銀座の甚平喰い倒れ日記

甚平を愛するサラリーマンの食生活を綴った日記。銀座界隈を中心に東京の美味しいお店をご紹介。

善光寺 角の大丸にて「更科蕎麦」をいただきます

2007-05-07 14:16:07 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

連休中に越後の国へ北上するついでで
長野県の善光寺に行ってきた。

私がこのお寺を訪れるのはかれこれ6度目。

門前の藤木庵という蕎麦屋の十割蕎麦を
食べるのを楽しみに足を運んでいるのだが
今回はちょいと異なる様相だった。



それにしても帰省ラッシュの新幹線といい
この善光寺といいすごい人だった。

善光寺には年間600万人もの人が訪れるとのことなのだが
考えてみれば人口の20数人に1人が訪れてしまう数。
本当なのだろうか?

本堂に一番近い三門は現在修復中で
写真は2番目の門の仁王門。



長野といえば私の場合
この善光寺や川中島の戦い、
東山魁夷、りんごなどが挙がるのだが
今一番気になっているのがこちらの旅館。

藤屋旅館だ。

建物は大正12年に建てられた洋館で
国の登録文化財にも指定されている。

世間では大正ロマンな建物だと言われているが
おっしゃる通り。

外見も中を覗いてみても
泊まってみたくさせる匂いがプンプン漂っていた。



善光寺周辺には
長野駅から善光寺に伸びる中央通りを1本外れると
宿坊という20強の宿舎が日本全国から集まる信徒を
精進料理で迎えてくれる。

藤屋旅館とは異なった趣ながら
こちらの方も十二分に泊まってみたい香りが漂っているた。

立派なホームページで
善光寺の歴史やら宿坊の問い合わせ先やらを
紹介しているので気になるむきは読んでみて欲しい。



さて、肝心の腹ごしらえだが
冒頭の藤木庵の十割蕎麦が生憎の売り切れだった。

返す刀で向かった先は仁王門の袂にある角の大丸。
藤木庵が創業1827年に対して
大丸は1700年頃からこの地にあるそうだ。

今の本堂が1707年にできているので
そのちょっと前あたりにできた計算になる。



10分程の並びの末、中に入って驚いた。

鉄火場と呼ぶに相応しい嵐のような光景が
そこにはあったのだ。
私のような観光客が我よと蕎麦を求めて殺到し、
従業員がまさにてんやわんやだったのだ。

蕎麦の風味が強いざる蕎麦にしようか
真っ白な更科蕎麦にしようか迷ったのだが
メニューの順位で天ぷら付きの更科蕎麦を
大盛り¥150増しで注文させていただいた。



更に15分程待たされたが
店の状況を考えると同情が怒る気にもさせない。

ようやく「やってきたのがこちら。

更科蕎麦にしては黒が強いが
ここのはそういう蕎麦なのだろう。



手打ちをウリにしているその蕎麦の実力は・・・

コシはまずまず、
更科蕎麦にしては蕎麦の風味が強い。
嫁がざる蕎麦を頼んだので一口分けてもらったのだが
更科蕎麦の方が風味が強い。

ただし手切りが甘く蕎麦が不揃いなので
何もつけないで食べる分にはまずまずなのだが
辛汁に漬けると不揃いがたたり、
汁の絡みの都合上、喉の奥で辛汁がしつこく感じてしまう。

藤木庵の方が旨いのは明白だった。



海老と山菜2品のてんぷらは揚げ置き。

中央の釣り針のような形をした細い山菜は
何と言うものなのだろうか?

名も知れぬ冷めた天ぷらは
味の方も初体験。

店を出た後も気になり
繁忙をぬって聞けば良かったと後悔した。



東京から僅か1時間半のこの場所は
1泊2日の小旅行でも十分時間を使えるだろう。

藤屋旅館に泊まって善光寺参りをし、
藤木庵で蕎麦を食べ、東山魁夷美術館で
和人随一の芸術に触れる。

新幹線代を含めて旅費は1人3万円弱だろうか?

いいじゃないですか。

今日は東京とは程遠く退屈をされた方もいるだろうが
ご馳走様でした。

大丸
長野市大門町504
TEL026-232-2502
9:00~18:30
不定休

天ぷら更科蕎麦 ¥1,450(大盛り¥150増しを含む)

甚平満足度 ★★★☆☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

グルメブログランキング

人気blogランキングへ