この燈籠は佐久間大膳亮勝之(さくまだいぜんのすけかつゆき)が、東照宮に寄
進した石造の燈籠で、寛永8年と刻字されています。寛永8年(1631)当時、
東照宮は創建して間もなく、社頭には現在の大鳥居・銅燈籠・石灯篭などは、まだ
わずかしか奉納されていませんでした。勝之は他にさきがけて、この燈籠を寄進し
たのです。
燈籠の高さは6.6メートル、笠石の周囲は3.63メートルと巨大で、その大き
さゆえに「お化け燈籠」と呼ばれます。同じ勝之の寄進した京都南禅寺・名古屋熱
田神宮の大灯篭と共に、日本三大燈籠と言われています。勝之は織田信長の武将・
佐久間盛次の四男で、母は柴田勝家の姉といいます。信長、秀吉、のちに徳川家康
に仕えて、信濃川中島ほか一万八千石を領しました。