半分は中川晃教君目当て、半分は時代劇目当て、の観劇でしたが、アッキー君のミラクル・ヴォイスにチケ代の90%、というところでしょうか(爆)。
主役の女信長は黒木メイサちゃん。すっかり女将軍役ばっかり回ってくるようになってる気がするんですが・・・(苦笑)。
信長が実は女だった、という物語ですけど、女性であるがゆえの合理的かつ実利的な思考と、‘女の武器’を使った篭絡策を駆使して天下を目指す、というコンセプトは面白い。
でも、エンターテイメントに偏るあまり、ジェットコースターのような展開と、どんどん走り去っていく台詞の洪水で、ドラマの面白さが忘れられてるような気がしました。
メイサちゃんだってまだ若いんだし、そこに‘女の苦悩’とか‘魔性の色香’とかを滲ませるなんて土台無理なんだから(爆)、素直な真っ向勝負でメイサちゃんに合わせた脚本のドラマを書いてあげるべきじゃないかと。メイサちゃんありきの企画である以上は。
中川アッキー君は明智光秀。
無邪気な悪戯小僧のイメージの強かったアッキー君が、カッコいい大人になってきましたねぇ(親心)。
智将として、理解者として、傍らで信長を見守り仕える包容力まで見せてくれて、実に男前でございました。
「モーツァルト!」や「SHIROH」で聴かせてくれたミラクル・ヴォイスも健在。まさに歌うカリスマ。久しぶりに、あのお声が聴けて幸せでした。もっと歌って~と思ったけど(笑)。
帰りに後ろを歩いてる人から「え~あの人歌手なの!?」と驚いてる声が聞こえてきて、「歌手に決まってるでしょ~~!」と叫びそうになりました(苦笑)。
ま、それだけ俳優業も板についてきた、ってことかもしれません。
大人なアッキー君がカッコよかったんですけど、でもやっぱり、公演中止になっちゃった「西遊記」の孫悟空、観てみたかったな~とも思いましたね。さぞ似合ったろうに。
パンフを買わなかったので、どの役をどんな俳優さんが演じてたのかさっぱりなんですが(爆)、家康役の山崎銀之丞さん(でしたっけ?)は、語り役でもありましたし、渋くて上手かったですね。あの落ち着いた風情がとてもホッとできました。
あぁ斉藤道三を石田純一さんが演じてましたね。・・・ただ、せっかくの重鎮役、もうちょっと重厚な役者さんでもよかったんじゃ・・・(大爆)。案外、信長が恋をする浅井長政のほうが似合ってたかも・・・二枚目優男風で(苦笑)。
その浅井長政、とても信長が恋をするようなタイプには描かれてない(汗)。素直に書くなら、二枚目で口の巧い怜悧な野心家、とかのほうが納得するのに。メイサちゃんの信長が、ちゃんと頭の良い役なだけに、なぜあんなのに惚れるんだ~?と思っちゃう。
「男だから」「女だから」という台詞が多くて、ちょっと鼻につきますね。
原作の佐藤賢一さんの小説がそうなのか、舞台化の脚本段階でそういう傾向になったのかはわかりませんけど。
女性の視点から見て、どうもそれって偏見だな~という表現が何箇所もあって、それも物語に入れなかった一因ですね。
・・・しかし佐藤賢一さん、小説の舞台化はハズレばっかりなのか?(前に宝塚でもジャンヌ・ダルクやりましたけどね~/大爆)