つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

もう一つのClassic。<追記>

2023年03月21日 19時19分19秒 | 賭けたり競ったり
                        
※以下本文:3月21日7時投稿 末尾に追記アリ

今、世間の耳目を集めているのは「World Baseball Classic」だろう。
僕もこの後の準決勝(2023/03/21 8:00am~)での日本勝利を願っている。
また個人的に関心を寄せているのが、もう一つの「C」。
今夕(2023/03/21 4:38pm~)東京・平和島競艇場で行われる「Boat Race Classic」優勝戦だ。



艇界最上位の格付けSGレースの1つ。
2023年最初のビッグレースだ。
今年58回目の開催で、正式名称は「鳳凰賞」。
第23回大会より総理大臣杯と呼ばれ、第49回大会からボートレースクラシックが通称になる。

出場資格は以下のとおり。
同大会前年優勝者、前年グランプリ優出6名。
前年のグレードレース優勝者、他優勝戦回数進出上位者。
2023年の各地区戦優勝者6名。
--- つまりウイナーたちの競演なのである。

そして、52名の強者により繰り広げられた5日間の熱戦を経て、
最後のピットへ舳先を進めるメンバーが決まった。

1号艇:土屋智則(群馬)
2号艇:羽野直也(福岡)
3号艇:池田浩二(愛知)
4号艇:篠崎元志(福岡)
5号艇:石野貴之(大阪)
6号艇:茅原悠紀(岡山)



2~6号艇は百戦錬磨のSG常連組がズラリ。
ポールポジション1号艇に陣取る「土屋」は、
失礼ながら--- この中で最も地味な印象を拭えない。

選手養成学校時代は優秀な成績を残し、2005年デビュー。
初出走で初勝利の快挙を記録したが、初優勝はそれから3年半後。
トップカテゴリーA1級を維持しているものの、グレードレースで目立った活躍はない。
非凡な選手が平凡に甘んじている格好だ。

しかし、今日優勝を飾ればデビュー18年目でSG初制覇である。
容易な戦いにはならないだろう。
容赦ない攻めが襲い掛かるだろう。
プレッシャーもさぞや大きいだろう。
だがしかし、悲願達成まであと一勝だ。

冒頭画像の幟にある今節のキャッチは『新たな時代の幕開けだ。』
新たな一歩を踏み出せ!
ガンバレ!ツチヤ!!   

※以下追記:3月21日19時投稿

<颯爽たる38歳のルーキー>

「World Baseball Classic」日本代表が劇的なサヨナラ勝ちを収めた数時間後、
「Boat Race Classic」で優勝を飾ったのは「土屋智則」だった。





デビューから18年余りを経たSG初戴冠。
ピットに上がった彼は祝福に包まれた。
ファン、マスコミ、本場関係者、競艇学校同期生、所属する群馬支部の先輩後輩。
皆、知っているのだ。
勝者がここに辿り着くまで歩んできたロング&ワインディングロードを。



優勝戦も決して楽な戦いではなかった。
トップスタートを決めた直後のファーストターン。
外から襲い掛かった4号艇がみるみるうち同体に持ち込み、1号艇を呑み込もうとした。
更に、最内から6号艇も突っ込んできた。
「土屋」にすれば、内外サンドイッチ攻撃に遭った格好だ。

しかし、これを何とか耐え忍ぶと、
向こう正面の直線で舳先をのぞかせセカンドターンで2艇を抜き去る。
丁寧な、まことに丁寧な旋回を重ね、後続を寄せ付けず真っ先にゴールを駆け抜けた。



新たなSGウイナー誕生を確信した時、僕は背中がゾクゾクした。
そして、38歳のSGルーキーへ拍手を贈りながら、意外にも滲んできた涙を拭った。

おめでとう、ツチヤ!!
                             

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