ユーロな日々

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盛り上がらなかった決勝戦

2004年08月29日 | オリンピック
山本ジャパンが敗れてしまい、他種目で日本の選手たちがめざましい活躍をするので、サッカーは見る気が失せてしまったが、準決勝のアルゼンチンーイタリアは見た。結果はアルゼンチンが3-0で完勝。この程度のイタリアにあんな負け方をしたのかと、改めてがっかりしてしまった。
前半の早い時間帯でテベスに決められた。ディフェンスに一瞬の気の緩みがあったところを、テベスにつかれたのだ。しかし情けなかったのは、それで目が覚めたように猛攻をしかけるという姿勢がなかったことだ。前半の間に、追加点を奪われるのを恐れるような消極的な試合運びで前半を追えた。イタリアの監督は頭が悪い。
後半もリズムがでないうちに先に追加点をとられて、やっと前がかりになった。しかし攻撃に迫力がない。ピルロはマンマークを受けていい働きができず、ワントップのジラルディーノは孤立。左右からの攻め上がりもなく、中盤の押し上げもない。これでいったいどうやって得点するのだ。そう思っていると、裏を取られて三点目を決められた。
日本戦では、前半あんなにサイドを突破してきたのに、どうしたことか。結局見せ場なく3-0で終了。日本はこの程度のチームに負けたのだ。

もう一試合のパラグアイ対イラクは、心情的にイラクを応援した。が、前半絶好調のカルドソが2点決めて、流れをつかんだ。後半も追加点をあげて3-0。しかしイラクは80分になってもあきらめずに攻め、1点を返し、その後も走り続けた。ホイッスルが鳴ると、何人もの選手がグランドにへたりこんで呆然としていた。絶対に負けたくなかったのだ。すばらしい。

決勝はレフリーが主役という最悪の形となった。
サッカーではしばしばこういうことが起こるのだが、まさにオリンピックの決勝戦でそれが起こってしまった。
両チームは序盤からテンションが高く、激しくやりあっていた。ギリシャ人のレフリーが落ち着かせようと注意を与えるが、誰もきかない。そのことに、このレフリーは腹を立て、次第に興奮を募らせていた。
そしてパラグアイの選手が、激しいプレーでアルゼンチンの選手を止めたところで、一発レッドを出した。確かに意図的に肘で打ったように見えないこともなかったが、イエローでよかったはずだ。これが決勝戦を台無しにしてしまった。
10人のパラグアイはあきらめず反撃を繰り返し、アルゼンチンのGKが不安定なプレーをして危ないシーンもあった。しかしパラグアイの選手が2枚目のイエローをもらって9名になってはどうしようもない。試合は見せ場もなくこのまま終わった。
このアテネでサッカー会場に客が入らないことが問題になっていたが、こんなことをやっていてはどうしようもない。最悪に近い決勝戦になってしまった。史上最低のドリームチームといわれたアメリカをアルゼンチンが打ち負かしたバスケの準決勝のほうが、よほど興奮した。