酒好き文化風俗研究者

みんなで美味しいお酒を飲む方法を模索中!
酒好きの最大の敵であるアルコール依存症に勝つ事を支援しています。

受精による支配と母なるものの進化。

2015-08-17 | 社会問題
男性的な社会観から女性的な社会観への進歩は、平等関係の「今」にとって最も重要な転換期である。

根本原理それ自体が共感させられ、その結果、かつての立場は少しずつ克服され、いずれ全く新しい考え方への道が開かれることになる。

母と子の絆はさらに深まり、それは感覚的知覚の現象によって認められ、常に大自然の真理であるのに対して、子を孕ませる父性はあらゆる面でこれとはまったく対照的な性格をもっている。

父と子との間には可視的な関係でしか認められず、父子関係は単に擬制的関係であるところを逃れられない。

父は母を介してのみ子の誕生に関わりうるだけなので、あくまでも遠く離れた潜在的能力としてみなされる。

それと同時に、子を守り育てる母の特徴は、母乳に表されるように、父は本質的において子を産ませる誘導因として、その性格は傍観的である。

実際、男性社会の問題点は、子を育てるよりむしろ戦いに勤しむ傾向が強いが、何の為に戦っているのか時々解らなくなる。

男性の責任は女性と子供を守ることによって初めて、精神は自然現象から解放されることが可能となり、共存社会の勝利によって初めて、人間は物資社会体制の混乱を克服することが出来るのである。

母性原理は大地の創造物、全ての生命に共通であるが、人間は孕ませる父の能力と快楽を重視するあまり、家族の結び付きから解放され、より戦闘能力の高い男の歴史を意識するようになっていく。

精神的能力は肉体的能力を超克し、戦争時には女性とのつながりは肉体関係にのみ限定される。

それを女性自身が望んでいるなら世紀末予言は時間の問題だが、子を産み育てる女性たちの本心では決してない。

母性は人間の肉体的側面の鏡であり、以後、この鏡の法則について男性と女性と他の創造物との共通性が維持される。

地球の支配者として決定的な長所を持つがゆえに採用される体系的構成とは、不可分である。民族の生活がもたらす全てのものは、豊かさと多様さに支配されている。

特定の文化の根本思想は、局所的状況や個々の発展の環境や影響を受けて、それぞれの民族ごとに、様々な異なった形で表現される多様性にある。

男性現象の類似性はしだいに後退していき、やがては特殊性、多様性が優越するようになる。

実に様々に異なった状況に影響されて、ある所では最も豊かな発展を見せている生活のある一面が、別の所では早々と統一していることもある。

性別をその欲動、そしてその多様な表象を認識しなければ、空虚な思想的社会観念を再現して見せてもまったくの無益である。

包括的な視点がいかに大事なことであるとしても、それは豊富な細部に立脚して初めてその完全な意味を用いるものである。

不変と特殊、ある文化の一般的性格と個々の民族の特殊性とが正しく結び合わされた時にのみ、人間の精神はその一体性と多様性という二重の欲求を満たすことが出来る。

受精支配その歴史の全体像に新しい共存の特徴を与え、あるいは衆知のものにも以前は顧みなかった別の側面を加えて、開示することは必要である。

今以上に認識が高められて、欠陥が埋められ、最初の観察は新たな観察によって確かめられ、修正され、拡張されて行く。

知識は次第に英知へと発展し、理解はその内的関連を獲得し、より高度な視点が生まれ、ついには全てが一体的な究極の思想に統一されるのである。



コメントを投稿