ヒマヒマノキ ~歩いて、見て、楽しんで~

庭園・街の花、まつり・名所。いろいろな出会いを,その時々の想いを交えて、皆様にお届けします。

本当は優しい花なんです ~ドクダミの花~

2020-06-29 | 散歩
例によって、雨があがったところで少しの散歩です。
まだカメラに収めていなかった花はないかと見まわすと、ありました。
鮮やかなオレンジ色の、ヒメヒオウギズイセンです。
漢字で書くと、姫檜扇水仙。



もう一つありました。紫色の桔梗です。
花は、どれもが私たちを癒してくれますね。



ふと見ると、傍らにドクダミの白い花が咲いていました。



十字の白い花びらは、実は花ではなく、「総苞片(そうほうへん)」
なんだそうです。
総苞というのは、簡単に言うと、つぼみを包んでいた葉のことだそうです。

では、花はどこでしょうか。
それは、中心部の黄色のこんもりした部分(しべ)で、その黄色の小さい
一つ一つが花なんだそうです。

ドクダミはいくらでも増えますし、匂いがきついので敬遠されがちです。
そもそも名前がドクダミです。ちょっと気の毒な名前です。
どうしてこんな名前なんでしょうか。サイト検索をしてみました。

"朝日新聞DIGITAL「言葉マガジン」”というサイトにこう書かれて
いました。
『ドクダミとは、江戸中期の儒学者、新井白石の著した語学書「東雅」に
あるように、「毒をダミする」が語源らしい。ダミとは「矯正する」
「止(と)める」の意味。つまり、毒を直す、阻止する草ということに
なる。』

つまり、薬ということなんですね。
そもそもドクダミと呼ばれる以前は、「ジュウヤク」(十薬)と言われて
いたんだそうです。
ドクダミにすれば、ジュウヤクのほうがよかったかもしれませんね。



先日、Sさんから久しぶりにメールをいただきました。
そこに、詩画作家の星野富弘さんの詩が書かれていました。
ドクダミの画に添えられていた詩のようです。

 「おまえを大切に摘んでゆく人がいた
  臭いといわれ嫌われ者のおまえだったけれど
  道の隅で歩く人の足許を見上げひっそりと生きていた
  いつかおまえを必要とする人が現れるのを待っているかのように
  おまえの花 白い十字架に似ていた」

懸命に生きているのものに対する優しさです。
あなたが必要なんですよという思いやりです。

誰でもみんな寂しいんです、つながっていたいんです。

今のコロナ禍の社会状況の中で、改めて、人と人とのつながり、
支えあいの大切さを思いました。
コメント
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