趣味の日記

観劇・歴史・小説・漫画などなど、思いつくままの語り日記

侯爵さま語り・その10

2013-03-21 23:58:24 | 観劇
長々と書いてきましたが、大体語りたいことは語れたかな。
あとは、侯爵さま以外でも、ツボったところをメモメモ。

もちろん、ブラック・ジャック先生のまっつさんも、素晴らしかったぁぁ♪
途中でお声を潰してしまわれたことが、本当に残念で悔しくもありましたが、でも、それでお芝居がさらに深くなったことは事実。
ドラマシティの初日明けは、熱いし怒るし愚痴ったりで原作のブラック・ジャックのイメージそのまんま!と思ったのが、お声を出せなくなってしまったことから、却ってとっても、まっつさんらしさが前面に出るようになったな、と。
静かであたたかい、内に秘める熱さ。
そして、必死に生きようと足掻く、その執念というか貫いている思い。
まっつさんにしかできない、まっつさんのブラック・ジャックになったことで、作品がより大きく、深くなったんだと思います。
だからこそ、青年館千秋楽の、お声を解放したまっつさんは、最高でした・・・。
あの映像が残ったことが、本当に嬉しい。早く放映にならないかな~♪

ブラック・ジャック先生が、山野先生と話してるシーン。
検査を終えて、思いに沈みながら「私から手術を取ったら、何も残らない・・・」とつぶやくブラック・ジャック先生。山野先生の「そんなことはない!そうだろう!!」という言葉を聴きながら、弱々しく自分の手を見つめているのに、ふと我に返って元の冷静な無表情に戻す、その瞬間のまっつさんの表情が、切なくて、大好きでした。

ピノコちゃんが言葉の練習をしているとき。
青年館の2階席から観たときに、初めて、テーブルに置いてあるものに気づきました。小さい子供が使う、ひらがなの書いた積み木!こんなものが置いてある~!?と、めちゃツボりました(笑)。

「言葉は大事なものなんだ」と諭され、ソファに膝を抱えてうずくまったピノコちゃん、セットがはけて行くその反動で、コロンとソファに転がるのが超可愛かった♪
ピノコちゃんのお洋服、ほんと可愛いんですけど、これってブラック・ジャック先生が買ってくる・・・というより、五条さんあたりがちゃんと買ってきてくれた、と思うほうが、自然なのかな(笑)。

その五条さん。山野先生に「先生の価値はブラック・ジャック先生の同級生だということです」とばっさり冷た~く言い放って、山野先生気の毒に~・・・となるんですけど、でもこれって、逆に、ものすごい褒め言葉でもあるんですよね。
ブラック・ジャック先生と、同級生として、普通に友人づきあいができる、そしてブラック・ジャック先生もそれを友情として返してくれる、それがどれほど稀有なことか、山野先生の人柄の素晴らしさを、五条さんはちゃんと褒めてるんですよ!褒めてるんだから、気づいてあげて~!と私は観ながらいつも思ってました(苦笑)。

正塚作品には必ず登場すると言ってもいい、ヒネくれたチンピラ青年担当の、カイト(爆)。
でも、咲奈ちゃんに当てた等身大の役で、一番わかりやすく、納得できるハッピーエンドの流れで、ブラック・ジャック先生にしろ、ピノコちゃんにしろ、侯爵さまにしろ、カテリーナにしろ、一筋縄ではいかない人々の中では、一服の清涼剤でもありました。
登場シーンのヒネ加減が、回を追うごとにどんどん良くなっていきましたね。ブラック・ジャック先生がなぜ激怒するか、その要因がよくわかる・・・。
生きることに投げやりだったカイトが、殺されかけて初めて、‘生きたい’と強く願い、先生に助けを求めてくる。先生に来るなと言われていたにもかかわらず、「また、来ちゃったよ・・・」という自嘲的な台詞に、その思いと、切なさが出ていて、私はすごく好きだったんですが・・・しかし、青年館の客席ではなぜかそこで笑いが起きる(汗)。なんで!?と私にはその笑いの意味が理解できず・・・。東京の笑いって、大阪とは違うのかなぁと思った瞬間です(苦笑)。

カイトの彼女エリが、クラブでガンガンに踊ってる、そのあゆみちゃんのドヤ顔がお気に入り♪あゆみちゃんんのダンス、カッコいいですよね!
プロローグのあゆみちゃんの、スカートの両スリットから見える素晴らしいおみ足のラインに、毎回見惚れてました。
フィナーレでも、男役さんたちの中に紅一点で混じってのダンスが、カッコよかった!!

ホタテ君のトラヴィスは、ある意味大活躍(笑)。
ブラック・ジャック先生にいじられてるのが、ほんと楽しかった。毎回、大笑いさせていただきました♪それでいて、銃を撃つところはカッコよかった☆台詞は素っとぼけてるけど(笑)。
トラヴィス君、日本語上手ですよね(笑)。やっぱり、ブラック・ジャック先生の護衛に選ばれたときに、日本語の会話能力も考慮されたのかな?大学では日本語専攻だったとか。
それを言うなら侯爵さまもですけど、侯爵さまは300年も生きてるんですから、言語を勉強する時間ならいくらでもある(爆)。きっと、日本語だけじゃなくて、何ヶ国語でもペラペラなんですよ・・・たぶん(大笑)。
ブラック・ジャック先生だって、海外へも手術に出掛けていくんですし、少なくとも英語はペラペラなんでしょうね。
プロローグは、全部英語の会話なんだろうなぁ。

プロローグといえば、‘影’のともみんと咲奈ちゃん。並んでブラック・ジャック先生の‘心の声’を言ってるときの、2人の対照性がまた、面白かった。
トラヴィス君が現れたときの、反応の違い。ともみんは、‘大統領を守れなかった護衛官が何を言うか’と、苛立って怒ってる。咲奈ちゃんは、‘役立たずの護衛官じゃないか’と馬鹿にしてるように見える。
同じブラック・ジャックの声のはずなのに、全然違ってて、ちょっと笑えました。

書けども書けどもキリがないんですけど(苦笑)、ひとまずこれで一旦終了、かな。
また、書きたいことを思い出したら、ぽろぽろと書いてるでしょうけど。
こんなに長く、ひとつの作品を引きずって書いたのは久しぶり。それだけ、深くハマった証拠ですが。
まだまだ余韻は残ってるので、もうしばらくは、ぼんやりと侯爵さまを想っていようかなぁ。
とはいえ、次の「ベルばら」も控えてますし、今度はジェローデルに、気持ちも向けて行きたいですね。

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月組「ベルばら」

2013-03-20 23:55:49 | 観劇
今日も、月組さんを観てきました。まさお君オスカルバージョン。
先日、みりお君オスカルを観て、今日まさお君オスカルを観ると、やっぱり今日のほうが収まりがいいと思いました。
発散系オスカルと、内向き系アンドレだからかな(笑)。
ビジュアルは、お2人ともそれぞれ綺麗なので、どっちがオスカルやってもハマりそうなものですけど、みりお君って案外オスカルよりもアンドレタイプなんですね。
相手に尽くし、恋に悩み、その苦悩する姿に色気がある(爆)。
まさお君は、突っ走り系自己完結型(大爆)なので、どっちかと言えばオスカル向きでしょう(笑)。
先日、ダブルで両バージョンを続けて観たので、細かいお芝居の違いも、面白かった。
まさお君のほうが、見せ方の型に重点があるので、華やかで大きい。表情や内面のつくりは細かいので、心情とかはよく伝わってくるけど、細部では案外と大味なところも(苦笑)。ヴァイオリンの弾き方とかの、小道具の扱いなんかが、わりとあっさりしてますね・・・。
みりお君は逆で、お芝居としてのリアルさに重点があるので、すごく心情が内向きに傾く。それに、扱う物に対する細かさも、リアル。ヴァイオリンもちゃんと弾いてるし(笑)。
ええぇぇっ!?と驚いたのが、アランに包帯を巻く、その巻き方。まさお君は、普通に白布をぎゅっと縛ってるだけなんですけど、みりお君は、わざわざ布の平面を傷口に当てる形で、腕の内側で縛っている・・・。そんな縛り方してるオスカルなんて、初めて観た(大爆)。いや、考えたら確かにそのほうが傷の手当として正しいんだけど、あまりの細かさに、びっくりしました・・・。すごいなぁ~みりお君。

毒入りワインのシーンと、今宵一夜のシーン、アンドレのお衣装が、まさお君アンドレとみりお君アンドレでは違うんですね。まさお君のお衣装が、とってもシックな色合いで、現代風で綺麗だった。
みりお君アンドレのお衣装は、これまでのアンドレにも使われた色合いの、見慣れたもの。舞台写真を見ると、蘭トムさんや一帆さんの役替わりの時は、みりお君と同じお衣装だったようなので、まさお君だけが特別に違うのかな?

仕草や動きがそれぞれのお芝居の違いで変わってくるのももちろんですけど、ほんとに細かいところでは、動線も違うんですね。椅子の後ろを通るか前を通るかとか、立ち止まる位置とか、ル・ルーとのやり取りでも、ル・ルーが上手側にいるか下手側にいるかでアンドレの向きも違うし。

あと、ヴァイオリンを弾きながら、母上や姉上と話しているときの、「悩みのない人間なんて、この世にいないでしょう」という台詞。まさお君は「・・・いないでしょう」と断定口調で言ってますけど、みりお君は「・・・いないでしょう?」と母上たちに問いかけるように言ってます。
まさお君オスカルは、自分の中で確固たる意志を持って、自己完結で動いている。
みりお君オスカルは、周囲の心を気遣いながら、自分の進む道を模索している。
だから、まさお君オスカルは、女性としても軍人としても、他人とは違った感性と考え方を持った、周囲からは浮いた存在に見えるけど、みりお君オスカルは、女性であり、軍人としてもどうあるべきかと、常識的な見識を持ちつつ、自分の役割を見据えているような、そんな感じがしますね。
オスカルとしては、まさお君のほうが観てて面白いんですけど、これが逆にアンドレとなると、みりお君のほうが堅実で深く、包容力が大きくて素敵に見える。
・・・面白いですねぇ♪

でも、そんな対照的なまさみりコンビも、この公演で見納めと思うと、やはり淋しい・・・。
そりゃあ、いつまでも2人で役替わりしてるわけにも行きませんし(大汗)、まさお君もみりお君も、それぞれがさらに大きく飛躍していくために、別れ別れになるのも仕方ないことなのかもしれませんが、だったらせめて、役替わりでなく、再演物でもなく、オリジナル作品でお互いにその持ち味に合った役どころで、がっつりと親友同士でも敵同士でも絡んだお芝居を、一度でも観てみたかったなぁ・・・(溜息)。

ちゃぴちゃんのロザリー。なんだかいつもすごく前傾姿勢でしゃべってるのが気になりますね・・・。ベルナールやオスカルを見上げてしゃべろうとして、やたら前屈みになってるように見えるんですが。
ちゃぴちゃんとっても可愛いですし、本来、立ち姿が綺麗な娘役さんですから、その不自然な姿勢が勿体ない。
フィナーレでは伸び伸びと弾けて踊ってるので、とっても綺麗です。

マギーさんのアランが、存在感がひと際目立ちますね。
迫力もあるんですけど、それ以上に、お芝居にすごく月組らしいリアル感が加わってます。軍服姿でなく、スーツ姿で同じ台詞を言ってても、違和感ないんじゃない?ってくらい。
オスカルとのやり取りも、アンドレとのやり取りも、ガッツリ絡んで、お芝居で見せてくれてるので、すごく面白いです。

とっても目を引いて、筋の通った味のあるお芝居をしてるのが、るう君のダグー大佐。
事なかれ主義の気弱な大佐が、オスカルの言動に触れて、衛兵隊士の変貌振りを目の当たりにして、どんどんオスカルを尊敬し、軍人としての自分の役目に目覚めていく・・・その過程がこんなに見えるのが、面白くて目が離せない。
だから、るう君のお芝居って好きなんだなぁ~♪

たまきち君のジェローデルは・・・ごめん、冷静に観れない(苦笑)。ついついムヒムヒしちゃって・・・(爆)。
たまきち君は、とっても端正で、堅実なジェローデル。まだ若手さんなのに、安定してますよね。たまきち君がとっても安定してる分、雪組版ジェローデルはどうなるかな~?と思うと、どうしてもニマニマしちゃう(苦笑)。

ゆりや君のフェルゼン、貴公子ぶりが上がった!ムラで観たときの頼りなげな風情が心配だったのですが、さすが東京も終盤で、ちゃんと雰囲気が出てましたね。
トシ君のダンスのキレっぷりが、超~素敵!!
美翔さんの衛兵隊士、先日の友会貸切で、お髭をつけててすごいびっくりしたんですが、今日は普通。あれって貸切仕様のお遊びだったのかな?(笑)
華蘭ちゃんのキザっぷりが、妙にツボにハマる・・・(爆)。
ゆうま君はどこにいても、お芝居に雰囲気があって目が行きます。
ブイエ将軍の従者になってる、兵卒の隼海君&りいら君、面会室でのオスカルの言動に、いちいち反応して表情を変えてるのが、つい楽しくて観ちゃう。
ゆりのちゃんのばあやには、毎度毎度ほろりとさせられる・・・。
あー様がご卒業と思うと、やはり感慨深くて・・・(淋)。サエコさんの退団前のバウ「熱帯夜話」で、あーちゃんが相手役だったんだよなぁ~・・・。

やっぱり月組って、私とお芝居の相性がいいのか(笑)、観ててほんと楽しいし面白いです。個々がそれぞれにつくりこんでくるので、観たい子がたくさんいて、目が足りない(苦笑)。
・・・でも、「ベルばら」は観劇にエネルギー使うなぁ~と、観終わって思いました(汗)。
雪組さんも、ちょっとずつ若手さんたちも覚えてきてますし、あちこち目移りして観るのが大変そう(爆)。どんな「ベルばら」になるか、ドキドキです。

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侯爵さま語り・その9

2013-03-19 23:53:45 | 観劇
今日は「グラフ」誌発売日。
舞台写真が載ってる~♪といそいそ買ってきました☆
侯爵さまの写真♪♪ついつい、じいぃ~っと見入ってしまう(爆)。
「歌劇」や「グラフ」の、舞台写真に付くあらすじ解説、いつもわりと的確に要領よくまとめてあるので、読むと面白いのですが、今回も、侯爵さまのことを上手く書いてくれてありますね(笑)。
でもひとつ疑問。カイトが豪遊してたのって、ブラック・ジャック先生からもらったお金を元手に、馬券を当てたからなのでは?もらったお金そのものではないと私は解釈してたんですけど(苦笑)。
だから「運が向いてきた」んだろうし、先生がくれたお金って、そんな大金じゃなかった気がする。「あるのはこれだけだ」って渡されるし。札束も、借金返済で渡してるほうが分厚いよね?(ここの万札が、ちゃんと当時の聖徳太子だったのが、細かいな~と思ってました/笑)

侯爵さまのツボどころ列挙・続き(笑)。
カテリーナを、後ろから抱きしめる侯爵さま♪
せしるちゃんの身長が高い分(しかもヒール履いてたし)、さすがの長身のともみんでも、抱きしめるとせしるちゃんの髪にお顔が埋まるくらいのバランス。
でもその、ふわふわカールなカテリーナの髪に頬を押し付けるように、耳元で語りだす侯爵さまが素敵だった~♪
そういやお茶会で、せしるちゃんとのラブシーンについて訊かれたともみん、「(身長差が少ないので)あまり屈まなくていいのでやりやすいですね~」と仰ってましたね~(笑)。

ブラック・ジャック先生とのやり取り。
クールな先生と、熱い侯爵さま、という対比も面白いんですが、ソファのシーンでは、先生がどんどん感情を出して熱を帯びてくるので、二人でぶつかり合ってる濃密なお芝居が、ほんと大好きでした。
ここの侯爵さまの、一瞬ですけどちょっと只者でない凄みのある視線が、お気に入り。
基本、誠実で良い人感ありありな侯爵さまですけど、このときばかりは、伊達に300年生きてないよね、という迫力もありました。
セバスチャンに支えられて現れる侯爵さま、ドラマシティの初日明けくらいは、いやいや、支えなしでも歩けそうよ?と見えてたんですが(苦笑)、どんどん力の抜けたぐったり感が増してきて、青年館ではきちんと、歩くの辛そう~っぽく見えて、よかったです。でも、語ってるうちに元気を回復していくんですけどね(大爆)。

二幕最初の、ピノコを見つめながらの先生と侯爵さまのやり取りが、ほのぼのしてていいですね♪心の交流があったかい。
「キャ~スリン、シモ~ンヌ」も、毎回の発音に笑った・・・。なんか、根は明るいキャラ、ってところが、いかにもともみんの侯爵さまらしい♪
決して暗くはならず、孤独の中で、それでも前向きに300年も生きてきたんだな~と思わせるからこそ(笑)、カテリーナへの一途な想いが、真っ直ぐ曇りなくて、明るい希望を持ってハッピーエンドになるのが頷けます。
「おむかえでゴンス」と来たときの、スッとした貴族らしい一礼と歩き出し方が、すごく綺麗になりましたね~!ドラマシティ初日から、青年館楽まで、こんなにも風情が変わって、高貴さが身に付いていったのが、観ていてとっても嬉しかった。

きちんと貴族らしい高貴な立ち居振る舞いを経験しての、次の「ベルばら」ジェローデルですから、とっても楽しみ♪
これがいきなりだったら、たぶん、えええぇっっ!?だったんでしょうけど(爆)、侯爵さまをあんなに正統派に演じて、本当に素敵だったので、このワンステップがあって、とっても良かったなぁと。
ともみんが、今年の目標というか挑戦したいことに挙げていた‘白い役’というのが、こうも続けて来たというのも、ご縁なのかなぁと思いますね♪

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いろいろメモ

2013-03-18 23:32:28 | いろいろ
語りネタはまだ残ってるんですけど(笑)、とりあえず語ってる間にポツポツ出てきたことをまとめてメモ書き。

今月、「屋根の上のヴァイオリン弾き」にご出演中だった植本さんが、怪我で降板というニュースを聞き、ショック・・・。
侯爵さまで頭が一杯でなければ、そして「ベルばら」を前に財政状況が苦しくなければ、観に行きたいとも思ってたんですが。
アキレス腱ということなので、回復には時間が掛かりそうですけど、すぐまた次のお仕事もありますし、本当に心配。
夏の「真田十勇士」は、ちょっと興味あるんだけど(主演が上川さんだし)、日程が許すなら、植本さんを観に行きたいなぁ・・・。

先日、久々にゆっくり本屋に行くと、お店のレイアウトが変わってて右往左往(苦笑)。
いつもの棚にいつものシリーズがない!?と探し回るハメに。
でも片っ端から漫画の棚を見て回ったおかげで、探してた単行本も見つけ、新刊も発見し、ついまとめ買い(苦笑)。
あと、最新の「演劇ぶっく」に、久々にサエコさんが載ってて、しかも大きな写真付きでしたから、買ってきました♪
・・・そして、バリィさんの公式写真集発見(爆)。
見るだけで済まそうと思ったけど、やっぱりラブリーなので、つい買ってしまった・・・。
でも、バリィさんに気をとられて、買おうと思ってた今年の野球名鑑を買いそびれた(笑)。次回、忘れずに買ってこよう。
そうか、明日は「グラフ」誌の発売日でもある♪「ブラック・ジャック」の舞台写真~!侯爵さま載ってるかな?

WBC、あえなく敗退。ま、貧打では仕方ない・・・。まるでどこかのチームみたいだ(大爆)。
代表選手の皆さんは、本格的なシーズンを前に、ほんと精一杯頑張ってくださったと思います。お疲れさまでした。
あとはくれぐれも、各チームに戻って怪我などないように。代表になると、シーズン前倒しで調整するので、チームに戻ってから不調になったりする選手も多いですし。
・・・で、オープン戦から変わらず定位置にいるどこかのチーム(溜息)。
今年もダメかぁぁ・・・。

しばらく山種美術館に行っていない。
現在の展覧会のテーマ、江戸時代まで遡っちゃうと、あんまり興味が湧かない(苦笑)。
御舟や松園も展示はされてるんですけどね。
来月からの展覧会のほうが、行きたい。奥村土牛の「吉野」が出展されるし♪
現在、日本橋高島屋で開催中の「杉山寧」展。そうだ、早く行かないと終わってしまう・・・。仕事帰りに寄ってみようかなぁ。

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ベルばら

2013-03-17 16:57:23 | いろいろ
今日は月組さんの「ベルばら」を観に来てます。
しかもダブル(笑)。
午前のまさカル&みりドレと、午後のみりカル&まさドレ。
…でもなかなか、「ベルばら」ダブルって、やっぱりキツイ(苦笑)。観るにもエネルギーが要りますね。
現在、二回目の幕間休憩中。
どっちがどっちの役をやっても、発散型のまさお君と、内向き型なみりお君(苦笑)。
雪では、このまさドレと、ちぎカルが組むんだな~(笑)。同じく発散型のちぎちゃんなら、まさお君のアンドレにも負けなさそうですね♪
しかし、まさお君みりお君がどう、という前に、たまきち君のジェローデルに、ムヒムヒしちゃって…(爆)。
たまきち君のジェローデルは、端正でクール。あんまり表情を動かさない。
…さぞともみんは、対照的だろうな~(笑)。

観劇後は、友人たちと飲み会。
雪「ベルばら」についても、語ってきます☆

月感想は、また改めて。
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侯爵さま語り・その8

2013-03-16 23:59:55 | 観劇
今回の侯爵さまで、ビジュアルだけでなく、好きだぁ~♪と思ったのが、お声。
もちろん、歌もレベルアップして、とっても良かったのですけど、それ以前に、ともみんのお声の幅が、格段に広がってる・・・。
もともと、ともみんはお芝居に力が入ると、お声も押し出すような感じになって、力んだ声の響きになっちゃうようなところがあるんですけど、その声のコントロールが、だんだん幅広くできるようになってきましたね。
「双曲線」のときに、ランベルト先生の「何だ」とか「失礼します」とか、低く自然な口調で言う声が、とっても素敵で大好きだったんですけど、今回の侯爵さまでは、もっとトーン高めでも、すごく自然な感情を乗せていて、そのお声をもっともっと聴いていたいくらい♪
ブラック・ジャック先生とのソファのシーンは、さすがに力が入って、押し出すようなお声になってましたけど、カテリーナとのシーン、特に最初のシーンが、かなり長い台詞を結構な早口でバーッと言うわりに、とっても自然な聴きやすいトーンのお声で、侯爵さまの気持ちが良く伝わってきました。
ともみんのお声って、明朗というか、トーンが明るくてこもらないので、真っ直ぐ想いを伝えようとする今回の侯爵さまのシーンの一連の台詞が、本当に素敵でしたね♪
「私は生きることの素晴らしさを知った。君がいてくれたおかげだよ。・・・これ以上言う言葉が見つからない。だが、これが私の偽らざる気持ちの全てだ」
なんて、全く嘘っぽさがなく(笑)、あんなに心から誠実な台詞になっているのが、すごいなぁと。
あんなお声で、あんなに真っ直ぐに想いを伝えられたら、そりゃあカテリーナだって「貴方の言葉に嘘はないとわかってる」よね、と納得しますもん。
だからこそ、それに応えられないことが哀しくて苦しいんだろうと、思いますし。
そして、悪夢のシーンの侯爵さまのお声。
ショックと、戸惑いと、恐れと・・・微妙な感情の揺れが、お声にもちゃんと出ていて、先に言う「君のためなら何でもするよ」が、心底から言っているものでないことが、ちゃんとわかる。さらには、「本気で言ってるのか?」という響きに宿る哀しみも、きちんと伝わります。
そのあとまた、迷いを吹き飛ばしてカテリーナに会いに行ったときのお声のトーンが、しっかりと真っ直ぐで。この時の「君のためなら何でもするよ!」は、本当に気持ちの伝わる、誠実さに満ちてました。
きちんとコントロールされた明瞭なお声に、素直な感情を自然に乗せられるようになって、ほんと、ともみん素敵なお声になったなぁぁ♪♪

そのほか、ツボどころ列挙(笑)。
手術中の幻想ダンスシーン。死のダンサーに翻弄されてる侯爵さまの、眉間にしわのある苦悩の表情(爆)。特に、死のダンサーに抱えられてのけぞったときの、その表情が綺麗で色気があって、大好きでした♪
同系列でいけば(笑)、悪夢のシーン、老婆になったカテリーナに襲われてるところ(大爆)。やや怯えながらも、でも無防備に襲われてるのがたまらない・・・♪しかもガウン姿だし~!
カテリーナの指が、つーっと侯爵さまの額から頬のラインをなぞっていって、怯えながらもその指先を追うように侯爵さまが微妙に顔を傾けていく、その動きが色っぽくて超ツボでした!
これまで、がばっと男前なラブシーンの多かったともみんですけど(笑)、今回、実は受身だとやたら色っぽい♪という発見をしました・・・(大爆)。

いえ、もちろんそんな箇所ばかりではなく(苦笑)。
やっぱり正統派な、ソファに片足掛けで、カテリーナの顔を両手で包み込むという姿は、まるで絵のような美しさで、眼福ったらなかった!・・・いつだったか、その瞬間に、私の後方席から「はぁぁ・・・」とうっとりするような溜息が聞こえてきたことがあって、めっちゃツボにはまったことがありました(笑)。
そのあと、カテリーナの隣りにストンと座り込む侯爵さま、座高低っ!(爆)せしるちゃんが、とっても綺麗に背筋を伸ばした姿勢で座ってるせいもあるにしても、ともみんってやっぱり身長の大半が足なんだ~と思わせる瞬間でした(笑)。

それから、カテリーナの静養先に駆けつけてきた侯爵さま。
カテリーナがベンチに座ってる姿を見つけるなり、パッとほんとに嬉しそうな顔をするんですよね~♪あの素直な表情がすごく好き。
しかしこのシーン、パンフには「コテージの部屋」となっている・・・。どう観たって、シチュエーションは野外なんですが?(苦笑)
そのあとのラブシーンは、文句なしに素晴らしかった♪♪
カテリーナにキスされて、離れたときの侯爵さまの少し戸惑うように見つめる表情も大好きなら、最後のぐいっと腕を引いてのキスも、ともみんらしい濃さで(笑)、素敵だった・・・♪♪
包容力が、ほんとに大きいですよね。元・男役のせしるちゃんが、ともみんの腕の中にすっぽりと収まって、身長とかだけでなく、包容力にしっかりと包み込まれているのが、観ていてほんと幸せ・・・。

ラストの結婚式も、一瞬ですけど、すごく美しい花婿と花嫁で。
このシーンの舞台写真も欲しかったよ~・・・。
侯爵さまが、カテリーナのベールを持ち上げて、誓いのキスをするのが、これでもか!という正統派で、綺麗だった・・・。
お揃いの花の、侯爵さまのコサージュとカテリーナの腕輪、そして二人の指に光るリング。お茶会で聴いたお話もあり、ラブラブで微笑ましく、幸福に満ちて感動的な一瞬でしたね。

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今日発売

2013-03-15 23:32:04 | いろいろ
今日郵便局で発売された、ゆるキャラのフレーム切手。
思わずゲットしてきました(笑)。



職場で配ったバレンタインのお返しにと、昨日のホワイトデーに、先輩がわざわざネットで取り寄せてくれたもの(爆)。



職場でも、私がヅカファンであると同時に、バリィさん好きであることが広まりつつあるらしい・・・。

今日は宙組さんが初日でした。おめでとうございます☆
もう宙が始まるのか~と思うと、きっと雪「ベルばら」も、すぐ来ちゃうんでしょうね・・・(苦笑)。
ともみん元気かなぁぁ?淋しいよ~~・・・。
侯爵さま語り、たぶんもうちょっと続きます(爆)。

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侯爵さま語り・その7

2013-03-14 23:46:59 | 観劇
お芝居については、大体語りたいことは語れてきたので(笑)、あとは個人的なツボどころなど。

まずはやはり、侯爵さまのビジュアルっ!
こんな言い方もどうよ?ですが(笑)、かつてこんなに、麗しく美しい二枚目なともみんを観たことがない(大爆)。
星育ちですから、コスチュームも着慣れてるほうですし、二枚目役、というのも場数をこなしてきたともみんですが、いつもどちらかと言うと、精悍な男前、軍人の二枚目、という役どころが多かった。
それがまぁ今回は、フロックコートとガウンのお着替えに、金髪ロン毛の正統派二枚目なビジュアル♪
いやぁまさか、‘侯爵’と配役を聞いたときには、ここまで綺麗な侯爵さまだとは、想像もしてませんでした(笑)。「ブラック・ジャック」という作品からも、むしろ渋い系(お髭とか/笑)じゃないかと思ったくらい。
正塚先生の最初の指示は、金髪のオールバックだったと、お茶会でともみんが仰ってましたけど、さらにそこから膨らませてつくった髪型が、またともみんにものすごく似合ってました。
ただのロングじゃなく、左右で色も形も変えてあったというのが、とても現代風で素敵。
私、ともみんのお顔の、右側の横顔がとっても好きなんです(爆)。
雰囲気というか、イメージの違いなんでしょうけど、ともみんって、お顔の右側のほうが、凛々しいというか、スッとした男役らしいラインに見えるんですね。そして左側のほうは、柔らかくて、ふんわりした優しい雰囲気が出やすい。
侯爵さまの髪型は、その雰囲気の違いに見事ぴったりハマってました。
右側が、黒髪を混ぜて、お顔のラインがくっきり見えるように後ろに引っ張ってある。
左側は、金髪のウェーブを柔らかく垂らして、貴族らしい品のある柔和な風情を出してる。
ともみんはお茶会で、現代っぽさと、長く生きてきた歴史との両面を出したかった、というようなことを仰ってましたが、その左右のお顔の見せ方と雰囲気も、本当に合っていて、綺麗で大好きでした。
発売された舞台写真、カテリーナと見詰め合う侯爵さまのショットなんてもう、最高!!カメラマンさんありがとう~!!と叫びたいくらい、麗しい素晴らしい横顔でございました♪♪

そしてそれだけでなく、侯爵さまの歩き方や身のこなしも、公演の回を追うごとに、どんどん貴族らしく気品が漂うようになっていたのも、嬉しかったです。
ドラマシティの初日は、庶民庶民~な感じがどうしても見えていたものが(笑)、良い意味で肩の力が抜けていって、すごく自然に貴族らしく見えるようになりました。
私がすごく好きだったのが、二幕冒頭、ブラック・ジャック先生の家から立ち去るときの侯爵さま。
「では」と先生に軽く一礼し、スッと歩き出す姿勢と、ゴンチャロフから帽子を受け取ってわずかにうなずき、礼をしているトラヴィス君の前を、スーッと自然に通り過ぎていく歩き方。
ほんと、初日と千秋楽でこんなに違うか!ってくらい、雰囲気の変わったところでもありましたが(苦笑)、トラヴィス君の「なんだか気が張って・・・高貴な方ですから」という台詞がきちんと似合う、その貴族らしい品のある歩き方が、とってもツボでした!
あと、ダンスシーンの侯爵さま。一幕ラストと、二幕最後のフィナーレ。
いつものともみんだと、元気一杯、ダイナミックに踊ってるところですが(実際、初日辺りはそうでした/笑)、だんだん、侯爵さまモードで踊るようになっていって、どんどん優美さというか、ゆったりしたオーラをまとうようになったのが、すごく素敵でしたね。
回ったときの、フロックコートの裾と、長い金髪の翻り方がとても綺麗で、うわ~・・・♪といつも見惚れてました。

オープニングの‘影’のときは、思いっきり濃くカッコよく踊っていて、侯爵さまモードのときとの踊り方の違いも、今回はとってもお気に入りでした。
そう!‘影’のダンスは、これまた今度は黒一色で、黒髪のひと筋ハラリの色気と、目を剥くほどの抜群のスタイルと、マント扱いのカッコよさと、濃厚な溜めのあるダンスで、あまりのカッコよさに毎回ガン観(爆)。
黒一色でシンプルだからこそ、ともみんの色気とスタイルとダンス力がこれでもか!と発揮されて、はぁぁ~素敵だったなぁぁぁ♪♪♪

‘影’も、侯爵さまも、観ても観ても観飽きない、ほんと素敵なビジュアルと風情で、まだまだもっともっと観ていたかった・・・と、今も思い出してはうっとりしてます(大爆)。

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侯爵さま語り・その6

2013-03-13 23:42:47 | 観劇
いったいどこまで続くんだ・・・と思われるかもしれませんけど、やっぱり書きたいのでお許しを(爆)。
まぁ今のところ、ほかに書けるネタもないことですし(苦笑)。

「ブラック・ジャック」ということで、舞台にも、いかにも手塚漫画が思い浮かぶような演出がたくさん使われてました。
まぁ「ゴンス」は漫画そのままだとして(笑)、一番顕著なのは、二幕の医師連盟の場面。
ブラック・ジャック先生を審問するかのような配置で、バックにずらりと椅子と人が並んでいる。そして、非難の怒号を浴びせるのに「わー!わー!わー!わー!」と叫ぶところ。
いかにも、手塚漫画のひとコマらしい。
そしてそのあと、ピノコとトラヴィスの待ってるところへ、ブラック・ジャック先生が戻ってくる、その扉が開いた瞬間だけ、奥から「わー!わー!わー!」と洩れ聞こえてくる。
なんか、コマ割りの絵までが浮かぶんですね。
空港のシーン。たくさんの人が思い思いに行き交い、雑踏の声がさまざまに聞こえる。しかもその中に、「ゴンス!!」だけやたら聞こえてきたりして・・・(笑)。あれって絶対、コマの中で大きい吹き出しで描かれてるんですよね♪

そういった演出上の手法も手塚漫画だなぁと思いましたけど、実は侯爵さま設定も、なんとなく雰囲気は手塚作品っぽい。
宝塚なので、不老不死なんて言うと、ヴァンパイアとかお耽美系ファンタジーのイメージですが、ともみんの侯爵さまは、そうじゃない(笑)。
ヒトゲノムがどうの、タンパク質がどうの、遺伝子に特殊な構造があり、歳をとらないことになってる。それって、むしろSFチック?
手塚漫画で言えば、ファンタジーとSFの入り混じった「火の鳥」の領域?なんて思ってました。
遺伝子のせいで老いないだけで、侯爵さまは血も吸わないし、たぶん食事だって普通に摂るんだろうし、なによりもともみんですから、まず太陽がなきゃ生きていけないでしょうし(笑)。
「火の鳥」は重すぎて、私は原作を読むのを途中で挫折した身ですが(汗)、それでも、命と、生と死、そして愛についても、深く抉るように描いてるイメージで、むしろ侯爵さまって、そっちの設定に近いのかも。
壮大なラブシーンもありますし(爆)、正塚芝居の中ではかなり毛色が違って見えるんですけど、意外に手塚作品としてみると、そんな突拍子もなく違和感がある設定でもないのかな、という気はしました。
・・・とはいえ、やっぱり宝塚ですし、ともみんのキャラですから(笑)、重くなることなく、ロマンチックな正統派のハッピーエンドになったので、そこはちゃんと正塚先生が当て書きして下さって、ほんと良かったです。

「ブラック・ジャック」に欠かせないヒロイン、ピノコちゃん。
今回の舞台では、このピノコの存在が、全ての中心になってます。
ブラック・ジャック先生は、ピノコのために自分の存在意義を懸けている。
侯爵さまは、そのピノコの誕生に力を貸し、同時にピノコの‘生’に希望を見出し、自らの生きる意味を見つける。
カイトは、偶然ピノコの誕生に立ち会うことで、自分の‘命’を見つめ直し、人生に向かって歩き出す。
そのピノコちゃんを演じた桃ちゃんがまた、素晴らしかった。
ピノコは、ある意味ブラック・ジャック先生が創りだした存在。バラバラだった部品をつなぎ合わせ、人の形に組み立て、はめ込んだモノ。
その不思議な人形っぽさが、桃ちゃんのピノコにはありました。
パッチリと目を見開き、どこか作り物めいた表情と動きと声。なのに、あふれんばかりの生命力と、純粋ゆえの強さを持っていて、それがたまらなく切なく愛おしい。
‘影’のほうのピノコは、普通に生まれ、成長していたらそうなっていたであろう、本来あるべきピノコの姿なので、普通の生身の少女。
見た目からまったく違う存在だからこそ、桃ちゃんのピノコは、登場した瞬間、より異形で、本来の形からはかけ離れた、孤独な存在に見えました。
そのピノコが、歩き、言葉を覚え、人の心を理解し、相手を思いやることを覚えていく。
その成長を、きっちりと1年という区切りで描き、ラストシーンの誕生日につながっていたのが、とても綺麗に収まって、素晴らしかった。
桃ちゃんピノコの言動のことごとくが愛らしく、命の輝きに満ちていて、とても好きでしたが、何といっても最後の台詞「ちぇんちぇいも、たべゆ?」は、感動的で、毎度毎度ボロボロと泣かされてました・・・。
言葉も知らず、ただ自分の感情を相手の脳に直接送り込むことで自己主張していたピノコが、1年目の誕生日に、初めて、相手を思いやる言葉を口にする・・・。
それに対する、ブラック・ジャック先生の「あとでいいよ」が、限りなく優しく、慈しみにあふれていて、幸せなあたたかさで胸が一杯になりました・・・。

侯爵さまがピノコと直接絡むのは、二幕の冒頭のみですけど、ピノコの目覚めに自らの身体を提供したというだけでなく、ピノコの存在そのものが放つ‘生’の輝きを嬉しそうに見つめる侯爵さま自身が、ピノコから勇気と希望をもらって、カテリーナと幸せになりたいと、改めて感じたんだろうな、と思います。
そして、‘普通ではない’侯爵さまが、カテリーナと結ばれて幸せな‘生’を得ることは、同じく‘普通ではない’ブラック・ジャック先生やピノコの未来を、明るい希望で照らしていて、そのあたたかいつながりが、とても心地好かったです。

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侯爵さま語り・その5

2013-03-12 23:52:20 | 観劇
まっつさんが、ことあるごとに「見所です!」と言って下さった、ソファのシーン。
ブラック・ジャック先生が、唯一、相手に対して本音をぶつけるところ。
そのお芝居の相手がともみんだったことが、とっても嬉しかった。
先生と、侯爵さまと、お互いが本音をぶつけ合うことで、それぞれがお互いの向こうに希望を見出し、理解と共感を得る。
友情とかいうのとはまたちょっと違った、対等な立場での心の交流というか、つながりの距離感が、面白くて、好きでしたね。

このシーン、侯爵さまは手術後で弱ってる状態。
そしてこのときだけ、いつも快活で若々しい侯爵さまが、どっと疲れたように老いたような口調。
でも私、この感じは結構気に入ってました。300年生きてるんですから、年齢不詳で当たり前。
普段は若くて真っ直ぐで純粋な侯爵さまが、一転、やっぱりちょっと人とは違う雰囲気が出るのが、このシーンでした。
侯爵さまの回復力の理由を訊ねたブラック・ジャック先生に、キッと目を向ける、その視線が鋭くて、ドキッとします。
でもそこで、拒否せずに説明をするところが、先生に手術してもらった恩というか借りがあるというだけでなく、やはり先生に対して、何かしらの共感するものがあったからじゃないかなぁと。
侯爵さまの告白に、先生もまた、すごく表情が動くんですよね。そりゃあ、ぶっ飛んだ話ですし(苦笑)、驚くのは当然として、それ以上に、生きる意味を見つけられずにいる侯爵さまの苦しみに対して、先生の言葉がどんどん熱を帯びていく。
でないと、まさかブラック・ジャック先生が恋愛相談みたいな助言をするはずがない(笑)。
‘何のために生きるのか’、生きる意志を持ちながら、自分の存在意義をずっと探しているという点で、侯爵さまと先生は共感するんですね。

侯爵さまの告白に対して、ブラック・ジャック先生も本心を打ち明けます。
「もう一人、貴方に助けてもらいたい患者がいる」と。
本当なら、ほかの誰にもそんなことは言い出せなかったでしょうけど、ピノコの‘生きたい’という願いを叶えるために、そしてピノコを生かすことで先生自身が‘生きて行く’ために、同じように‘愛する人と生きたい’と願う侯爵さまに対してだからこそ、打ち明けられた。
決して、侯爵さまの生命力が強いから、だけじゃないんですよね(笑)。
ブラック・ジャック先生は、こうも言ってます。
「確かに貴方の秘密を知れば、どんな医者も冷静ではいられないでしょう。貴方の存在は、医者にとっちゃ麻薬みたいなものですよ。
でもね、仮に貴方のおかげで助からない命を救ったとしても、それはそれだけのことだ。命には限りがある。その現実は変えられない」
人はいずれは死ぬんだと。医者として、どんなに人の命を救ったとしても、その命はやがて消えてなくなる。じゃあ何のために、命を助けようとし続けるのか・・・。
‘生きたい’と願う心。その思いを、誰よりもブラック・ジャック先生が知っているから。そして、その願いを誰よりも強く強く持っているピノコを、どうしても生かしてやりたいから。
だからこそ「私は手術をするときは、命を懸けるつもりです。それは同時に、私が生きるためでもあるんです」という言葉につながるんですね。
ピノコの誰よりも強い‘生’への願いのために、一度だけ、限りある命のことわりを覆して、侯爵さまに助けてもらいたい。そのことを、先生は必死に訴えてるんです。
‘何のために生きるのか’と、ずっと苦しんできた侯爵さまには、その‘生きる意志’そのものが、希望に見えたんじゃないかと。
ピノコがたとえ、普通の人の生から外れた存在でも、‘生きたい’と願い、それが叶うのであれば、どんな異形の存在であっても、‘生きて幸せになりたい’という思いをあきらめなくていいのだと、そんな望みを、侯爵さまが感じたのなら。
ブラック・ジャック先生と侯爵さまが、ピノコの存在を通して、共感したのは、そういうところだったんじゃないかと、思います。

青年館の千秋楽、ともみんの熱演もさることながら、それを受け止めるまっつさんのお芝居も、ものすごく熱くて、びっくりしました。
ともみんって、もともと熱いハートを真っ直ぐに相手にぶつけるようなお芝居をしますけど、まっつさんはこれまで、そういう相手とお芝居したことって、意外と少ないんじゃないかな。
音月さんとか、ほっくんとか、同期同士でのお芝居でのぶつかり合いとかはありましたけど、どちらかというとお二人とも、理性的なやり取りが多くて、感情のままに真っ直ぐドカンとぶつかってくる(しかもパワーもある)相手とのお芝居って、あまり記憶にない。
そういう意味でも、ブラック・ジャックという役柄もあるとはいえ、まっつさんが熱い感情を出してお芝居されてるのがとっても新鮮で、やはりご本人も手応えを感じでおられたから、「見所です」と言ってくださったのかな~なんて。だとしたら、嬉しいですね。
千秋楽の、あの熱い熱いお芝居。ともみんの熱さにも負けない、まっつさんのあれだけの熱いお芝居、本当に素晴らしくて、観られて良かったと、心から思います。

コメント (2)
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