参拝客で賑わう太宰府天満宮の参道から、人気のない静かな路地へ一歩入ると古壁に囲まれた禅寺がある。
鎌倉中期の文永10年(1273年)、菅原家出生の鉄牛円心和尚が、一夜にして海を越え中国に渡って禅の教えを受けたという渡唐天神の由来により創建した太宰府天満宮の結縁寺、臨済宗東福寺派の光明禅寺である。
前庭には、釈迦、文殊、普賢の3仏に見立てた3石を主体に“光”という字を12の石で表現した「仏光石庭」、方丈の奥には、広大な海も一滴の水から大海となるという「一滴海庭」の枯山水庭園が広がる。
現在の庭園は、もとの庭に、重森三玲が手を加え作庭した。