銀座の甚平喰い倒れ日記

甚平を愛するサラリーマンの食生活を綴った日記。銀座界隈を中心に東京の美味しいお店をご紹介。

駒形 駒形どぜう浅草本店にて「どぜう鍋」をいただきます

2008-04-24 18:57:32 | 上野・茗荷谷・浅草・南千住

私の日記の中で
「大人のディズニーランド」という言葉や
「大人の社会科見学」という言葉を
度々使わせていただいてきたが、

今日はその「大人の社会科見学」の最新号だ。

写真点数や文字面も
相当な分量になりそうなので
何回にか分けてご報告したい。

昨日、浅草に程近い蔵前に営業に行く機会があり
14時の商談を終えて時間外れの暖簾を求めて
この界隈を散策させていただいた。

土地も土地だしせっかくだからと
浅草方面に歩を進めていたのだが、
遠くの方から踏みしめるたんびに
大きくなって近づいてくるどぜうの文字を
見つけることができた。



駒形どぜう。

旨い旨いと聞いていた昔の庶民料理屋はここにあったのか・・・

ちょうど先週も
駒形どぜうであんだけおかわりをする奴は
いないだろうという世話噺を耳にしていたタイミングのよさ。
連休中にツアーでも組むかと話していた仲間うちの話が
一気に現実のものになってしまったのだ。

こちらのお店の場所なのだが
一番近いのは都営浅草線の浅草駅だ。

駅を降りて江戸通りを右手で
蔵前方面に進めば誰でもこの暖簾と向き合えるだろう。

暖簾がかかっているのを確認して
ワクワクしながら潜ってみると・・・



うぉっ。道場だ。

上座には神棚が鎮座し、
広々とした茣蓙の敷かれたスペースには
一枚板が等間隔に渡されていた。

靴を預けて奥の方へ陣を取り、
初めて見る芳ばしい光景に
興奮を隠せずにはいられなかった。

ちなみにこちらのお店。
聞いてびっくりの4層式だ。
1階はご覧の入れ込み座敷。
2階が大広間と小部屋
3階の小部屋は掘こたつ式のテーブル。
地下は椅子席とあぐらをかけない方がいても
安心してどじょうを食べることができるのだ。



板の間には仲居さんが控え
目線の先には刻まれてきた歴史の面影が並ぶ。

それもそのはず。

こちらのお店の創業は1801年。
徳川11代将軍の家斉公の時代なのだ。

創業200余年。

凄すぎる。

家屋の方は関東大震災や第二次世界大戦で
全焼という憂いにあいながらも
昔の面影をしっかりと受け継いで建てられたもの。

入場料を払っても見とれてしまうような
歴史を肌で感じることができる建物だ。



入り口に「江戸文化道場」の文字があったが、
これは隔月に一度、江戸の食文化や芸能などを
専門家が手解きしてくれるイベントで、
どじょうを喰いながら楽しく江戸の文化が
学べるという訳だ。

次回の演目は知らなんだ、
6月2日(月)に行われるそうなので
気になる方はこちらを狙って来訪されると
より社会科見学にも厚みがでるのだろう。

ただし、会費は年6回分で
18,000(食事付)とあるので
巻末の電話で確認するのがまずは良い。



客が入ると
たっぷりの葱が入れられた木枡が準備され、
こいつには七味と山椒も入っている。

どじょうは元々
「どぢやう」や「どじやう」と書くのが正しい表記だそうだが、
そいつを「どぜう」の3文字にしたのは1806年(文化3年)に
江戸の大火で店が類焼した際に、四文字では縁起が悪いと
奇数文字の「どぜう」に改めたのが始まりだそうだ。

江戸末期になるとこの店の「どぜう」という文字が
お店の繁盛にあやかりたいという他の店の模倣により
「どぜう」という言葉が広がったのだ。

完全にお店の請負だが
社会科見学にはこういったウンチクも必要。

たっぷりと書かせていただく。



こいつは靴の預かり札だ。

いつのものか聞けば良かったが
こいつにも歴史がありそうだ。

自分の祖先が手にしていたらなどと考えるだけで
お腹のぐうの音に拍車がかかるのも
こういった歴史のあるお店の良いところだろう。

品書きを手元に引き寄せ熟読する。

主なメニューは

どじょう鍋 ¥1,650
柳川鍋 ¥1,450
どじょうの唐揚げ ¥750
鯉のあらい ¥800
味噌田楽 ¥350
鶏つくね焼き ¥850
どじょうの茶漬け ¥800



くじらも置いており

刺身 ¥1,600
くじら鍋 ¥1,500
さらしくじら ¥1,150
くじらベーコン ¥980

昼は16時までサービス定食も用意されている。

どじょう鍋定食 ¥2,450
(どじょう鍋、田楽、どじょう汁、新香、ごはん)
柳川定食 ¥2,300(上記が柳川鍋なもの)

ビールは私の好きな
サッポロやキリンではなくアサヒが¥600。

どじょうの洗いで酒を使っているので
京、伏見のふり袖なる日本酒¥620や
三社祭りのお酒などを注文するのも良いかもしれない。



自他ともに認める卵好きとしては
どじょうを割り下と葱で喰らうどじょう鍋よりも
牛蒡と卵で喰らう柳川の方が良いかとも思ったのだが、
卵の甘さがどじょうを純粋に楽しむのには邪魔だろうと
どじょう鍋定食とくじらベーコン、それから○○○を
注文させていただいた。

最初にやってきたのはくじらベーコンだ。

くじらベーコンは着色されていないものを
食べたことがないのだが、その理由をご存知な方はご一報を。

パクリとやると・・・

脂の具合は皮の下の脂だろうか・・・

くじらのクセが嫌いな方でも
このサクッと滲み出る脂の具合を楽しむ
ベーコンになれば負荷もなく食べることができるだろう。

まずまずのお味に
どじょうへの期待感がさらに募った・・・



続いて定食に付く田楽だ。

この店の味噌はこれまた1688年創業という
深川のちくま味噌と私でも知っていた1830年創業の
京の本田味噌を使用しているそうだが、
200年の歴史の技に300年、
100年という古来の味を重ねるのだから
匂いを嗅ぐだけで相当な経験になるだろう。

こんにゃくと豆腐の2品が出されるのだが
豆腐田楽は食べて損はない。

重しで水気の切られた
豆の味が凝縮された豆腐と
上品な甘味噌のコラボレーション。

おかわり。と叫びたくなってしまった。



いよいよどじょう鍋がやってきた。

ごくっ・・・

下処理はすっかり済んだ状態でやってきて
そのままでもすぐに食べれる状態なのだが、
好みの量の葱をふりかけ、葱がしんなりしたところで
取り皿に取り分け山椒や七味などの薬味と共にいただく。

元々どじょうにはカルシウム、鉄、マグネシウム、銅、亜鉛、
リン、たんぱく質、ビタミンA、B2、D、Eなどが
豊富に含まれているのだがどじょう鍋はよく考えられている。

と言うのも、どじょうの泥臭さを酒で洗って緩和して、
どじょうには足りないビタミンCを葱で補いながら
さらに葱の効能である魚の臭みを取る効果で
食べやすくしているからだ。

つまり、どじょう鍋はバランスの取れた
スーパー滋養食なのだ。



いい炭だ。

ここまでの風情で
練炭なんかだと一気に興が醒めてしまうのだが
常温の割り下と葱とどじょうを一気に芯まで
馴染ませてくれた。



私の世代である30代は
どじょうの存在は知ってはいるが
積極的に食してきた世代ではない。

おそらくは現55歳以上の方々が
田んぼで取れたどじょうを
ああした、こうしたというお話を
一番してくださるのだろうが、
どじょうの住める田んぼも少なくなり
昔の庶民食がいまや養殖どじょうをありがたがる
高級食材へと移り変わってしまうのだから
近代化によって失ったものを目にするたんびに
失ったものの方が大きくないかと考えてしまうのだ。



葱のハリが失われ口に運ぶ時がやってきた・・・

旨い。

そしてこのねっとりとしたタンパク質が
栄養に満ち溢れているであろうことを感じさせる。

しつこくない小骨達が
うっすらとチクリ、チクリと刺激はしてくれるが
カルシウム。カルシウムと喜んでいただく。

どじょうに臭みはそれほどない。

どうしても気になる方は山椒を使うと良いのだが、
私は素朴なのに複雑で濃厚などじょうの味を噛み締めるためには
何も付けないか七味を一振り位が丁度良い。



人間の弱さが耳元で囁いた。

「どじょうのおかわりと純米酒はいかがでしょうか・・・?」

危ない危ない。
何度もほっぺをひっぱだき、
後ろ髪を引かれる思いでどじょうのおかわりを
1杯だけやらせていただいた。

きれいに平らげた鍋の底には割り下が・・・

残った葱を割り下で一煮立ちさせ、
七味を振りかけてつまみとしていただいた。



〆にはごはん、新香にどじょう汁。

ごはんは1人1人におひつで運ばれ、
艶やかなしっかりとした炊き加減、
米自体も宮城県登米市南方町産の自慢のひとめぼれ。

甘くて美味しい米を
良い仕事ぶりで食べさせてくれた。

仲居の気の配り方も
若い衆といえども年配中心の客層に揉まれた分
手錬が多いように感じた。



2つだけ残念な点は
たくあんの黄色い着色と箸置き。

今の時代色の悪い茶色い
無添加たくあんは歯ざわりも見た目も悪いと
出しにくいのだろうが、
このお店ならば漬けてもいいんじゃないかなぁ。

たくあん位・・・

箸置きは竹でもなんでも良いから
神棚の前で凛と食べさせて欲しかった。



どじょう汁。

田楽で味噌を褒めすぎたが
この味噌汁こそ歴史の融合の産物だろう。

どろっとした味噌汁は
甘すぎず、辛すぎず、
どじょうの滋養的な旨みがアクセントになり
朝飯にこいつを1杯飲むだけで
十分な食事に早代わりしそうな出来栄え。

こいつが一番旨かった。



こちらのお店。

冒頭で大人の社会科見学と紹介した通り、
特に私世代以下の若年層サラリーマンこそ
是非行くべきだろう。

どじょうの味を食べたこともないまま
不味そう臭そうと毛嫌いする前に、
なくなりそうな食文化が
なくならない前に学んでおく。

正直、菖蒲湯やお盆の意味合い、
正月の門松やしめ縄、昔ながらの結納などなど。

やれと強要はしないまでも、
親の世代が死んでしまったらどれだけの家庭が
正しく理解したうえでやるやらないの判断ができるのか
心配になってしまうからだ。

私も恥ずかしながら
正月飾りは親の教えを乞うた身だが、
聞いても誰も判らない時代が
すぐそこまで来ているように感じているのだ。

説教臭いが自問自答。面目ない。

もうすぐ5月5日だ。

私の日記を読んで
初めて子供を菖蒲湯に入れたなんて話があれば
文化勲章の候補にでもなるのだろうが
どんな些細な親元に伝わる慣わしでも
タスキを繋ぐのは一つの役目。

これからも頑張って欲しいとエールを送りながら
ご馳走様でした。

駒形どぜう浅草本店
台東区駒形1-7-12
TEL03-3842-4001
※お問い合わせの際に
「銀座の甚平喰い倒れ日記」を見たというと
「甚平?いなせだねぇ」と言われるかもしれません。
11:00~21:00
大晦日・元日休業

どぜう定食 ¥2,450
くじらベーコン ¥980

甚平満足度 ★★★★▲
甚平満腹度 ★★★☆☆

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・・・ あっ、ありがとうございます。・・・
   それでは明日もお会いしませう

築地場内 江戸川にて「ザ・ラーメン」をいただきます

2008-04-22 12:34:50 | 銀座・築地 ラーメン

築地市場に行ってきた。

11時というロケットスタートで・・・

徹夜明けの景気付けに
豪勢なランチでもと考えていたのだが、
11時でも大和も寿司大もご覧の人・人・人。

ふだん13時閉店という
市場らしさからなかなか再訪できてない
江戸川に久しぶりに行ってきたのだ。



こちらのお店。

以前は肉豆腐とマグロのぶつを
知人に薦められていたので牛丼とマグロぶつという
オーソドックスな注文をした記憶があるのだが、
その時の記憶はトロけるような牛肉の按配と
しっかりとしたマグロのネタに
流石は築地と唸らされていた。

ご覧のオーソドックなメニューに
柳川やらいか焼き、マグロといった
魚河岸メニューまで様々なものがあるのだが
今回注文したのは
ぜんまい ¥500
マグロぶつ¥650
肉豆腐  ¥600



最初にやってきたのはぜんまいだ。

同行したゴン太は信濃出身。

ぜんまいを一口運び入れると
唐突に望郷の念を語りだした。

私の嫁も越後なので
帰郷の際にはなかなか食べられない山菜やら
直江津や富山湾から運ばれる鮮魚でもてなしてくれるのだが
ゴン太の口から漏れた言葉に頷けるような
優しい味わいだ。



続いてマグロがやってきた。

赤身の上にたっぷりと載せられたとろ。
前回も同じように仕上げてくれていたのだが
バチであろうこのマグロの実力はいかに・・・

旨い。

醤油のいらない旨いとろだ。

赤身は少し時間を置いて
ドリップが出たところで
少しばかりの山葵と一緒に口の中に運び入れる。

こいつも旨い。

赤身のピリッとした極上の味に
山葵の辛味が重なり合い眠気をすっかり覚ましてくれた。



このぶつ。

ご覧の通り大根をツマとして用いていない。

大根を買って単価を上げたり、
漂白剤まみれの安いツマで
体によくないものを出すよりは
出さない方がましだろ。

こんなメッセージに
私も激しく共感することができた。



続いて肉豆腐だ。

まずは牛肉を一切れ口のなかに入れると・・・

あぁ。とろとろの牛肉から旨みが染み出てくる。

この牛肉の旨みに味醂とたまねぎから出た
甘味が豆腐の方にもうつり、
肉豆腐の手本のような見事な出来栄えだ。

腹の足しを模索する・・・

もつ煮にライスを頼んでモツ煮丼にしようか
卵かけごはんにしようか考えに考え、
結局はラーメンを注文することにした。



数分でラーメンがやってきた。

見るからにオーソドックスなラーメン。
チャーシュー、メンマ、もやし、ほうれんそう、
ネギと具材の方もとってもシンプルだ。

スープの色合いも
ごこごくありがちな醤油強めな出来上がりなのだが
はたしてそのお味の程は・・・

スープよりも先に硬茹でにしてもらった
中太のちじれ麺を箸に絡ませてゴン太と目を見合わせた。

スープをすすり再び目を見合わせる。

別に恋に落ちた訳ではない。
このラーメンが凄すぎるのだ。



コシのある麺からは
かんすいと一緒に加えられた添加物の甘味ではなく
卵の甘さがやんわり口の中に広がる。

スープが全く予想外で、
トリガラにこいつも玉葱の甘さだろうか?

醤油のトゲが微塵もないまろやかな味は
家庭のラーメンが目指すべき最終系。

これぞラーメンとよべる見事な出来栄えなのだ。

私は魚出汁を合わせ醤油ラーメンが好みなのだが
トリガラのオーソドックスな醤油ラーメンの中では
問答無用で人生一番の飛びぬけた美味しさだった。

場外に行列のできるラーメン屋があるが
築地で一番。いや、東京屈指の醤油ラーメンは
この江戸川の¥500のものだろう。

日記を半ばに
つきじろうさんの日記
江戸川の記事をチェックしたのだが・・・

あっちゃぁ~。
似たような日記を書いてしまっていた。

徹夜明けで優しい味を
胃が求めたこともあるのだろうが
このラーメンに出会えてよかった。

ご馳走様でした。

江戸川
中央区築地5-2-1築地卸売市場6号館
TEL03-3541-2167
5:00~13:00
定休日 築地市場に準ずる

ラーメン ¥500
ぜんまい ¥500
マグロぶつ¥650
肉豆腐  ¥600

甚平満足度 ★★★★★
甚平満腹度 ★★★▲☆

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神保町 徳萬殿にて「うま煮丼大盛り」をいただきます

2008-04-21 13:16:32 | 水道橋・神保町・御茶ノ水・小川町・本郷

クライミングをしてきた。

どこに登ってきたのかといえば
岩でなく神保町でライスクライミングだ。

徳萬殿。

前回、チョモランマのようだと
超大盛り炒飯をご紹介したのだが、
あの炒飯の量は飯田橋の神楽坂飯店の
フードファイトメニューに次ぐ
ボリュームなのではないだろうか?

ただし、神楽坂飯店の1升炒飯は
食べれなければ¥九千数百円。

心の底から炒飯を食べたい面々は
徳萬殿の大盛り炒飯を2杯たべるのが良いだろう。
(正直、私は食べきれるか自信がありませんが・・・)



こちらのランチメニューは下記の通り。

キーサンさんから
ウーシャンロウを食べろ食べろと
言われていたのを思い出したのだが
今回、どうしても気になっていることを
確かめたかったのだ。

それは・・・

以前、食べたことのあるうま煮の塩加減。

前回の炒飯を食べた際に
食材をまさぐるように食べた塩加減が
うま煮ではどうだったか?

ここ最近。この塩梅という言葉の意味が
どうしても気になってしまっているのだ。



時間は3時に近い2時30分。

さすがに時間も時間で
店内はご覧の通りガランとしたもの。

唯一の先客が丁度食事に
ありつこうとしたタイミングで、

「すみません。」
「ごはん残すと申し訳ないんで減らしてもらえませんか?」と
並盛りライスのテンコ盛りぶりに
仰天しているところだった。



数分で本日のお目当て。

うま煮丼の大盛りが
やってきたのだが判るだろうか?

比較対象の楊枝なんかを置いてはみたものの
写真では中々伝わりにくい。

とにかく圧倒的な存在感で、
私も久しぶりに躊躇してしう程なのだ。

むんむんに立ち昇る熱気から
いい香りが漂ってくる。



私の空腹っぷりも
完全にカラータイマーを振り切っていたので
よく噛むことだけ心がけてパクリと・・・

旨い。

やはりここの店。
塩加減がとても優しい。

量を食べさせるうえでは
味付けがクドいと中々に難しいのだが、
それを通り越したはんなりさ。

塩コショウの豚肉が味付けの中で一番強く、
とはいえ、過剰に下味が付けられた訳ではない。

舌がもやしや人参、キクラゲ、たけのこの甘みを
敏感に感じてしまうような加減なのだ。



この加減を薄味と捉えるか、
絶妙と捉えるかは人それぞれ。

関東の人にはおそらくは
薄いであろうこの味付けを私は絶妙と感じるのだ。

アングルを横にしてみた。

これでも伝わりにくい。

このお店がどうしてこんなにもお腹を
いっぱいにさせようとしてくれるのかは私は知らないが、
なかなか真似のできるような気構えではない。



ごはんの上に
餡などをかけるメニューが多いこともあって
ごはんの炊き加減はしっかりと
水気を吸うことを考えられた加減だ。

喰い進めて行くと、
前回の炒飯の山にも増して魅力的な
ごはんの絶壁が目の前に現れた。

ライスクライマー甚平の言われだ。

夜の部に向けて
15時からはお店の方の大事な休憩時間。

遅くに入りチンタラやられたのでは
腹の虫が目を覚ますだろうと、
一生懸命食べさせていただいた。



15時。

腹八分を通り越した心地よい満腹感。

幸せだ。

神保町は食の王国だ。

餃子、カレー、洋食、饂飩に蕎麦。
天麩羅に焼肉などなど、
古本街やスポーツ用品を品定めしながら
思い思いのお店で食事を取る街のスタイル。

羨ましいな。

だいぶマンションなんかも増えたが
憧れの神保町に住まうのには
いくら必要なのだろうかと
ない袖を振りたくなってしまったのだ。

お腹いっぱいご馳走様でした。

徳萬殿
千代田区神田神保町1‐5
TEL03-3291-1205
11:30~15:00 17:00~22:00(土曜は15:00まで)
日曜祝日定休

うま煮丼 ¥850(大盛り¥100増しを含む)

甚平満足度 ★★★★▲
甚平満腹度 ★★★★★

⇒ 恐怖!巨大炒飯の巻

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目黒 いしんにて「黒豚しゃぶしゃぶ」をいただきます

2008-04-16 22:15:14 | 恵比寿・目黒・五反田・品川

プチ同窓会に行ってきた。

先月末。

渋谷の炭火が悶々と立ち昇る飲み屋街の一角で
私と同じように横に年輪を重ねてきた
懐かしい顔にばったりあった。

その懐かしい顔。

実は中学生の頃のクラスメイトで
あまりの懐かしさにアイリッシュパブに
引き擦りこんでしまったのだが、
その時に持ち上がった企画が
今回のプチ同窓会。

彼が薦める東京ではその店でしか喰えないという
黒豚のしゃぶしゃぶをいただきに行ってきたのだ。



場所は目黒駅から
権之助坂を左手で3分程下った場所だ。

歩道橋の袂にて
ご覧のいしんという看板が目に入るので
そこの階段を地下に降りてゆくと
いくつか芳ばしい暖簾の先に
このお店を見つけることができる。

約束の時間にちょいとばかし遅れて入ると
丁度、忘れようのない面々が集まった所だった。



こちらのお店。

単品でなくコース料理に
単品で補完するのが良いのだという。

コースは3コース用意されており、

黒豚しゃぶしゃぶ・串コース ¥2,700
(お通し、串おまかせ3本、黒豚しゃぶしゃぶセット
 野菜黒豚盛り合わせ、ちゃんぽん麺、お漬け物)

黒豚しゃぶしゃぶセット ¥1,800
(野菜黒豚盛り合わせ、ちゃんぽん麺、お漬け物)

おまかせ串コース ¥1,900
(お通し、串おまかせ5本、野菜焼き)

言いだしっぺお奨めの
黒豚しゃぶしゃぶ・串コースに
いくつかの単品を合わせていただくことにした。 



樽生の達人が注いだ
プレミアムモルツのグラスが発した
高音が鳴り止まぬ中で、
手元に置こうとしたその瞬間。

危うくグラスを落としかけるところだった。

箸置きに使われている物体が
あまりにも予想外なものであったことの反動なのだ。

ふぇ、フェリックス!

懐かしい面々が十数年ぶりならば、
フェリックスとの再会は二十数年ぶり。

この不思議な共通点に
まんまといっぱい喰わされた。



最初にやってきたのは黒豚のレバー。

口に運び入れると・・・

驚いた。

外見はしっかりと焼かれているこの肝臓。
炭火でしっかりと加熱されているのにもかかわらず
中はこの按配だ。

新鮮だと捉えるよりも
職人の腕が活きた焼き方だと捉える方が
間違いないのだろう。

こちらのお店。

鹿児島県下で黒豚育成の名人と言われている
(本当かどうかは知りませんが・・・)
増元黒豚農場の黒豚を東京で唯一喰えるお店だとか。



続いてやってきた豚の心の臓ことハツを食しても
なるほど。なかなかに旨い豚肉だ。

ちょうど「ウチくる!?」でワッキーさんが
行きつけだと紹介したばかりだそうで
その甲斐もあって最近ではインパルスの堤下さん
なんかが贔屓にしてくれているそうだ。

それもそのはずだと頷けるのが価格帯。

芋焼酎は¥500代がズラリ。
串も1本¥180~¥240と
豚肉の並ぶ寿司屋のような品のある内装にして
リーズナブルに美味しくいただけるのが
支持される理由という訳なのだ。



続いて豚の子宮。蕾ではなくコブクロだ。

私はこのゼラチンのようなコラーゲン質が大好物。
大好物ばかりだという余計な突っ込みは棄却して
バクリと口の中に・・・

旨い。

トロ~りと口の中に
後を引くように広がる脂の甘味。

ビールおかわり!



続いてうまかつという名のとんかつだ。

ご覧の通リ。

こちらのとんかつは
キムカツが一躍有名にした
ミルフィーユ仕立てのとんかつだ。

ハーフサイズで1人前が¥840。
以前。銀座のゲンカツでこの仕様は
熱が逃げやすいと言っていた通リ、
急いで食べるのが吉なのだろうと
何も漬けずにバクリとやる・・・

ジュっと口で滲む脂の旨み。

軽く塩を落とし
脂が塩を溶かした雫を
舌先で愉しむのが至極の時だ。



全然脂っぽくない脂。

普段は嫌がるこの脂を
コラーゲンのようにありがたがって
食べさせてしまうのだから大したものだ。

飲み物も芋焼酎に切り替え
今をトキメク神楽酒造の東国原なんていう
飲んだことのない焼酎やら、丸西焼酎なんて
小さな蔵元のうなぎという焼酎など、
都内の流通に左右されない風変わりな銘柄を
堪能させていただいた。



続いて生姜焼き¥980。

このロースの脂身部分。
先ほどありがたい脂身だと
表現していたものと同様に一味違う。

ちょいとばかしコリッとした食感から染み出る旨み。

ちょっとお目にかかれない
豚のポテンシャルを堪能することができた。

ごはんが欲しい・・・



〆は豚しゃぶだ。

昆布出汁に、にんにくを2片落し
煮立つのをジッと待つ。

ぶくぶくしだしたら
肉・肉・肉だった1日に
懺悔するように野菜をたっぷりと放り込む。

野菜がしなったら
豚肩ロースをはじめとした3種類の肉を
お好きな時にお好きなように
2~3度昆布出汁に潜らせて
野菜を巻き上げる。



バクリとやると・・・

旨い。

にんにくがほのかに移った昆布出汁が
野菜にしろ肉にしろ1つ1つの味を
際立たせてくれるのだ。

感心したのは漬けダレの妙。

つい最近だと牛庵の和風ハンバーグが
和風と付けばポン酢を合わせる機械的な処理で
せっかくのお肉の味を台無しにするお店が
多いことを嘆いていたのだが、

こちらのお店は牛庵同様に
はんなりな蕎麦ツユのような
出汁の力で素材を損なわない食べ方を
させてくれるのだ。



肉と野菜は当然のようにおかわりし、
昔話に随分と花を咲かせてしまった。

ここで余談をもう1つ。

こちらのお店の店員さん。

なんと若貴兄弟の
兄弟子の方がいらっしゃるのだ。

若貴の若かりし頃の話を聞きながら飲む芋の味。

お腹の具合はいつも以上に絶好調で、
皆が喰った~ともたれる姿に対して
2合目にも満たない腹の虫を
どうしてくれようか考えてしまった。



〆の帳には自家製のチャンポン麺をブっ込む。

こいつは例の元兄弟子の方が打ったものだ。

豚から落ちた旨みと野菜のエキスを吸収した
昆布出汁がチャンポン麺を
いくらでも喰わせてくれるのだ。

おかわり。

週もまだまだ始まったばかりということで
この一軒でお開きになったのだが、
集まった4人の空白の10数年間を埋める作業は
酒と旨いもんがあれば十二分だった。



このいしん。

以前は渋谷にお店を構えていたそうだが
大酒を喰らった私が足をひっぱり
一人あたり¥7,000程の会計になってしまった。

とは言え、普通に飲み食いする分には
¥5,000程で十分賄えそうな価格設定は
文句なく安いと言える仕事ぶり。

串単体で言えば、
私は新宿鳥茂をお奨めするのだが、
一度は行ってくださいなと
お奨めできるお店だった。

ご馳走様でした。

いしん
目黒区下目黒1-3-28サンウッド目黒B1F
TEL03-5436-2234
※お問い合わせの際に「銀座の甚平喰い倒れ日記」を見たと言うと
「あの人よく食べますよね!」と言われます
17:00~26:00
日曜定休日

黒豚しゃぶしゃぶ・串コース ¥2,700
生姜焼き ¥980
うまかつ ¥840
(レバ¥180、ハツ¥180、子袋¥240)

甚平満足度 ★★★★▲
甚平満腹度 ★★★▲☆

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銀座 古川にて「ハンバーグステーキ・シチューソース」をいただきます

2008-04-15 13:49:30 | 銀座・築地 洋食

学生時代は親の金で
気にすることもなく行っていたレカンやマキシムも
いざ、自分の懐具合と睨めっ子ということになると

そこは人間。

なかなか行くことができないのが世の常だ。

社会人になり自分への投資だと言い聞かせて行った
高級店が随分とカジュアルになってしまったのを見て
愕然としてしまったのは随分と記憶にこびりついているのだが、
客を選ぶ店は言語道断にせよ、
店は客を選べない分、客の方も店の敷居に合わせて
それなりのマナーは心得た方が良いのだろう。

客がお店の品を下げることを意識せよと言う訳だ。

どうも説教染みた立ち上がりだと
我ながらに振り返るとそれもそのはず。

部下のゴン太とエヴァのふがいなさへの叱責の延長で
活字が並び始めてしまったからなのだ。

営業マンが客の品を下げるなと!
怒り散らしていたのだが面目ない。



今日は今まで行こう行こうと思いながら
テレビやら雑誌やらの絵面だけで
お腹いっぱいになっていた有名店のお話を。

古川。

エビフライがドライカレーに2本刺さった
海老フライとドライピラフクリームカレー添え¥2,600や
魚介類のクリームシチュー¥2,400などが
よく紹介されるメニューなのだが、
こいつをブラウン管に向かって高い高いと
叫び続けるのもどんなものなのかと
節約令の出された我が家を省みず
奮発させていただいた。



メニューをざっと見ると最安値は
若鶏のカレー¥1,300だった。

気になったメニューは前述の2品に加え
牛タンシチュー¥2,300と
ハンバーグステーキ・シチューソース¥2,300。

悩み抜いた末、私はハンバーグステーキを。
同行したゴン太はノーマークの
ポークカツカレー¥1,800を
注文させていただいた。

ほどなくしてやってきたサラダ。

強烈な先制パンチをいただいた。

野菜の類の品質が良いの序の口で、
何と言ってもドレッシングの秀逸さ。

フレンチドレッシングにマスタードを合わせたような
上品な苦味を伴った程よいピリ辛さが、
野菜の旨さを補うような引き出し方。

ぐうの音も出ません。参りました。



続いて先にやってきたのが
ゴン太のポークカツカレー。

実はこのカレー。

カツがルーの中にも同じ位埋もれていた。

一舐めさせてもらうと
野菜や果実の甘さをクリームでのばして、
スパイスの辛さで引き締めたような味なのだが、

ゴン太に言わせると
スプーン一口では美味しいルーも
この肉量と合わせると見た目以上に腹に堪え、
ご飯足しましょうか?という神様のような囁きに対して
もう無理っすと返させてしまうそうだ。



私のお目当てがようやくやってきた。

ジャーン。

これが古川のハンバーグステーキ・シチューソースだ。

新香とごはんがお供をし、
残念ながら汁ものは付いていなかったが
それ以上に見た目の美しさに心を奪われた。

ちなみにこちらのお店。

お水代わりにスリランカだかの茶葉を使った
アイスティーを出してくれるのだが、
すっきりとした茶葉が一品一品の後味を
さらりさらりと流してくれる。



美しい球体の中の按配は
はたしてどのようになっているのだろうか・・・?

思い切ってぱっくりとやると
熱気と共に旨そうな香りが
私のデカイ顔を直撃した。

ナイフ&フォークでなく
お箸がセットされているのは
ニューメルサの客層が
年配だということを踏まえてか?

それともうちは洋食屋だという
気概の表れだろうか?

真意は判らないが
箸置きが当たり前のように使われていることは
女将の気立てのよさと共に好感が持てた。



このつなぎは何だ?と思いながらも
まずは一口いただきたい・・・

旨い。

元々つなぎは極力少ないハンバーグが
私の好みだと言ってきたのだが、
その理由は肉汁がしっかりと馴染みきったハンバーグは
中々作れないだろうと思っているからだ。

肉には馴染む肉汁もつなぎと合わさると、
どうも触媒したようにあまり好ましく思っていない方の
肉っぽい臭みを伴ってしまうことが多かったのだ。

これは感覚的な問題なので中々判り辛いのだろし、
逆にこいつが良いと言う向きもあるのだから
あくまでも嗜好の問題と捉えていただきたい。



このハンバーグ。
つないだ部類の中では中々の代物。

牛ひき肉の塊炭火焼きが好きな人間に
ハンバーグという食べ物を勉強させてくれた。

このお皿。

付け合せのひとつひとつに
しっかりと下味が付けられている。

デミグラスソースに
つけてもつけなくても
にんじん、ブロッコリー、ナス、
ホワイトアスパラ、じゃがいもといった
一品一品をしっかりと味わせてくれたのだ。



こちらのお店はシチューやカレーが売りのお店だ。

初来店でウリにかすりもしないオーダーは
どんなものかとシチューソースのハンバーグで
何とか体裁を保ったのだが、
シチューのお味は赤ワインの利いた
万人が美味しいと答えるであろう平均値の上の方。

ハンバーグから溶け出した肉汁と併せて食べるも由。
純粋にシチューの味を楽しむも由。
パンがあるのかは知らないが
合わない訳は見当たらなかった。



食事を終えて考えた。

この料理で¥2,300。

全然高くない。

新香は塩梅を心得た絶妙な塩っ気。
ごはんの加減も問題なし。
アイスティーの減り具合を
見計らって訪れる間の取り方。

なにより柔らかい接客が心地良いのだ。

嫁のずるい!という言葉を
置き去りにしないように再び訪れたい。

ご馳走様でした。

古川 銀座5丁目ニューメルサ店
104-0061 中央区銀座5-7-10ニューメルサビル7F
TEL03-3574-7005
※お問い合わせの際に「銀座の甚平喰い倒れ日記」を見たと言うと
「何ですか?それ?」と言われます
11:00~14:30 17:30~20:30
不定休(ニューメルサに準ずる)

ハンバーグステーキ・シチューソース ¥2,300
(アイスティー、ごはんのおかわり無料!)

甚平満足度 ★★★★▲
甚平満腹度 ★★★▲☆

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・・・ あっ、ありがとうございます。・・・
   それでは明日もお会いしませう

代々木公園 ARMSにて「ダブルチーズバーガー」をいただきます

2008-04-14 13:10:14 | 渋谷・原宿・表参道

最近の休日は、
身重な嫁が人ごみを嫌い
私が彼女が食べたい食べ物を
黙々と運び続けるというのが
1つの形になってきた。

会社でも家でもまさしく働きバチという訳だ。

土曜日の日。

「坦々麺が食べたいけどチューボーですよに出ていた
代々木公園のお店のアボガドバーガーも食べれそう。
それから、明日のパンとコーヒーが切れそうだから
買ってきてね。」と

はじめてのお使いに出てくる
世のお母様方のような愛情は欠片もない、
業務命令を命じられるがままに送り出された。



10年戦士の愛車のマウンテンバイクを駆り、
最初にやってきたのがこちら。

以前にもご紹介したデンマークパンのお店。
イエンセンだ。

以前は毎週のように来ていたのだが
年が明けてからは随分とご無沙汰で、
久しぶりに全粒粉ぎっしりの
グラハムスブロード¥220を
購入させていただいた。



続いてやってきたのがこちら。

やなかコーヒーだ。
普段は新宿紀伊国屋脇の
ヤマモトコーヒーで豆を買うことが多いのだが、
渋谷、代々木公園方面に出た際は
こちらのお店で買わせていただいている。

私はマンデリンなどの
コク系のコーヒーが好みなので、
マンデリンスーパー¥950(200g)を
3番でひいてもらった。



やなかコーヒーの特徴は
事前に煎った豆を置いていないことだろう。

コーヒーは焙煎したてが美味しいのだと
注文ごとに焙煎して引いてくれるのだ。

だから1時間位待つのだが・・・

だが、この1時間。
どのように使うかが喰いしん坊の
見せドコロなのだろう。

普段ならば向かいのせきぐち亭で
ハンバーグやらシチューやらをいただいて
イエンセンでパンを買って待つことが多いのだが、
今日のお使いのメインが控えていたので
今日は生唾を飲み込みせきぐち亭に別れを告げた。



代々木八幡の商店街を抜け
目の前に広がる代々木公園を
参宮橋方面に進むと一際目立つ行列に出くわす。

ARMS。

先々週だかのチューボーですよ!のハンバーガー特集で
街の巨匠と紹介されたお店なのだ。

私よりも喰いしんぼだと思われる
Kyoko007さんが放送直後にあげた日記を嫁が見て、
今日の業務命令となったのであった・・・

ちなみに土曜のARMS。

放送後間もないということもあり
写真以上の大行列が。

イートインは1時間。
トゥゴーでも焼き時間を入れて
40分程の待ち時間なのであった。



こちらのお店の特徴は飲み物が高い。

と言うのは冗談交じりな本当の話なのだが、
サンドウィッチメニューも充実していることや
犬との同伴が可能なことなど、
立地を活かした営業を行っていた。

メニューの中から
アボガドバーガー ¥1,000と
ダブルチーズバーガー ¥1,250を注文し、
30分程の時間を過ごすためにお店をあとにした。

コーヒーの豆もまだまだ。
ハンバーガーもまだまだな
1人の時間を過ごした先は代々木公園。



実はこちらのサイクリングコース。

幼き甚平少年は補助なし自転車に
乗るための猛特訓をした場所なのだ。

懐かしい。

こちらは自転車が無料で借りられるので
子供に自転車を教えるのにはうってつけの場所。

30年近く前と全く変わらないコースを
30年まえとは見違える体つきで疾走し、
懐かしさを噛み締めた。

昔は全く感じなかったのだが

森の冷気。

マイナスイオンと言う奴なのだろう。

昔はなかったドッグランで
わんこを眺めて、ハンバーガーと豆をピックアップして
アツアツを食べさせるために
再び働きバチな帰路につく・・・



ようやく本業のハンバーガーだ。

持ち帰りな分、
ダブルチーズバーガーの面構えも
熱で多少潰されたのだろう。

思ったよりも小さく見える。

バンズの甘い誘惑が鼻先を
くすぐっているのはまだまだ温かい証拠だ。



ひょいと捲りあげると
チェダーの固まり具合から
まだまだではなく急いで口に
運んだ方が良いことを教えられ
さっさと口に運ぶことに・・・

旨い。

パテ、バンズ、チーズとレタスのバランスが
ここ最近食べたグルメバーガーの中でも
トップクラスの良さだ。



肉にも過度な味付けはされておらず、
鉄板で引き出された肉本来の旨みが
素直に伝わってくる。

特にバンズの焼き加減といい
そのものといい、

肉の按配ばかりに目を奪われがちな
ハンバーガーの奥の深さを
感じさせてくれた。



ちなみに嫁の食べたアボガドバーガー。

こちらもぺロリとやると
見た目が素晴らしく美しかった。

一口もらうと、アボガドとレタスに合わせた
ドレッシングというのかソースというのか、
こいつのかける具合も適切としか
言いようのない心地よさ。

お店でアツアツを食べたかった。



こちらのお店。

ハンバーガーには
皮付きフレンチフライが付いてくるので
持ち帰りで代々木公園の芝生の上で
食べるのも良いだろう。

この何にも替えがたい立地のうねは
他のお店には返しようもない
大きなアドバンテージなのだ。

ご馳走様でした。

ARMS
渋谷区代々木5-64-7
TEL03-3466-5970
11:00~23:00
年中無休

ダブルチーズバーガー ¥1,250

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

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   それでは明日もお会いしませう

渋谷 高松にて「肉うどん」をいただきます

2008-04-10 13:50:56 | 渋谷・原宿・表参道

前々からその場所に
讃岐うどんを出すお店が
あることは知っていたのだが
今まで暖簾を潜ったことのないお店がある。

その前々と言うのが
うどんブームが到来を告げた数年前ではなく、
10年以上前の大学生の頃なのだから
ようやく店の匂いに触れたことにも
なんだか照れくささ混じりなのであった。

高松。

ちょうど、この日記でも紹介したことのある
渋谷屈指の行列のできるラーメン屋こと
すずらんの至近にあるこのお店。

すずらんやいんでいらといった
華やかな部類の立地とは裏腹に、
ビルの谷間の薄暗き中で40年近く
切り盛りしてきたのだから、
大したものであるとともに
それなりの理由があるのだろう。



場所は渋谷警察署の
ちょうど裏手にあたるのだが、
目立たない場所なので下調べをしてから
伺うのが良いだろう。

店に入るとランチタイムのメニューは
肉うどん ¥950
高松うどん ¥900(かまぼこ、あげ、うずら入り)
きのこうどん ¥900
素うどん ¥850
ざるうどん ¥900
ぶっかけ ¥800

とどれもそこそこのお値段がすることが判った。

ただし、どれもおにぎり2個と小鉢、新香が付くので
¥250~¥300差し引いて考えると
ちょい高くらいの感覚だろうか?

私はというと体型を維持するために、
肉うどん¥950を大盛り¥150増しで
注文させていただいた。



やってきたのがこちら。

小鉢の正体はひじきだった。

さっそくいただこうと顔を近づけると
予想していた豚肉の集団ではなく牛肉がたっぷりと。
後でお店のHPで確認してみると
国産の牛肉を使っているそうだ。

ちょい高位と感じていた価格設定も
妥当なラインっかなと思えるようになっていた。

いやいや。

それでも素うどんの¥850は
見てみないとどうしても高く感じてしまうが・・・



毎度、毎度讃岐うどんを食べるたびに
いつか饂飩遍路の旅に出たいと言ってきたのだが
いつになったら行けるのだろうか?

ちょうど今年は
リフレッシュ休暇なる長期休暇を9日間も取れる歳。

身重な嫁を考えると
国内の電車で行ける国にでも
行って来ようかと思っている矢先だったので、
香川は十分に1つの選択肢になるのだ。

余談はさておき、
お肉の方からいただくことに・・・



うん。まずまずだ。

味付けは甘すぎず、しょっぱすぎず
牛肉をしっかりと感じる加減の良さだ。

肉自体も硬くなく、
饂飩のお供としては申し分ない。

続いて肝心の饂飩をパクリ・・・

昨今の讃岐饂飩がつるつるシコシコと
腰の部分がクローズアップされるのに対して、
讃岐うどんにしては粘度が控えめな按配だ。

手打ち饂飩の舌触りと言うのか
大阪なんかの饂飩の滑らかさと言うのか
ぶつりと切れない腰はあれど、
小麦粉と塩気が程よい美味しいお饂飩だった。



出汁を掬ってゴクリとやる・・・

東京モンには上品に映るかもしれないが
牛肉を煮付けた際のしっかりとした
醤油っ気が溶け込み、
私にはちょいと辛めに感じた。

とは言え、イリコっぽさや
醤油っぽさばかりが際立つような
ものでは決してないので、
最後はくまのプーさんが
蜂蜜を抱え込むようにどんぶりを鷲掴んで
干上がるまで飲み干させていただいた。



このおにぎり。

懐かしい感情を呼び起こしてくれた。

そう、幼稚園の遠足で母が作ってくれた
あの優しい味のしたおにぎりの味だ。

中味は梅とおかかだったのだが、
シンプルながら米の甘味を引き出す塩加減と
際立ちすぎない海苔の優しい味が、
無性に食べまくりたくさせてくれたので。

思い起こすとわが家には
ちょいと変わったおにぎりがあった。

チーズだ。

アツアツのうちにごはんに
とろけるチーズを埋め込んでさっと海苔に巻く。

食べる際には
熱でちょいとばかし広がったチーズと
米と海苔が同時に口の中に広がるのだが、
こいつが随分と旨いのだ。



絵にはしなかったひじき。

久しぶりに美味しいひじきだと感じた。

夜の部には一品料理も並ぶお店なので、
香川料理に舌鼓を打って、〆に饂飩を喰らう。

昔ながらの居酒屋風情な座敷で
そいつをやらかすのも悪くない。

次のメニューはもう決めた。

1人前¥600。2人前から・・・とあるたらい饂飩だ。

大きなたらいに
大量の饂飩が泳ぐのを横目にしながら
一心不乱にかっこむ姿を想像しながら、
ご馳走様でした。

高松
〒150-0002
渋谷区渋谷3-7-7 窪田ビル1F
TEL03-3406-0865
11:30~14:30(土は14:00まで)
17:30~23:00(土は17:00~22:00)
日曜祝日定休

肉うどん ¥1,100(大盛り¥150増しを含む) 

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

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恵比寿 ピッツェリアD'oroにて「アンチョビとケッパーとオレガノピッツァ」をいただきます

2008-04-07 12:31:55 | 恵比寿・目黒・五反田・品川

ようやく仕事の方も落ち着き
当たり前の日常に戻りそうなので
明日は3月中の休みのなさを取り戻そうと
代休をいただくことにした。

そうそう、前週末のtotoBIG。
ついにやってしまったと言うのか、
はたから見るとびっくりな全問間違えを
ついにやらかしてしまった。

駄目なものに全部×をつけていたら全てにつく。
全くかすらなかった分、6億円の可能性を
逆に感じる結果だったのだ。

今日は先週末の誕生日の日に食べた
ランチタイムのお話を。



食べるものは決めていた。

ちょうど、渋谷と恵比寿の中間にある
デザイン会社さんに修正の依頼をしに行ったついでで
恵比寿方面のお店で目当ての品を散策したのだ。

明治通リを恵比寿に向かって進み、
渋谷橋をさらに直進。
ラーメン好きの方ならば
一風堂の方かとピンとくるに違いないが、
その少し手前にドンピシャなお店があったのだ。

ピッツエリアドォーロ恵比寿店。



そう。一番好きだと豪語する
ピッツァが食べたくて食べたくてしょうがなかったのだ。

時間は14時。

ランチタイムの波は
どこもかしこもさざ波に変わってしまうこの時間帯に、
こちらのお店は運よく15時まで開けていたのだ。

ランチメニューは
パスタが桜海老のぺペロンチーノを含めた3種類。
リゾットがレモンとアーモンドのシチリア風1種類。
ピッツァがイタリアサラミと茄子のピッツァ
マスカルポーネととうもろこしのピッツァ
帆立とケッパー、青唐辛子のピッツァ

上記が全て¥980にドリンク付き。

アンチョビとケッパーのピッツァ ¥1,480
イタリア産チーズたっぷりピッツァ ¥1,580
ズワイガニのピッツァ ¥1,680

散々迷った挙句、
アンチョビとケッパー、オレガノのピッツァを
麦でできたあわあわな飲み物と共に
注文させていただいた。(誕生日ですから!)



ちなみに、メニューに書いてあった
大盛り¥200増しの文字はパスタとリゾットに向けられたもので、
「ピッツァは大きいですから!」と2度程静止されてしまった。

恥ずかしい。

数分でやってきたのがこちら。

十分な大きさだ。

チーズ、トマト、オレガノは
イタリア料理には欠かせない方程式のひとつ。

そいつに酢漬けのケッパーとアンチョビの塩気が
アクセントになりながら生地とチーズのもっちり感を
堪能する姿を思い浮かべるだけで、
相当幸せな絵面を思い描くことができた。

コルニチョーネが眩しい。
ここのはナポリピッツァなのだ。



たっぷりのケッパー。

これだけ入っているとピッツァに
大きく影響しそうだが大丈夫だろうか?

暖かいうちにパクリと・・・・

うん。旨い。

アンチョビの塩気はそれほど強くはなく、
ケッパーの風味とトマトの酸味にいい意味で
よく溶け合っている。



バランスの良さが
このピッツァの大きな特徴だろう。

コルニチョーネの小麦の香り、
芳ばしく焼かれた風味。
舌に広がるもっちりとした旨み。

最高の瞬間なのだ。

感心したのは
ランチメニューに付くドリンクたち。

通常のメニューならば
赤ワインでも、ビールでも、
ブラッドオレンジジュースでも
どれを付けても¥980。

よく洗浄されたサーバーから注がれる麒麟は
とても美味しくいただけたのだ。(暑かったし・・・)



私は1人で行ったので
喉元まで出掛かった桜海老のぺペロンチーノください。
という言葉は飲み込んで九十九ラーメンに梯子をしたのだが、
2人で行ってランチメニューから3品を注文したら
この内容ならばお腹も心も満たされる内容だった。

焼き上げる際のテクニカルな
オイルやハーブの使い方などでは
美味しいお店は他にも沢山あるのだが、
ベースとなる生地はしっかりとしたもの。

何と言ってもビールが美味しいのは
この上なくポイントが高い。

ご馳走様でした。

ピッツェリア・ドォーロ恵比寿店

〒150-0012
渋谷区広尾1-3-18広尾オフィスビル1F
TEL03-3473-0082
月~金 11:00~15:00(L.O.14:30) 
    17:00~23:00(L.O.22:00) 
土・日 12:00~23:00(L.O.22:00) 

アンチョビ・ケッパー・オレガノのピッツァ ¥1,480

甚平満足度 ★★★★☆
甚平満腹度 ★★★▲☆

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銀座 きよしにて「太刀魚と春キャベツの紀州焼き」をいただきます

2008-04-03 11:31:43 | 銀座・築地 和食・寿司・海鮮

1年以上前から
私の日記を読んでいただいている方でも
覚えている方は皆無であろう4月3日。

1年前の日記を読み返すと
肉のさとうでステーキをいただいていた。

会社ではわが家の繁殖期は
7月~10月などと豪語していたのだが
その理由というのが今日の私の誕生日にあるのだ。

幼稚園のお遊戯会の写真などを見直すと
同級生とは10~20cmも異なる
まるで助っ人のような体格差。

学年の頭に生まれると
運動能力の習熟のスピードの違いで得られる
メリットをこれでもかと享受することができたのだ。



結果として
11月の出産予定に直面することになったのだが
その感想はまさに小島よしお。

そんなの関係ねぇ。と言う訳だ。

皆まで言うなとの失笑が
聞こえて来たところで今日のお話を。

昨日。ちょいと時間ができたので
新しい銀座のお店でもと散策していると
Velviaで足が止まった。

できたのは一年程前だっただろうか?

建物ができたのは知っていたのだが
今の今まで足を踏み入れたことはなかったのだ。

14時を回っていたので
難しいだろうなぁと思いながら
7階、8階の飲食店街に上がり物色。

行きたいなぁと思ったのがカサ カマロン。
スペイン料理のお店なのだがパエリアを
久しく食べていなかったので食指が動いたのだ。

また、面白いなぁと感じたのが肉割烹とらじ。

焼肉とらじの系列上位店なのだろうが、
カウンターの寿司ダネケースに
肉がぎっしりと並べられていた。



結局。落ち着いたお店は
太刀魚と春キャベツの紀州焼きという
活字に見せられて旬菜しゃぶしゃぶきよし。(きは七3っつ)

こちらのお店にお邪魔してきた。

店に入ると
大きなオープンダイニングのカウンターが
店の中央にどかんと鎮座し、
板長と思われる方が包丁を揮っていた。

インデアンカレーやきじの入っている
TOKIAビルの鹿児島 かのやきよしも系列店の1つで
お店が移転してきたのか系列店で備品を共有しているのか
テーブルは使い込まれたものが設置されていた。



ランチメニューは
下は¥1,000~上は¥4,500まで様々。

平均的には¥1,500のものが多かったのだが
私は太刀魚を一本釣りで
週替わり魚料理「海の幸」御膳¥1,000を
注文させていただいた。

先ほどちょいと
テーブルの話に触れたのだが、このお店。

惜しい要素が盛り沢山だったのだ。

古いものを大切に使うことは
非常に良い心がけなのだが、
傷だらけのテーブルではせっかくの
目に飛び込むオープンキッチンが
台無しになってしまっていた。

客単価を¥20上げて
紙のランチョマットでも引いてあげると
グッとお料理が引き立つのだろう。



料理がやってきた。

太刀魚にあら汁。新香に有機野菜のサラダ。
たらこと春雨の小鉢にごはんで一揃えだ。

まずは2つ目の惜しいもの。
あら汁だ。

骨の具合。鯛のあらだろうか?
身がしっかりと付いたあらが
ボリューム満点で添えられているのだが
湯で臭みを取る処理が甘く感じた。

下処理をしっかりとするかしないかという
明確な仕事はきっちりやられた方が良いだろう。



続いて有機野菜のサラダ。

ドレッシングの好みは人それぞれ完全に好みなので
こいつは何も言うことはない。

美味しくいただけた。

3っつ目の惜しいはごはん。

お米自体は別に替える必要はない。
ボソッと炊き上がらないように
水に漬ける時間、炊く際の水の加減で
見違えるからだ。



太刀魚。

こいつは旨かった。

白身と皮のキワにぎゅっと詰まった脂が
モチッとした食感と共に太刀魚の甘さを運んでくれる。

こいつが良いからこそ、
惜しい、惜しいを連呼しているのだ。



また、この艶やかな梅肉ソースが
見た目に反して太刀魚に合っていた。

ポイントは出過ぎない梅の酸味だ。

紀州焼きでみかんなのかレモンやらを
太刀魚の匂い消しに使っているのだろうが、
柑橘で引き立った白身の味をぶち壊すことのない
爽やかな塩梅。

キャベツの焦げは気になったが
こいつは美味しくいただいた。



4っ目の惜しいは
このたらこと春雨の和え物。

写真以上にどピンクに着色されたたらこが
味云々の以前の話にさせてしまっていた。

ここまでこちらのお店を
手厳しくご紹介させていただいたのだが
すごく見込みのあるお店だと感じたから
はっきりと物を言わせていただいていた。



女将の各テーブルへの目の配り方、
当たり前の挨拶。

店を良くしよう。という気概は
しっかりと受け止めることができた。

レジカウンターにあるショップカード。

一枚、一枚丁寧な字で
「本日はありがとうございました」と
全てに添えられていた。

この気立ての良さは
なかなか真似のできるものではないので、
怒れば変わる人だからこそ人は怒るのだと。

3ヶ月以内に様子を見に行くことを誓って
ご馳走様でした。

きよし

〒104-0061
中央区銀座2-4-6GINZA Velvia館7F
TEL03-5524-6667
11:30~15:30 18:00~23:00
年中無休

太刀魚と春キャベツの紀州焼き ¥1,000

甚平満足度 ★★★☆☆
甚平満腹度 ★★★▲☆

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