ユーロな日々

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明暗別れたバレンシアとディポルティーボ 〔リーガ4節〕

2004年09月24日 | 欧州2010-2003
3日前にやっと片目の開いたディポルティーボがディアソールにバレンシアを迎える。競った、いいゲームになるだろうと思っていたが、バレンシアが5-1で完勝。一方的な試合だった。ディポルティーボは、まったく手も足もでなかった。イヌレタも選手もショックを受けたに違いない。終盤下げられたセルジオがピッチからでて、イヌレタに憤懣をぶちまけるシーンが、それをよく物語っていた。

なにしろ前半で4失点だ。1点目はバラハが切れ込んで入れたボールをコッラーディが決めた。2点目はゴール前に放り込んだボールをディバイオがモリーヌの前に身体を入れて叩き込んだ。モリーヌにもっと強さと激しさがあれば、ディバイオを跳ね飛ばしていたろう。ビセンテがペナルティエリアに持ち込んで、得意でない右足で3点目を叩き込み、さらにディフェンスラインの裏を飛び出してフリーになったルフェテが4点目を決めて前半終了。
後半も開始早々、バラハに5点目を決められ、ディポルティーボは戦意喪失した。それでも後半15分にパンディアーニが1点返したが、どの選手にも笑顔はなかった。やがてイヌレタからいつもの動きがなくなった。イヌレタは黙ってゲームを見つめていた。

ディポルティーボがお粗末だったのだろうか、それともバレンシアが素晴らしすぎたのだろうか。
はっきりしているのは、ボランチの差が大きいということだ。もっともそれはこの両チームに限った話ではない。モダンサッカーでは、ボランチの力こそ、チームの力を左右するもっとも重要なポイントだ。ディフェンシブでありすぎてもダメだが、攻撃が好きならいいというものでもない。ボランチの考え方、動きで、チーム全体の戦略、方向性が決まってくる、まさに攻守の要なのだ。
バラハとアルベルダのコンビは、さきのワールドカップ予選では期待したパフォーマンスを発揮できなかった。ビセンテも入っていたのに、うまくいかなかった。ラウルが最悪だから、と言ってしまえばそれまでだが、しかし、とにかくこの日の二人は素晴らしかった。
ディポルティーボは、マリオシルバの穴が大きいということだろう。しかし嘆いていてもはじまらない。このまま、セルジオ、スカロー二でいくのか、それとも他の選択肢を考えるのか。しかし他チームのような大型の補強をしなかったツケがきている。見通しは暗い。
一方のバレンシアはイタリア勢とバラハ、アルベルダ、ヴィセンテが見事に調和した。これで乗っていくだろう。
明暗がはっきり別れた両チームだった。
【第4節 ディポルティボーバレンシア 1-5】