さきたま自然日記(別館)

埼玉中心になんでもありの写真日記です。
花鳥風月、自然を中心に撮ってます。

トモエガモのの変身

2020年12月26日 | 見学
今回は、少しトモエガモの変身ぶりを載せてみますね。
モミジに来るメジロを楽しんだ後、池のトモエガモの様子を見てみます。
この日は、午前中で、カモたちは少し逆光になりますが、トモエ君は相変わらず岸辺に近い所にいました。
やってきた11月半ばごろよりだいぶ羽衣も整ってきたようですが、まだエクリプスから完全な繁殖羽にはなってません。


今回は尾羽付近をクローズアップ!下尾筒などもよく見えます。


失礼して裏側も!!


ところで、このトモエガモ君、最終的にはどんな姿に変身するのか??
下の写真は、在庫からですが、2月ごろ、エクリプスから完全な繁殖羽に変身したトモエガモです。上の写真と比較してみてください。だいぶ様子が違います。

少し「エクリプス」のことを書いてみます。
秋にカモたちがやってくる頃、その年に生まれた若鳥・雌・エクリプスの雄が混じって、判別に苦労することがよくあります。
カモ以外の鳥たちは、春から夏に「夏羽」で、晩夏の頃から「冬羽」に換羽するので分かりやすいのですが、カモ類の換羽の時期は他の鳥と比べて異なります。
カモは秋の終盤に冬羽(エクリプス)から夏羽(繁殖羽)に換羽します。すなわち、カモは真冬に夏羽に換羽するから紛らわしいんですね。
そして、夏から秋の羽衣を「非繁殖羽(冬羽)」(雄=エクリプス)といい、秋から冬の羽衣を「繁殖羽(夏羽)」と呼びます。
さらに面白いのは、繁殖羽(夏羽)に変身した雄は、雌に対して、猛烈なアタック!!
年が明けたころからあちこちの越冬地で、カモの求愛行動が見られ、雄と雌がつがいになります。
越冬地でつがいになるのは、繁殖地の寒冷地では、夏が短いため、子育てが間に合わないことがあるからでしょうか。(子育ての期間が短い)
ちなみに、エクリプスとは、「姿を消す」「力を失う」「覆い隠す」「日食」ことを意味します。


今度は近くに来たコガモ君です。
これも2枚の写真を見比べてみると分かるのですが、上の写真は、まだエクリプスの羽が残ってるようです。



オナガガモの雄も撮ってみました。光の具合で、緑色に光ってます。完全な繁殖羽に変身してます。



さて、このカモの名は???


ヒドリガモの雄です。真後ろからも撮ってみましたが、このアングルも面白いです。


こんなカモたちの秋から冬、そして旅立ちまでの羽衣の変化を楽しむのも面白いかもしれませんね。
*「エクリプス」について、記述に誤りがあれば指摘くださいね。
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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
トモエガモ (ヒトリシズカ)
2020-12-26 07:54:52
ソングバードさん

11月ぐらいに日本の滞在地に飛来してから、さらに来年2月ごろには繁殖羽に変身することがよく分かりました。

コガモのオスもどんどん繁殖羽に変身するのですね。

大変、参考になりました。
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Unknown (country walker)
2020-12-26 08:30:52
カモたちの変身。
季節により羽の色が変わるのはわかりますが種類によって、エクリプス中は識別が分かり難くなるので苦労します。
識別力の乏しい自分にはシギ・チも難しいですがカモの変身中やメスの識別は更に難しいです。
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こんにちは (ここあ)
2020-12-26 09:22:17
ソングバードさん、
今回はエクリプスについて、とても参考になりました。同じカモ類でも、オナガガモやコガモなどは繁殖羽に変化するのが割と早くて、トモエガモやハシビロガモなどは、オナガガモたちに比べると遅めですね。私の地域には11月末頃になるとハシビロガモが来る事がありますが、いつもエクリプスの姿しか見られず、完全に生え替わる頃には南の地方へ行ってしまいます。一度間近に繁殖羽を見たいのですが、無理ですね。同じカモ類なのにかなり違うのにも何か意味があるのかもしれませんね。
エクリプスという言葉に「日食」という意味があるのは知っていましたが、なぜそれが鳥の換羽とつながるのかが、ずっとわかりませんでした。エクリプスの意味に「姿を消す」などの意味もあるのですね。繋がりましたよ。ありがとうございました~。
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日食で (fukurou)
2020-12-26 09:27:58
ソングバード様
おはようございます。
日食でよくエクリプスと言う言葉を使いました。
鳥の羽根にも使うのですね。
カモたちの羽が変化すること、よくわかりました。
全く無知で、生え変わることだけは知っていましたが、よくわかっていませんでした。
ありがとうございました。
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エクリプス (nampoo)
2020-12-26 20:12:50
ソングバード様
こんばんは。
カモのエクリプスには大いに悩まされます。
時期を知りませんから、いつも♂かはたまた♀か???の連続です。
トモエガモ、コガモには最近なかなか出会えません。
懐かしく拝見しました。
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こんばんは (ホロホロ)
2020-12-26 20:14:09
エクリプスの鴨は識別に迷うことが多いです。
エクリプスという言葉の意味は全く知りませんでした。
「姿を消す」などの意味があり納得いたしました。
このトモエ君は繁殖地でお嫁さんを探しているのでしょうかね・・・
オナガガモの青い羽、とても綺麗ですね。
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おはようございます (ソングバード)
2020-12-27 06:46:47
>ヒトリシズカさん
カモの仲間は、他の野鳥と比べて、換羽の時期が少しずれてるので、分かり難いですよね。
秋にやって来た当初のカモたちと、春先に旅立つ頃のカモの姿を比較してみればよく分かります。
機会があれば観察してみてください。


>country walkerさん
水鳥系には、いつも苦労しますね。
エクリプスも、少し特徴があればわかりやすいのですが、難解なカモも多いですね。
野鳥もまだまだ奥が深そうで、この先いろんなことに悩みそうです。
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おはようございます (ソングバード)
2020-12-27 06:56:29
>ここあさん
参考になりましたか。
特に北から南へ移動中のころは、エクリプスが多くて、苦労されるかもしれません。
北へ帰る春先に、じっくり繁殖羽を観察してみてくださいね。
確かに種類によっては、換羽の時期が早いのがいるかもしれません。
エクリプスは、「姿を消す」だとか「覆い隠す」という意味からつけられたのかもしれませんね。


>fukurouさん
天体観測などでは、このエクリプスという言葉を使うんですね。知りませんでした。
カモたちが、他の鳥たちと違う換羽の仕方をすることを知っていただいてよかったです。
今度、カモたちがやって来る来秋の観察の時に、よく見て見てくださいね。
エクリプスは雌とよく似てますよ。
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おはようございます (ソングバード)
2020-12-27 07:03:17
>nampooさん
確かに悩みますね。
秋に来る頃には、名札をつけておいてもらいたいくらいです。(笑)
コガモも少ないんですか?
コガモはこちらでは、あちこちの池や沼で観察されます。


>ホロホロさん
エクリプス、よく使う割には、正確に理解されてないことが多いかもしれません。
「姿を消す」とか「覆い隠す」という意味から、カモに使われたと思いますが、冬羽=エクリプスを使われるようになったのは、他の鳥と区別するためだったのでしょうか?
ここのトモエ君は、このまま独身を続けるつもりかもしれませんね。
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こんにちは (ロメオ)
2020-12-27 11:14:36
エクリプスのカモは本当に悩ましいですね。詳しく教えていただきありがとうございます。
このトモエくん、明るい所に出てきて警戒心が薄いようですね。
去年と同じ公園にトモエ君が一羽、入りましたが、木陰の薄暗い所です。
どうやら常連さんが緘口令を敷いているらしいので、掲載は来年です(;^ω^)
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