緑のなかに、藤田東湖「天地正大気」の漢詩碑というのがある。「天地正大の気、悴然とし
て神州に鍾まる。秀でては富士の嶽となり、キギとして千秋に聳ゆ・・・(下略)」と。天地
自然の美しさと日本古来の国体を賛美した内容で、通称「正気の歌」の名で有名です。
東湖は、文化3年(1806)水戸生まれ、水戸藩下屋敷のこの地に幽閉されていたときに
この詩をつくったといわれています。後に徳川斉昭の腹心として藩政改革に活躍しました。こ
の漢詩は水戸尊王攘夷派のバイブルとなり、幕末の志士たちに影響を与えたといいます。