『笑う警官』 佐々木譲

2010年05月08日 11時32分52秒 | 読書
映画化されたあの作品です。



 札幌市内のアパートで、女性の変死体が発見された。遺体の女性は北海道警察本部生活安全部の水村朝美巡査と判明。容疑者となった交際相手は、同じ本部に所属する津久井巡査部長だった。やがて津久井に対する射殺命令が出てしまう。捜査からはずされた所轄署の佐伯警部補は、かつて、おとり捜査で組んだことのある津久井の潔白を証明するために有志たちとともに、秘密裏に捜査を始めたのだったが……。北海道道警を舞台に描く警察小説の金字塔、「うたう警官」の文庫化。(ハルキ文庫より引用)

この作品のメインストーリーはほぼすべてが1日で終結する、臨場感があふれる作品です。
佐伯警部補ら数人の警官で一晩にして真犯人を突き止め、確保し、裏に潜む実情まで暴いていく。

正直、ストーリー的にはうまくいきすぎな部分があります。実際の捜査でこれほど順調に事件が解決されていくとは思えないし、真犯人がこうも簡単につかまり、自白するとは。
コナン・ドイルとかエルキュール・ポアロとか名探偵ものじゃあるまいし。
(名探偵ものは閉鎖的な空間であったり、登場人物がかなり限られていたりしているから、操作というよりどうやって犯行を行ったのかが重要なわけで、それを名探偵が上手に解き明かせばいいだけだから基本的に1日で終わりますよね)

でも、それを差し置いてこのスピード感、臨場感、なかなかの書き手だと思います。
それに警察小説といったら「警視庁」という常識を払しょくしてくれるところもいいですね。

★★★☆☆

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2 コメント

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Unknown (なぎぃ)
2010-05-09 17:39:07
笑う警官かぁ。

『武士道シックスティーン』から
宮部みゆきで、まさかこのチョイスが来るとは
ちょっと意外な感じがしたよ。
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Unknown (さとる@管理人)
2010-05-09 19:20:36
なぎぃ
久しぶりっすね
基本本屋で気になった本を買ってるんで
次は結構定番のあの人です
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