昨日の風 今日の風(8)
参院選・投票率戦後3番目の低さ
報道によると今回の投票率は、
52.61%で、前回(2010年)の参院選の57.92%を5.31ポイント下回り、戦後3番目の低さだった。
全国47選挙区で唯一前回より高かったのは沖縄だが、
それさえわずか0.99ポイントの上昇率である。
沖縄以外の46選挙区は軒並み前回を下回る。
経済、憲法、原発等々どれを採ってみても私たちの生活に深い関わりを持った問題が山積している。
消費税率引き上げや今後ますます増大していくであろう社会保障の制度をどのように政策に反映させるのか。
甚大な被害をもたらし、いまだに15万人の避難者を抱える原発被害。
生命の危機と人間の生活を根底から覆してしまった原発の再稼働を許していいのか。
民主党野田政権から自民党安倍政権に変わり脱原発の機運が減退し、
私たちが経験したレベル7の原発事故はいったい何だったのか。
安心して暮らせる社会を誰もが望んでいる。
家族のささやかな平和を守り、子どもたちが大人になった時、
「これが私たちが作って来た社会なのだ」と、胸を張り言えるだけの責任が、私たち大人にはある。
「どの党や候補がいいかわからないし、たった一票投じたって意味がない」、
「どの政党が政権を担っても大した違いはない」と棄権をする多くの人が言う。
1945(昭和20)年、完全普通選挙権を獲得し、納税の額や男女の区別なしに、選挙権が与えられました。
68年前のことです。
先人達が命をかけて勝ち取るまでに、血と涙と汗の戦いがあり、
一票の重みは、民主主義を支える『参政権』という、権利の証として獲得した貴重な制度です。
ささやかな一票ですが、実に重い一票です。
他人任せにできないかけがえのない一票を投ずることをしなければ、
政治の恩恵を受ける資格もないと、私は思います。