銀座の甚平喰い倒れ日記

甚平を愛するサラリーマンの食生活を綴った日記。銀座界隈を中心に東京の美味しいお店をご紹介。

南千住 尾花にて「うな重」をいただきます

2007-12-28 19:02:42 | 上野・茗荷谷・浅草・南千住

気が付けば12月も残すところあと3日。

普通の会社ならば今日で仕事納め&納会
という方々が圧倒的に多いのだろうが、
私の会社は役所も驚く明日29日が仕事納め。

とほほな気分を振り払おうと
大好物のうなぎの喰い納めをしてきた。

場所は南千住。

北千住に仕事の都合で行ったついでで
誰もがピンとくるあのお店に行ってきたのだ。



尾花。

私が大好きな御茶ノ水神田川は
1人数万円してしまうような敷居の高さなのだが
リーズナブルにがっつりと旨いうなぎを喰いたい向きには
こんなにもがっちりとはまるお店も少ないのだろう。

こちらのお店。

南千住自体が閑散としすぎている
というのもあるのだが、初めて行く際には
下調べをして行かれた方が良いだろう。

JRの線路沿いを上野方面に右手側から進めば
5分程で見つけることができるのだが、
住宅街が心の疑心暗鬼を生み出してしまうのだろう。



お昼時ど真ん中の12時30分では
多少の並びを覚悟はしていたのだが
以外や以外。すんなりと入店することができた。

暖簾を潜り、靴を預けると
まるで柔道場のような畳の敷き詰められた
神棚に見守られた座敷が目の前に現れる。

ここで各々が和気藹々と
うなぎの道を究めるべく舌鼓を打ち合うのだ。

主なメニューは

うなぎ重 ¥2,500
     ¥3,000
     ¥3,500
蒲焼   ¥2,700
     ¥3,200
     ¥3,700
白焼き  ¥2,700
大串   時価
中串

柳川   ¥2,000
鯉こく  ¥900
うざく  ¥1,200
うまき  ¥1,500
焼き鳥  ¥900  など



こちらのお店。

注文を受けてから
うなぎを裂いて串打ち、焼きに進むため
蒲焼や重ものは到着するまでに悠々30分はかかる。

いつもならば
うなぎが焼きあがるまでうざくやらうまきに鯉こく
2本で¥900もする焼き鳥などをビールのつまみに
待たせていただくのだが、
仕事中のまっ昼間には¥2,500のうな重を大盛りで
文庫本を片手に黙々と待つのが精一杯だった。



最近はまっているドイルの世界に
引きずり込まれること20数分程だろうか。

ことなくしてお目当てのうなぎがやってきた。

旨そうだ。

こちらのお店の大きな特徴は
関東風にどっぷりと浸かった蒸しの加減だろう。

柔々とふっくらと蒸されたほくほくの鰻。
こいつが嗜好に合うのか合わないのかが
分かれ目になるのだ。



この加減。どれほど蒸せばこんなに柔々するのか
不思議に思ってしまう程箸で簡単にほつれてしまう。

裏側も焼いたというよりは蒸したと表現する方が
適切であると感じるような按配だ。

堪らず口の中に運び入れる・・・

旨い。

とろけるような柔らかさに鰻の脂が浸透しながら
胃袋に向かってゆく旨み。

ここのうなぎは
茨城産じゃないかとどなたかが言っていたが、
私は三河産か宮崎産じゃないかと睨んでいる。

蒸し焼くと白身臭さが少なく、
上品なうなぎの脂身ばかりが目立つのは
三河産や宮崎産に見られる特徴だと思っているからだ。



私自身。

うなぎの身の柔らかさと
脂がそれに溶け込んで押し寄せてくる旨さは
上品な旨みではないと思っているので
適度に落とされた脂と適度に保たれた脂が
考えられて焼かれるような神田川のうなぎの
上品さに軍配を挙げてはしまうのだが、
8割の人は太鼓判を押すであろう力強いうなぎだ。

こいつを野暮というのが
大馬鹿野郎と罵られそうだが、
そこは嗜好の違い。

2007年喰い納めのうなぎとしては
申し分なかったことを付け加えさせていただき、
ご馳走様でした。

尾花
荒川区南千住5-33-1
TEL03-3801-4670
平日  11:30~13:30 16:00~19:30
土・日・祝日 11:30~19:30
月曜定休

うな重 ¥2,800(大盛り¥300増しを含む)

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★▲☆

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・・・ あっ、ありがとうございます。・・・
   それでは明日もお会いしませう


本郷三丁目 ファイヤーハウスにて「マッドバーガー」をいただきます

2007-12-25 13:26:36 | 水道橋・神保町・御茶ノ水・小川町・本郷

クリスマスいかがお過ごしでしょうか?

と言っても大抵の方々が
昨日にイベントを済ませたのでしょうが。。。

わが家はというと
嫁は時計というものを1つも持っていなかったので
一生使える時計を大奮発するから未来3年間の
誕生日・クリスマスプレゼントを免除という
私の申し出を、逆パターンで使いたいという
私にはなかなか理解しにくい選択をされたのだった。

要するに3年間楽しみが持続した方が良いので
1万円貯金箱なる缶カラにイベントごとに
数万円ずつ貯金して行くという訳だ。

ハンズで売っている僅か¥840の缶カラなのだが
恐ろしいものを考え付く人間がまだまだ
世の中にはいるなぁと関心してしまった。



3日も休みがあると出歩きたくなるのが人間の性で、
初売りやバーゲンに向けていくつものお店の下見に費やす。

そんな3連休だった。

そんな中で目的のお店がある場所からは
随分と遠く離れた場所にある本郷三丁目にある
ファイアーハウスに行ってきた。

ここは最近コメントをいただく
Kyoko007さんに教えていただいたお店なのだが
嫁は先日行ったフランクリンとどうしても
食べ比べてみたいのだと言うのだ。



ハンバーガーチェアー。
目印としても実用的な品だ。

昔は何だかのテストやらサッカーの試合やらで
東大へは何度か行った記憶があるのだが
10年以上ぶりのこちらの地は記憶に違わぬ
昔そのままの出で立ちだった。

駅から3分程のこちらのお店。

休日の13時は予想通り
並びの列に入らなければならなかった。

タイミング良く数組が
お店の中からはき出されたおかげで
5分ほどで入店できたのが幸い。



勇んで店内に入るとウッディな
趣のある姿で出迎えてくれた。

主なメニューは

ハンバーガー  ¥945
チーズバーガー ¥1050
ダブルチーズ  ¥1470
アボガドバーガー¥1103
チリチーズ   ¥998
モッツアレラ
マッシュルーム ¥1260
アップルバーガー¥1260
マッドバーガー ¥2048
ホットドッグ  ¥578
チリドッグ   ¥788 など



嫁はチーズバーガーを。
私は悪そうな名前のマッドバーガー。

それから大好物のクラムチャウダー¥473と
ポテトを頼もうとしたのだが、バーガーにも
付いているとのことなので、
ビールと共に注文させていただいた。

店頭で気が付いたのが
焼き場の鉄板で焼かれているパテに被せる
ボールのようなステンレスカップ。

これはアメリカのハンバーガー屋などではお馴染みの品で
熱をこもらせるのに一役買うのだ。

以前言っていたNYのジャクソンバーガーも
こいつを使っている。



最初にやってきたのはクラムチャウダー。

味の方は美味しくいただけたのだが
カレーに豚バラを入れて脂が溶けて小さくなってしまうように
具材のほとんどがチビリチビリな有様は
ちょいと寂しく感じてしまう。

ほどなくしてお目当てのマッドバーガーとやらが
大き目のピクルスとほどほどの
ポテトと共にやってきた。



角度を変えて側面から見ると
その悪さがはっきりと伺えるのだ。

肉3枚にチーズ。チリビーンズに卵。
トマトとレタスにオニオン、レリッシュが
これでもかと挟んであると言うよりも
積み上げられているのだ。

こいつは無傷で食べるのは難しそうだ・・・

キドニービーンズだったかな。

メキシカンには欠かせないこのお豆の
ねっとり濃厚な味は私の大好物だ。



食べる前にクラウンを返すと
焦げ目から漂ういい匂いが
空腹に鞭を入れてくれた。

チェダーのとろけ具合といい
ほとほと我慢の限界がやってきた。

ぐわっと手のひらに収め、
ガブリと一思いにやってしまった・・・

旨い。

炭焼きハンバーグの美味しさを堪能するのには
これ以上ないお手本と言うに相応しい按配だ。



しっかりと焼かれたパテは
そんなに厚みがあるものではない。

フランクリンと比べると
一般的な美味しさの完成度では
フランクリンに軍配が上がるが
荒々しい炭焼きの肉を喰らう満足感は
ファイアーハウスの方が満たされる。

マッドバーガーは薄肉3枚を積んでいるが
この3枚分で1枚のパテを作って焼いてくれれば
私が望むハンバーガー像に一番近いものが
出来上がりそうだ。



ちなみに下が嫁の頼んだチーズバーガー。

マッドバーガーと比べると
とても小さく見えてしまうのが
悪者の悪者たる所以なのだろう。

ファイアーハウスはドラゴン桜でお馴染みになった
桜木神社が目印になるだろう。

初めて行かれる方は
住所だけ控えておけば十分に
判りやすい立地にあるので
安心して行かれると良い。



1個¥2,000オーバーのハンバーガーは
さすがにやりすぎの感も否めないのだが、
バーガーキングのワッパーでも感じることができる
炭焼き牛粗ひき肉の旨さを覚えるために
是非ともお召し上がりいただきたい。

ちなみにクリスマスケーキを
22日、24日と2回も
買う羽目になったことをご報告して、
ご馳走様でした。

ファイヤーハウス
〒113-0033文京区本郷4-5-10
TEL03-3815-6044
11:00~01:00月曜~金曜
11:00~23:00土・日・祭日

マッドバーガー ¥2,048

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★▲☆

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   それでは明日もお会いしませう


小川町 めん徳2代目つじ田にて「2代目つけ麺」をいただきます

2007-12-21 00:28:13 | 水道橋・神保町・御茶ノ水・小川町・本郷

神谷町に行ったついでに
先日お話していた港屋に寄ってみようと
徒歩10分程の虎ノ門方面へのウォーキングを試みた。

そういえばデューク更家さん。
最近見ませんね。

時間は12時30分。

ランチ激戦区の真っ只中な時間ではあるが
大丈夫だろうと楽観視していた私を行列があざ笑った。

20人はいらっしゃるじゃないですかぁ・・・

13時30分に小川町に行かなければならないこの体は
諦め切れない気持ちを振り払うように
しょんぼり次なる地に赴いたのだ。



客先との商談を済ませ、
返す刀は港屋繋がりでつじ田。

我ながらここまで執着する必要があろうものかと
さがの単純さにあきれ返りながらも
14時を過ぎても並びを作る人気店の列に加わった。

こちらのお店。

私は通算2度目の訪問なのだが
前回は評判のつけ麺ではなくラーメンをいただいていたので
万をじして2代目つけ麺とやらを大盛りで
注文させていただいた。



ちなみに気になるお値段は

ラーメン   ¥700
つけ麺    ¥780
二代目ラーメン¥900
二代目つけ麺 ¥980
ライス    ¥150
大盛り    ¥100

といったところだ。

テーブルには京都の黒七味。

私も自宅に常備している汁ものお供。
京土産で貰ってうれしいもののひとつだ。

外で10分、中で5分程待って
今日の獲物がやってきた。



こちらがめん徳2代目つじ田の
2代目つけ麺の大盛りだ。

中太よりもやや太めの麺に
かぼすと海苔が添えられている。

カウンターにはまずはそのまま。
続いてかぼすを麺に絞ってよく混ぜて。
最後に黒七味を振りかけて食す旨が記載されているので
言われた通りの手順でいただくことにした。



まずは麺を・・・

モチモチとして舌触りの良い麺で
これならばスープもよく絡みそうだ。

スープに半分ほど浸してズルリと・・・

旨い。

目の前の麺場でよく水切りされた麺だというのに
水っぽいのではなく水々しさを備えた麺には
スープが旨いということもあるのだが、
十分に絡ませていただいた方が
より美味しく感じさせられる。



スープの方はと言うと
出された状態では半熟卵が
お月見状態で提供されていた。

レンゲで底をさらうと
切り分けられたチャーシューが6枚程と
メンマが葱と一緒に現れる。

とんこつと魚系の合せ出汁スープは
どろりとまでは行かないが濃すぎず薄すぎず
とてもバランスの良いものだった。



半熟卵の按配もとても良い。

言われた通りの手順で
3通りの食べ方を試してみたが
私はかぼすを麺に直接絞る食べ方は
あまりお奨めできるものでないように感じた。

柑橘の中でもさわやかな部類のかぼすと言えど
麺に対して強すぎるのだ。

日本蕎麦のようにちょいとスープに絡ませて
食べた際には決して美味しいとは言い切れないような
酸味の塊を口に運ぶことになってしまうのだ。

結局スープでかぼすをよく落として
口の中に運び入れるのならば
最初からスープに絞ってしまった方が
合理的という訳だ。



黒七味はと言うと
こちらは申し分なくつけ麺にぴったりだった。

こちらのお店。

麹町の店舗と比べると
店自体のスペースが広い分明らかに回転も早い。

未食で試される際には
麹町には向かわず神田小川町の
こちらのお店に足を伸ばした方が
余分な並びも少なくて済むだろう。

麺・スープ共に不味いと感じる方は
皆無だろうから一度お試しあれ。



帰りは神保町の駅まで歩いて帰ったのだが
途中。凄まじいお祭り騒ぎに出くわした。

神田。達磨。

最近できたたい焼き屋さんなのだが
並びに参って残念ながら別腹ぶりは
発揮することができなかった。

最近、週一ペースでこの界隈に出没しているので
その内ご紹介することになるのだろうが
今日のところは割り湯で流し込んだ
スープの余韻に浸らせていただこう。

ご馳走様でした。

めん徳2代目つじ田神田御茶ノ水店
〒101-0052 千代田区神田小川町1-4
TEL03-5256-3200
11:00~15:00 17:00~21:30
土・祝 11:00~20:30
日曜定休

2代目つけ麺 ¥1,080(大盛り¥100増しを含む)

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

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飯田橋 KENTASにて「サイコロステーキ300g」をいただきます

2007-12-19 17:46:13 | 市ヶ谷・半蔵門・飯田橋・神楽坂

私が駆け出しの頃から
私の仕事に手を貸してくれていた
女社長が亡くなった。

突然の出来事で言葉を失ってしまったのだが
くも膜下出血だったそうだ。

女手ひとつで娘さんを無事に結婚させて
ひと息ついたタイミングでの出来事だったのだが
仕事を一人で抱え込み大変な苦労をしていたのだろう。

今まで大変お世話になりありがとうございました。

今日は丁度久しぶりの飯田橋で
何を食べようかと試行錯誤していた際の凶報だったのだが、
その時電話を受けたのはこのお店の前だった。



神楽坂飯店。

巷のフードファイター諸君には
なんとも有名なお店なのだが
ここのフードファイトメニューはもの凄い。

一升チャーハン 失敗したら ¥5,840
餃子100個 失敗したら ¥9,600
ジャンボ餃子 失敗したら ¥9,600
ジャンボラーメン×3杯 失敗したら ¥1,890

いつかいつかと思いながら
食べず仕舞になっていた一升チャーハンを
体調の良い今日この日ならと思っていたのだが
フードファイトはメンタルが重要だ。



故人のことを考えると
こんな処で呑気に構えている訳には行かなかった。

並びの回鍋肉の店にしようか
薄暗い店でステーキでも食べようかと考えて
次なるお店に向かった。

KENTAS。

1階はカウンター6席のみで
さらに通路は30~40センチしかない
洞窟をイメージしたというこのお店。

こんな日にはぴったりだと
入店させていただいた。



こちらのお店。

中から見ると本当に狭いのがよく判る。
入り口には炭の焼き場があり今日のランチタイムは
マスターではなくお姉さまがお店を切り盛りしていた。

昼時のメニューは
サイコロステーキ 150g ¥680
         300g ¥1,310
ライス      小    ¥160
         中    ¥210
         大    ¥310

とシンプルの極みだ。



こいつの300gを
醤油とマスタード、和風ソース、ドミグラスソースの
3種類の中からドミグラスを、
焼き加減はミディアムで、
ライスは中盛りで注文させていただいた。

もちろん注文してから焼き始めるのだから
10分程度の時間を要するのだが
狭い薄暗い空間が高ぶった気持ちを
随分と落ち着けてくれた。



やってきたのはこの姿だ。

付け合せはにんじん、インゲン、コーンと
オーソドックスなものが並んでいるが
にんじんの甘さ、焼かれてやや焦げた
コーンの味は肉にかぶりつく相方としては
もってこいのものだった。

肉はオーストラリア産で、
熟成させてから出しているとのことだが
昔の記憶はとうに失せてしまっている。

どんなものだっただろうか・・・?



まずは何も付けずにパクリ・・・

値段相応の肉質が口の中に広がった。

まずまずだ。

続いて塩・胡椒でパクリ。
ドミグラスに漬けてパクリ・・・

しっかりと作られたドミグラスは
ソースとしては申し分ないのだが、
せっかくの牛の味を噛み締めるのには
塩・胡椒の方が相応しかった。



お察しの良い方は
私の会社が昔は市ヶ谷にあって
今の青山一丁目に移転する前までは
僅か1駅のこの飯田橋・神楽坂界隈で
芸者相手にブイブイ言わせていたのだろうと
想像されてしまったのかもしれないが
昨年来の神楽坂ブームが巻き起こる随分前から
この辺りのお店にも随分と通ったものだ。



神楽坂飯店は次回のお楽しみと
言うことにさせていただくのだが
KENTASという穴蔵の
変に落ち着く狭さを肉汁と共に
味わっていただきたい。

ご馳走様でした。


ステーキ・ケンタス(KENTAS)
TEL 03-3235-7669
新宿区神楽坂1-14東邦ビル1F・2F
11:00~15:00 17:00~1:00
日・祝 17:00~23:00
年中無休

サイコロステーキ300g ¥1,520
(ライス並 ¥210を含む)

甚平満足度 ★★★▲☆
甚平満腹度 ★★★▲☆

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渋谷 伊倶部にて「イカ墨のオムライス」をいただきます

2007-12-18 20:17:20 | 渋谷・原宿・表参道

年末進行と言う名の厄介者の尻尾が
ようやく見え始めた。

来週あたりは相当に落ち着いて
随分と落ち着いて人生の楽しみのひとつである
昼飯を噛み締めることができるのだろう。

大袈裟で仰々しい前置きだが
今日は渋谷に行って来たので
そのお話をちょいとさせていただく。

日頃からコメント覧も見ていただいている方には
2ヶ月程前のコメント覧にて
旧知の事実となったことなのだが、
私の大学は渋谷にある。

10年以上前からご紹介済みのいんでいらやら
長崎などには世話になっていたのだが、
今日はその界隈に以前あった喫茶店が
洋風居酒屋に様変わりしていたので
気になってしまったという話だ。



伊倶部。

行列のできるラーメン屋こと
すずらんから氷川神社といったかな?

恵比寿方面に20秒程歩いた左手には
以前は猫のいる喫茶店があったのだが
こいつが様変わりしていたのだ。

とは言え私は猫が大嫌いで
猫のいるお店には近寄らない身なので
この喫茶店自体には行ったことがないのだが・・・

中のウッディな店内に腰を下ろし
メニューを一通り見ると
週代わりのパスタやハンバーグ、シチューなどと
オムライスを売りにしているのが確認できた。



オムライスは
トマトソース
マッシュルームとオニオンのクリームソース
最強のハヤシソース
カレーソース
イカスミソース
チリソース
の中からルーがセレクトでき、
ハーフ&ハーフなんてことにも
対応もしてくれるとのことなのだが
当代きっての卵好きは最強という文字と
イカ墨という文字につられて
このハーフ&ハーフとやらを
二日酔いの胃袋が弱気な普通盛りで注文させた。

最初にやってきた味噌汁とサラダは
可もなく不可もなくと言いたいところだが
味噌汁に使う水が不味すぎる。

ミネラルウォーターを使えなどとは言わないが
野菜を洗うにしろ料理に使うにしろ
水道管に疑問符が付くのならば対策は講じて然るべきだ。



肝心のオムライスがやってきた。

銀座時代にはそれこそ週一は大袈裟にしろ
いくつものオムライスを平らげてきたのだが、
果たして最強を名乗るこのお店の実力は・・・?

盛り付けはとても美しい。
底が極めて薄い平皿はルーをこんな風に
広げて見せるのには適しているのだが
ちょっとした皿への影響で
簡単にこぼれてしまいそうになるほど
お世辞にも実用的とは言えない。



こぼさないように気を揉みながら
まずはイカ墨の方からいただくことにした・・・

この甘みと爽やかな酸味は白ワインかな?
イカ墨の見た目とは相反するこの味を
吉とするか凶とするかは人それぞれの判断なのだが
ワインに依存した甘みと酸味には
私はあまり賛成することはできなかった。

要するにイカ墨である必要が
あまり感じられなかったという訳だ。



卵に切れ目を入れて食べ進めると
卵の按配、ケチャップライスの按配とも
とびきりではないもののまずまず美味しくいただけた。

ただし、アクシデントが・・・

予想通りルーをこぼしてしまい
ワイシャツの袖に気づかないうちに付けてしまったのだ・・・

食事をしていてブルーになる瞬間は
気をつけていてもネクタイやらを
汚してしまう瞬間。

年に何度かあるやっちまった感を
こんなところで噛み締める羽目になったと言う訳だ。

くぬぅっ・・・



こいつが最強のハヤシ・・・

今まで日本一の親子丼やら
最強のカレーやらととてつもない煽り文句に
立ち向かうたびにがっかりとさせられていたのだが
個の主観を非難する訳ではないが
一番強いハヤシのルーではなさそうだ。

こちらのお店。

夜用のお酒のレパートリーは大したもので
オーナーの趣味なのかグリコのシャンパンが
大量に準備されていた。

おそらくは¥9,000以上は取られるのだろうが
洋風居酒屋然としたお店でディスプレイにも
見立てられるようなグリコの使い方は
オレンジのコーポレートカラーが
いかに美しいと言えども少ないのではないだろうか?

お皿の機能性よりも
盛り付けの美しさを意識していた点なども
踏まえると美意識は相当なものなのだろう。

ご馳走様でした。

伊倶部 (いくべ)
渋谷区渋谷3-6-18荻津ビル1F
TEL03-6419-8446
月~金 11:30~14:30
月~木 18:00~24:00
  金 18:00~翌2:00
  土 19:00~翌2:00
日曜・祝日定休

イカ墨と最強のハヤシハーフ&ハーフの
オムライス ¥900

甚平満足度 ★★★☆☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

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小川町 つじ田にて「肉そば」をいただきます

2007-12-14 14:02:48 | 水道橋・神保町・御茶ノ水・小川町・本郷

先日、ここ3ヶ月。
やたらと足を運ぶことの多くなった小川町でランチを。

時間は14:30。

さすがにこの時間になると
やっているお店自体が激減するのだが
オートマチックに蕎麦を引いているお店が
交差点のむこうに目に入りなんだなんだと行ってみた。



店の脇の張り紙でようやくピンときたのだが
界隈で行列を作るラーメン屋
めん徳二代目 つじ田が
お蕎麦屋さんを始めたという訳だ。

10月末に開店したそうなので
足掛け1月半が経過したこのお店。

果たしてどんなお店なのだろうか・・・?



店内に入るとまず食券器がある。

メニューの方は
もりそば 650円
海苔胡麻そば 780円
肉そば 880円
鶏そば 880円

鶏は暖かいお蕎麦で肉は冷たいお蕎麦。

量が多いのでお腹は満たされるだろうとの
お店の方のアドバイスを受けて、
食券器にはない¥100を大盛り代だと握らせて
肉そばをいただくことにした。



席をあてがわれて気がついたことは
こちらのお店。カウンターの下に1人ずつの
ティッシュやらお箸やらが設置してあり、
おのずと自分のテリトリーを認識させられる。

カウンターの上の
天かすと「鬼かす」と自称する真っ赤な辛味を帯びた天かす、
卵とうずらが食べ放題。

卵は1日1個と決められている私にとって
この仕打ちは・・・



最初にやってきたのは
そばつゆなのだが漆黒の辛そうなつゆの
表面には油の膜が・・・

ラー油だ。

寸胴を使って
ラーメンで培った技術を応用して作る
そばつゆの返し云々は判らないが
蕎麦屋としてははっちゃけている。

この蕎麦老舗がひしめく界隈での挑戦。

男意気を感じた。



肝心の蕎麦がうやってきた。

たっぷりでかい!

虎ノ門に港屋という
こちらも歌舞いたお蕎麦屋さんがあるが
盛り付けはデジャヴを見ているようだった。

大きなどんぶりに蕎麦がしっかりと張ってあり
その上に甘めに煮付けられた豚バラ。
そして葱と海苔と胡麻を
たっぷりと振りかけて出来上がりだ。



相も変わらずカメラに使われてしまうような
ひどい始末で肝心の蕎麦の写真が
全てぼけてしまっていたので申し訳ないのだが、
お肉からいただいた。

と言うよりもお肉を食べなければ
お蕎麦に行き着けなかったのだ・・・


まずまずだ。


そばつゆ自体はカツオ出汁や味醂の
そばつゆっぽさを感じるのだが
ラー油の辛さが全体を辛目に纏めている。

そいつに漬けるお肉の味付けは甘め。
お肉の味をそばつゆが引き立ててくれるのだ。



蕎麦自体は7割で打っているそうだが
開店間もないので試行錯誤しながら
分量はこれから変えて行きたいとの
ご主人のお話だ。

私はここの蕎麦。結構好みだ。

田舎蕎麦風の太さとしっかりとしたコシは
お店の狙い通り蕎麦を喰っていると言うよりも
つけ麺を喰っている気にさせてくれるのだ。



蕎麦と葱の水気はどんぶりの底で
しっかりと切っていた。

これがあるのとないのでは
厚盛りの蕎麦を喰い進める上では大違いだ。

かねてから日本の蕎麦屋に
元気がないと嘆いていた私ではあるので
他の方々は港屋の二番煎じだとおっしゃってはいるが
私はこの地に殴りこむ勇気を賞賛したい。

どんどんこういうお店が増えて欲しいのだ。

頑張ってください。ご馳走様でした。

つじ田
千代田区神田小川町1-1
11:00~15:30 17:00~21:30
土曜祝日 11:00~20:00
日曜定休

肉そば ¥980(大盛り¥100増しを含む)

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★★☆

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新橋 かりかるにて「インドカレー」をいただきます

2007-12-12 16:42:37 | 新橋・汐留・虎ノ門・御成門

新橋界隈でご紹介するお店が
いやに新橋駅前ビルに集中していることに
お気づきな方も多いのだろうが、
それもそのはず。私自身。
新橋駅前ビルを喰い尽すという野望を持っているからなのだ。

ただし、2号館の地下1階。
ここをご存知な方ならば、
それが長い道のりであることを
瞬時に悟られてしまうのだが
プレハブ小屋のようなスナック街。

こいつを満喫できる年齢は
この先10年は向こうの話なのだろう。



そんな新橋駅前ビルも
午後の3時を回ってしまえば
閑古鳥がカーカァーと鳴いている。

ようするに夕方まで準備中のお店が
列をなしているのだ。

しょうがないと顔を上げた先に目に付いたお店が
今日ご紹介するお店だ。

カリカル。

駅と新橋駅前ビルを地下街でつなぐ
ウイング新橋に居を構えるこちらのお店。

はたしてどんなお店なのだろうか・・・?



時間が時間なので中に入れば
見事なまでのもぬけのカラ。

ご覧の通り、
普通のカレースタンドのように見えるのだが
創業は驚きの1958年。

50年近い歴史を持つお店だったのだ。

メニューは下の写真の通りなのだが



これらの他には季節メニューで
牡蠣フライカレー¥970やら
ソフトシェルクラブカレー¥970
なんてものもあった。

わたり蟹の食べにくそうながら
カレーとの相性を堪能したい気持ちと
昔ながらを知りたい気持ちの葛藤は
パートのおばちゃまご推薦の
昔ながらを味わう方に傾いた。

インドカレーを大盛りで!という訳だ。



白熱灯に合わせて
あの手この手で写真を撮っては見たが
今日はこの有様。

ジタバタしてもしょうがないのだが新しいデジカメ。
使いこなすのにはしばらく時間がかかりそうだ。

しばらくして
別盛りのルーとライス、
それから口直しのフルーツ缶が
目の前に運ばれてきたのだが
フルーツ缶を見て井上陽水が頭の中で
駆け巡ってしった。



大き目の鶏肉が存在感を放っているのだが
別盛りのライスに広げてみると
にんじんやらきのこやらホタテやらと
ルーだけビショビショカレーでないことが
判明した。

早速口に運び入れると・・・

口当たりが柔らかながら
後からスパイスの発汗作用がぴりりと発動する。

まずまずだ。



滅多に食べないインド風は、
食べなれた欧風とは違いルーのペース配分を
気にしなくて良い点は利点のひとつだろう。

浸透性の高い水気の多いインド風は
僅かな量でもしっかりとライスに影響するので
最後までぴりりを味わうことができるのだ。

シチュー。ハンバーグ。カレーライスと。
母親達が覚えた日本の食卓は
こいつのような水気の多い代物ではなかったので
自然と免疫の少ないまま
大きなお腹に育ってしまったのだが、



朝食はごはんにするかフォーにするか?
晩飯はクスクスとインドカレーどっちにする?など
伝わる順番が違ったら私もきっとスリムな
ナイスガイに成長していたのではと
下世話な創造が舞い降りた。

パエリアやらタコスやらと
もっと日本で食されて欲しいものもあるのだが、
よくよく考えてみると今の伝わり方で良かったと
思考も一周で終わってくれたのだが・・・



脱線に脱線を重ねてしまったが
こちらのお店。

50年前からインドカレーを
お奨めとして押してきたのならば
なかなかもって硬派なお店だろう。

周りのお店も随分と小麦のとろみを
身に纏ったものばかりだっただろうに。

ルーのスパイスの具合と
水気に負けないライスの按配を噛み締めながら
親の世代がどのように感じながら
こいつを食べていたのかを
想像しながら食べるカレーは
割高に感じかねない値段設定に
目をつぶらせてくれた。

ご馳走様でした。

カリカル
港区新橋2丁目20東口地下街1ウイング新橋
TEL03-3574-7283
7:00~22:00(土9:00~日10:00~)
正月休みのみ

インドカレー ¥980(大盛り¥100増しを含む)

甚平満足度 ★★★☆☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

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・・・ あっ、ありがとうございます。・・・
   それでは明日もお会いしませう


三越前 豚郎にて「ロース丼」をいただきます

2007-12-10 13:57:52 | 東京・大手町・日本橋・京橋・三越前・竹橋

随分とご無沙汰してしまい面目ないのだが
生存のご報告をまずはさせていただきたい。

私の85kg(奇跡!1kg痩せました。)程の
体重をもってしても走らされてしまう程の忙しさは
まさに師走と呼ぶにふさわしい暦だと
つくづく考えさせられてしまった。

こういった忙しい時の私のクセは
レスラー喰いと浪費なのだが、
この禁断症状。

今のところはおとなしく潜伏してくれているのだ。

さてさて、1週間ぶりの日記の更新に
意識ばかりが空回りしてしまいそうなのだが、
今日は三越前のあるお店をご報告だ。



豚郎。

全国に数店舗展開しているこちらのお店。

鹿児島産『茶美豚』やら千葉県産『いも豚』、
愛知県産『ハッピーポーク』などの銘柄豚を
備長炭で焼いてくれるのだが、
私との出会いはたまたま。

日本橋の三井タワーに入ったことがなかったので
ランチでもと入ったまでは良かったのだが、
上層階の¥5,000程のセレブランチにはぐうの音も出ず、
最下層の庶民的なレストラン街に逃げてきたという訳だ。



炭の芳ばしい香りが漂う
落ち着いた雰囲気の店内に落ち着きまずはメニューだ。

こちらのお店のランチメニューは。

豚カルビ丼定食   小   並   大
(チリ高原豚)   650円  800円  1,000円
ロース丼定食   800円  950円  1,150円
(愛知県知多半島産)
上ロース丼定食 1,100円 1,400円 1,700円
(鹿児島茶美豚)
もち豚ポン酢定食 880円
トンカツ定食   950円
(愛知県知多半島産)950

などなど。と言うかほぼ全てだ。

どうせならば国産豚をと
丼モノ2種類の中から選んだのは
上ではないロース丼。

こいつの大に温泉卵¥100をトッピングして
いただくことにしたのだ。



待つこと5分ほど。

ロース丼の大盛りに新香、
とてつもない色味のサラダにお味噌汁で一揃えだった。

ちょうど、カウンターの前が炭場になっているので
店内のどの位置からも豚肉の焼け焦がれる按配が
目に付くのは、店舗運営上とても良い設計だろう。

見ているだけでお腹がキュルキュルリと
哺乳類として恥ずかしい音色を聞かせてくれた。



鼻先に広がる炭に焼かれた肉の香り。

もう駄目だ。

たっぷりと刻まれた三つ葉が
さらに入り混じり空腹の限界にムチを打ってくれた。

辛うじて温泉卵を崩して
肉とご飯に広がる暖色だけは堪能して
口の方にお肉から運ばしていただく・・・



旨い!

炭焼きの肉を不味いとは誰も言わないだろうが
料金の刻みが大幅だったことを考えると
こちらのお店はごはんの量だけでなく、
お肉の量も小・並・大と大きさに応じて
調整しているのだろう。

この炭焼き豚肉を後こんなに食べれると
残りの量にニンマリしながら十分すぎる加減だと
ほくそ笑んでしまった。



黒胡麻のドレッシングがかけられたサラダ。

こんなに色味の悪い食事は久々だと
多少身構えさせられたのだが、
食べてみてびっくりだ。

予想に反してこいつの正体はなんと
黒いフレンチドレッシング。

胡麻の味は全くしない出来上がりに
完全にいっぱい喰わされてしまったのだ。



話はどんぶりに戻るが、このどんぶり。

一番のポイントはごはんにあった。

写真のように甘辛い醤油ダレを使ったロース丼を
ヌベ~ッとタレの味に引っ張られないように
タレを吸いにくい麦飯を白米に混ぜて
炊き上げているのだ。

麦飯のパラッとした口当たりが
タレっぽいどんぶりにしないで
お肉をガツガツ食べさせてくれる
これぞなどんぶりだった。



具、ごはんに移った際のタレの按配、ごはん共
これは三位一体。

銘柄米や銘柄豚、備長炭などなど。
こだわりは多くあれど一番大切なバランスに
最も気が使われていたあたりが
好印象の賜物だったのだ。

ご馳走様でした。

豚郎

中央区日本橋室町2-1-1三井タワーB1F
TEL03-3272-4408
11:00~15:00 17:00~23:00

ロース丼 ¥1,250(大、温泉卵¥100増しを含む)

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★★☆

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   それでは明日もお会いしませう


御成門 燕楽にて「ロースかつ定食」をいただきます

2007-12-04 20:48:04 | 新橋・汐留・虎ノ門・御成門

先月の緩慢な更新頻度を見てクラクラとしながら
12月こそはと誓いを立てたのもつかの間。

憎い。

年末進行とやらが憎い。

明日も大忙しになりそうなので
書けるときにはしっかりと
書いておきたいと思う次第なのであった。

先週末は紅葉も身頃だろうと
明け方5時の目覚ましの音を目印に
高尾の山の色づき具合でも見に行こうとのことだったのだが
結局、嫁の鶴の一声で近場の明治神宮に変更したのだが・・・

驚いた。



明治神宮の紅葉っぷりも
ため息が出ましたぜ。

おそらく、今週末頃にはもっと赤付く
木々も増えるのだろうから、
思い立った方がいれば是非ともお薦めしたい。

中にはご存知の方もいるのだろうが
私が1年前に結婚式を挙げたのもこの神社。

あいにく我々は雨上がりの霧掛かった
寒空の中で挙式をしたのだが
それはそれで良い思いでになったのだ。



さらに言えば、実は私は参宮橋で生まれた。

明治神宮の芝生で初めて歩き、
至誠館という明治神宮の道場で剣道を始め、
さらには大木を支えていたワイヤーが大腿部に
刺さりレスキュー隊を呼ぶような大事故も
この神社でやらかした。

結婚式をどうしてもここで挙げたかったと言う訳なのだ。

随分と身の上話が多いのは
疲れているからなのだろう。

日曜の晩にはボストンから届いたロブスターを
嫁が大騒ぎをしながら捌いてくれて
ミソを使ったロブスターのパスタなぞをいただいたのだが
週頭ですでに私の充電は切れかかっているのだ。



湿っぽくなってしまったが
今日はそんなうっぷんを振り払おうと
存分に英気を養わせていただいた。

旨い肉でも喰えば随分と心も体も楽になるだろうと
御成門に行ったついでに大好きなとんかつ屋。

燕楽に行ってきたのだ。

ここに来るのは1年ぶり。
ちょうど結婚式の前日に来たことを思い出すと
少なからず導かれてしまったようだった。



前回はカツ丼の大盛りをいただいたのだが
主なメニューをおさらいしよう。

ロースかつ定食 ¥2,300
ヒレかつ定食
海老フライ
ヒレかつ丼 ¥1,480
かつ丼 ¥1,000
かきフライ ¥1,000
かつカレー ¥1,230
かつランチ ¥900

奮発しなければ¥1,000程度で
美味しいランチにありつけるのだが
湿っぽさを蒸発させるためには
厚切りのジュワッとしたお肉が必要だ。

体が資本と言い聞かせ
小言覚悟でロースかつ定食を注文させていただいた。



最初にやってきたのは
上新香とポテトサラダだ。

初めて来たゴン太がかつ丼を頼んでいたので
普通の新香でないことを理解させてくれたのだが、
この漬物・・・

旨い。

加減がなんともはんなりで
大根なんぞは純粋に大根の甘さだけを堪能させてくれる程
達人の成せる技を思わせてくれたのだ。

汁物はもちろんとん汁だ。

ごはんと新香とこいつの大盛りで
¥600~¥700でも食べたくなってしまうような
お味は蕎麦やの天麩羅ならぬとんかつ屋のとん汁を
勝手に連想させてくれた。



かれこれ15分は待っただろうか。

今日は初めて2階席の座敷で食事を取ったので
目の前で低温でじっくりと・・・
高温で芳ばしく。
余熱で肉の芯まで熱を通す様子を
目の当たりにすることはできなかったので
それらを思い浮かべてとんかつがあがるのを待つのは
思いのほか苦しいものだった。



肉の按配を見ようと返してみると・・・

親父じゃない。

油に入れている時間なのか
蒸らしの時間なのかどちらが足りないのかわからないが
前回食べた頃合抜群のかつ丼と比べると
熱の入りがちょいと甘めに感じてしまった。



普通ならば嫌がる脂身も・・・

このプリン体の塊のような
ウルウルとした端っこの脂も一思いに口の中へ・・・

ぐうおっ。旨い。

熱の入りはやはり足りなく感じるが
豚の旨みにじゅるじゅるっとかぶさる
脂身から出た旨みエキスがこのとんかつを
ただのとんかつではなくさせていた。



半分は何もつけずに。もう半分はソースをかけて。

それにしてもお好みちゃんやとんかつ君。

ソースとの相性の良さは
毎度のことながら感心してしまう。

炊き加減の申し分ないごはんをもう一膳いただいて
鼻息荒く退散させていただいた。



下に降りると親父さん。

雑誌やらの取材で衣のつけ方などを
お姉さま方に上機嫌にレクチャーしていた。

やっぱりな。

職人変われば味変わるとは言ったものだが
肉質はどちらも同じもの。

親父さんが引退したら
喰えないなんて事態にならないように
こういう日もあると強がってみたのだった。

ご馳走様でした。

燕楽
港区新橋6-22-7
℡03-3431-2122

ロースかつ定食 ¥2,300

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★★☆

⇒ 絶品!燕楽のかつ丼はコレだ!の巻
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