銀座の甚平喰い倒れ日記

甚平を愛するサラリーマンの食生活を綴った日記。銀座界隈を中心に東京の美味しいお店をご紹介。

ニューヨーク one fish two fishにて「ロブスター」をいただきます

2009-11-13 19:59:13 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

昔は3rdアベニューの
86丁目にあった父親のアパートは
家賃の高騰に伴い5Thアベニューの
109丁目まで北上した。

両方ともアッパーイーストなので
ご紹介するのも必然的に
アッパーイーストが中心に
なってしまうわけだ。

ニューヨークのアパルトメントには
たいてい1階に警備員がいるのだが、
109丁目ともなると深夜の2ndや3rd
アヴェニューは怖くて歩けない。

ヒスパニック系住民が多いこのエリアは
ニューヨークでも危ないエリアのひとつなのだ。

遅くなると取りあえずは
90丁目あたりまでにお店や人通りの多い
マディソンアベニューを目指し、
それからようやく北上して行くのだ。
(タクシーが一番だが・・・)



5Thアベニューはご存知、
セントラルパークに面しているのだが
夜が深くなると思わぬ客に
遭遇することがある。

アライグマだ。

ボストンなんかは町中にリスがいて
紅葉の季節には一面がまっ黄色な世界に
様変わりするのだが、
冷たい風が吹き始めたニューヨークの
アライグマも随分と興奮させてくれる。

余談はさておき、
今日ご紹介するのは
ニューヨーカーに人気のシーフードのお店だ。

one fish two fish

97丁目のマディソンアベニューにあるこのお店。
18時からのディナータイムは
平日でも19時前には満席になる。



人気の秘密はリーズナブルな値付けと
自前の船で取ってくる新鮮な魚介類のお味だ。

ニューヨークで30年以上生き残っていることが
何よりも間違いのないお店であることの証拠だろう。

私は今回来店するまで
予約は取らない店だと思っていたのだが
お店のホームページを見ると
予約ができるようなので、
遅めに食事を考えている方は
予約をするのが無難だろう。



店内はこんな感じだ。

今回のお目当てはニューヨークで
食べれるものの中では上位のロブスーターだ。

ちょっと遠まわしな言い方だが
ボストンにロブスターを喰わせるのならば
右に出る店はないであろうお店を知っているので
ニューヨークで食べるのならとなった。

サラダを平らげていると
ホンビノスガイがやってきた。

Steamed clams $8.95

私もてっきりはまぐりだと思っていたのだが
アメリカのクラムチャウダーに使うこの貝は
はまぐりとは別種だそうだ。



あつあつにレモンをキュッと絞って
ばくりとやると・・・うまい。

余分な香りを白ワインが上手にまとめたこの料理。
貝の旨みと塩気をレモンの酸が際立たせ
いくらでも食べれそうだ。

さらに冷えたニューヨークワインを流し込むと・・・
余韻がどこまでも広がってゆく。

歓声に目を向けると
テシェイラの走者一掃で
ヤンキースがリーグ優勝決定戦第5戦で
エンゼルスから4点差を1点に縮めていた。

この直後に松井が
同点タイムリーを放った。



こちらのお店。

レストランフロアーの奥には
バーカウンターがあり、
ヤンキースの試合のある日は
一番の賑わいを見せる。

ホールの奥から歓声をかき分けて
お目当てのロブスターがやってきた。

こいつがone fish
two fishのロブスターだ。

銀紙の中味はベイクドポテト。
右手のとうもろこしとロブスターと合わせて
とってもアメリカンな一皿だった。



さっそく解体作業を進め
溶かしバターに漬け込みパクリと・・・

うん。まずまずだ。

大西洋の取れたてを
まずまず呼ばわりしてしまったが
これ以上のロブスターを知っていると
どうしても感動は少なくなってしまう。

何だかおススメしていないような
言い回しなのだがぶっきらぼうで申し訳ない。

ニューヨークでシーフードを食べるのなら
このお店がおススメだ。



実は魚料理をもう一品頼んだのだが
残念ながら記憶の劣化で忘れてしまった。

食事の〆には
Cheese cake $4.95
がおススメだ。

ここのチーズケーキは
ニューヨークらしからぬ?上品な甘さがウリ。

私から言わせると
胃袋がホッとしてくれる様は
胃薬と言っても過言ではない。



one fish two fish。

盛況ぶりを見れば
麟太郎が大きくなってから
連れて来れるだろうと
一安心して店を後にすることができた。

来週17日で彼も1歳を迎えるので
近いうちに誕生日プレゼントの結果とともに
ご報告をさせていただくが、
チップを貰うに値する
ウェイターの気の利き方も
この店の肩をかつぐ理由なのだ。

ご馳走様でした。

one fish two fish
1399MADISON AVENUE
(At The Corner of 97Th st)

Lobster 時価( $30~$40)

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

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ニューヨーク ジャクソンホールにて「チェダーバーガー」をいただきます

2009-11-11 20:23:37 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

ニューヨークにある数ある美術館の中で
行くと必ず行く場所がある。

メトロポリタンとグッゲンハイムだ。

どちらからもいくつかの共通の嗜好を
見つけ出すことができるのだろうが、
私が焼き付けたいのはフランク・ロイド・ライトだ。

前者にはリトルハウスの居間があり、
後者はそのものが作品になっているのだが、
特にグッゲンハイムの構造は、
子ども心に覚えた興奮を
この歳になっても薄れさせないほど
強烈な印象を常に与えてくれるのだ。

行くたんびに記憶が勝手に改ざんしていた
正しい姿を新しい発見として矯正するのだ。



こいつがご存知。
グッゲンハイム美術館だ。

ちょうど、カンディンスキー展をやっていたのだが、
ここのカンディンスキーのコレクションは
すごいの一言に尽きる。

私はシャガールが好きなので
2人のロシア人の青色の使い方の違いを
この螺旋状の空間に来るたんびに
あーでもないと考えさせられるのだ。

ちなみに一番好きなシャガールは
ジュネーブの近代美術館にある小さな絵だ。

いつかスイスにもう一度
行きたいと思っているのだが、
願いが叶うのかは定かではない。



今回グッゲンハイムに来て
こいつは面白いと柏手を打ったのが
フランク・ロイド・ライトの回顧展を
この美術館でやった際にレゴ社が作った
グッゲンハイムのレゴだ。

立体的な構造物を理解させる上で
模型に次いでレゴほど判りやすいものは
ないのではないだろうか?

東京ドームや埼玉スタジアム、
東京タワーや雷門などを日本で作ったら
外国人観光客以上に日本人が買うのではないかと
一人で興奮してしまった。

結局、このおもちゃは
麟太郎のお土産だと言い聞かせながら購入したのだが、
大人のおもちゃになることはご想像の通りだ。



さて、今日の本題はと言うと
以前グルメバーガーをご紹介した際に言っていた
私の中のハンバーガー像をつかさどるお店だ。

ジャクソンホール。

1972年創業のこのお店。

順調に業績を伸ばし今では5店舗だったかな?
ニューヨーカーには名の知れた7オンス(200g)
ハンバーガーの名店だ。

私が初めて訪れたのは1979年。

当時は先日ご紹介した86丁目のUNOの傍に
親父のアパートがあったので、
5ブロック先のこのお店には
週末になると連れてこられたものだ。

建物の写真を見て横長なお店だと
感じるかもしれないがそれもそのはずだ。

昔はこの半分の大きさのお店だったのだが、
人気が出て客をさばくために
隣のお店を買って増築したのだ。



マディソンアベニューは
ブランドショップが立ち並ぶ
ニューヨークの顔のひとつなので、
天気の良い日には体力さえ自信があれば
50丁目のブランド街から2~3時間、
歩いてショッピングをしながら散歩をし
消費したカロリーを91丁目の
このお店で補充すると良いだろう。

久しぶりの注文は
オーソドックスにチェダーバーガー8.00$。

ちなみにフレンチポテトのついた
プレートはチェダーバーガーの場合11.50$だ。



最初にやってきたのはピクルス。

言わなければ出してくれないが
ここの店のピクルスはとても旨い。

もし来店されるのであれば
ピクルスは必ず注文して欲しい
モノのひとつだ。

日本でもピクルスやズッキーニを
食べることはできるのだが、
特にズッキーニなんかは
ニューヨークで食べるのと
日本で食べるのでは大違いなので
季節が合えばズッキーニのフリッターを
この店では出していないが
是非食べてみて欲しい。



遠めに見えるのが
200gのハンバーグだ。

あのステンレス製のボールをかぶせることで
肉の芯まで熱を通していることのほかに、
アメリカンビーフが焼かれた際の香りが
表面に燻じられ炭火で焼いたような
芳醇な香りを表面にまとうのだ。

普段はミディアムレアで焼いてもらうが
久しぶりなことと滞在中に何度か来る予定なので
The Beef!という感覚を味わいたくて
ウェルダムで焼いてもらった。



15分だったかな?
20分近かったような気もしたが
待ちに待ったチェダーバーガーがやってきた。

これがジャクソンホールの
チェダーバーガーだ。

しっかり引いて撮ったので
そのボリュームがお判りいただけるだろう。

しかも7オンスというこのお肉。

日本で食べる200gのパテが
貧相に見えるほど圧倒的な存在感を
放っているのだ。



オニオンとトマトを
追加してもらってバンズをのせると・・・

メタルキングだ!

女性には判り辛い表現で恐縮だが、
400万人がプレイしているという
ドラゴンクエスト9。

ご多分にも漏れず
私も相当にはまったご報告だ。



早速バクリとやると・・・

うまい!

これがハンバーガーだ。

バンズはボロッとした
向上の余地がありそうなものなのだが、
牛肉の香りを纏ったビーフ。

こいつが絶対的な価値を作り出している。

野球とベースボールが違うように
ハンバーガーとBURGERは
全くの別モノだ。



大学を卒業して
このハンバーガーを日本で作りたいと
本気で考えたことがあったのだが、
牛肉の価格差をよく知る父の猛説得に折れ
この道には進まなかったのだが、
改めて日本でこの味をつくることの難しさを
年月を経て食べ返して気付かされた。

下の写真は別の日に食べた
SOUL BURGERのプレートだ。

こいつはハムと素揚げの玉葱ののった
ベーコンチーズバーガーだ。

ミディアムレアで頼んだら
レアに寄っていたのはご愛嬌。

14.50$でお腹は丁度良い按配だった。



ジャクソンホール。

実は調布にも同じ名前のお店がある。

もしやと思って行ったことがあるのだが
そこは全くの別モノだった。

また、ここ最近のグルメバーガーブームで
こだわりのハンバーガーを
随分と食べれるようになったのだが、
基準がジャクソンホールになってしまうと
何を食べても物足りなく感じてしまっていた。

ハンバーガーの基準は人それぞれだが
是非、私の基準も味わっていただきたい。

7オンスの計量はかりは
絶対に壊れているような気がする
どでかバーガーのお店に
ご馳走様でした。

Jackson Hole
1270MadisonAvenue&91st
New York,NY10128
TEL212-427-2820
月~金6:30~23:00
土8:00~23:00
日8:00~22:00

チェダーバーガー ¥8.00$

甚平満足度 ★★★★★
甚平満腹度 ★★★★☆

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ニューヨーク UNOにて「ディープ ディッシュ ピザ」をいただきます

2009-11-09 20:09:45 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

ニューヨークの美術館で
「Art Of The Samurai」
という展覧会が始まった。

私の父の最期の仕事なので
オープニングを祝うために
10数年ぶりに親子と兄弟3人が
同じ屋根の下で生活をした。

麟太郎と嫁、それから会社にも迷惑を掛けて、
随分と羽を伸ばしてきたわけなのだが、
本多忠勝の甲冑を初めとした国宝の品々が
一堂に会した展覧会はなかなかないので、
ご興味がある方は来年1月の最終日までに
是非、足を伸ばしていただければ幸いだ。


*この写真はオープニング時に許可を受けて撮影
 したものです。館内で撮影はできませんので
 ご注意ください。


8年ぶりのニューヨークは寒暖の差が激しく、
着いた週などは7度と日本の真冬並みの気温だった。

また、1週間後には18度になってみたりと
時差で苦しむ体に追い討ちをかけるような
ムチを打ってくれた。

今回、現地の生活で
一番印象に残ったのが下の写真だ。

ニューヨークでは
黄色いスクールバスでの通学風景を
よく目にするものなのだが、
朝の8時代の街並みには
子どもを学校に送ってから通勤する
ビジネスマンの姿を毎日のように
目にすることができた。

自分も子育てを始めた輩なので
身に置き換えてわが家はどうなるのかと
考えさせられたわけなのだが、
毎日送ってゆけるような
親子に是非なりたいものだ。



それから、ハロウィンも近い季節だったので
毎週のようにいろいろな場所で収穫祭が
行なわれていた。

14丁目のユニオンスクエアで
1日置きにやっている朝市と合わせて
蜂蜜やらチェリーパイやらアップルサイダーやらと
日本では同じ味が味わえないものを
たっぷりと堪能させていただいた。

前置きは長くなったが、
今回から数回は私が小さい頃から通っている
ニューヨークの思い出のお店を
ご紹介させていただく。



Uno Chicago Grill。

ご存知な方も多いであろう
創業1943年のシカゴピザの
全米チェーン店。

ピッザ好きな私からすると
ここのスタッフドピザならぬ
「DEPP DISH PIZZA」はアメリカを訪れるたびに
食べなければすまない一品だ。

場所は86丁目、
2ndと3rdストリートの丁度間だ。
すごく生活感のある街並みなので
時間がある方は是非訪れて見てほしい。



店内はこんな感じだ。

私はこのお店に来るたんびに
映画などで目にするアメリカ人の恰幅の良さが
どのように作られているのかを理解させられる。

凄まじいカロリーを提供し、
貪欲に吸収している方々を
誰もが目にできるお店なのだ。



下の写真がその看板メニューなのだが
2~3人前が18.99と書かれているのは
簡単に見て取れるだろうが、
最下部の3840という数字に注目して欲しい。

そう。この数字が
表しているものはカロリーなのだ!

1枚3840カロリーのピザ。

あなたは食べる気になりますか?

私は弟とこいつを1枚ずつ・・・ではなく
シェアして食べたのだが、それでも
1920カロリー。

帰って2.5㎏もデブったわけだ。



最初にやってきたのは
LINCOLN PARK CHILI。

見ての通りのチリスープなのだが
キドニービーンズと牛肉、トマト、
チェダーチーズに赤玉葱のこのスープも大の好物。

自宅でも定期的に作るほど気に入っていて
前々からピザ・タコス・お好み焼きが好きだと
叫んでいるベースはこのチリスープを
嗜好しているものから由来している
のかもしれない。



続いて
FARMER'S MARKET PENNE

名前の通り野菜のペンネなのだが、
こいつは随分と茹で過ぎだった。

冷めたピザと茹で過ぎのパスタは
あってはならないものだと常々毛嫌いしているので
いくらソースが絶妙なラタトゥーユ風の
野菜たっぷりペンネでも、
美味しくはいただけなかった。



そして真打の
NUMERO UNO

店側がTHE ONE. THE BEST.
と言うだけある看板メニューだ。

ソーセージにペパロニ、玉葱、マッシュルーム、
胡椒の実をトマトソースとロマーノチーズと
モッツアレラで焼き上げたこのピザ。

ピザと言われて一般的に連想する
ナポリのピッザでもローマのピッザでも全くない。

ピザであってピッザでないことを
判りやすく言い当てるのならば



ピザを焼くという石釜で焼くイメージを捨て
パイをオーブンで焼くという言葉を
そのまま受け入れるのが良いだろう。

高さが3cmはありそうな「DEPP DISH PIZZA」は
パンのようなもっちり、ふっくらとしたものではなく、
パリッと芳ばしく焼けたパイそのものなのだ。

8年ぶりの味を
確かめるように口の中に放り込むと・・・

うまい!



ドロッとしたグラタンのようなトマトソースが
パイのパリッとした油っ気と共に広がる。

若かりし頃はカロリーなど気にせずに
こいつをバクリバクリとやっつけたものだが、
30半ばになるとそうもいかなかった。

これから歳を重ねるたびに
シェアする量がどんどん増えるのだろうと
20代半ばの弟とかろうじて半分ずつ食べた
思い出を胸にしまったのだ。



それから久しぶりに大笑いしたのが
デザートのメニューだ。

LIFE IS SHORT.
HAVE DESSERT FAST.

こんなキャッチコピーは
日本じゃありえないと大笑いしながら
平均1280カロリーのデザートメニューを見ながら
アップルシナモンのパイを注文しようとしていると、
弟の昼から3000カロリー超えてるけど大丈夫?
の声で我に返った。

昼飯で4000カロリーオーバーは
やりすぎだろうと・・・

次に来れるのはいつになるのか判らないが
ご馳走様でした。

UNO Chicago Grill

86thStreet Between2ndand3rd
220 E.86th Street
New York, NY 10028
TEL212-472-5656
(ウェストの82丁目コロンバスアベニュー)
あたりにもあります)

NUMERO UNO 18.99$

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★★▲

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元町中華街 海員閣にて「車海老のケチャップ煮」をいただきます

2009-03-28 18:39:50 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

まずはみなさんにお礼を。

TREviewさんの
ブログコンテストで
賞をいただいたのだ。

活字と写真だけで
見栄えの悪いわたしの日記の、

果たして身の丈にあった賞なのかというと
もったいないくらいのものなのだが、
息子と嫁のおもちゃや洋服の糧には
十二分になったのだ。

応援ありがとうございました。


さて、本題に入らせていただくのだが、

数年前。

わたしが29歳の時に1年間で
友人の披露宴に出席した数は9件だった。

男は30までに結婚をという思いが
如実に表れた件数の多さだったのだが、
今年はそれに追いつきそうな勢いで
周りの人間が結婚しているのだ。
(ちなみに私は30を超えてから・・)



三連休は大学のサッカー部の主将が
ようやく結婚する運びとなり、
私の同期が全員片付いた記念すべき会のために
横浜くんだりまで行って来た。

せっかく横浜に来たのだからと
2次会そっちのけで仲の良い友人と向かった先は
彼の横浜旅行の舞台。

元町中華街だ。

思ひ出ばなしに
シューマイで花を咲かせようと
海員閣に向かったのだ。

お店の写真は最後の客として
店を出た際に撮ったものなので
閑古鳥が鳴いているが休日の19時あたりは
列が2列になる並びが出来ていた。



豚バラの煮込み???

最初がシューマイの写真ではない
今回の海員閣の訪問。

20分並んで、席についてから
が、ガーンとさせられたのだ。

そう、シューマイと牛バラの煮込みは
満員御礼の売り切れだったのだ。

実は並びの最中に後ろのマダムに
何がおススメなのかと聞かれていたのだが
豚々しいシューマイとトロトロの牛バラ系のメニュー、
そして車海老の辛煮は¥4,000と
ちょいとばかし高いがせっかくの中華街なのだから
食べてみたらどうかと話してしまっていた。

返す刀で未食メニューを
チョイスしたのだ。



車海老のケチャップ煮。

前回、辛煮の方を食べていたので
まだ見ぬケチャップ煮の方をというわけだ。

自慢の蝶ネクタイに
ケチャップが飛び散らないようにパクリ・・・

うん。旨いのだが、
これは車海老自体の話で
前回食べた辛煮と比べると
料理としては辛煮の方が上だ。

ケチャップ煮は味付けこそ
上手に味付けられいるのだが、
一体感が生姜やにんにくで
煮込まれたものの方が
随分と非凡に感じたのだ。



ちょうど、後ろに並んでいた
マダムの家族が隣の席だったので
「辛煮の方が美味しかったですよ」と
声をかけた。

この家族、年の頃20代後半の娘さんを中心に
見ていてなんとも気持ちの良い仲の良さだった。

わたしは社会人になって
初めて家を出てみて家族のありがたさを、
結婚してみてようやく親のありがたさを
理解することができた人間なので、
中華街くんだりまで両親と
食事に出てきた経験などなく
この歳になってから、
もっと実家にいるうちに親と一緒に
出かけておけば良かったと後悔しているので
息子が生まれたということもあるのだが

自分がどのようにか
作ってゆくであろう家族像について
人様を手本としたくなるほど
意識している時期なのだ。



一体感は劣ると言ったが
酸味を抑えたケチャップに絡んだ
車海老の味噌は1度は食べてみるべきだと思う。

五目焼きそばは¥1,200だったかな。

具材を見ると
値が張るのはしょうがないと思うのだが
焼きそばの麺の具合は私の好みではないもの。

以前食べた牛バラそばのことを考えると
麺類好きの方にはかた焼きソバやラーメン系
メニューの方が良いのではないかと思う。



先ほどの家族が
教えてくれたことがもうひとつ。

会社の若手に判らないことを
わからないままにしないように
恥ずかしくないから聞けと言っても
なかなかできないのだが、
日頃から臆せずに人に聞いたり学んだりする
姿勢を持つマダムの旦那様と娘を見守る視線は
良い時間を家族で過ごすために
知らないことは知ってる人に聞くものよと
無言で語りかけていたのだ。



炒飯は¥750。

こいつも可もなく不可もなし。

最後の2品と食べれなかったシューマイが
以前の興奮した記憶をちょいとばかし
薄めてしまった。

今回は随分と海員閣から
離れた日記になってしまったのだが、
先ほどのご家族の娘さんは
歌を詠っているというので
ついでにご紹介しておこう。

島村 智才さんの優しい歌声はコチラ

ひょんなきっかけで
随分とこの家族と話込んでしまったのだが
こんな出会いも飯を喰う楽しみのひとつなのだ。

ご馳走様でした。

海員閣
横浜市中区山下町147 
TEL045-681-2374
11:40~15:00 17:00~20:00
日祝11:40~20:00
月曜定休

車海老のケチャップ煮 ¥4,000
甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

豚バラ煮 ¥1,200

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

五目焼きそば ¥1,200

甚平満足度 ★★★▲☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

五目炒飯 ¥750

甚平満足度 ★★★☆☆
甚平満腹度 ★★▲☆☆

⇒ あっちこちで目にする中華街の黄色。皇朝の巻
⇒ こっちはどうだ?雅秀殿の肉まんの巻
⇒ 大人のデートには最適?萬珍樓 點心舗の巻
⇒ 気持ちが真摯に伝わった!元町 梅林の巻
⇒ お粥って美味しいんだね。安記の巻
⇒ シューマイでお腹一杯になるんです。海員閣の巻①
⇒ ミソと生姜&ニンニクの三重奏!海員閣の巻②
⇒ 中華街から徒歩3分。モトヤパンケーキで絶品お口直しの巻
⇒ 水餃子にココナッツ!?山東の水餃子の巻

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博多 よし田にて「鯛茶漬け」をいただきます

2009-02-24 21:52:05 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

うどん平を後にして
昔は右手に巻いていた腕時計に目をやると
時間は16時を指していた。

右利きなのに右手に巻いていた訳はというと
みんなが左腕につけているからという単純なものだ。

要するに生粋のへそ曲がりなのだ。

残された時間はおよそ2時間30分。

地下鉄に乗り込み福岡一の繁華街。
天神に繰り出すことにした。

それにしても福岡は
空港と繁華街が至近なのが何よりも良い。

広島なんかではフライト間際まで
散策しようなどという気には絶対ならないので
出てついた言葉をつくづく噛み締めてしまった。



やってきたのは
ビブレ至近で福岡銀行などの
金融系の企業が並ぶ一角にある
よし田というお店だ。

以前、福岡に来た際には関サバこそ堪能できたのだが
呼子のいかを喰いそびれていたので
どうしても食べたくて選んだお店だった。

お店の開店は17時なのだが
時間は限られているのでちょいとばかし早く
暖簾を潜ってみた。



店に入ると当然のごとくこの状態だ。

東京からいかが喰いたくてやってきた旨を伝えて
門外漢の入店のお許しを得たものの
肝心の呼子のいかについては
頷かせながら悔しがらせてくれるものだった。

なんでも、夏場に揚がるヤリイカ(ケンサキイカ)ならば
身もややこぶりで¥3,000程度で出せるのだそうだが
この時期のミズイカ(アオリイカ)は大きいうえ
値も張るので¥5,000~¥6,000支払えば
物理的には喰わすことができるのだが、
1人で食べるものとして考えると
せっかくの美味しいもので
気持ちが悪くなるような量になってしまうので
薦めたくないというのだ。



これはこれで正にその通り。

せっかく来たという葛藤を
腹の奥にしまうために
店主おススメの鯛茶漬けを
とりあえずはいただくことにした。

ウチの名物だから
取り合えずおあがんなさいと
運ばれて来た鯛茶漬けの姿を見ると
先ほどまでのいか願望は
すっかりとまでは行かないまでも消えていた。



胡麻ダレに浸かった鯛の身を
海苔が馴染むようにちょいと回して・・・



こんな状態になったら・・・



天麩羅ひらおで
勿体無いと感じていたごはんと比べると
こうでなくてはと柏手を打ちたくなる
加減も質も程よいごはんの上に並べる。



出来上がったのがこちら。

胡麻がほのかに香る鯛の漬け丼だ。



箸を割りひょいと摘み上げてパクリ・・・

旨い!

よくしゃぶしゃぶの胡麻ダレを揶揄して
タレを喰っているようだと言うことがあるが
この胡麻ダレの物足りないようで
十分に足りている甘さの加減は
鯛をしっかり引き立て、
味合わせてくれている。

3時間刻みで
天麩羅、うどん、鯛の漬け丼と
腹に収めてきた訳なのだが、
もうお腹がいっぱいだという
根をあげるような考えよりも
むしろ、もっと旨いモンを
食べてこの地を去りたいという
状態に変わってしまった。



夢中でがっつき
茶碗に再度米を盛り、
急須の様子を見ると
綺麗にかたどられた出がらしなのか?
茶漬け用の出にくい茶葉なのか?

漬け丼後でもご覧の按配だ。



テクテクテクと注ぎ入れると
1つで2度美味しい鯛茶漬けの出来上がりだ。



茶漬けの方も頬張ると
漬け丼からさらに増して
やさしい、優しい、柔らかい旨みが
降り積もるようにしんしんとやってくる。

こいつは食べて良かった。

誰もいない客席で
1人満面の笑みを浮かべていた。

スイッチが入ってしまった。

せっかく玄界灘の麓までやってきたというのに
鯛の茶漬けとふぐの天麩羅だけで
魚を食べずに帰ってしまうのは
先祖に顔向けできないような
都合のいい錯覚に陥ったのだ。



いかは駄目でも
摘める魚を盛ってもらった。

まずは、アゴ。

とびうおのことだが
魚に関するウンチクは
マグロ君の日記
勉強されるのが良いだろう。

旬ではないが
醤油なしで純米酒と一緒に
美味しくいただけた。



しまあじも中々に美味しいものだったが
ヨコワが旨くてびっくりした。

ヨコワは黒マグロ(本マグロ)の
幼魚のことなのだがメジマグロともいい、
脂が少なく赤身がピリリと旨い。

私のような鰹などの
赤身系の魚が好きな者には
堪らないものなのだ。

メジマグロとも言うが
メバチマグロと混同しないように
私はヨコワで覚えるようにしてきた。

普段から赤身魚を口に運んだ際に
ぴりりと旨いなどと言ってきたのだが
舌にのせた際のひりつく感覚。

どれだけの方に
共感していただけるかは存じ上げないが、
決め台詞が出たものは満足だと言う訳だ。

滞在時間約7時間の博多の陣。

次こそは呼子のいかを夢見て
あとにさせていただいた。

ご馳走様でした。

よし田
福岡市中央区天神1-14-10
TEL092-721-0171
11:30~14:00 17:00~22:30
日曜・祝日定休

鯛茶漬け ¥1,050

甚平満足度 ★★★★▲
甚平満腹度 ★★★▲☆

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博多 うどん平にて「釜あげ」をいただきます

2009-02-19 23:57:32 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

真冬の博多の風は手厳しかった。

日帰り強行軍の福岡出張の商談は
思うように進まなかったのだ・・・

ため息ばかりついていてもしょうがないので
気持ちを切り替えて博多の街を
満喫することにしたのだ。

天麩羅を腹に収めたちょうど2時間後。

博多駅から小道を何本か進んだ
一軒のうどん屋の前に立っていた。



うどん平。

何だかの雑誌で
海老がのったうどんを見てから
1度訪れてみたいと思っていたお店なのだ。

ちなみに、随分と奥まったところに
構えているお店なので初めて行かれる方は
地図を片手に伺った方が良いだろう。

こちらのお店の主なメニューは

かけ ¥280
きつね ¥350
たぬき ¥350
月見 ¥350
丸天 ¥350
卵とじ ¥370
ごぼう ¥400
えび ¥420

えびとごぼうが入った
えびごぼうが人気メニューなのだそうだが
3時のおやつの時間では
売切れ必死のメニューなのだそうだ。



私が注文したのは釜あげ¥420。

周囲の出汁をすする音を横目に見ると
暖を取るのには他のメニューの方が良さそうなものだが
どうにも沸騰している頭の中を沈めるには
純粋にお饂飩を楽しむのが向いていたのだ。

ちなみに写真の丸天は
いくらだか覚えてはいないが
さつま揚げが食べたくて
追加で注文したものだった。



最初に箸を進めたのは丸天だ。

パクリとやると
鹿児島のどす黒くて魚々しい
ザ・さつま揚げといったものと比べると
随分と上品なものだった。

テーブル備え付けのゆず胡椒を添えると
ゆず胡椒の香りばかりが際立ってしまうので
そのまま食べた方が良いだろう。



続いて肝心の釜あげだ。

店で打つ手打ちのうどんは
茹で上げるのにも時間がかかる分
自然と待ち時間が期待感を高めてくれていた。

まずはつゆに漬けずにツルリとやる・・・

旨い。

武骨と繊細の中間位の平打ちうどんは
表面はゆるりとしているが
中に残る噛み応えから広がる甘さ。

こいつがこの饂飩の非凡さを物語っていた。



ただし、つけ汁がいただけない。

東京モンが辛しょっぱいと感じる
つけ汁は饂飩の旨さを跡形もなく消し去ってしまう。

8割以上の饂飩を茹で湯のまんま平らげるという
傍から見ると異形な体をなしてしまった。

うどん本体への満足感を噛み締めればしめるほど
出汁が飲んでみたくなった。

恐らくこのお店には
次回福岡を訪れた際にも
来るのだろうからと、
おかわりはグッと我慢を差し上げて
次なるお店へと旅立たせていただいた。

ご馳走様でした。

うどん平
TEL 092-431-9703
福岡市博多区博多駅前3-17-10
TEL092-431-9703
11:30~19:00
日曜・祝日定休

釜あげ ¥420

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

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博多 ひらおにて「ふぐの天麩羅」をいただきます

2009-02-18 23:10:51 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

1ヶ月ですか・・・

自分に溜息をついてもしょうもないのだが
親子暮らしに順応するのにどうにも手間取ってしまった。

久しぶりの活字並べは
ちょいと毛並みの異なるもので
はじめさせていただきたい・・・

自宅の靴べらを使ってからおよそ3時間。

厚い雲に覆われた博多の地にやってきた。

そう。およそ3年ぶりの出張というやつだ。

私のような3度の飯よりも
4度目5度目の飯が好きな大食漢にとっては
博多の地はまさにパラダイスなのだ。

7年前。生まれてこのかた20余年をもって
初めて訪れた博多の地で食べた関サバや
長浜の屋台、水炊きなどなど。

完全に九州に飲み込まれていた
記憶が沸々と蘇るようだ。



おそらく、福岡空港に着いた出張族の多くは
空港の階下に乗り入れている地下鉄へと
吸い込まれてゆくのだろうが、
今回のわたしめはと言うと滑走路に沿って
ドスンドスンと86㎏の肉塊を揺らしながら
歩き始めたのだ。

歩くこと15分。

途中で何度か引き返そうか
そうしまいかという葛藤に駆られてしまったが、
福岡の知人に聞いた行列のできる
天麩羅屋をほどなくして無事発見することができた。



ひらお。

知人曰くだるまという
天麩羅屋も捨てがたいそうだが
空港近くのひらおにも行ってみると
良いとのことだったので、
今回はこちらのお店に決め込むことにした。

ただし、私の足で15分という距離は
バスにして3っ目の停留所を振り切る距離。

友人の歩いて行けるという言葉の意味は
完全にカロリーをしっかり消費しろという
隠語が隠されていたことに気付かされたのだ。

要するに歩いてはいけない距離だった・・・

暖簾をくぐると店の中の異様な光景が
疲れを吹き飛ばした。

横長の50人は座れるカウンターの後ろに
自分の席を求める人の列・れつ・レツ!

増改築を繰り返したのであろう
30m程のうなぎの寝床のような店内は
昼時ということもあり皆のまなこには
きっちりと天麩羅という文字が躍っていた。

恐らく世界一長いてんぷら屋として
ギネスに申請をすれば笑い話を通り越して
その通りになってしまいそうなお店なのだ。



テーブルの上には各種新香と合わせて
ゆずが爽やかに香る塩辛が食べ放題の品として
備え付けられていた。

単品ごはんの大盛りは¥200だから
味噌汁の¥100と合わせて
¥300でお腹いっぱいになることもできるのだ。
(怒られちゃうだろうが・・・)

こちらのお店のメニューはというと

てんぷら定食 ¥670
あなご定食 ¥670
野菜定食 ¥670
お好み定食 ¥780
と現地ならば高値なのだろうが
東京モンからするとリーズナブルな
価格帯で納まっていた。

私めはと言うと
ふぐの身が4切れと野菜が付くという
ふぐ定食 ¥850に単品の茄子といかを
追加で注文させていただいた。



最初に並べられたのがこちら。

ごはんは見てのごとくで
左上のものは天つゆだ。

白菜漬けと塩辛を盛り付けて
白味噌の味噌汁が添えられ
天麩羅があがるのを今か今かと待つ訳だ。

この店のシステムは
東京ではあまり馴染みのない珍しいものだ。

なすばっかり30個揚げて
お客の席のステンレスに個数ずつ盛り付けて、
続いて河豚ばかりを20個揚げてと繰り返す。



如何せん、塩辛に夢中になっていたので
今か今かには語弊があるのだが、
揚げたてのふぐの身にガブリと噛付かせていただいた・・・

旨い。

口の中でふっくらと、
そしてプリッと弾けるふぐの身は
上品な甘さを伴うなかなかの品。

薄味の天つゆが
身をしっかりと感じさせてくれる点も
鼻息を益々荒くさせてくれる。



ふぐ定食は先の身が4切れの他に
なす、かぼちゃ、ピーマンが付いてくるのだが
味噌汁に比べてごはんが努力不足な点と
香りが抜けて萎れた白菜漬けが唯一残念な点だった。

とはいえ、揚げたての天麩羅と塩辛、
そしてお値段を考えると異様な光景が
出来上がるお店だということにも十分頷けた。

大好物の茄子の天麩羅を
しっかりと一番最後に胃に収めて
次なるお店・・・じゃなくて
客先に旅立ったのだった。



ちなみにこのお店の並びのうどん屋も
有名店なことはチェック済みで来たのだが
今回はどうしても食べたい他の饂飩家への訪問を
決め込んでいたので、後ろ髪を引かれる思いで
復路へと進ませていただいた。

こちらのお店。

数名で福岡に出張に来られる方は
是非タクシーを使って訪れてみると良いだろう。

ごはんが残念で星の数は少ないが
カルチャーショックを味わうのには
文句なくおススメできるからだ。

ちなみに塩辛を¥500は腹に収めたので
私の勘定ではふぐの天麩羅は¥350。

安っ!

兎にも角にもご馳走様でした。

天ぷらのひらお
福岡市博多区東平尾2丁目4-1
TEL092-611-1666
10:30~21:30
年中無休

ふぐ定食 ¥850

甚平満足度 ★★★▲☆
甚平満腹度 ★★★★☆

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五箇山 与茂四郎にて「鯉のつくり」をいただきます

2008-12-16 19:00:27 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

秋の北陸一人旅日記も今日が最終回。

なぜ、北陸だったかの答えを今日はお話するのだが、
端的に言えばテレビで見ることが増えた
岐阜県白川郷のような合掌造りに泊まってみたい。

以上。

なのだが、与太話にお付き合いいただけるのならば
そのまま読み進めていただきたい。

福井を経ち往路をなぞるように
特急はくたかで新潟方面に歩を進めた。

目指す先はタイトルの通り
富山県五箇山。

合掌造りと言うと
先の岐阜県白川郷がユネスコに認定されていることは
多くの方がご存知なのだろうが、
実は岐阜から富山に山を越えた
相倉と菅沼の集落は同じ時期に
世界遺産に認定されているのだ。



「霧が立ち昇る菅沼」



私の嫁の実家は
合掌造りでこそないのだが
田舎を満喫するのには十二分。

それでも昔話のような場所で
一晩過ごしてみたいと思うようになったのは
年なんだなぁとつくづく感じさせられてしまう。

相倉と菅沼がある五箇山は
高岡から日に3、4本バスが出ているので
中継地の高岡で一泊をし、
次の日の朝。2時間半のバスの旅を経て
ようやく辿り着いたのだ。



「菅沼の集落」


せっかくなので
高岡の話をさせていただくと
前田利長公が作った瑞龍寺こそ
素晴らしいものだったが、
日本3大大仏と呼ばれる高岡の大仏は
奈良や鎌倉のものに比べると大人と子供ほどの差が・・・

高岡の鋳物発祥の地の金屋町の千本格子の家並みとは
表づらこそ美しくは作られているのだが、
誰も見ないであろうと側面の興の冷め具合は
作り物であることしか語ってはくれなかった。

日に何本のバスを考えて
寒ぶりには少し早かった氷見ではなく
高岡に泊まったものの、
この旅で唯一後悔した場所が高岡だったのだ。



「雨にさらされても下へ下へ落ちる水滴を見ると
合掌造りの合理性がよく判る」


唯一、高岡に来た甲斐を感じたのは
東京でも買える「源のます寿司」。

よく見かける箱に入ったものは
外国産のますを使っているのだが、
竹筒につめられた¥3,000のものは
国産の肉厚品。

芳醇な身に絡む酢飯が
幸せな気分にさせてくれるものだった。



「菅沼 与八の天麩羅そば」
地の山菜の揚げたては不味い訳がない


相倉と菅沼は車で20分程。

とは言えタクシーなんてものには無縁な場所では
日に数本のバスをやりくりするか
ヒッチハイクをするしか手段がない。

菅沼にはバスに合わせて2時間程滞在し、
宿を取った相倉に引き返した。



「こちらが相倉の集落」
相倉と書いてあいのくらと読む。


この相倉に向かうバス内には
ロシア語を話す6名の50代
熟年女性グーループがいたのだが、
ユネスコの影響があるとは言え
日本人の多くが知らない
昔の日本を垣間見れる場所にやってくるとは
海外版のガイドブックでいったいどのように
紹介されているのか知りたくなってしまう。



「こちらが今回お世話になった与茂四郎さんだ」

宿に着いたのは16時すぎ。

すっかり暗くなってしまい
自分が泊まるべき場所を探すのに手間取ってしまったが
敷居をまたぐと威勢のいいお出迎えをしてくれた。

こちらの与茂四郎。

玄関を進み襖を開けると
囲炉裏がある座敷が広がっている。

その奥に六畳間が4っつあり
襖を隔てて知らないもの同士が
宿を共にする民宿だった。

私が泊まった日は
私を含めて3組5名が寝食を共にしたのだが
4部屋あっても出入りを考えると1部屋は使用できない。

3組しか泊まれないのだ。



荷物を降ろし
囲炉裏に向かうと
名古屋からやってきたという
20代の社会人カップルがお茶をすすっていた。

白川郷~菅沼~相倉と
車で3つの世界遺産を見てきたそうだが
白川郷は人が多すぎてこの相倉が
1番落ち着いていられると話してくれた。

10分ほどして
もう1組の50代の幼馴染同士だという
おばちゃんが2名が入ってきた。

大阪と名古屋で今は離れているそうなのだが
2人でちょくちょく旅をして回っているそうだ。

お風呂を順番で入っている間に
岩魚の番を私がさせていただいた。



こちらが与茂四郎の晩飯だ。

たんぱく質の岩魚と鯉のあらいを除いて、
他は全てが山の幸。

1ヶ月滞在したら20㎏は減量できそうだ。

もちろんごはんと味噌汁が付くのだが
3組だけの夕食となると自ずと知らないもの同士で
会話をしながら食事をする。

養殖の岩魚云々よりも
これこそ民宿の醍醐味なのだろう。

先の名古屋から来たカップル。
下戸だという男方は私の酒は断わったが
相方と話をしていてもおばちゃんと私の会話は
しっかりと聞いている。

時には我々が空気を吸うタイミングで
上手に会話に入り込み、
野暮だと思えば食事に没頭する。



「鯉のつくり」
こいつも養殖だろうが鯉ヘルペス以来、
中々都会じゃ食べさせてくれなかったものを
久しぶりに食べてみたのだが、
思いのほか臭味も少なく、
できれば洗いでも食べてみたかった。


物静かな内向的な理系人な印象だったのだが
なかなかに出来る男だった。

もし、今付き合っている男性と
結婚しようかどうか迷っているのならば
こういった民宿で行動力や社交性、協調性の
テストをしてやるというのも良いだろう。

名古屋から来た男の子。
あんたは相方が合格だと言っているよと思いながら
五箇山の香りにはちょいと乏しい地酒をすすりながら
ちびり、ちびりとやらせていただいた。



「五箇山豆腐」
写真で見てその片鱗は伝わるのだろうが
どにかくどっしりとした固めの豆腐だ。
芳醇とはいえなかったがどっしりとした食べ応えは
田楽で食べてみたかった。


客同士の社交性や協調性の話はさておき、
こちらの宿の良いところは、
旦那さんにしろ女将さんにしろ
わが家のようにくつろいで欲しいという気持ちが
言葉や仕草の端々から感じられることなのであろう。

こういったおもてなしが
初顔同士の食卓を自然と柔ら穴ものにしてくれるのだ。



「与茂四郎の朝食」
今回、食事の云々には細かく触れていないが
良いおもてなしと偶然がもたらした気さくなお客同士で
食べる朝食は及第点以上に美味しいものだ。


五箇山に向かった日は生憎の雨だったのだが
夜には都会よりも宇宙が3倍近いような
綺麗な星空が顔を覗かせてくれた。

みんなで静まり返った村に恐る恐る
星を見に散歩に出てみたり、
仕事の話。夫婦の話。これからの話。
それとなく場が掃けるまで
初めてモン同士の会話が続いた。



「相倉 まつやのきのこそば」
太い田舎そばは力強いきのこと抜群の相性だった。
しょうゆが強めだったが寒風が吹き始めた
田舎の寒さにはこの位強い暖の取り方が
必要なのだと思った。


夜が明けて朝食の囲炉裏で
関西のおばちゃんが一言。

「あんた。ウチの旦那のいびきも
凄いけど大したモンやわ・・・」

良かった。

酒を飲めばジェット機のエンジン音なみと
冗談のような本当の騒音を撒き散らす私のような輩は
襖一枚の民宿に泊まっては大迷惑な話なのだが
なんとか笑い話にしてくれたのだ。

相倉にはいくつか民宿があり
知らなかった日本の姿を見に
皇太子様も泊まりに来たそうなのだが
日本人にこそどんどん泊まって欲しいと
旅を終えて感じさせられた。

五箇山には他にも
和紙や赤カブなどの名産品があるのだが、
時間が止まるような錯覚を
皆さんも感じてみてはいかがだろうか。

素晴らしいおもてなしをご馳走様でした。

民宿 与茂四郎
富山県南砺市相倉395
TEL0763‐66-2377

一泊 ¥7,875

甚平満足度 ★★★★★
甚平満腹度 ★★★☆☆

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福井 ヨーロッパ軒にて「ソースかつ丼」をいただきます

2008-12-12 15:33:00 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

今回を含めてあと2回。

旅を終えて1ヶ月以上も経っているというのに
ダラダラと旅日記を続けさせていただいているのには
ワケがあるのだ。

どうしても伝えたいことが
最終回にありピンとはきにくい遠隔地の話を
もうしばしお付き合いいただきたい。

福井に来た目的は古い友人に会うため。

直江津で1人目の訪問は済ませていたのだが
この福井には、社会人なりたての頃に
ケツを叩かれていたお局がいらっしゃるのだ。

日中は駆け足で福井の名所を回り
お局の仕事が終わるまでには
いつでも直立不動になれるようにしておかなければ
2度とお江戸の地には帰り着くことが
できなくなってしまう。



言わずと知れた東尋坊。

男の1人旅でここに来ると・・・

勘違いされまくる。

あいつは大丈夫だろうか?な視線を
何度も何度も投げかけられてしまった。

本音を言うと日本海の荒波で
見ているだけで飲み込まれそうなイメージを
いだいていた場所なのだが、
ご覧の通りの穏やかさ。

ちょいとばかし拍子抜けしてしまった。



東尋坊から向かった先は永平寺。

結構な距離があるのだが、
日に何本か永平寺まで乗り換えなしで
行くことができるバスがあるので
この地を訪れるのならばチェックするのが良いだろう。

今回の旅で車社会を至る所で感じさせられてしまったのだが、
レンタカーを借りずにバスと電車で回る旅は
全てが時刻表との戦いだった。

つまり、何も考えずに行動すると
1時間待ちの連続なのだ。



せっかくなので
お得な情報を1つ提供しておこう。

冬場に東尋坊に行かれるのならば
東尋坊界隈で食事はせずに、
すぐ先の三国港に必ず行って欲しい。

私は開漁前でありつくことが
できなかったウン万円の越前ガニが・・・

最近の通販番組などで人気の
ワケあり品(傷がついて贈答できないもの)なら
驚きの1パイ¥1,000程度で
手に入れることができるのだ。

福井の県民の方々が
カニを喰うのなら三国まで
わざわざ買いに行くのだという
十分な理由なのだ。

私は冷凍のタラバ蟹を喰うのならと
我慢に我慢を重ねて永平寺から福井駅に戻り
福井のB級グルメの筆頭株なお店に行ってきた。



ヨーロッパ軒総本店。

ご存知な方も多いであろうこのお店は
ソースカツ丼ならばここだというお店なのだ。

初めて食べる本場のソースカツ丼は
果たしてどんなものなのだろうか・・・

メニューを開くと・・・

カツ丼 ¥850
エビ丼 ¥850
パリ丼 ¥850
ビーフカツ丼 ¥1,200

ここで?ではなく??っとなったのなら大したものだ。

パリ丼の意味不明さの正体は
メンチカツ丼のことなのだそうだが、
そもそも福井のカツ丼はビーフオンリー。

そこにカツ丼とビーフカツ丼の
活字の違いを見せつけられてしまうと
何が何だか判らなくなってしまうのだ。

結局、この謎を解かずに帰郷してしまったのでが
今になって気になって気になって
しょうがなくなってしまった。

どなたかご存知な方は
通報いただければ幸いなのだ。



サラダ+味噌汁付きの定食は
プラス¥200なのだが、
お局様との約束の時間も迫っていたので
カツ丼¥850を普通盛りで注文させていただいた。

上蓋を開けてみて驚いた。

さぞかしムワッとソースの香りが
広がるのかと思いきや、
以外や以外の清々しさ・・・

キョトンとしながらガブリとやると・・・

旨い。

ウスターソースを単純にぶっかけた
とても喰い辛いものをイメージしがちなのだが、
このソースカツのソース。

何とも爽やかに牛カツを喰わしてしまうのだ。



薄めに切られた牛ロースに
柑橘を上手に使った甘さっぱりとしたソース。

ごはん好きを苦しめそうなメニューだと思っていたのに
ガブリガブリと流し込まされてしまった。

ソースカツ丼。

卵好きとしては仲良しにはなれないだろうな
という予想に反してぜひ、お友達になりたい品だ。

持ち帰り用のソースも売っているので
ちょっとしたお土産にもぴったりなこの品。

江戸っ子にぜひ、食していただきたいものだった。

ご馳走様でした。

ヨーロッパ軒総本店
福井県福井市順化1-7-4
TEL0776-21-4681
11:00~20:00
火曜定休

カツ丼 ¥850

甚平満足度 ★★★★☆
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福井 越前そば片桐にて「おろしそば」をいただきます

2008-11-28 10:00:06 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

旅先でのアクシデント。

無縁な方は生涯その道を進んでいただきたいのだが
私は今回が3度目のアクシデントだった。

1つ目は22歳の時にグレイハウンドのバスで
アメリカ大陸横断をした際に乗り換えのアルバカーキの街で
体だけ乗り換えて荷物を載せ換え忘れるという
大チョンボを。

あの時は相当あせったのだが
火事場のクソ力とはよく言ったもの。

拙い英語を総動員して荷物を載せたバスが
メンフィス経由でセントルイスに着くという言葉を
何とか理解して、先回りしたセントルイスで無事再会を
果たすことができたというものだった。

2つ目は相当前にこの日記でもお話をした
タイでお財布をスラれるという真っ青なもの。

今回の3っつ目は今までで
一番大したことがなさそうなものなのだが
身寄りのない旅先で1人38度の高熱を抱えるのは
相当にシンドイ思いをさせられた。



結局、金沢2泊の後に行くつもりだった
能登は金沢で寝たきりという日程に組み変わり、
あくる日にご覧の福井城下にやって来た。

昔の城跡の多くは官公庁になることが
多いのだと聞かされていた記憶は、
この福井城を見ると何の抵抗もなく頷かされてしまう。

福井城跡は県庁に県警本部が鎮座しており
昔の人が登城する際の緊張感を違った形で
味あわせてくれるのだ。

平日の仕事を放り出した旅は
例の如く観光を許してくれず、
福井初日は夜10時過ぎまでホテルに篭りきって
ようやく開放されたその足で福井最大の歓楽街。
片町に繰り出したのだ。



金沢でも片町がきっての
歓楽街だったことは全くもって偶然ではないようだ。

お城の片側から川に向かって増えていった
集落を片町と呼ぶようになったというようなことを
何だかの本で読んだことがあるのだが、
全国各所にこの片町という町名が存在するのは
街が開けて最初に人が集まった場所が歓楽街化している。

そんなところではないだろうか?と思っている私の記憶も
あながち嘘ではないのじゃないかという訳だ。

病み上がりで都合3食を
ビタミンウォーターやらで代用したこともあり
体が食物を猛烈に求めていた。



最初に訪れたのは天菊という
天麩羅屋さんだったのだが、
残念無念。

ご覧のように写真が上手に取れなかったので
今回、は手短に済まさせていただく。

素材を短時間でギュっと封じ込めた天麩羅は
揚げ上がりもとても軽やかで北陸の魚を味わうのには
中々に良いお店だった。

私は塩で食べたので天丼なんかを頼む方に言っておくと
素材を殺さない強すぎないタレの味は
丼にした時もしつこくなく、
美味しく食べさせてくれるだろう。



天菊を出てすきっ腹に純米酒で、
ホロ酔いを通り越した視界で向かおうとした先は
焼き鳥の名店秋吉。

しかし、東京でも食べれるお店の発祥を味わうよりは
ご当地モノをと思い直し、江戸っ子では考えられない時間に
暖簾をだしている蕎麦屋にもぐりこんだのだ。

越前そば片桐。

この店の向かいにも同じように
深夜に暖簾を出す蕎麦屋があるのだが、
中に入るとなるほど。

燗守がいるのだ。

場所柄ということもあるのだろうが、
昔は酒のつまみに蕎麦を喰っていたなんて話を聞くと
昔ながらが息づいていると
この店に飛びこんだ甲斐を感じた。



頼んだメニューは熱燗と
福井といえばのおろしそばなのだが、
メニューを見ると自然とおろしそばに目が行くあたりは
思わずやるねぇと背中を叩きたくなってしまった。

おろしそば ¥650
かけそば ¥650
ざるそば ¥800
天おろし ¥1,000

かけそばとおろしそばは同じ¥650で
かけだったらおろしだよなぁと
独り言が聞こえてきそうなのだ。

熱燗をすすりながら仕事に見入っていると
目の前で注文ごとに茹で上げられる蕎麦の姿が
先ほどの天麩羅たちをすっかりと消化してくれた。



お客さん県外の人でしょ?と
写真をバチバチ撮っている珍しい客に
よくかき回してガッと喰うのが流儀だと教えてくれた。

太切りにされた蕎麦に
辛味大根をようく絡めてパクリ・・・

旨い。

本場のピリリと辛味が利いた大根が
食欲をどんどん増長させてくれるというのも、
もちろんなのだが私は次の日に食べた
いくつかの食事と合わせて考えると
福井の方々は鰹節が相当に好きなんだろうなぁと
旅を終えてみて改めて感じさせられたのだ。

正直、いろいろな食べ物で
鰹節が強めに利いていた。

流石に酒の肴がそれほど充実している訳ではないので
東京で言うと飲んだ後の〆にラーメン屋で一杯。

なんてことを
福井の方々は越前そばで〆るか!となるのだろう。

ご馳走様でした。

越前そば片桐
〒910‐0023福井県福井市順化1-17-1
TEL0776-21-3147
17:00~2:00(うる覚えなので定かではありません)

おろしそば ¥650

甚平満足度 ★★★▲☆
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金沢 小松 弥助にて「甘エビ」をいただきます

2008-11-25 11:42:17 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

子供の世話ばなしはできるのに・・・と
陰口を叩かれないように地方遠征の続きを
粛々と再開させていただく。

金沢にたどり着いた2日目。

あんまりホテルに缶詰で
仕事に明け暮れるのも良くないと
丸1日観光をすることにした。

西茶屋街、忍者寺、金沢城、兼六園、武家屋敷、
東茶屋街と西から東に舐めるように歩き回り、
一通りの観光を済ませる中で、
この旅で唯一予約をしたお店に行って来たのだ。



小松弥助。

赤玉本店のある片町の交差点を
とぼとぼ歩くこと5分ほど。

アパホテル片町の1階に居を構えるこのお店は
東京の知人に頼むから行ってくれと言われてしまうほど
評判のお店なのだそうだ。

周囲は繁華街からちょいと離れていることと
アパホテルの古くささから、
このお店で大丈夫なのか?と
躊躇しながら暖簾を潜った。



カウンターとテーブル席が
2つほどのお店の中には
14時を回っているというのに
お客がぎっしりと詰まっていた。

私用に用意されていたただ1つの
カウンターの空いている席を見ると
予約をしなけりゃ厳しいなぁと吐息をついた。

最初は1通り出させていただくからね。と

鮨に集中していた眼差しを
一瞬だけ私の瞳孔に向けた老人がご主人だった。



最初に出てきたのはご覧のいか。

いかの上にはちょいとばかしの岩塩が
振られていたので観賞を終えるとそのまま一思いに
バクつかせていただいた・・・

太極拳や気孔といった類を
直に体験したことはないのだが
週間少年ジャンプの黄金時代に育ったものとしては
気やらスタンドやら念などといった
見えない力に対する造詣は深い。

何を言い出すのかと失笑を買いそうだが、
このお鮨。

握っているのだが握っていない。

適温の旨みの塊を食べさせるような
いか自体の素材の良さはもちろんのことながら、
口に入れた瞬間はらりと解けてゆく米粒の1粒1粒は、
まさに超常現象と言っても過言ではないのだろう。

米粒同士を見えない糸で繋いだ・・・
口を通る瞬間からほつれてゆくような・・・

言い出したら切がないのだが
手から発した気やオーラといった類で
素材を固形化しているようなお寿司は
疲れを瞬時に消し去ってくれた。

旨すぎる!



甘エビ。

見るからに醤油のいらなそうな
旨そうな容姿にこいつもそのままいただいた。

やっぱり旨い!

口に入れた瞬間に広がる海老の甘味が
解れてゆく米粒と共にどんどん広がる。

幸せが押し寄せてくるのだ。



続いてヅケ。

いかを握る前に切った赤身を
醤油に漬け込んでいたのだがこの醤油が凄かった。

醤油に漬けなければいけないようなものなのではなく、
醤油に漬けた方が良いものになっているのだ。

赤身の甘味を引き出すこの醤油。

こいつならば大手を振って醤油を使っても良いと
普段は毛嫌う調味料を見直させてくれた。



続いて、ちょいと炙ったとろ。

ここのご主人の包丁は
重に引く笹の包丁使いを見ても細かいのだが
このとろにも細かく隠し包丁を入れていた。

軽く炙っただけなのにこの包丁のおかげで
微妙な旨みの違いができるのだから
大したモンだと唸りながら喰わざるをえない。



バイ貝。

まな板に叩きつけると
素材が目を覚ましうねりをあげる。

口に入れると柔らかさの奥から突き上げる
コリッとした食感と共に貝類が嫌いな子供でさえも
おかわりしたくなるような甘さが広がる。

店に入りカウンターに腰を降ろした際に
先客たちが崇めるように、嫌、実際に崇めながら
食べている姿に少々驚いてもいたのだが、
奉り立てられるだけの仕事をしていることも、
驕りのない気さくな人柄もお客の1人1人が
虜になってゆく由縁なのだと頷きと共に
共感させられた。



ヅケとウニととろろ芋かな?

小さな丼で出してくれた。

ヅケは必要ないんじゃないかとパクリとやると

失礼。

ヅケとウニの競演を
適量のシャリと海苔が下支えした交響楽団は
タライで食べたくなるような旨さだった。



うなぎをトースターでカラッと焼き
キュウリと一緒に巻いた巻物。

実はご主人。

私と同じくリコー製のデジカメを使われている。

接写に最適だと話が弾んだこともあって
巻物も撮影用に海苔を立てて巻いてくれた。

上手く撮れなかったが・・・

うなぎはいかや甘エビに比べると
ちょいと食べ劣りするがそれでも
十二分に美味しくいただけた。



小鯛。

キッと入った包丁が
見た目に大きく影響し、
出された瞬間に喉が鳴った。

旨い。

結局、巻物以外は全てそのままいただいたのだが
コチやのどくろなどの北陸の幸は別に喰うにしろ
予想以上に満たしてくれた。



ねぎとろ。

桜色のとろが白葱に巻かれたこいつは
そのまま食べても甘さ十分。

巻物と丼は唯一、念だの気だのの話から離れるのだが
握りが匠の技を堪能させるのに対して、
巻物は素材の良さやバランスの非凡さを改めて
見直させてくれた。

このお店が繁盛している理由は
味や技云々もそうなのだが、
1番の決め手は客商売だと心得て
お客1人1人を見ているからだろう。

普通ならば常連との会話に
没頭しがちなことが多い中で、
一見の旅人の長男出産を我がことのように喜ぶ姿や
生まれたら喰いに連れて来いという豪胆さ、
お腹だけでなく心もいっぱいに満たすお店だから
有難がる輩が後を絶たないのだろう。



あわびがいいよ。と言われて
追加で頼んだ厚切りのあわび。

出産という家族の不自由さが
生み出した1人旅だったのだが
嫁にも生まれて来る子供にも3年、5年の後に
食べさせてやりたいと心の底から思わされた。

旅1番の贅沢と決めていたお店だったのだが
贅沢ではなく私や家族が成長する上で
必要なお金や時間にいつしか変わっていた。

美味しいお寿司をご馳走様でした。

小松弥助
石川県金沢市池田町二番丁21-1アパホテル1階
TEL076-261-6809
11:30~17:00(要予約)
水・木定休

おまかせに腹六分目までおかわり ¥10,000
(純米酒2合を含む)

甚平満足度 ★★★★★
甚平満腹度 ★★★☆☆

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   それでは明日もお会いしませう

金沢 赤玉本店にて「湯豆腐」をいただきます

2008-11-13 11:42:10 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

市原悦子風に言うと
10日間お暇をいただいてまいりました。

忙しい時期の10日間は全くもって空白にはならず、
携行品のノートPCのLANケーブルの納まる先をを
行く先々で探すハメになってしまったのだが・・・

出産を真近に控え、
嫁の実家である越後の国の妙高市に
身重な体を預けに行ったのは今から3週間ほど前。

人の旅行記なぞお腹の足しにはならないのだろうが
今日から数回お付き合いいただきたい。


東京と地方の違いを聞かれれば、
時間の縛られ方の違いと答えるのも
1つの答えなのではないかと思っている。

東京の慌しさも1時間に1本の地方の電車も
見方によってはどちらも時間に縛られていると言う訳だ。

長野と新潟の直江津を結ぶ直江津線も1時間ごとの電車で
車圏内を出て行動をしようとすると必然的に
こいつが来るのに合わせて行動するようになるのだ。



有人の駅でもホームには
5分前になるまで人っ子1人いない。

少しでも早くと時間を次々と
突き詰めて行くような都会の縛られ方と
決められた時間に対して合わせてゆく縛られ方。

どちらがいい悪いではなく
要するに表と裏な訳なのだ。

リュックサック1つで最初に向かった場所は直江津だ。

この漁港しかない土地に降り立った目的は
実はというと直江津の○トーヨーカドーには
高校・大学時代ともにサッカーボールを追い回した
仲間がいるからなのだ。

何の連絡も取らずに
10年ぶりに突然押しかける昔の顔。

近づくとともにリアクションが楽しみでならなかった。



駅徒歩10分のお店の売り場の方に
「店長の林さんはいらっしゃいますか?」と聞くと・・・

驚いた。

「林は店長ではありません」と真顔が帰ってきたのだ。

風の噂は恐ろしい。

誰だかの結婚式で聞いた
林君の近況は売り場のマネージャーが飛躍して
お店の店長として伝わっていただけの話なのだ。

このとんだ間違いは言った側には何も害はないのだが
「あいつ、自分のことを店長って言っているらしいいぜ」と
良からぬ噂が広まってしまっては申し訳ない。

林君の驚きの10秒間の後の苦笑いは
「あっちゃ~!」という音が十分に見て取れた。

嫁の実家のある妙高市でも直江津がある上越市でも感じたのだが
新潟は今、とても沸いている。

いたるところに掲示された
「天地人」のノボリ。

直江兼続や毘をあしらったグッズの数々。
○トーヨーカドーの彼に言わせても
「天地人」特需で売上が前年比とは
比べられないほど良いそうだ。

丁度、新潟知事選挙が終わった直後だが
現職の泉田さんの勝利は在職中に大きな地震が
2回も起きて大変だっただろうにとの
県民の思いもあったのかもしれない。

沈んでいた新潟の気を充実させている「天地人」。

NHKからの最高の支援なのだろう。



林君との駄話に
あんまり花を咲かせるのも彼に申し訳ない。

そこそこに切り上げて
別れの言葉の結びで界隈の旨い店を聞くと
駅に向かう途中の「軍ちゃん」は港であがった
旨い魚を喰わしてくれるぞと言うので覗いてみると
往路では出ていた暖簾が復路では見当たらない。

私の大きな手で小さく見えてしまう
馬鹿でかい時計に目を落とすと14:20。

ランチは14時までだったのだ。

刀を切り返そうにも
東京とはかけ離れた静寂の街は
立ち喰い蕎麦と駅弁屋くらいしか見つけさせてくれない。

次の行く先。
金沢まで何も胃に入れないという選択肢もあるのだが
そんな事をしてしまったら87kgの体重は
キープできなくなってしまう。

吟味に吟味を重ねた結果、
駅弁甲子園とやらの親子部門優勝を果たしたという
鱈めしを車中でいただくことにした。



中を開けてみると
棒鱈にたらのこ、鱈の親子漬、梅干に錦糸玉子、わさび漬けと
その名の通り鱈尽くしそのまんまだった。

食品添加物の本で
たらこが1番良くないと教えられてからは
福岡の稚加榮の明太子以外は好んで
手を伸ばさなくなったのだが、
見た目以上にプリッと食べられる棒鱈を
さっぱりと流してくれるわさび漬けと酢の親子漬けは
バランスの良さばかり感じさせてくれた。

想像以上に穏やかな
北陸本線はくたかから見る秋の日本海。

積雪時は止まってしまうと聞く評判とは裏腹に
いたって順調に景色が流れていった。



夕方に金沢に着き
今回の旅をきっかけに
今年最大の失敗した買い物から
以外に使えるものに変わったi-Phoneを片手に
駅周辺の事情をチェックする。

知りたかった情報は
ジーンズ1本に変わる部屋着探しだ。

金沢駅周辺のショッピングゾーンは
駅前のフォーラスと百番街、香林坊界隈と
2つの中間にある名鉄丸越。

手頃なものを求めようと
まさか金沢に来てまで無印良品に行くとは
全く思ってもいなかったのだが、
これで落ち着いてパソコンに向かえる。

ホテルにチェックインし、
次々と転送された業務の山を
フルマラソンほどの時間と引き換えに
晩飯。晩飯というどこの団体だか判らない
念仏を唱えながら一直線に片付けた。

i-phoneの良さは添付ファイルが開けて
電話で解決できる要件を手元で常にチェックできることだ。

私のように10年以上docomoを使ってきた輩の中には
パケ放題を落として2台目携帯として
購入した方もいるのだろうが、
フルブラウザの2段階定額は
ちょいと使えば必ず上限に行く始末。

冒頭の最大の失敗とは
i-phone=予想以上の金食い虫の図式を
私の中で覆せなかったことからだったのだ。

情報に溢れた都会では
ipodタッチ化していた電話機が
情報のない地方に来てみて大活躍。

断言できることは
2台所有するのはやめた方が良いということだけだ。



夜の帳が闇夜に馴染んできた頃に
ようやく仕事も片付いた。

金沢の歓楽街は香林坊のちょいと先の片町界隈だ。

今回、金沢駅前に宿を取ってしまったのだが
夜遊びが染み付いた輩は車で8分ほどの
片町近隣に宿を取った方が良いのだろう。

金沢1食目は決めていた。

創業昭和2年。
80年弱の歴史を持つ
金沢おでんの親玉、赤玉本店だ。

片町の交差点に佇むこのお店。

いったいどんなお店なのだろうか・・・?



こちらのお店1階と2階に分かれているのだが
面白いのがそれぞれ独立した体をなしていることだ。

1階のカウンターに陣取り
おしぼりで親父っぽさを最大限に醸し出しながら
メニューに目を通すとおでん、すじ煮、湯豆腐は
別格に扱われていた。

今回の旅でどうしようもなく口惜しいのは
越前ガニの開漁まであと僅かであることと
寒ぶりには時期が早すぎること。

どちらも両隣の福井と富山の名産なのだが
白海老やいか、季節の甘海老など北陸ならではのものは
明日に持ち越して、この東京でも食べれそうな獲物を
いただくことにした。

最初にやってきたのは一品100円からのおでんだ。

ロール巻・魚団子・大根・厚揚げ・いとこんなど
我ながら控えめに注文していた。



出汁をすすると
加賀おでんの出汁の味は
思いのほかあっさりと味付けられていることが判る。

ただし上品さこそ感じながらも
大根のエグさが移ってしまった出汁の味は
諸手を挙げるようなシロモノではなかった。

と、言いたいことを言いながらも
玉子などの好物を第2弾でしっかりと
注文させていただいたのだが・・・




続いてやってきたのは
赤玉伝統の味と紹介されていた牛すじ煮込み500円。

おでんと比べるとすじの処理の良さで
テロンテロンの牛すじがビールをぐいぐい
進ませてくれるのだが、
びっくり仰天はさせてくれない。

続けざまに元祖湯豆腐 450円。

熱いので絶対に土鍋に触れないでくださいと
注意を促されてやってきた。



絹豆腐がアツアツの出汁にどっぷりと浸り
葱に鰹節と海苔、葱に隠したゆずの皮が見て取れた。

立ち昇る優しい香りにつられて
豆腐を崩してパクリ・・・

!?

ぬわぁんだこれは!?

おでんとモツ煮で
東京あたりの居酒屋にいるような感覚だったのに
いきなり百万石の街に引き戻されてしまった。



うまい!旨すぎるのだ。

こいつの決め手はなんと言っても
甘めの出汁の味だろう。

甘いんだけど甘くない、
いや、甘すぎない出汁の味は
疲れた体に鋭気を戻してくれた。

また、上に載っている海苔が何とも旨い。

純朴な豆腐に天日干ししただけの海の恵みが
優しい甘さと温かさを伴ってじわっと
胃にもぐりこむこの湯豆腐。

わざわざ食べに来た甲斐が
十二分にあった。



私は三十数年間の人生で
お店で湯豆腐をおかわりしたことはなかったのだが
生まれて初めて純米酒と共におかわりをした。

鍋底を見て納得した。

あの甘すぎない甘さを
優しく感じさせるために下支えしているものは
極厚の昆布だった。

みりんや醤油や砂糖と塩のコントロールだけでは
なかなかあんなに優しくはなれないのだろう。

赤玉本店の湯豆腐。

周りの人におせっかいで
食べた方がいいですよ!などと
口をつきそうな旨さだったのだ。

ご馳走様でした。

赤玉本店
石川県金沢市片町2-21-2
TEL076-223-3330
11:30~翌1:30(日は23:00まで)
月曜定休

おでん ¥100~
牛すじ煮 ¥500

甚平満足度 ★★★☆☆
甚平満腹度 ★★★▲☆

元祖湯豆腐 ¥450

甚平満足度 ★★★★▲
甚平満腹度 ★★☆☆☆

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元町 中華街海員閣にて「車海老のからに」をいただきます

2008-08-30 11:12:08 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

平日の中華街は予想通りの様相だった。

人通りもまばらで、
一部の人気店を除いては
人件費の足しを作るのも大変そうなのだ。

休日のように外に並びができない分、
暖簾をちょいと覗いて、8割以上の
テーブルが埋まっているお店ならば
そうそうハズレくじを引く可能性は少ないだろう。

山東を出て炒飯をと思っていた腹づもりだったのだが
山東の炒飯は美味しいわよと言われては
苦笑いするしかない。

人生初の同じ日の30分後に
再来店するなどという離れ業もよぎったのだが、
前回気になっていた海老ちゃんをいただくことにした。



やってきたのは海員閣。

そう。

前回シューマイを紹介していたお店だ。

冬に来た際にお客の多くがちょいとお高い
車海老メニューで手をべたべたにしていたのを見て
いつの日か食べに来ようと心に決めていたのだ。

車海老メニューは3種類。

車海老のからに ¥4,000
車海老のケチャップに ¥4,000
車海老のウマニ ¥4,000

メニューの通り活字を拾ったのだが、
上2つの煮が平仮名なのに対して
ウマニだけ何故かカタカナ。

どうでもいいか・・・



注文したのはシューマイ¥480に
車海老のからにだった。

おばちゃんに車海老を初めて食べるのなら
からにを食べて!と背中を押されたからだ。

最初にやってきたのはこちら。

2品しか頼んでいないので
こちらも糞もないのだが、
懐かしさがフラッシュバックするシューマイだ。



ここのシューマイはなかなかにデカイ。

口を8割ほど開けてバクリと・・・

相も変わらず旨い。

決して上品とは言えないが、
口の中に広がる豚の荒々しさ。

もし、まだ見ぬ子供に
西洋カラシは何に使うのかと聞かれたら
海員閣のシューマイをさらに美味しく
食べるために使うんだよと答えてしまいそうだ。



あっという間に平らげたシューマイから
手持ち無沙汰な時間をすごすこと10分程。

今日のお目当て。
車海老のからにがやってきた。

からにという言葉のイメージから
エッ?と思われた方もいるのかもしれないが
ぱりっパリに揚げられた海老ちゃんは都合3匹分。

こいつがブツ切にされた後、
醤と生姜とにんにくで、
ピリ辛に仕上げられているのだ。



揚げつけられたテリが
多少グロテスクに見えるのかもしれないが
立ち昇る熱気と共に運ばれる芳ばしい香り。

旨そうだ。

まずはカラごとばりバリッと・・・

旨い。

海老にしっかりと辛味が
移っているかと言えばそうでもなく、
お皿の下に溜まっている煮汁を
たっぷり絡めて食べるのが良いだろう。



続いてカラを剥いで見ると・・・

うほっ!綺麗な桜色だ。

ぷりっプリの身を口の中に放り込むと
濃厚な車海老の旨みがじゅわーっと広がる。

駄目だ。

ビンください!



頭を開いてみると・・・

あ・わ・わわわ・・・

目に飛び込んできた優しい朱色が
煩悩を吹き飛ばしてしまう。

何も考えずにしゃぶりつくと・・・
時間がまるで止まるような自分だけの世界が広がった。

こいつは旨い。

¥4,000?

嫁には申し訳ないが
高くないぞこいつは。



ぎっとギトになった指にしゃぶりつきながら
ちょっとした放心状態を名残惜しむ。

徐々に戻ってくる現実を
受け入れたくはないのだが、
心の綱引きが仕事モードに引きずり戻した。

〆に炭水化物をと思っていたが
この状態が壊れてしまうのが
もったいなく感じてしまい、
今回の手打ちにさせていただいた。

美味しい車海老をご馳走様でした。

海員閣
横浜市中区山下町147 
TEL045-681-2374
11:40~15:00 17:00~20:00
日祝11:40~20:00
月曜定休

シュウマイ ¥480
甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

車海老のからに ¥4,000

甚平満足度 ★★★★★
甚平満腹度 ★★★☆☆

⇒ あっちこちで目にする中華街の黄色。皇朝の巻
⇒ こっちはどうだ?雅秀殿の肉まんの巻
⇒ 大人のデートには最適?萬珍樓 點心舗の巻
⇒ 気持ちが真摯に伝わった!元町 梅林の巻
⇒ お粥って美味しいんだね。安記の巻
⇒ シューマイでお腹一杯になるんです。海員閣の巻
⇒ 中華街から徒歩3分。モトヤパンケーキで絶品お口直しの巻
⇒ 水餃子にココナッツ!?山東の水餃子の巻

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元町中華街 山東にて「水餃子」をいただきます

2008-08-26 14:19:27 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

横浜の営業先に行ったついでで
半年程前の記憶が懐かしくなり、
乗り継いでまで昼飯にありついてきた。

そう。元町中華街だ。

1月だかに箱根旅行を断念して望んだ横浜旅行。
渋谷から30分もかからない場所への旅行は
果たして旅行ではなく遠征にすぎないのではないかと
今でも思い返すだけでほくそ笑んでしまうのだが、
その横浜旅行の際に中華街で気になったお店に
ついに行くことができたのだ。

山東。



中華大通りを萬珍樓本店の方に進み
路地をちょいと右手に入ったあたりに
中の様子が薄暗くて判り難いお店がそこだ。

旅を終えてから知ったのだが、
こちらのお店への行列の理由は
名物の水餃子が目当てなものだったようなのだが
そいつを喰いそびれていたのがず~っと
胃袋の奥につっかえていたのだ。

店の中に滑り込み
お姉さまに念のためにお奨めを聞いてみると
帰ってきた答えは水餃子、豆苗炒め、
焼きそばという答えだった。

せっかくはるばる来たのだから
例の如く梯子を心に決めていたので
水餃子に焼きそばをいただくことにした。



最初にやってきたのがこちらだ。

コチュジャンのような、
ラー油のようなこの液体。

こいつの正体は水餃子のタレなのだ。

写真で見ると紅の加減から
辛そうに見えるかも知れないが、
漂う芳香は、なんと甘いのだ!

ぺロリとやって驚いた。

タレの底に沈殿している粒々は
予想外も予想外。

ココナッツだったのだ!



漬けダレに興奮していると
お目当ての水餃子がやって来た。

¥700というメニュー表を見て
ちょいとお高いかなどと思っていたのだが前言撤回だ。

お皿の上にはモッチモチの
大振りな水餃子が都合10個。

立ち昇る湯気に
自然と顔が近づいてしまった。



まずは何も漬けずにパクリと・・・

旨い。

はかない弾力を歯がこじ開けると
ピュッと肉汁と言うなのジュースが溢れ出る。

慌ててジュースをこぼすまいと噛み締めると
見た目では多めに感じたニラの量とは裏腹に
全然ニラッぽくなくバランスの良い餡が
ふわ~んと口の中に広がるのだ。

こいつを嫁に食べさせてあげられなかったのは
ちょいと申し訳なく感じてしまうほど
甲斐という言葉を感じさせていただいた。



続けてココナッツ入りのタレと一緒に
いや、タレにつけられたココナッツを
かぶりついた傍らに載せてバクリと・・・

ぐぉっ!新鮮だ。

何も漬けなくても十分に美味しい水餃子が
タレをつけると全く別の食べ物に変身するのだ。

ココナッツすぎる訳でもなく、
ただでさえ上手にバランスの取れていた水餃子は
豚・ニラ・ココナッツが手を取り合っていた。

この1つで2度美味しい変貌ぶり。

山吹色の炭酸が恋しくなってしまう・・・



焼きそばがやって来たのだが申し訳ない。

見た目を裏切るさっぱりとしたこの焼きそば。

麺の柔らかさも相まって
印象に残るものではなかった。

こうなると不思議なもので
こいつのお値段もこの印象と同じように
綺麗さっぱり忘れてしまったのだ。

豆苗炒めにしておけば良かったか・・・



この山東。

ちょうどオリンピック期間中の
訪問ということもあるのだろうが、
中国選手の活躍にお店のお姉さまも
随分と親切に教えてくれた。

店を出てから次なるお店を模索するために
栗売りのお兄さんお姉さん10人程に
聞き込みを行なって見てあら後悔。

「炒飯の美味しいお店は?」と聞いて
東進やら盛香園、保昌や清風楼という答えに混じって
山東って答えも随分とあったのだ。

ガ~ンと思いながらご馳走様でした。

山東
横浜市中区山下町150
TEL045-212-1198
11:30~2:00
年中無休

水餃子 ¥700(10ヶ入り)

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★▲☆☆

⇒ 何が旅行だ!笑わせるな。元町中華街シリーズの巻
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山東 (サントン) (中華料理 / 元町・中華街)★★★★ 4.0


暴走自転車おばちゃんに「肩甲骨」をいただかれました・・・

2008-02-05 10:25:32 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

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   ~~~  休暇のお知らせ   ~~~

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週末の積雪。

各地で事故の報告が寄せられていたのだが、
東京の70数件の事故がどうやって起こったのだろうか?と
ニュースを見ながら不思議に思っていた。

今日はなるほどな!なご報告だ。

昨日月曜日に出社をしようと
自宅から駅への下り坂をトボトボと歩いていたのだが
突然背中に凄まじい衝撃が・・・・

雪でカチコチになった下り坂を無謀にも
自転車で下るおばちゃんがコントロールできずに
突っ込んできたのだ・・・

衝撃に側頭部が86㎏の体重+αの衝撃を受け止める。

やばい・・・

凄まじい痛みに側頭部に手を当てると
出血していない。

余計やばい・・・

おばちゃんは何もなかったように
逃走してしまったのだが、
右肩が動かず追う気力もない。

鎖骨をやられたのかも知れない。

頭がぼんやりとしながらも
救急車を呼ぶべきか自宅に戻るべきか
考えた末とりあえずは自宅に戻り体勢を立て直すことに。

自力で病院に辿り着き
CTスキャン+レントゲンしめて
¥26,000。高っ!

労災のありがたみを痛感しながら
判定を待つことに・・・

頭部異常なし。肩甲骨がめくれあがり損傷。

三角巾をされた腕では箸が使えない・・・

羽を失った白鳥という表現は苦情が殺到しそうなので
ようするにごはんを満足に食べれない私は飛べない豚に
なってしまったという訳だ。

おそらく1週間から2週間で回復するものと思われるのだが、
パソコンもろくに打てない現状での更新作業は
自粛させていただきたいと思う。

キーボードは膝の上で何とか打てても
マウスに手が伸びず残念無念なのだ。

取り合えず命があったことを幸いと捉えているが
皆さんも十分気をつけてくだされ。

ドンブリ飯が食べれないのを
考えただけで泪が出そうだ・・・

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