どうなる川内原発 鹿児島県知事・三反園氏の動向(2)
三反園知事は川内原発の一時停止と再点検を公約に掲げて初当選。8月と9月の二回、
九電に即時停止を要請して拒否された。
その知事が気になる発言をしている。
10月28日、就任会見以来3カ月ぶりに開いた記者会見での発言。
「私がどう対応をとろうとも、九電は稼働させていくことになる」
また、11月11日、原発内を視察した後の発言。
「私には稼働させるさせないの権限はない」
停止をめぐる発言は徐々に、トーンダウンしていく。
熊本地震の不安を背景に、三反園知事の発言。
「安全性が確保されていない原発を動かすわけにはいかない」
8月26日には県庁で、9月7日は九電本社ビルで九電社長に直接、直ちに停止
を要請した。しかし、九電から拒否されると、
「また要請しても、結論は同じかもしれない」。
事実上の原発停止要請敗北宣言だ。
相手の懐深く踏み込んでいく勇気がない。
こちらの胸の内を公表してしまう。
知事ともあろうものが、なぜ敵の本陣に「要請書」を持って行ったのか。
知事が直接行動したのだ。
本陣に切り込んだのだ。
それなりの成果を得なければ、笑いものになりますよ。
こともあろうに、「また要請しても、結論は同じかもしれない」
なんて弱音を吐いてしまえば、これはもう敗北宣言だ。
理念なし、戦略なしの知事の姿勢は、戦う前から敗北の結果が見えている。
「今さら権限がないというのなら、なぜ九電に止めろと言ったのか。
パフォーマンスにしか見えない」
という声も聞こえてくる。
脱原発の旗を掲げて支持した選挙民が、
「公約違反だ」と憤るのも無理のない話だ。
(2016.12.01記)
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