趣味の日記

観劇・歴史・小説・漫画などなど、思いつくままの語り日記

月組「ベルばら」

2013-03-20 23:55:49 | 観劇
今日も、月組さんを観てきました。まさお君オスカルバージョン。
先日、みりお君オスカルを観て、今日まさお君オスカルを観ると、やっぱり今日のほうが収まりがいいと思いました。
発散系オスカルと、内向き系アンドレだからかな(笑)。
ビジュアルは、お2人ともそれぞれ綺麗なので、どっちがオスカルやってもハマりそうなものですけど、みりお君って案外オスカルよりもアンドレタイプなんですね。
相手に尽くし、恋に悩み、その苦悩する姿に色気がある(爆)。
まさお君は、突っ走り系自己完結型(大爆)なので、どっちかと言えばオスカル向きでしょう(笑)。
先日、ダブルで両バージョンを続けて観たので、細かいお芝居の違いも、面白かった。
まさお君のほうが、見せ方の型に重点があるので、華やかで大きい。表情や内面のつくりは細かいので、心情とかはよく伝わってくるけど、細部では案外と大味なところも(苦笑)。ヴァイオリンの弾き方とかの、小道具の扱いなんかが、わりとあっさりしてますね・・・。
みりお君は逆で、お芝居としてのリアルさに重点があるので、すごく心情が内向きに傾く。それに、扱う物に対する細かさも、リアル。ヴァイオリンもちゃんと弾いてるし(笑)。
ええぇぇっ!?と驚いたのが、アランに包帯を巻く、その巻き方。まさお君は、普通に白布をぎゅっと縛ってるだけなんですけど、みりお君は、わざわざ布の平面を傷口に当てる形で、腕の内側で縛っている・・・。そんな縛り方してるオスカルなんて、初めて観た(大爆)。いや、考えたら確かにそのほうが傷の手当として正しいんだけど、あまりの細かさに、びっくりしました・・・。すごいなぁ~みりお君。

毒入りワインのシーンと、今宵一夜のシーン、アンドレのお衣装が、まさお君アンドレとみりお君アンドレでは違うんですね。まさお君のお衣装が、とってもシックな色合いで、現代風で綺麗だった。
みりお君アンドレのお衣装は、これまでのアンドレにも使われた色合いの、見慣れたもの。舞台写真を見ると、蘭トムさんや一帆さんの役替わりの時は、みりお君と同じお衣装だったようなので、まさお君だけが特別に違うのかな?

仕草や動きがそれぞれのお芝居の違いで変わってくるのももちろんですけど、ほんとに細かいところでは、動線も違うんですね。椅子の後ろを通るか前を通るかとか、立ち止まる位置とか、ル・ルーとのやり取りでも、ル・ルーが上手側にいるか下手側にいるかでアンドレの向きも違うし。

あと、ヴァイオリンを弾きながら、母上や姉上と話しているときの、「悩みのない人間なんて、この世にいないでしょう」という台詞。まさお君は「・・・いないでしょう」と断定口調で言ってますけど、みりお君は「・・・いないでしょう?」と母上たちに問いかけるように言ってます。
まさお君オスカルは、自分の中で確固たる意志を持って、自己完結で動いている。
みりお君オスカルは、周囲の心を気遣いながら、自分の進む道を模索している。
だから、まさお君オスカルは、女性としても軍人としても、他人とは違った感性と考え方を持った、周囲からは浮いた存在に見えるけど、みりお君オスカルは、女性であり、軍人としてもどうあるべきかと、常識的な見識を持ちつつ、自分の役割を見据えているような、そんな感じがしますね。
オスカルとしては、まさお君のほうが観てて面白いんですけど、これが逆にアンドレとなると、みりお君のほうが堅実で深く、包容力が大きくて素敵に見える。
・・・面白いですねぇ♪

でも、そんな対照的なまさみりコンビも、この公演で見納めと思うと、やはり淋しい・・・。
そりゃあ、いつまでも2人で役替わりしてるわけにも行きませんし(大汗)、まさお君もみりお君も、それぞれがさらに大きく飛躍していくために、別れ別れになるのも仕方ないことなのかもしれませんが、だったらせめて、役替わりでなく、再演物でもなく、オリジナル作品でお互いにその持ち味に合った役どころで、がっつりと親友同士でも敵同士でも絡んだお芝居を、一度でも観てみたかったなぁ・・・(溜息)。

ちゃぴちゃんのロザリー。なんだかいつもすごく前傾姿勢でしゃべってるのが気になりますね・・・。ベルナールやオスカルを見上げてしゃべろうとして、やたら前屈みになってるように見えるんですが。
ちゃぴちゃんとっても可愛いですし、本来、立ち姿が綺麗な娘役さんですから、その不自然な姿勢が勿体ない。
フィナーレでは伸び伸びと弾けて踊ってるので、とっても綺麗です。

マギーさんのアランが、存在感がひと際目立ちますね。
迫力もあるんですけど、それ以上に、お芝居にすごく月組らしいリアル感が加わってます。軍服姿でなく、スーツ姿で同じ台詞を言ってても、違和感ないんじゃない?ってくらい。
オスカルとのやり取りも、アンドレとのやり取りも、ガッツリ絡んで、お芝居で見せてくれてるので、すごく面白いです。

とっても目を引いて、筋の通った味のあるお芝居をしてるのが、るう君のダグー大佐。
事なかれ主義の気弱な大佐が、オスカルの言動に触れて、衛兵隊士の変貌振りを目の当たりにして、どんどんオスカルを尊敬し、軍人としての自分の役目に目覚めていく・・・その過程がこんなに見えるのが、面白くて目が離せない。
だから、るう君のお芝居って好きなんだなぁ~♪

たまきち君のジェローデルは・・・ごめん、冷静に観れない(苦笑)。ついついムヒムヒしちゃって・・・(爆)。
たまきち君は、とっても端正で、堅実なジェローデル。まだ若手さんなのに、安定してますよね。たまきち君がとっても安定してる分、雪組版ジェローデルはどうなるかな~?と思うと、どうしてもニマニマしちゃう(苦笑)。

ゆりや君のフェルゼン、貴公子ぶりが上がった!ムラで観たときの頼りなげな風情が心配だったのですが、さすが東京も終盤で、ちゃんと雰囲気が出てましたね。
トシ君のダンスのキレっぷりが、超~素敵!!
美翔さんの衛兵隊士、先日の友会貸切で、お髭をつけててすごいびっくりしたんですが、今日は普通。あれって貸切仕様のお遊びだったのかな?(笑)
華蘭ちゃんのキザっぷりが、妙にツボにハマる・・・(爆)。
ゆうま君はどこにいても、お芝居に雰囲気があって目が行きます。
ブイエ将軍の従者になってる、兵卒の隼海君&りいら君、面会室でのオスカルの言動に、いちいち反応して表情を変えてるのが、つい楽しくて観ちゃう。
ゆりのちゃんのばあやには、毎度毎度ほろりとさせられる・・・。
あー様がご卒業と思うと、やはり感慨深くて・・・(淋)。サエコさんの退団前のバウ「熱帯夜話」で、あーちゃんが相手役だったんだよなぁ~・・・。

やっぱり月組って、私とお芝居の相性がいいのか(笑)、観ててほんと楽しいし面白いです。個々がそれぞれにつくりこんでくるので、観たい子がたくさんいて、目が足りない(苦笑)。
・・・でも、「ベルばら」は観劇にエネルギー使うなぁ~と、観終わって思いました(汗)。
雪組さんも、ちょっとずつ若手さんたちも覚えてきてますし、あちこち目移りして観るのが大変そう(爆)。どんな「ベルばら」になるか、ドキドキです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする