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[コラム]朝鮮学校と鳩山総理の友愛

2010年03月01日 | NPO三千里鐵道ニュース
ハンギョレに載ったコラムを紹介する。写真は、キム・ヒョスン論説委員。


             朝鮮学校と鳩山総理の友愛

                        

映画<パッチギ>は1968年京都の朝鮮高級学校と日本高等学校学生たちの間の衝突を背景に、強制連行差別問題を扱った秀作だ。 ある日本人評論家は映画を作った監督は朝鮮人だろうと断定した。 だが彼の主張とは異なり、監督をはじめとして主要俳優らは全部日本人だ。 日本では2005年度映画賞をさらうほどの評価を受けたが、国内では特別な注目を受けることななかった。

朝鮮学校が突然日本社会の論議の的に浮び上がった。 鳩山政権は今年から高校教育を無償化することにし、国会に法案を提出した。 法案が通過されれば私立学校在学生は年間約12万円の進学支援金を受ける。 法案は高校や高等専門学校の他に各種学校も条件付きで支援対象に含んでいる。 ナカヒロシ国家公安委員長兼拉致問題担当長官が主務部署の文部科学省に、各種学校に該当する朝鮮学校を支援対象から除外するようにブレーキをかけた。 朝鮮学校を北朝鮮学校と同一視する発想から出たのだ。 文部科学省は法が通過すれば各種学校の支援基準を定めるという方針なのに鳩山由紀夫総理も支援対象から抜く方に傾いた発言をした。

日本の同胞対象学校は民団系より総連系学校が圧倒的に多い。 理由は簡単だ。 南側が在日同胞らの2世教育に何の関心もなかった時、北側は大々的に支援したためだ。
本来朝鮮学校は南と北の区分がなかった。 日帝が崩壊した直後同胞らは、奪われた韓国語と文字を教えるためにサハリンと日本の全域で学校をたてた。 朝鮮学校の存在は同胞社会の自慢の種であり差別を勝ち抜こうとする橋頭堡でもあった。 朝鮮学校は40年代末占領軍司令部が在日朝鮮人連盟が左傾勢力によって操縦されているという理由で解体命令を下し、朝連傘下の学校らも門を閉めるようにして存亡危機に陥った。
サンフランシスコ講和条約で主権を回復した日本政府は民族教育に対する圧迫を強化した。 同胞活動家らはこの時期南側の姿勢を‘棄民政策’と規定する。 在外国民を捨てたという意で付けた言葉だ。 5・16クーデター勢力のある核心要人は、韓-日交渉を行う時に同胞らを“いずれみな日本に帰化する人々”と卑下した。 南と違い北は同胞らの2世教育を支援し総連に巨額の金を送った。 朝鮮戦争で疲弊した時期の北が財政的助けを与えた点に対しては、北を辛らつに批判する同胞らさえ高く評価する。 こういう歴史的背景をすっかり無視して北朝鮮式洗脳教育をさせると主張するのは穏当な批判でない。

それでは朝鮮学校に子供を送る人は総連の熱情的活動家だけであろうか? そうではない。 正確な比率は分からないが民団側同胞らもいる。 韓国語をまともに駆使できない佗びしさを、骨に凍みるほど体験した同胞らは、2世を朝鮮学校の初級または中等課程に送る場合が多い。 同胞と日本人の国際結婚家庭では、2人の子供を朝鮮学校と日本学校に分けて進学させる事例を聞いたことがある。

昨年夏歴史的政権交替を成し遂げた民主党政権が、朝鮮学校差別を検討するのは姑息なことだ。 友愛を自身の政治理念と宣伝してきた鳩山総理が、右翼の専有物だった朝鮮学校いじめに加担しようとするようで、非常に残念だ。 歌‘イムジンガン’普及に貢献した<パッチギ>の音楽監督をした加藤カズヒコは、昨年10月自ら命を絶った。 彼が朝鮮学校論議を聞けば地下で号泣するであろう。
キム・ヒョスン論説委員hyoskim@hani.co.kr




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