雨あがりのペイブメント

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どうする 原爆6千発分…

2018-07-22 17:30:00 | 風の行方・原発

どうする 原爆6千発分…
  行方定まらない難破船・原子力日本丸

  核燃料サイクル
  原発の燃料として使用したウラン(使用済み燃料)を再処理工場
  (青森県・六ヶ所村)でプルトニウムを取り出し、
  高速炉で再び発電に利用する。
  しかし、このプルトニウム消費の本命である高速炉は、
  原型炉「もんじゅ」の廃炉で開発が行き詰まった。
  「資源を輸入に頼る我が国にとって有意義な原子力政策」と位置付けていた。
  さて、残るはもう一つの原子力政策である、
      プルトニウムをウランと混ぜたMOX燃料を原発で燃やすプルサーマル計画であ。
  この計画も福島第一原発の事故を境に停滞している。

  核燃料サイクル政策が破綻してしまうと、
  原発政策を推進する意味もなくなってくる。


 プルトニウムの問題点
    ① プルトニウムは原爆に転用できるため、
      核不拡散条約の下では非核保有国による再処理は許されない。

                ただ一つの例外が日本である。
      日本とアメリカの間で締結されている「日米原子力協定」が「核燃料サイ
      ク
ル」を認めているからだ。
      使うあてのなくなったプルトニウムの所有は諸外国の批判を浴びて当然だ
う。
      諸外国にしてみれば、
               「日米原子力協定」で日米双方が結んだ協定なのになぜプルトニウム
      の保有について日本だけが特別扱いされるのか理解に苦しむ。
                (トラの威を借るキツネ・コバンザメなどと有り難くない名称を授けられる所以だ)

    ② 原爆6千発のプルトニウムを保有する。
      (国内に10㌧、英仏に37㌧のプルトニウムを所有する日本) 
      核拡散やテロの標的にさらされる危険性を考えれば、
                国際的な批判は当然のことだと思う。
      気まぐれなトランプがカードの選択を変えてしまえば、
      わが国の核燃料サイクルはたちまち破綻してしまう。
      危ない綱渡りの政策は危険である。
      依存度が高ければ高いほど日本の自立性は失われていきます。


    ③ 核燃料サイクルから撤退するということは……
      青森県・六ヶ所再処理工場運転開始は閉ざされてしまう。
      地元自治体の財政や雇用状態にも影響が出る。

      全国の原発から集められた使用済み核燃料は、利用価値を失い、
      放射能廃棄物として処理しなければならない。
     
      だがここに大きな問題が浮上する。

 歴代の青森県知事と経済産業省の約束。
 「青森県を廃棄物の最終処分地にしない」

 

 

 

 

  もしも、六ヶ所村再処理工場が使用済み核
    燃料を再処理できない状態になるなら、
  県は「原発から集めた核廃棄物をもとの所有者に引き取ってもらう」と
  牽制球を投げている。

     行方の定まらない難破船・原子力日本丸のかじ取りを、
     安倍政権はどのようにしていくのか、私たちはこの舵取りを
       厳しい目で見つめていかなければならない。
            (2018.7.22記)
  (風の行方№41
) 

 

 

 


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