雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

政務活動費(9) 醜態(4)

2015-03-22 21:50:00 | 昨日の風 今日の風

政務活動費(9) 醜態(しゅうたい)(4)

梶谷忠修議長の場合(当選4回 県議会議長)

 切手疑惑に関し、

  「切手代詐欺とかはしてへん。郵便局長には(選挙の)応援して貰わへんと。言う言わんは別として喜ぶからね。成績が上がったら」

 なんとまあ、要領の得ないコメントであることか。これ以降取材拒否です。議員としては説明責任があると思うのですが。

号泣野々村県議の問題に対して、

「説明責任が果たせない場合は、議員辞職すべきだ」

と他人に厳しい発言をしていました。 

 

 「初心忘れず 世のため、人のためにつくす」

彼の公式ホームページ大書してあるスローガンです。ほんとですか?

岩谷県議テレビ取材から逃走

 テレビ記者団から逃げ回り、全力疾走する姿を、全国放送で見た方は、とても情けない議員の姿に唖然としました。

昨年8月29日、兵庫県市民オンブズマンの3団体から「詐欺、虚偽公文書作成・同行使」の疑いで告発されました。

 あまりにひどい政務活動費の行使に、強い憤りを感じました。

 

 この文章は個人を攻撃、誹謗、中傷するのが目的ではありません。

兵庫県議会ばかりでなく、この手の疑惑は掘り起こせば簡単に拾うことができます。

さて、兵庫県議の先生がたは、どのくらいの待遇をされているのでしょう。

 議員報酬:1380万円、政務活動費:600万円、費用弁済(議会や公務の際の日当):2500~19,000円、議会日数87日。

 大雑把に計算すると任期4年で約1億円の収入になります。議員定数89人ですから、議員への支給額だけで、4年間で89億円になります。

  行政のチェックと政策提言が主な仕事ですが、次のような結果を見ると何だか納税するのがばかばかしくなってきます。

25年度の兵庫県議会の提案議案数は、行政(知事)提案183件に対し、議員提案4件です。えっ!! 

4年間でたったの4件だけ?なんとまあ楽な商売なんでしょう。
           (昨日の風今日の風№26)

  (つづく) 2015.3.8(記)

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政務活動費(8) 醜態 (3)

2015-03-13 11:30:00 | 昨日の風 今日の風

政務活動費(8) 醜態(しゅうたい)(3)

切手大量購入問題

 原吉三県議の場合(当選6回、議長経験者)

 テレビ朝日の取材から抜粋。

「…切手を貼ってね、『よろしくお願いします』と祈りを込めて発送するんです」。

 大量の郵便物を出すときには、切手を貼らずに窓口で料金を一括で払う『料金別納郵便』を利用するのが常識です。

公表されている市民オンブズマンによる「住民監査請求に係る監査の結果について」から、関係部分を抽出してみました。

  毎年160万円とか164万円の大量の切手を購入している。

原吉三議員は、切手を貼るのは日本の文化で、家族の手も借りながらすべて切手を貼っていたとのことだが、平成26年の828日に送付した郵便物は同議員の後援会の名称で料金別納で発送されており、発言とくいちがっている。

料金別納郵便を利用しているのであれば、大量に買った切手はいったいどこへ行ったか不明である。

 80円の切手代を160万円購入すれば、20,500枚である。この枚数の切手を「祈りを込めて」発送するという。そんな暇があったら、もっと政務に励んでほしい。ばかばかしい切手購入の疑惑である。

岩谷英雄県議の場合(当選8回、副議長経験)

 約121万円の切手購入。 

80円切手に換算すると約15,000通の封書に該当する。発送の際には「一枚一枚張ったのか?」。質問に対して、

「そうそう、それが一番丁寧やしね。ほんで、日本人は切手がついてるほうがいいもんね」

 原県議と同様、この感覚にはついていけません。

「丁寧やしね」。

丁寧とかいう問題とは違いますよ。

百万円以上の切手をまとめ買いしているのだが、余った切手はどうしているのでしょう。

 政務活動費の会計は単年度会計だから、本当は返還しなければいけないのです。

政務活動費が前払いというところに、制度の欠陥があるのでしょう。

他に、大量の茶菓子代購入、領収書の使いまわし疑惑も浮上しています。

(つづく) 2015.3.6(記)

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闇のかなたに原発が浮かぶ

2015-03-11 22:40:00 | 昨日の風 今日の風

帰れぬ町・大熊町 闇のかなたに原発が浮かぶ

  3月1日、常磐自動車道が全線開通した。

物流の流れが良くなり、復興に寄与する貢献度は大きいだろう。

この全線開通に一番期待しているのは、福島第一原発の廃炉・除染・汚染水処理に向けての作業をしている東京電力ではないか。

河北新報に次のようなニュースが写真付きで掲載され少し複雑な気持ちになった。

河北新報は「帰れぬまちに復興の光跡 福島・常磐道」というタイトルで、次のような小さな記事を写真入りで載せた。

『夕暮れ時、福島県富岡町の山間部から立ち入り規制が続く大熊町方面を望む。

暗い町内とは対照的に、廃炉作業が続く福島第一原発が明るく浮かび上がる。

手前を横に走る光跡は、1日に全線開通した常磐自動車道。糸のような白い線が、復興へ導く力強い灯りに見えた。』

 一日行われた式典で安倍首相は「(常磐道全線開通は)福島のさらなる復興の起爆剤になる」と述べ、内堀福島県知事は「被災地の未来を切り開く道だ」と、大きな期待を述べた。

 開通したのは富岡IC-浪江ICまでの14.3キロ。うち8.8キロは放射線量が高く、原則立ち入り禁止の帰還困難区域だ。

時速70キロでした時の被ばく量は0.2マイクロシーベルトで、胸部エックス線検査の約300分の1に当たると別の新聞は伝えている。

原発事故により南北に分断された原発周辺地域が高速道路で結ばれ、復興の加速が期待される。

全町避難を余儀なくされている大熊町の暗闇のむこうに、不夜城のように浮かぶ原発は、やはり不気味です。

             (2015.3.11記)        (昨日の風 今日の風№24)

  

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政務活動費(7) 醜態 (2)

2015-03-10 12:20:00 | 昨日の風 今日の風

政務活動費(7) 醜態(しゅうたい)(2)

加茂忍議員の場合(つづき)

 問題の旅行で、天草キリシタン館に立ち寄った際、400万に目の入館者として地元のTVや新聞のニュースになってしまい、馬脚があらわになりました。

 当日のことを天草キリシタン館の館長は「久しぶりに夫婦で旅行に来ましたとおっしゃってました」と証言する。しかも、職業は不動産業だと偽る。なぜ議員であることを隠さなければならなかったのか。

 加茂県議のいうように、観光資源、文化遺産の調査研究であるなら、なおさら県議であることを明示し、視察の意図を明らかにしなければならないのではないか。

 山岸一夫氏(加茂議員の元秘書)の証言

 視察旅行の後、加茂議員は次のように言っていたと暴露証言。

「今回の視察は本当に楽しかった。着いたその日にゴルフに接待してもらって、しかも、旅費は県から出ているし、日当までもらっているんだ」。

 あまりにも情けない、公僕としての欠片もない、こんな議員は許せない。しかも、年間600万円の政務活動費はそっくり妻に預けていた、というに至っては開いた口が塞がらない。

 さらなる疑惑は、インドネシアを「文化遺産保存調査の視察旅行」(政務活動費を利用した私的旅行の意味が色濃いと、私は思うのだが…)の際に購入した絵画16,000を政務活動費に計上し、これを指摘され、「間違った」として返還している。

 5期20年に渡る議員生活で、政務活動費の使い方が、私的流用に当たることを意に介さないような発言(紙面の関係で詳しく述べられませんが…、例えば出張先の選定について、「自分で行きたい見たいというのがあるわね、個人的に」など憤りを感じます。

 次に「切手大量購入についての疑惑」を述べます。

 購入額は原吉三県議・141万円、岩谷英雄県議・121万円、梶谷忠修議長66万円で、3人で328万円が政務活動費として計上しています。          (つづく) 2015.3.4

                         (昨日の風 今日の風№23)

 

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政務活動費(6) 醜態 (1)

2015-03-08 16:30:00 | 昨日の風 今日の風

政務活動費(6) 醜態(しゅうたい)(1)

 いささか古いニュースになってしまい申し訳ありませんが、

どうしてもこのことには触れておかなければならないことなのでご理解ください。

 2014.8市民オンブズマンが調査対象とした兵庫県議は次の4人です(特定の個人の誹謗中傷を目的としないので、通常匿名扱いにするのですが、あまりにも内容がお粗末であり、メディアに上げられた県議なので、実名で述べます)。

梶谷忠修議長、 加茂忍、岩谷英雄、原吉三の自民党県議だ。

兵庫県議88人全部を調べて4人が調査対象になったわけではありません。

情報開示の求めに応じて提出した議員が9人。

そして、なんとそのうちの4人が収支報告書に不自然な支出があり、調査対象になったということです。

残り79人はどうしたのでしょう。

 加茂忍議員の場合(当選5回議長経験あり)

 2013、妻と3泊4日の旅行し、調査研究費と称し約58,000を計上。

報告書の添付がないので、「視察」の内容と成果は不明。個人的な旅行ではないか?という質問に、

「僕は狭心症の手術をやっていまして、個人的な仕事は全部家内について行ってもらっているんです。一応診断書の用意もあります」

  個人的な仕事って何だろう。だとすれば、政務活動費に計上するのは変でしょう。公務活動費を利用していて、それはないでしょう。

そして、狭心症の手術をした人が、本人のサイトでは、自転車で何10㌔も走ったとか、健康をアピールしていたが、今回の騒動後、削除されたようです。

旅行の目的は?と言う問いにも、「埋もれていく観光資源というのか、文化遺産というのか、人が振り返らない文化遺産というのか、そういうのが目的」。答えになっていませんね。取って付けたような答え。これでは納得できません。

(前回までサブタイトルに連番をつけていましたが、今回から通し番号に改めました)    
                (つづく)  (昨日の風 今日の風№22)  
2015.3.3(記)

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政務活動費 「第二の報酬」(3)

2015-03-06 21:59:37 | 昨日の風 今日の風

政務活動費 「第二の報酬」(3)

 鳥取県の取り組み

 平成11年度に自己申告制や宿泊代や移動経費で認めていた定額清算制を廃止し、領収書、クレジットカード明細、ガソリン給油伝票など、支出を証明する資料の添付を必須にした。

 結果、政務活動費を返還する割合が26%と全国で最も高くなった。

ちなみに、全都道府県の返還率は10%にみたない。

議員一人当たり360万円を支給する茨城県は全都道府県議会で唯一返還額がゼロだった。

「余らせると議員活動がおろそかだとみられかねないから使い切る」。

悪習の上に胡坐をかいた「使い切り体質」であり、無責任この上ない。

議員への「第二の報酬」と言われても仕方がない。

 茨城県の例

  I茨城県議の場合年度末の三月、デジタルカメラ、カーナビ、パソコン等次々に購入(使用でも使うとして半額は自己負担)。

明らかに、100%使い切りのための年度末駆け込み購入ではないか。

政務活動費はもともと「第二の報酬ではないか」など批判が強く、不適切な支出が後を絶たない。

 携帯電話など公私の区別、政治家個人の活動との境界など、不透明さがつきまとう。

愛知県では出席しない会合の経費請求など不正受給で県議二人が昨年、辞職に追い込まれた。(毎日新聞7/6社説抜粋)

神戸新聞の野々村元議員の政務活動費に関わる一連の報道から、全都道府県地方議会の政務活動費の在り方について、議論が高まった。

 不正受給・不適切受給は数え上げればきりがない。

地方議会全体に対する不信の目が、政治家自身への不信の目ならぬよう襟を正してほしい。
  (昨日の風 今日の風№21)                        
(つづく) 2014.9.5(記)

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エボラ出血熱 (6) ー消えた陸自派遣ー

2015-03-02 12:20:00 | 昨日の風 今日の風

 エボラ出血熱(6) ―消えた陸自派遣―

 このニュースは2/18付朝日新聞の夕刊で報じられた。防衛省幹部の話として掲載。

 陸自の輸送部隊が現地(シエラレオネ)で医師や物資の輸送を担うほか、海上自衛隊の輸送艦と補給艦も西アフリカ沖に展開して陸自隊員の拠点とする計画で、派遣隊員は、400人規模となる見通し。

  政府のエボラ出血熱対策ではこれまでに防御服50万着の供与を国連で発表、最初の2万着は民間機がこれを輸送した。

 昨年12月自衛隊機も輸送等に参加し、医療関係者が使う防御服関連物資を西アフリカ・ガーナに運んだ。国際緊急援助法に基づくエボラ出血熱対応で自衛隊が初めて海外派遣された例だ。            

 今回の陸自派遣検討については、防衛省は防御服等を提供するだけでは貢献が足りないと、自衛隊員が現地に入り、医師や物資の輸送あたり、援助活動の内容をより充実したものにし、現地の実情に合った支援の展開を想定、派遣の検討に入った。

 英連邦加盟国であるシエラレオネに対し、英国はこれまで軍部隊を派遣して、感染対策に尽力してきた。その英国が一時撤収することになり、不在期間の部隊派遣を各国に要請したのを受けて、冒頭の陸自派遣計画の検討となった。だがその7日後の23日、陸自派遣の見送りを発表した。

 安倍政権が進める「積極的平和主義」の理念にかない、自衛隊の実績づくりにもなる。しかし、部隊派遣には艦船で約50日かかり、緊急の派遣には時間がなさすぎる。加えて、西アフリカで猛威を振るったエボラ熱も、大幅に減少している。一時2800人の兵士を派遣していた米国も4月末までに、約100人を残し撤収する方針を公表している。

 隊員の感染リスクがあるなか、「他国が撤退する中でなぜ行くのか」という慎重論もあり、陸自派遣の計画は、たった7日間で幻の計画になってしまった。

 艦船配備の日数も、米英の派遣部隊撤収のことも全て派遣検討以前にわかっていたことではないか。国家の安全を担う防衛省の計画にしては、お粗末すぎるのではないか。陸自派遣など毛頭する気もないのに、国際社会に向けてのパホーマンスではなかったのか。憤りを覚える。

                                             2015.3.1                             (昨日の風 今日の風№20)

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