
リハの時間を与えました。
・朗読する文章は自分の好きなもので構わない
・順番も問わないので自主的に前に出ること

トップバッターは班長
前日だったか
「僕は昨年のスピーチコンテストで1年生ながら優勝しました
 自信があります」
と語ったように、文章を全部暗記しておりました。

その後各学生が続き、読み込んできたらしい成果は発揮したのですが
一点疑問が・・・

なんでこんなに速いんだ?

緊張して焦る、というのは分からないでもないのですが、朗読の本質を
全く分かってない。

全員のリハが終了した後、いつもの説教が始まりました。

「君たちが最も重要視しなければならないのはどんな存在ですか?」
誰も答えられない
「では君たちが『朗読』で重要だと思うものは何ですか?」
何の返答もなし。

「君たちが最も重要視しなければならない存在、日本では『お客様』と
 言います。簡単に言えば『聞き手』ですね。」

目の前に何の資料もない、映像もない、そんな聞き手が君たちの
朗読を聴いて頭の中にそのストーリーと情景を描き出すのです。

自分の思いのままに、私はこんなに速く読めるのよ、というのは
単なる自惚れに過ぎず、客にとっては何の価値もないものになるのです。

班長が「見本を見せてくれませんか?」というので
じゃあ、皆、目を閉じてね、と言って目を閉じさせました。

私は日中学院時代に朗読、スピーチ、舞台劇を経験しています。
特に舞台劇は学院長のお墨付きがあり、日中友好会館の文化祭に
出演しました。

私が朗読を終えた後「お~!」という声と共に最前列にいた女子が
サムズアップしてきました。

授業終了後に班長が
「先生のお話は相変わらず厳しいですけど、とても勉強になりました」と。

昨日の今日、彼らがどんなパフォーマンスを披露してくれるか楽しみです。

 

 

 

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