さきたま自然日記(別館)

埼玉中心になんでもありの写真日記です。
花鳥風月、自然を中心に撮ってます。

ニシオジロビタキとオジロビタキ談話パートⅡ

2020年02月28日 | 野鳥
・・・・・・・続き!
オジロビタキとニシオジロビタキを区別する方法として、前回は嘴と尾羽のことを書きました。
今回は、「上尾筒」と「体色」・「喉」の違いです。
「上尾筒」
オジロビタキの上尾筒は、漆黒色で中央尾羽より濃い。
ニシオジロビタキは黒いものもいるが、通常は灰黒色味や褐色味を帯び、中央の尾羽より淡い。
写真が同じ条件ではないので、比較しにくいのですが、こちらの比較も微妙ですよね。
でも、気のせいか、3枚目のニシオジロビタキ?の方が、上尾筒と尾羽の色の差がはっきりしてるよに見えます。

(以前撮ったオジロビタキA)


(オジロビタキB)


(今回のニシオジロビタキ?)


しかし、この上尾筒についても・・・・・
日本に渡来する個体では上尾筒が漆黒色から暗灰褐色の個体まで様々で、褪色の場合もあるようなんです。
ニシオジロビタキでも擦れているのか真っ黒に見える個体や、オジロビタキでも幼羽が擦れていない個体は上尾筒先端に白色部があり、
明確に上尾筒が漆黒色ならオジロビタキとはいえるが、「漆黒色でないからニシオジロビタキである。」とは言えないそうなんです。

では、次は「体色」と「喉」の部分を比較してみます。
「体色」:一般的に、オジロビタキの体色は暗色で、ニシオジロビタキの方が明るい色をしてるといわれています。
「喉」の部分
オジロビタキの「喉」:白く、灰褐色の胸とのコントラストがある。
ニシオジロビタキの「喉」:、胸はバフ色が強く、淡色の喉とのコントラストは弱い。

下の写真3枚を比較してみます。上2枚の方がコントラストははっきりしているように見えますが光の具合でしょうか??
体色は、下段のニシオジロビタキ?の方が明るくて白っぽく見えます。

(オジロビタキA)


(オジロビタキB)


(ニシオジロビタキ?)


以上、長々と書いてきましたが、いかに識別が難しいかを実感しただけで、今回の3種類の写真を比較しても、明確な答えは出せませんでした。
皆さんもご自分の撮った写真を見て比較されてみてはいかがでしょうか。謎が深まるばかりかも?
要は、前回も書いたとおり、「渡来記録が多い年齢である第 1 回冬羽の時点では、この2種の識別が非常に難しい。」ということですね。

最後に、「鳴き声」のことにも触れてみます。
もちろん、今まで両種の囀りは聞いたことがないのですが、今回のニシオジロビタキ?の地鳴きは聞けました。
ニシオジロビタキとオジロビタキの地鳴きも微妙に異なるようですが、私には。今回の地鳴きはニシオジロビタキに近いように思いました。
録音はしてないので、下に紹介するサイトで、比較してみてくださいね。

識別が難しい種ですが、どちらも可愛いことには変わりありませんね。今回のニシオジロビタキ?、こんな向きでも撮ってみましたよ!!
今まで、雄に会えたことがないので、次回は雄とも遭遇してみたいものです。



今回、参考にさせていただいたサイト「香川県の野鳥ファイル」の最後に書かれていた1文が印象的でした。
じゃあどうするの?
【少なくとも、皆が「オジロ」と言っているからオジロ、「ニシオジロ」と言っているからニシオジロといった安易な受け売りは避けたいものです。】
ほかの種でも、よく誤解してしまうことが多いだけに、気を付けたいですね。

(おまけ)
上に書いた世界各国の野鳥の声が聞けるサイト(xeno-canto)は・・・・・・・・こちら
英語版ですが、検索欄(上にある「Search」)にカタカナで入力すると、その下に日本名と学名が入った文字がポップアップするので、それをクリック。
playボタンを押すと、世界各国の野鳥の囀りや地鳴きが聞けますよ。
ダウンロードもできるようです。野鳥に声に興味のある方は、覗いてみてください。


*急いで書いたので、記載ミスがあるかもしれません。間違いがあればご指摘ください。






コメント (15)

ニシオジロビタキとオジロビタキ談話

2020年02月24日 | 野鳥
前に載せたニシオジロビタキの記事で、オジロビタキとの区別方法のことを書くと予告していたのですが、
調べれば調べるほど、奥が深くて、以前にも増して難しいことが分かりました。(笑)
今回は、とりあえず、いろいろ調べたことを書いてみたいと思います。(日本鳥類目録改訂第 7 版、その他ネットなど参照)
素人が調べたので、内容的に誤りがあるかもしれませんが、その辺のことはご容赦を・・・・・(ご指摘くださいね)

もともとオジロビタキとニシオジロビタキの繁殖地が違うことから、話がややこしくなってきたのかもしれません。
オジロビタキの主な繁殖地は、日本に近いユーラシア大陸東部で、ニシオジロビタキは日本から遠いユーラシア大陸西部。
従来、日本に近いオジロビタキの方が多く渡来していると思われていたようです。
(東南アジアからインドにかけてもオジロビタキが多いらしい。)
現に、ニシオジロビタキについては、日本鳥類目録改訂第 7 版(2012年)では「検討中」の種および亜種にされています。
(オジロビタキは、独立種として、ヒタキ科キビタキ属に属しています。)
その理由として、
1.ニシオジロビタキはそれらしい観察が国内に多数ある一方で,学術論文化された記録がない。
2.形態的にオジロビタキとニシオジロビタキの識別には困難な点がある。
3.分布から考えてニシオジロビタキが日本に迷行する妥当な説はなく,分布の連続による中間個体群の存在や交雑の可能性がある
4.日本で越冬する個体のほとんどはニシオジロビタキとあるが,その確認はされていない。

ところが、最近、この2亜種は成鳥の羽衣になる齢やさえずりが異なることから、別種とするのが適切だとされるようになりました。
次回の日本鳥類目録改訂版では、正式に独立亜種として登録されるかもしれませんね。

話が長くなりましたが、こんな理由で、簡単に、これはオジロビタキだ!ニシオジロビタキだ!と云えなくなってきたんですね。
厄介なのは、日本では雌や若鳥の渡来記録が多く、特に第 1 回冬羽の場合、この2種の識別が非常に難しいということなんです。

以上のことを前提にして、具体的に区別してみましょうか。(話が長くなりそうなので、2回に分けて載せる予定です。)
以前、周囲の皆さんが「オジロビタキ」だといわれていた2個体の写真(オジロビタキAとオジロビタキB)と、
今回撮った「ニシオジロビタキ」だと思われる個体を比較してみたいと思います。
オジロビタキとニシオジロビタキを区別するにはいくつかの比較方法がありますが、一番分かりやすいのは「嘴」ですね。

オジロビタキの嘴:上・下嘴とも黒く、下嘴の基部は淡色
ニシオジロビタキの嘴:下嘴の基部は淡色

以前オジロビタキだと思って撮った写真で、「オジロビタキA」


先日、撮った写真で、「ニシオジロビタキ?」


この写真を比較する限り、上の個体の方の嘴の方が黒くてオジロビタキの特徴がよく出てますが、下の写真を見てください。
上と同じ「オジロビタキA」なのですが、光の具合で嘴の色も少し印象が違ってきます。
また、オジロビタキの尾羽の基部が白色だともいわれていますので、赤丸を付けてみましたが、こちらも角度によって・・・・?


こちらは、最近の「ニシオジロビタキ?」ですが、下嘴は明らかに淡色で、ニシオジロビタキの特徴がようく出ています。



・・・・・・・・続く!
次回は上尾筒と胸の部分の比較をしてみたいと思います。






コメント (22)

君はいつまで居るの?

2020年02月21日 | 野鳥
2月11日(建国記念日)、久しぶりにトモエ君の様子を見に出かけてみます。
公園もすっかり春模様!! 河津桜の蕾のだいぶ膨らんできたようです。
この様子では、今日(21日)あたり、サクジローが期待できるかもしれません。
午後にでも出かけてみようかな!!

さて、肝心のトモエ君ですが、今冬はほかのカモたちに交じってるものの、少し遠慮がある様子!!
こうしてほかのカモたちの間に割り込んでくるのですが・・・・・・


少し離れたところから、、みんなの様子を見てることも多いようです。



一瞬、見せてくれた羽ばたきですが、この日は飛んでくれませんでした。
ところで、君はいつまで居るのかな?? 昨年は確か3月中頃まで居たと思うけど、河津桜の花見してから旅立つの??



この日は休日で、家族連れの人も多く、カモにパンなどの餌を与える人がいて、池のカモたちは右往左往!!
ヒドリガモの雌が咥えたパンを、みんなで追いかける!  こんなシーンが良く見られます。


ヒヨドリも、餌のおこぼれを狙ってすぐ近くまでやってきます。


園内を一回りしてみますが、カワラヒワが、アキニレの実を美味しそうに啄んでるだけで・・・・・


例年、群れでやって来るアトリやマヒワの姿は見えず、ウソの声も聞こえません。 寂しい~!!
もう少し待ってみましょうか!!



コメント (22)

ベニマシコなど・・・・

2020年02月19日 | 野鳥
2月7日、チュウヒを撮りたくて、再び調整池に出かけてみます。
ぐるっと1周するも、チュウヒが飛ぶ様子もなく、寂しい散策になりました。
葦の中に鳥撮りさんが二人!! 覗いてみると・・・・・ベニマシコの雄が2羽。 ちゃっかり便乗させていただくことに!




水門近くでは、ハジロカイツブリがカイツブリと並んで、のんびり餌を捕ってます。
この日、前回見かけたアカエリカイツブリの姿は確認できず。



モズの姿も多く見かけました。そろそろ婚活シーズンか?


池を一周すると、さすがに汗ばんできます。この池のオオハクチョウやミコアイサも旅立ったのか、その姿は見れませんでした。

*今回はコメント欄を閉じてます。

コメント

ミコアイサが2羽やってきた

2020年02月16日 | 野鳥
1月31日、O公園のキクイタダキを撮った後、池を覗いてみると、ミコアイサの雌が2羽います。
少し前からいるようですが、その日のレンズ(400ミリ)では、ちょっと不足なので、後日出直すことにします。
そして2月3日、改めて池へ・・・・・
この池でミコアイサが姿を見せたのは3年ぶりです。前回は雄と雌が一緒だったのですが、今回は雌が2羽。


仲良く揃ってパタ!パタ!とはいかないようです。


少し風があったのですが、西側から撮ると、対岸の木の葉の色が微妙に変化して、水面に映えます。



羽ばたきポーズは何度か見せてくれたのですが、飛ぶところも撮りたくて、しばし岸辺で待機します。



そして・・・飛んだ!!・・・でも、かなり手前で着水!!このままこっちへ向かってきてくれればよかったのに!!残念!!



この池の名物(?)キンクロハジロが餌をもらえると思ったのか、すぐそばにやってきて・・・・「私も撮ってよ!!」


カワセミもやってきて、池に張り出した枝の陰に鎮座!! 隠れてるつもりかな? よく見えてるよ!!


ミコアイサは、この池が気に入ったようで、休む間もなく潜水しながら小魚などを捕ってます。
3年前と同じように暫く居てくれそうですね。




コメント (22)