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憲法改正の前に。

2020-01-23 | 社会問題
 1月23日 木曜日

 おはようございます。 酒好きの思想家です。


きっと日本が憲法を改正する時には、

米国が日本軍を復活させるのが望ましいと判断され、

そうなった時、

国民は自国の新憲法を改正しなければならなくなり、

米国もまた、

ポツダム宣言に代わる同盟宣言書を交わす必要が出てくる。

いずれにしても、

日本は自己防衛に関する軍事力の強化を認める方針を基に、

日本国憲法の改正を検討していく必要が生じるのである。

もちろん条件つきである。

核兵器を絶対に持たないこと。これだろう。



ここからの話はとりわけ重要なので、どうしても取り上げる必要がある。


1954年(昭和29年)

国家安全保障会議(NSC)による極秘文章が、

ホワイトハウスの執務室の机の上に置かれた。

「アメリカ政府の対日政策に関する勧告」 と題する極秘文章には、

事実上それが

その後の数年間にわたる日本人の生活を想定したアメリカ政府の方針と、

国家安全保障会議(NSC)の意向を示した政策であった。

それは「英知の統治者」と称するマッカーサー元帥の草案に、

調和をもたらす優れた内容が書かれたものであった。

米政府がこの時点で、

講和条約を押し付けるような行動に出ないことを勧告していた。

だがしかし、いよいよ講和条約が締結されたあかつきには、

その条約ができる限り

「簡素で、統括的で、かつ懲罰的でないもの」 になることを望んだ。

極秘文章はまた、

アメリカがそれまでの間に占領軍の規模縮小を勧告しながらも、

沖縄を長期間にわたる米軍の管理下におく想定にたって、

海軍基地として発展させることを提議している。

その為の維持費を

戦後最も貧しい沖縄に負担させずに済む段取りを素早く取り付け、

米軍が自弁する方法に切り替えることを勧告しているのである。

また同時に、

海上自衛隊を含めた日本の警察組織の強化を求めている。


マッカーサー元帥のことを百も承知なNSCは彼に対し、

「日本政府への干渉をする前にホワイトハウスと協議すること」を要請している。

そして最も注目すべき重要な部分、

ホワイトハウスの英断としてこの極秘文章の中でも最も優れた部分、

「日本経済の回復こそ米政府の対日政策が次の時期に目指すべき最大の目標」だと述べた個所だ。

報告書にはこう示されている。


「我々は日本政府に対して復興計画の成否は、

 つらい仕事をいとわず、休日を最小限度にとどめ、

 耐貧生活に甘んじ、厳しいインフレと戦うことによって

 国力を高め、高水準の生産性を維持していく。

 日本人の努力に主として懸かっていることを、

 はっきり理解させておくべきだ」と。


この報告書が

ホワイトハウスの執務室の机の上に置かれてから2年と経たぬ内に、

朝鮮半島で戦闘を続けるアメリカ兵に必要な物資を提供する為の、

日本の国内生産による工場が素早くも立ち上がり、

新規注文を次々と引き受けていったことは改めて説明するまでもない。


断っておくが、なにも私は

トルーマン大統領が正しいことをやったとは一言も言っていない。

しかし、

戦後日本の奇跡とも言れたこれほどまでの復活をもたらしたのは、

まぎれもなくホワイトハウスの優れた対策、軍人たちの非凡な力量、

戦勝国アメリカを恨むのではなく、うらやむ姿勢を示した国民、

そして、日本とアメリカによる良心の呵責。それとつぐないであろう。



    つづく。




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