司法書士佐季papaの毎日が一期一会

■■最近は気まぐれですが、日常の業務等を通じて実際に感じたことや,プライベートでの出来事についてお伝えしています■■

それはあなたの都合じゃない

2015年08月08日 | お仕事

先日、とある銀行から抹消登記の依頼がありました。ただ、完済したのは数十年前のことで、借主のお手元にはもう書類は何も残っていないとのことです。

このような場合には事前通知制度を利用するのが一般的でしょう。売買・担保設定のときのようなリスクや制限が無いからです。

しかし、その銀行の担当者は、事前通知制度を利用できるのにもかかわらず、今回は本人確認情報を作成する方法でお願いしますと言ってきました。

事前通知ならば登記手数料は通常の抹消と変わらないのに、本人確認情報作成には数万円余分にかかります。そこで、借主のためには事前通知制度のほうが良い、今から事前通知に変更してもらえないのかと確認したところ、その担当者は、既に本人確認情報を作成するということで本部に稟議を通しているので無理だとのこと。

でもね、実際、そんなことはないと思いますよ。少々の手間をかけてもらえば後からでも変更できるはずです。その担当者はただ単に煩わしかっただけではないでしょうか?

借主は2つの方法があるなんて説明を受けないまま、その担当者に言われるがまま(抹消書類を紛失したのは自分だから責任を感じている)、余分に費用がかかるほうを勧められたことになります。借主がこのことを知ったら何て思うでしょうね。もちろん、紛失した借主に責任があるのはわかりますが、それでも数万円の負担はかわいそうです。

まったくもう、これじゃあ、ただ働きです。

さて、皆さんにとって今日が昨日よりも幸せな一日となりますように

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