のんびり娘の謎

10円が2個で、、、12円?今日の前の日は、、、前の日?のんびり娘のお答えは、理解できない謎ばかり。さぁ、どうする?

筆算引き算のお話(長いです。その1)

2007-07-16 00:41:04 | 2年算数
筆算引き算には、「躓きどころ」がたくさんあります。
思いつく限り書いていこうと思うので、きっと長くなります。

お子さんによって、
「何でもなくクリアしている」部分もあるでしょうし、
「以外にもそこで躓いていた」という部分もあるでしょう。

大人でもそうですけど、
「よくわかってる事」をくどくど言われるのは嫌なもんです。
お子さんに当てはまると思うところだけ使ってくださいね。


筆算は、まず式の書き方が一つのポイントになります。
これまで横に書いていた式を、たてに並べ替えただけなのだ
という事がしっかりわかるように、

   46
 - 12

ならば、
「よんじゅうろく ひく じゅうに は」
と言いながら、書いていきましょう。
「は」のところで、一番下に横線を書きます。

この横線、およそ忘れられたりしますけど、
「=」と同じ意味だということをしっかり刷り込めば
忘れる事も少なくなりますし、
今後、掛け算筆算や割り算筆算に入ったときに、
横線の区切りが示す意味を教えやすくなります。

最初のうちは、しっかりと升目のあるノートでかくようにさせたほうがいいです。
数の概念(位取り)がまだ曖昧なこの場合は、式の上に漢数字で位を書き、
常に「位をそろえる」という意識をもたせるようにします。
私は、「筆算はお尻をそろえる!」
とよく言います。
「筆算はお尻が大事。お尻を揃えて、お尻から計算するよ。」
っていう感じ。
「お尻」という言葉が面白くて、子ども達の顔が緩むし、
頭残り易いかなぁと思うからです。
でも、お子さんによっては、そういう言葉を嫌うかもしれませんから、
これも臨機応変にどうぞ。


さて、式が書けたら、式の意味ですね。

最初に、横書きの式を声を出しながら筆算に直させたのには理由がありまして、
ただ、筆算の式を見ただけだと、どこの数字をどういう風に引くのか
混乱してしまう子が結構いるからなんですね。

最初の計算を例にとると、

横書きを縦書きにしただけだよと言われて、
41と62の計算だと誤解する子もいますし、
縦に計算するんだと言われて、
4-1はやったものの、-の記号から離れている一の位は
6+2の足し算にしちゃうなんていう子もいます。
初期のこういう混乱は、「当然」のことですから、
目くじら立てる必要はありません。
ルールを教えて身につけさせてあげればいいだけです。


筆算のルールは、1の位から計算してくことです。
これを納得させる事が、実はなかなか難しい。

繰り下がりのない計算では、どこの位から計算したって答えは出るんです。
私が読んだ本の中には、
「なんで十の位からやったらいけないんだ!
お金を数えるときには大きいお金から取るだろう。それでもいいじゃないか。」
と主張する方もいて、それはそれでとっても納得のいくものだったのですが、
このブログの方針は、あくまで「学校で子供が困らないように」ですので、
「学校でのやり方(たぶん皆さんが身につけてきた方法)」を
紹介していきますね。

繰り下がりのない計算の段階で、「どこから引いてもいい」を身につけてしまうと、
変更の苦手なのんびりちゃん達はあとでとても苦労します。
ですから、最初の段階で、
「お尻から(一の位から)計算するよ」と教えます。
別の方法を既に見に付けてしまっていたら
(そういうお子さんは余力があるっていうことですから)、
「学校でやるときは・・」と断ってそのやり方で教えていきます。

私の場合のやり方ですが、最初のうちは十の位を指で隠すなどして、
一の位の縦一列しか見えないようにします。
数字が色々見えていると、やはり混乱しやすいです。
それから、
  どことどこを足すんだっけ?
  どことどこを引くんだっけ?
と、わからなくなってしまった時、子供自身が自分でも何とかできるように、
子ども達も持っている指で、わかりやすくする工夫ができるようになって欲しいという思いもあります。

最初に引き算である事を記号で確認させてから、
一の位だけが見えるように、十の位を指で隠します。
そうして、上から下を引かせます。

この「上から下」も実は大事なポイントです。
繰り下がりのある計算に入ると、「下から上」を引いてしまう子が続出するんです。
そのときに教えやすいように、この段階からしっかり練習していきます。

間違えてしまうお子さんには、繰り返し、
「うえからした。うえからした。」って呪文みたいに言い聞かせながら、
下向きの矢印を横に書き込みます。

この段階で、何だか不安そうな顔をしているお子さんには、
今やろうとしている計算がどういうことなのかを絵で書いて見せることもあります。
(この絵については、後日写真つけて書きます)

一の位の計算が出来たら、その下のますに数字を書き込む事を教えます。
(これだって、知らないときには間違えたりするんです)

「この列終わったね。そしたらお隣」
と今度は、終わった一の位を指で隠して、十の位に移ります。

ここでも「上から下」のルールが身についているか確認して、
答えをその列に書く事を確認して終了。


繰り下がりの入ってこない段階で、これだけの事が出来ているかどうかを確認しながら
刷り込みをします。

学校の進度にあわせると、どうしても駆け足になり、
こうした事が入っていないまま「繰り下がり」になってしまう場合があります。
そうすると、「繰り下がり」がわからないのか、基礎のルールが入っていないのかがわからないまま教えることになっちゃいますので、夏休みなどを利用して、
繰り下がりのない問題から、じっくりとみていく事をお薦めします。





放課後補習を抜けたいけれど・・

2007-07-02 15:49:35 | 2年算数
「お仕事」ではなく完全なボランティアになっている「放課後補習」。
私がいることで、学校側や学生さんに依頼心が生まれるのも良くないと思うし、
何より、我が家の惨状は日に日に目を覆うばかりになっているので、
このところ、抜けるタイミングを計っているのですが、
これがなかなか難しい。

先日は、国語担当のTTの先生(この春卒業し他ばかりの男性)と、学生さん(OTの勉強をしているそうです)と一緒でした。
2年生達が何人か「ものさし」のプリントを持ってやってきます。
(クラスごとに、別の課題を持ってバラバラと集まってくるので
事前に、「どの子には誰がつく」なんていう打ち合わせは出来ないんです。何人くるかもふたを開けてみないとわからない・・)

ものさしは、それぞれ苦手なところが違うので、マンツーマンでないとなかなか問題が解決しません。3人手分けして子ども達を見ていきますが、国語TTの先生の見ている少年がなかなか動きだそうとしません。
持ってきたプリントには、ものさしの絵が書いてあって、いくつかの矢印が書き込まれています。
その矢印のところまでの長さを読むのが問題なのですが、
少年、なかなか取り組もうとしないようなんですね。

国語TTの先生も優しく教えているんですが、
「数えてみようよ。数えないとわからないよ。」
という声が何度か聞こえます。
これは交代かな・・。

見ていた子が、ほぼ自力で出来るようになったところで交代しました。

例の「指」と「つめ」を使う数え方で数えていきますが、この方法は放課後教室で教えてくださる人には伝えてありますので、実は国語TTの先生もやっていらしたの。

でも、少年は自分で動こうとしない。

こういう時私は、まず自分でやって見せます。
指は彼のを使いますが、「1センチ、2センチ、3センチ・・・」と読むのは私。
そして、まず、センチの目盛りをどこで読みとめたらいいかどうかがわかっているかを確認します。
「指でここまででいい?それともこっち?」
これがわかっていなければ、
「『行き過ぎブッブー!』だからね。(これは時計でも使いました)」
で、どこで読みとめたらいいかを教えます。

彼は、ここまでは大丈夫でした。
「センチはこれでおしまいね。じゃぁ、センチだけ先に書いちゃおう。」


実は、国語TTの先生とはここが違ったんですね。
先生は、言葉では何センチか言ってあげたけど、書かせなかったの。
そしてそのままミリの部分を数えてあげて、そうして「じゃぁいくつかなぁ?」
って繰り返してた。
センチはわかってる。ミリもわかってる。だから後は続けて言うだけだって、そう思ったんだと思うの。
でもね、実はこれが一番難しい。

数えるのに一生懸命の子供って、その前の事をちゃんと記憶できていない事が多いし、
センチとミリを合わせるという事が、そもそも良くわかっていない事もよくあるの。
考えてみれば、リンゴはでっかくても小さくても1個なわけじゃない。
1個と1個で2個っていうのが「あわせる」っていうことだって、1年生から
さんざん教わってきたのに、今回の「あわせる」では同じ1個を足してはいけない。センチとミリでは違う1個なんだって、理解できなくても当然だと思うわ。
それを「自明の理」みたいに教えられても、手も足も出なくなっちゃうのって、実は非常に健全な事なんじゃないかなって思う。

さて、少年ですが、
センチを測って書き終えたことで、少しホッとしたのか、
「じゃぁ次は、爪だね。」
と言うと、ちゃんと自分でつめを出して数えようとしてくれます。
数えるところはわかっています。あとは数え方。
ちゃんと0スタートが出来るかどうか。
これが次のチェックポイントです。

少年の場合、センチで読んだ数字のあとにミリを続けていました。
12センチ3ミリが 15ミリになっちゃうケースですね。

これは、「センチはもう書いたんだから、それでここまではおしまい。
あとは、0スタートでいいんだよ。」
と教えなおして、何問か一緒にやると、
「あぁ、そうだったのか」って、覚えてくれます。


自信が無いとき、子ども達はなかなか動きません。
動かない子ども達を見て、つい「やらなきゃできないぞ!」と言いたくなりますけれど、
言っても動きゃしません。
本人のやる気が全然なさそうでも、それでも目の前で何度かやっていると
「あぁそうか」って、動き出す事が多いんですね。

そうすると、その子の持っている謎がわかり、解決の糸口が見えてくる。


こういう事を、放課後補習を担当する方達にわかってもらってからでないと、
なかなかやめられないなぁ。

我が家の混沌は、いつ解消されるのでしょう。









ものさし2

2007-06-30 01:00:47 | 2年算数
コメントいただいていたので、急ぎかく事にします。

ものさしについては以前も触れました。
CMとMMを、分けて測ること。0スタートで目盛りを読むこと。
そんな事を書きました。

さて、3年の「水のかさ」と同じように、2年の長さでも
数字で書かれた長さがどのくらいなのか目途をつける問題がでてきます。

教科書の厚さ 5(  )
ふでばこのたての長さ  20( )
の( )の中に、適切な単位を入れるのです。

これ、先に行くとメートルやキロメートルも入ってきちゃいますので、
この段階で一度わかるようにしておく方が後でらくだと思います。

子ども達の中に基本単位の1CMと1MMをイメージを入れるために、
私の場合は、子ども達の「指」と「爪」を使います。
ものさしの端っこに、子どもの人差し指を当てさせてください。
ちょうど1本分の巾がほぼ1センチだと思います。

物差しの目盛りを読むときに、5㎜のラインなどと混乱してしまう子ども達のために、
「ゆびおいてごらん。そう、端っこがちょうど1センチだねぇ、じゃぁ次は?」
という具合に目盛りの選択に迷わないためにはじめた指導法なのですが、
これ、結構使えます。

ものさしの目盛りは、まずCMで読んで、それからMMですが、
CMでどこまで読むのかわからない子も、「行き過ぎぶっぶー!」といいながら
この指を使うと、どこで行き過ぎてしまったのかが良くわかるようで、
ちゃんと止まれるようになりました。

指で測りきったら、今度は爪の出番です。
㎜の単位は爪をたてて測ります。
(深爪のお子さんは測りにくいので、実際には尖った鉛筆の先で数えるといいのですけど、単位のあらわす大きさを感じるのには、「指」に対する「つめ」が便利です)

こうして、ながさを測るたびに、
センチは指。ミリはつめを繰り返していると、
最初にあげた問題のときにも、

「教科書の厚さって、ここだよね(出来る限り現物を見せます。「厚さ」という言葉がわかっていない子も多いです。)。これは指で測る?それとも爪で測る?」
ときくと、「つめ!」って迷わず答えてくれます。
答えてくれなければ、実際につめと指を当てさせて、実感してもらうまでです。
そうしたら、指がCM、爪がMMということをしっかり確認し、
CMとMMが、かけるかどうかチェックしてあげればおしまいです。



久々に学校の事(筆算の工夫)

2006-09-21 13:15:08 | 2年算数
夏休みが始まってだいぶ経ちました。
学校の子ども達にもいろいろあります。

2年生は筆算が少し難しくなりました。
106-58のように、繰り下がりがすぐには出来ないタイプの計算が入ってきて、
またまた混乱の嵐の中にいる子がいます。

位の箱、やお金(100円、10円、1円)を使って、
繰り下がりの意味をもう一度見せなおすのにはいい機会です。
少しでも、躓く様子を見せる子には、片端から絵を書いて説明しました。

これを教える時に、106の1に斜線を引いて、0の上に9、6の横に1(つまりそこを16にする)という「やり方」のみを強調して教えてしまうと、
136-58のような計算のときにも、いきなり1に斜線を入れてしまう子が出てくるんです。

1円箱では計算できない、いつものように十円箱から借りてこようと思ったら、
あら大変、十円箱は空っぽよ。だから仕方がない、100円箱の100円を両替して、十円箱に十円10個にして入れましょう。
これで、いつものやり方が出来るね。十円箱から1個、1円箱に移すと1円玉10個。
そこから8円を引けば・・・

という感じ(お子さんの言語力や生活体験の量で言葉は変えます。)で、お金を書いて見せていくと、「普通に混乱」していただけの子は、まず救えます。
図と、数字操作が結びつくように、絵を書いてお金を移動させたら、
必ず数字のほうも、斜線引いたり、上に書き入れたり、その都度しっかり見せていくのが効果的かな。絵だけだと、「それはそれ」になってしまいがちですから。

頑固なのんびりちゃんでも、既に筆算の繰り下がりのパターンが出来ている子は、
この説明の後、手順を繰り返し教えれば大概大丈夫のようで、今の2年生なかなか頑張って練習問題を進めています。

でもね、最初のうちはどうしても混乱してしまうので、こまめに見てあげて、
間違いが染み付かないうちに正しい方法を刷り込んだほうが良いと思いますよ。

長さのはかり方

2006-06-13 13:37:10 | 2年算数
去年の2年生も,この単元に苦戦する子が多かったのですが、
今年の2年生も、只今大混乱中です。

目盛りの読み取り方も良くわからないうちに、
実際にものさしを使わせる事が、混乱に拍車をかけているようなので、
私としては、まずはプリントなど(教科書に、ものさしの絵の上に計るものが書いてある問題などがありますよ)で、目盛りの読み取り方、答えの書き方を
習得してから、ものさしの使用に入ることをお薦めします。

目盛りの読み取りの混乱の元は、「CM]と「MM」の混同です。
この二つを同時にどう扱っていいかがわからないんです。

時計の読み方が入ってるお子さんでしたら、
「時」と「分」の関係を思い出させてあげると良いと思います。
「cm」と「mm」も同じ用に考えるといいです。

初めのうちは、
cmとmmを離して書いておいて上げて、そこに数字を書き入れるようなスタイルで
何問も計る問題をすると、「答え方」が掴めます。
掴めたら、自分でcmやmmも書くようにしていきます。

さて、実際に目盛りを読むときですが、
cmを計る目盛りがどれなのかを毎回しっかり確認していきます。

ものさしにはいくつもの線が入っています。
mmの線のほかに、5mmごとにちょこっと長くかかれた線。
1cm毎の線。
一般的なものさしの場合、
1cmの線は、横に1本引かれた線のところまで届いています。
視覚に混乱が少ないお子さんには、「この線にくっついているのがcmの線ね」と教えます。
混乱が出てしまうお子さんには、いっそのこと、その線だけ色をつけるなど、印をつけちゃうことをお薦めします。

数える時は、必ず「0スタート」を強調します。
これをしておかないと、スタートを1としてしまう子がいるんです。
「スタートは0」これが大事です。
そして、これからの学習で楽ができるように、数える度に、
5mmの線や、5cmの印(大概点がついています)、10cmの印(派手な点です)に注目させ、5飛びで数えられる事を刷り込んでいきます。

cmで、いけるところまでいったら、数字を書き込みます。
「あと少しは、cmの目盛りで計れないから、チビ目盛りで読むよ!」
と、mmの目盛りを数えます。このときも0スタートです。
数えた数字を書き込んでおしまい。
何回か繰り返すと、パターンで掴んでくれます。

あと、「言葉」や「意味」の刷り込みのために、こんな声がけもします。
教科書にはcmとmmの長さを、書いてあるところがあります。
そのページを見せながら、
「これが、大きな目盛りでしょ。この長さが、1cm。
それが、○個あったんだから、○センチメートル。
こう書きます(と書いてあるところを見せる)。
cmで、ギリギリまで計ったら、あとはチビ目盛りを数えたね。
それは、どっちの目盛り?(指差させます)
そう。これはmmだね。
1mmが何個あった?「□個!」
そう。だから□mmだね。
○cmと、□mmをこうやってくっつけて書けばいいんだよね。

という感じです。

ちなみに、家で練習に使うものさしは、学校に持っていくものと同じにしてあげてください。目盛りの書き方が違っていると、せっかく覚えたものが役に立ちません。
プラスチックの定規は、教科書と違うのでお勧めできません。
教科書に載っているのとなるべく同じ竹のものさしを使う事で、
無用な混乱が避けられると思います。



時計の読み方その後

2006-03-21 21:31:18 | 2年算数
まとめの問題では、学年の最初に習ったのより1段むつかしいのが出ます。
時計では、読んだ時刻から、「1時間前」や「20分後」を答えるというもの。

担任の先生が「午前、正午、午後」の説明をしている間に、(まだそれどころではない)のんびりさん達に、現在時刻を読む方法をおさらいしながら、
時計筆算を教えます。

アナログ時計の仕組みが良くわかっているお子さんなら、
「1時間前」だと「長い針をグルっと一周戻すんだ、その間に短い針は数字一つ戻るんだ」と、頭でわかります。
「20分あと」なら、「長い針を20分先まで動かせばいいんだ」と、頭の時計を動かせます。

でもね、うちの娘みたいなのんびりちゃんにはこういうのが本当に難しい。
模型時計を使って、実際に動かさせたとしたって、「20分」や「1時間」分、キチンと針がまわせるかどうか・・。

そこで、2年生で苦労して身につけてきた「筆算」が役に立つんです。

現在時刻が4時ならば、4:00と表記させます(この段階では殆どの子がこの表記方法を知っています)。
『まえ』は引き算。『あと』は足し算。
と、教えて筆算に書き表わします。
「4時の1時間前」なら、         
 4:00
-1:00    という具合。

筆算は、もう皆出来ますから、3:00という答えがすぐに出せるわけです。

「時」を書くのは:の前。「分」を書くのは:の後。
筆算と同じように、それぞれのお尻を合わせることを、必要に応じて教えます。

さて、筆算には「繰り上がり」「繰り下がり」がありますね。
時間の計算にも「繰り上がり」と「繰り下がり」がでてきます。

 4:00
-  20   だったら、00分から20分は引けませんね。

そしたら、隣の「時」のところから、1借りてきて、4は3に直します。
ただし、普通の筆算と違うのは、「1時間=60分」という事。
:の後ろ(右側)には60分移す事を繰り返し教えます。


本当はね、時計の模型と合わせて学習できるとよいとは思うんだけど、授業はプリントだけで進んじゃうから、こうしてマニュアル的なとき方だけでも教えておいてあげないと、のんびりさんはお手上げになってしまうのですよ。
「お手上げ」状態だと何もしなくなる子ども達が、「解き方」がわかると、私の手出しを振り切って自分で答えを探そうとするの。
そうすると、例えば「午前と午後の話」とか、次の段階の事が教えてあげられるんです。



まとめの文章題

2006-03-16 21:24:41 | 2年算数
2年生と1年生の文章題。大きな違いは「掛け算」が入ってくる事です。
「増えれば足し算。減れば引き算」から、「ずつ」のある式(掛け算)へ。

私はずっと、この「ずつ」に注目させるよう、働きかけを続けてきました。
掛け算は○○ずつが何個分あるか。
式を書くときには、この「ずつ」の方を先に書かないと、テストでは点数がもらえないんです。

「6人ずつ乗った車が3台走っています。全部で何人のっていますか?」
という問題では、皆スムーズに6×3と式が作れます。
でも、
「車が3台あります。1つの車には6人ずつのっています。全部で何人のっていますか?」だと、
3×6になったり、1×6になったり、、、難しいのね。
でも、「3台ずつ6人か、6人ずつ3台か」って、ずつを強調して聞いてあげると、大概の子はイメージできて式が作れます。
駄目なら絵を書く。そうすると、イメージが作りやすいようで、「1つの車」の1を使う子はほぼいなくなります。

「ずつ」という言葉がないときは、自分で「ずつ」を使って話してみるように勧めます。出来ない子はこちらから問い掛けます。

ただね、問題の中には「ずつ」がどっちか大人でも悩んじゃうものはあるんですね。
その場合は、「最後の手段だよ」と言って、こんな事を教えます。

掛け算の式は、最初の数字と答えの数字の単位が一緒なの。
だから、答えの単位(これは、問題文から大概の子が見つけられます)がわかっていたら、それと同じ単位が書いてある数字が「ずつ」だから、最初に書くの。

わかります?最初の問題なら、聞いているのは「何人?」だから、答えにつく単位は「人」だという事がわかります。
6人×3台=18人は○だけど、
3台×6人=18人は、答えの単位(人)と同じ単位があとの数字にくっついているから×なんです。

ここまで教えると、ほぼ全員クリアします。
でも、なるべく「文章」をしっかり読んで欲しいから、単位の話はあくまでも「最後の手段」としています。
でないとね、学年があがって問題が複雑になってきた時、引っかかってしまうんですよ。

掛け算は「ずつ」にとことん拘る。
そのことで「足す」との違いを感じていってもらえればと思うんです。

テープ図続き

2006-03-02 21:08:55 | 2年算数
テープ図で大事な事は、
「全体の数」を知りたいときは、2つの「部分の数」を足す。
「部分の数」のどちらか一方を知りたいときは、「全体の数」から「わかっている部分の数」を引く。
という事が視覚的に理解できるといいということだと思います。

結局、算数って、2つのわかっている事から、一つのわからないことを導き出す。
これって、学年あがっても変らないんですよね。
だから、ここでそのパターンを刷り込めれば「お得」だと思うのです。

でもね、大人は、「図に書けていればわかるはず」とおもうことが、実は子供には良くわからないってあるんですね。
このテープ図はまさにその代表格みたいな単元です。

文章題から3つの数字(□含む)を見つけ出せても、それが足すのか引くのか、かなりの子ども達がわかりません。

多くの子ども達には、こんなやり方が効きました。
2つの部分がわかっている問題では、
「これとこれを(と言いながら、ノートの書いた表の上に、私の両手を出します)、ガチン(と言いながら、両手をぶつけます)と合体させると、全部になるね。」
「じゃぁ、足すの?引くの?」
「足す!」

手では良くわかりにくい子には、サインペン。
蓋と本体を表の上のそれぞれの数字の上に置いてから、合体。
「足すかなぁ?引くかなぁ?」とやってみます。

引き算はその逆もしますし、紙テープを使う事もあります。

紙のテープにテープ図の数字を書き込んで、
「わかってる数字は、ここ(全体)と、こっち(片方の部分)だよね。□がいくつか知りたいんだよね。
先生ならこうするよ。(と、紙テープの真ん中に引いた線のところで切れ目をいれ、数字の書いてある部分だけ後ろに折倒します)
長いテープから、こっちだけ取ったら、□が残るね。長いのからこの数字を取るから、足し算?引き算?」

こういう事をやった上で、その後の指導では、ノートに書いたテープ図の□がどこか確認させ、その表の上で手を合体させたり、とっちゃうテープの方を隠したりします。

学校の勉強では、図に言葉を書き入れさせるのですが、どうもあれはいかんなぁと思います。
「図」というシンプルな形で、3つの数の関係を視覚的にとらえさせる事が目的なのに、「言葉」が入る事で、子ども達は何に注目したらいいのかがわかりにくくなってしまうのです。

担任の先生たちも、「これ、難しいよね」って言いながら教えてます。
そういう現場の声が何故あがっていかないのかなぁ。謎。


テープ図

2006-03-01 21:07:56 | 2年算数
2年の今の単元は「テープ図」。
文章題を、テープのような図にして、わからない部分を求めるための式を立てるために使うもの。

しかし・・・各クラス大混乱なのです。

この単元、一番大事なのは、
文章に出てくる3つの数字(うち一つは、わからない数なので□)が、どういう関係なのかを掴む。ということだと思います。
だから、本来テープ図には数字3つだけが書ければそれでいい。
ところが、教科書には、
「はじめの数」「買ってきた数」「全部の数」等、
おそらく子ども達が数字を書き込みしやすいようにと、
「言葉」がはいっていて、子ども達の意識はそちらにいってしまう。
せっかくテープ図を書いても、数字が一つも入っていない子。
結構いるのです。

もちろん、先生は黒板で色々説明してます。
でもね、子供って一度に色んな情報を入れると、しかもそれが初めてのもので合ったりすると、全てを理解するのは難しいのですね。それは何も、のんびりちゃんに限った事ではないと、今回改めて思っています。

さて、なんでこんなに混乱するかというと、やっぱり「大人」の側の「わかってる、しってるに違いない」という思い込みからきているんだと思います。
例えば、テープ図に数字を書き込むときに使う「弧」。あれが、その端から端までの数をを表わすという事を知っている子って、この時期にはまだ少ないようです。
だから、「弧」を適当に書いてしまう。或いは意味がわからないから書かずにおく。
また、3箇所(部分2箇所と全体一箇所)に書き込むはずの「弧」を1箇所、または2箇所しか書かずに終わらせる。
といった状況があちこちで・・・。

教科書のやり方では、ロス多いです。特にのんびりちゃんにはお薦めしません。

まずは、シンプルな数字を書いたテープなどを用意し、
3つの数(全体と部分2つ)の関係を、納得させる。
3つの数(□ふくむ)を書き込むためのものだとわかれば、
文章題からどんな情報をとったらいいのかが、ぐんとわかりやすくなります。

文章題から、数字を書き込むのは、そのあとでいいのではないかと思います。

直線って?

2006-01-19 07:25:08 | 2年算数
 学校の1,2年生の算数は、どちらも「図形」に入っています。 2年生は、いよいよ本格的な図形の用語が登場。
「さんかく」ではなくて、「三角形」になり、「しかく」ではなく「四角形」を学びます。

3本の直線で囲まれた形を、三角形という。
4本の直線で囲まれた形を、四角形という。

ということで、色んな形のなかから「三角形」と「四角形」を探すのですが、これが結構難しい。

子供達はこれまで、「とまれ」の標識のような角の丸い形も「さんかく」と認識してきました。しかし、これは「三角形」ではありませんね。この切り替えが難しいようです。

どの先生も、
「直線って、真っ直ぐな線の事だよね」と、何度も繰り返し教えてくれるのですが、それでも、引っかかる子は引っかかるんですね。どうして、これが「三角形」では無いのかが良くわからない。

ふと、気がつきました。
「真っ直ぐな線」=「滑らかな線」と思っているのじゃないかしら?それで、教科書に印刷された、一辺が緩やかな曲線の「さんかく」も、「真っ直ぐな3本の線で書かれているから三角形だ!」と認識してしまうのではないのかなぁ。

仮説なんですけどね、のんびり娘はこの手の思い込みをよくしますから、もしかするとと思って、こんな風に教えて見ました。

「真っ直ぐな線=ものさしで描く線 だよね。」
実際にものさし(無ければ、下敷きでも鉛筆でも使います)をあてて、「これ、ものさしで描ける?」というと、皆素直に納得してくれるんですね。そして、次に悩んだ時は自分であてて確かめています。

さて、もう一つ難しい言葉が、「囲まれる」です。

教科書には、引っ掛け問題として、辺の一部が切れている図形が載っているのですけれど、ほんの少し空いているだけだと、何だか「囲まれている」気がしませんか?
 先生の説明があったあともなお「???」の顔をしている子にはこう話します。

「「囲まれる」ってさ、逃げ出せない事なんだよ。この三角の中に○ちゃんが入ったとするでしょ、隙間があるとここからスー-っと逃げられちゃうじゃない。だから、これは「囲まれている」って言わないんだよ。こっちの囲まれている方はどう?ほら、逃げられないでしょ。」

ちっちゃな人間を図形の内側に書いて説明してあげると、次の同じような問題には自分で絵を書いて納得してました。


いやぁ、それにしても「言葉」って難しいですね。