つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

暗い、暗すぎるぞ!

2004-12-16 21:25:28 | SF(国内)
さて、もういい加減定型文に飽きても第16回は、

タイトル:ザンヤルマの剣士
著者:麻生俊平
出版社:富士見ファンタジア文庫

であります。

主人公の矢神遼はどこにでもいるような取り柄のない少年で、たまたま旧世界の遺産である「ザンヤルマの剣」を受け取ったことからいろんな事件に巻き込まれる、と言う最初はどこにでもあるような話。

とにかく、暗い、重い。

いや、好きだけど(笑)

遼の性格が暗いから、暗くなるのだが、時事ネタを取り込みつつ、それでもそれなりにストーリーはしっかりしている。

幼馴染みのマーちゃんとの関係が微妙ではあるけど、この辺りもいいアクセントになっている。

ただ、ハッピーエンドが好きな人には向かないかな。
事件を解決しても傷つく遼。
よくわけのわからないハッピーエンドでごまかすより、こっちのほうが物書きとしてはけっこうきついと思う。

ハッピーエンドのほうが楽だし、読者受けはいいしね。

でも、そのおかげでこの人、バカ売れするほどではないんだろうなぁ、とは思うけど。